リプレイ
秋初・玄
もうそんな季節かー…道理で布団から抜け出せない訳じゃなぁ………
はっ!?
わし、仮装の類を用意しとらんのじゃが!?
「………最悪、狐に戻ってどうにかするかのぅ………」
ツヤが無いとは言え、毛並みは自慢なんじゃよー、えっへん。
も、モフらんどくれー!
余りにも酷く揉みくちゃにされると素が出てしまうではないかー!
まぁ精々止めろー!とか助けてくれー!辺りじゃろうけど!けど!(笑)
疲れたら狐から戻って、出店や屋台でも巡るかの………
正直、酒を飲むと愚痴が出そうじゃし、ここは普通におでんとかを楽しむかのぅ♪
「妖狐だからとて、おあげさんばっか食ってるわけでもないぞ」(もぐもぐ
とろとろの牛すじ串か!よし、更に追加じゃー!
獅子城・羽鳥
侍の仮装
ソードハープとキーボード持参
屋台で旨いものご馳走になりながら、お礼に好きな英雄のサーガを披露するぜ
(一般人からも、というか日頃の応援の感謝込めて優先)
知らない人物でも希望者のプレゼンと手元のスマホで調べるから
ちょっと時間はかかるがいいか?
やっぱ戦国武将や幕末の人物辺りが大人気だな
非常に劇的で、程よい時間的距離のある時代の自分達のご先祖様達で、しかも刻逆でなかった事にされた分
余計思い入れが強くなってるのか
俺もちょっと話を聞いただけでワクワクしてくるし
張り切ってリクエストに応えるぜ!
※結果、キーボードで大河ドラマOPのオーケストラ風に演奏しながら歌い上げる事が多くなってる
絡み・アドリブ歓迎
●序幕
「そろそろかな?」
「そろそろだろう」
「あ!? 来たぞぉーっ!」
誰かが道の彼方を指さした。
そこからやって来たのは――
「え? なにあれ?」
「キツネかな?」
「まっくろだね」
「でも、かわいー!」
――そう、黒毛の狐だった。鼻先をつんと突き上げ、尻尾を優雅に揺らし、公道の中央を堂々と歩いている。
仮装だとすれば、非常にクオリティが高い……が、当然のことながら、仮装ではない。かといって、本物の狐でもない。
それは妖狐の『鳳仙花』こと秋初・玄(黒狐・g02863)が化けた姿だった。あるいは「本来の姿」と言うべきか?
鳳仙花の後に続くのは金髪の青年。
サイボーグの獅子城・羽鳥(メタリックトルバドゥール・g02965)だ。
吟遊詩人でもある彼は愛用の折り畳み型ソードハープを左腕に装着し、キーボードを脇に抱えていた。
しかし、その姿から吟遊詩人を連想する者は少ないだろう。
侍の仮装をしているのだから。
●獅子城・羽鳥(メタリックトルバドゥール・g02965)
令震の話に影響されたわけじゃないが、俺はサムライの仮装でハロウィンのパレードに参加した。
見物客の評判は上々。とくに若い女(歴女とかいうやつか?)に受けがいい。黄色い声がひっきりなしに飛んでくる。
もっとも、それぞれが自分の所謂『推し』を俺の姿に当て嵌めるているらしく――
「半兵衛ぇーっ!」
「こっち向いて、晋作!」
「歳三、かっこいー!」
「か、ね、つ、ぐ! か、ね、つ、ぐ!」
「幻雲斎様!」
――てんでバラバラの名前を呼んでくるんだ。
それらの名前から判断する限りでは(いや、まったく聞いたこともない名前も含まれていたが)戦国と幕末の人物が人気のようだな。まあ、そういうのは昔から人気があったんだろうが、刻逆のせいで『なかったこと』にされてしまったから、余計に思い入れが強くなっているのかもしれない。
きっと、思い入れだけじゃなく、俺たちディアボロスへの願いも強くなっているだろう。『なかったこと』にされてしまったものを取り戻してくれ、と……。
ところで、黄色い声といえば、俺の前にいる鳳仙花も負けてないぜ。女たちだけじゃなくて、子供にも大人気だ。中には遠慮を知らない奴らもいて、歩道のガードレールを乗り越えて近付き、黒い被毛をいじり始めた。
最初のうちこそモデルのようにしゃなりしゃなりと歩いてた鳳仙花だが、もふもふわしゃわしゃと撫で回されているうちに余裕を失い――
「こぉーん!」
――四方八方から伸びてくる手から逃れようと必死に体をくねらせながら、哀れな声で鳴いた。
『助けてくれー!』とでも言ってるのかな? だが、助けるわけにはいかないぜ。堪えろ、鳳仙花。一般人の心に癒しを与えることもまたディアボロスの大事な務めだ。
……と、他人事のように言ってるが、このままだと俺も歴女たちにもみくちゃにされるかもしれない。
どこかの屋台にでも避難させてもらおうかな。
●鳳仙花こと秋初・玄(黒狐・g02863)
仮装の用意をしとらんかったので、狐に戻ってみたのじゃが……大失敗じゃったのう。いや、ある意味では大成功か? 人間どもには好評だったのじゃから。
しかし、好評すぎるのも考えもの。加減というものを知らん連中にモフモフされまくってしまったわい。こうして人型になったら、興味をなくして去っていったがのう。
さぁーて、さんざんモフられて癒してやったのじゃから、今度はわしのほうが癒してもらう番じゃ。屋台を巡って、うまい食い物と酒をいただこうか……いや、酒は控えよう。愚痴が止まらなくなりそうじゃから。
「なにか食わせてくれ」
目についた屋台の暖簾をわしはくぐった。いい匂いを漂わせている、おでんの屋台じゃ。匂いだけでなく、音もいい。様々なおでんの種がぐつぐつぐつぐつ言うておるわ。
「お? 妖狐のお客さんかい。いい巾着あるよー」
恰幅のいい店主が巾着を薦めてきたが、わしは首を横に振った。
「それはいらん」
「じゃあ、信太巻きは?」
「それもいらん」
「なんにも入れてない普通の油揚げもあるよ」
「いや、おあげさんから離れーい! 妖狐だからとて、おあげさんばかり食うとるわけではないわ!」
店主の偏見(?)に屈することなく、わしは己が意思でおでんを選び取った。
それは牛スジ! とろとろの食感が溜まらんのじゃー!
串まで囓りそうな勢いで牛スジを食っているうちに屋台が賑やかになってきた。
侍の格好をした羽鳥がやってきて、店主や他の客たちとなにやら語り始めたからじゃ。
「日頃の応援とこの美味いおでんのお礼に――」
羽鳥は屋台のカウンターにキーボードを置き、吟遊詩人らしい申し出をした。
「――あんたたちの好きな英傑や偉人の伝承詩(サーガ)をつくって、歌にしてやるよ。リクエストはあるか?」
店主と客たちは次々と偉人の名前を口にした。上泉信綱だの江藤新平だの岡左内だの佐々木只三郎だの雲母鉄平だの。
「ここでも戦国と幕末が人気だな。あいかわらず、聞いたこともない名前が含まれてるが……」
スマホをポチポチと操作する羽鳥。リクエストに出てきた偉人たちの経歴をざっと調べて、歌詞を練っているのじゃろう。
その作業を終えると、わしのほうに目を向けた。
「あんたのリクエストは?」
「べつにない。それよりも他の奴らがリクエストした分を早う聴かせてくれ」
「よし」
羽鳥はスマホをかたすと、両手の指をキーボードに走らせて、浪々と歌い始めた。
かつて生きていた英傑たちの歌を。
今は消し去られた偉人たちの歌を。
ブロンドの侍が現代的な楽器を奏で、講談か浪曲を思わせる古い詞を歌に乗せていく――違和感だらけの光景であるはずなのに、すべてが自然に溶け合っておるような気がする。
客や店主たちは聴き惚れておる様子。
かく言うわしも……。
やっぱり、酒は必要なかったのう。
この音楽だけで充分に酔えるわい。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【狐変身】LV1が発生!
【勝利の凱歌】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
【ガードアップ】LV1が発生!
胡白・黒三稜
ふふ、みんな楽しそうで良いわねぇ。笑顔がいっぱいでお姉さんとっても嬉しくなっちゃう。
……さて、こういうことは若い子達が楽しむものだし……お姉さんは地道にお菓子でも配りながら行こうかしらね?クダギツネにも手伝わせたほうがウケるかしら……とにかくみんな喜んでくれるといいのだけれど。
(仮装:南瓜SD準拠の魔女)
フルルズン・イスルーン
メェ〜(本人)メェー(ヤギゴーレム)メ゛ェ゛ー゛(野太いヤギゴーレム)
三匹のヤギだよー。長兄ヤギはトロルぶちのめすんだよー。
おや、ノルウェーの民話知らないかい?
という事でヤギの仮装で来たのだ。
ボク末っ子ヤギ。ゴーレムくん達は兄ヤギ達担当だよー。
山車みたいなものだね。
大きな人形が動くのは結構あるだろう?
お手頃な大きさで触れ合いもできるように命令してるのだ。
勇気がある子はゴーレムくんからお菓子をもらえるぞ!
さぁ、ゴーレムの知名度を上げて浸透させるのだ!(野望)
それにしても火祭りハロウィンじゃないのは新鮮だねぇ。
暖かい火種もらうわけじゃないし、カブじゃなくてカボチャだし。
食べても美味しい的なのかな?
紀・雪名
※行列SDとは別、絡み、アドリブ歓迎
白い羽織で頭から腕を隠し、首元は白いファー、歩く姿は雪女。
姉さま方をイメージし紅を引いたりと軽く化粧も忘れません。
仮装だけでは味気ないと式神の形代【○符】全属性勢ぞろい
以下イメージ、特殊印矩の力で巨大化させ、引き連れ驚かせます。
小鬼:青馬頭、地獄の鬼
赤牛:赤牛頭、地獄の鬼
狛犬:阿・吽、虎姿
黒蛇:黒龍、蝙蝠羽
緑梟:緑梟、でかい胸毛
敵意はないので紳士的だが、全体的に強面なので阿鼻叫喚になりかけたら、
式用の可愛らしい姿を取り共にお菓子(飴や金平糖の入った袋)を振る舞います。
【ハウスキーパー】で式神達を宿らせ記憶に残る日になる様に祝福の光で、
はっぴーはろうぃん♪
●幕間
「あ? また狐が来た!」
「今度の子もかわいいー!」
「こっち向いてー!」
市民たちの注目と歓声を小さい体に浴びているのは名無しのクダギツネ。この状況が把握できていないのか、きょとんとしている。
「あらあら。大人気じゃないの」
魔女の仮装をしたディアボロスが微笑んだ。クダギツネとともに歩いていた彼女――胡白・黒三稜(平和を愛するお姉さん・g01558)もまた狐である。もちろん、普通の狐ではなく、妖狐だが。
西洋の魔女の傍には東洋の雪女がいた。白い打掛を掲げるようにして頭から被っているために顔は下半分しか見えないが、それによって神秘的な美しさが醸し出されている。
その正体は鬼人の紀・雪名(鬼をも狩り尽くす鬼・g04376)だ。
男である彼が雪女に扮しても違和感がないのは肌の白さ故だろうか(白粉などを塗ったわけではなく、天然の白さである)。唇に引かれた鮮やかな紅が白を引き立て、同時に白に引き立てられている。
雪名の後に続くリターナーのフルルズン・イスルーン(ザ・ゴーレムクラフター・g00240)もまた白かった。
肌が白いというのもあるが――
「めぇー!」
――フード型の白い着ぐるみを身につけているのだ。
鳴き声からも判るように、それは山羊を模した着ぐるみだった。
●紀・雪名(鬼をも狩り尽くす鬼・g04376)
振り返ると、三頭の山羊が縦一列に並んで歩いていた。
もちろん、本物の山羊じゃないけどね。
「めぇ~」
先頭で鳴いているのは、山羊の頭巾を被ったフルルズン。
「メェー」
その後ろにいるのは、山羊の格好をした正体不明のなにか。たぶん、パラドクスで召喚なり創造なりされた存在だろう。体はフルルズンより一回り大きくて、声も低めだ。
「メ゛ェ゛ー」
同じくパラドクスの産物らしき最後尾の山羊は更に野太い声で鳴いてる。そして、体もいちばん大きい。ゆっくりと歩いている様は張り子の山車を思わせるね。
「三匹のヤギだよー」
歩道にいる見物客たちに向かって、小山羊のフルルズンが自己紹介。それに合わせて、中山羊と大山羊が一礼した。大きいくせして、仕草は滑稽かつ愛らしい。いや、大きいからこそ、滑稽で愛らしく見えるのかな?
見物客たちも同じ感想を抱いたらしく、楽しそうな歓声をあげた。子供の声が多い気がする。時代や国の区別なく、子供というのは大きくて滑稽で愛らししいものが好きなのかもしれないね。
「いちばん後ろにいる長兄ヤギは、こわぁ~いトロルをぶちのめすんだよー。北欧の昔話なんだけど、知ってるかな?」
フルルズンが問いかけると、子供たちは元気よく答えた。
「しってるぅー!」
「おとーさんにえほんをよんでもらったことがあるよぉ!」
「がらがらどん、がらがらどん、がらがらどぉーん!」
……がらがらどん? なにかの呪文かな?
呪文といえば、黒三稜のクダギツネに手を伸ばして『る~るるるるるぅ~♪』と唱えている見物客も何人かいるんだよね(『がらがらどん』と言ってるのは子供だったけど、『る~るるるるるぅ~♪』のほうは年輩の人ばかり)。ハロウィンといい、謎の呪文といい、この時代の風習は不可解なものばかりだな。
でも、不可解であっても不快じゃない。
僕もめいっぱい楽しませてもらおう。
●フルルズン・イスルーン(ザ・ゴーレムクラフター・g00240)
いやー、ハロウィンも様変わりしたものだねぇ。ボクの知ってるハロウィンというのは(もっとも、ボクの記憶は虫食い状態なんだけど)、お菓子じゃなくて火種をもらう祭りだったし、ランタンはカボチャ製じゃなくてカブ製だったよ。
その一方で、ちゃんと伝わってるものもあるんだね。知恵と勇気を兼ね備えた三匹のヤギの物語とかさ。『がらがらどん』という言葉は意味不明だけど。
まあ、なにはともあれ、こういうハロウィンも新鮮でいいな。うん。子供たちも喜んでるし。
「とりっく・おあ・とりーと!」
「はいはい。ちょっと待ってね」
子供たちの声に応じて、黒三稜が歩道に寄っていく。その身に纏うのは黒いケープ。先端が折れ曲がった鍔広のとんがり帽子も黒い。どうやら、魔女を意識した仮装みたい。
にこにこと笑いながら、黒三稜はガードレール越しにお菓子を配り始めた。クダギツネもそれをお手伝い。お菓子が入ってるであろう小袋を口にくわえて子供に渡し、小走りで黒三稜のところに戻って新たな小袋を受け取り、また別の子供に渡し……と、忙しなく行ったり来たり。その可愛らしい姿に見物人たちもメロメロ。写真や動画を撮ったりしているよ。
でもね、見物人の皆さん。小さき者だけが可愛いと思ったら、大間違いだよ。ボクの生み出した大きな存在――長兄ヤギと次兄ヤギに扮したゴーレムたちの魅力をご覧に入れましょう!
……と、思った矢先に見物人たちがどよめいた。残念ながら、それはゴーレムたちに対する反応じゃない。
ボクは皆の視線を辿ってみた。
そこにいたのは、雪女の仮装をした雪名と、彼が率いる百鬼夜行というか魑魅魍魎というか……とにかく、奇々怪々な面々だった。
●胡白・黒三稜(平和を愛するお姉さん・g01558)
雪名くんが引き連れてきたのは式神の群れ。きっと、パラドクスで召喚したんでしょうね。
いろんな形の式神がいるけれど、全員が私たちと同じように仮装をしているわ。小鬼っぽいのは馬の被りものをして馬頭になり、赤べこみたいなのは生来の頭を生かして牛頭になり、狛犬型の二匹は黒と黄色の縞模様で虎になり、黒い蛇型は蝙蝠の翼をつけたり……などなど。
「さあ、おまえたち。行っておいで」
雪名くんがそう促すと、式神たちはお菓子を配り始めた。ちょこまかと歩き回るその可愛らしい姿は市民の皆様に大受け。でも、雪名くんは満足していないみたいね。
「できれば、式神を巨大化させたかったんだけど……攻性式神結界にそれを求めるのはさすがに無理だったか」
「その点、ボクのユーベルコード『プロト・ゴーレム』はサイズも調整可能なんだよね」
フルルズンちゃんが山羊のフードの下から得意げな笑顔を覗かせた。
「出番だよ、長兄ヤギ&次兄ヤギ!」
「メェー」
「メ゛ェ゛ー」
濁り気味の鳴き声を発して、大きな山羊(の仮装をしたゴーレムなのかしら?)がのそりのそりと歩道に近付いていった。
「さあ、勇気ある子は長兄ヤギ&次兄ヤギからお菓子をもらえるぞ!」
フルルズンちゃんが発破をかけたけど、その必要はなかったみたいね。彼女の言葉を聞くより先に子供たちはわいわいきゃっきゃと嬉しそうに騒ぎながら、山羊たちの前に殺到してる。
「メェー」
「メ゛ェ゛ー」
ユーモラスかつスローモーな動きで子供たちにお菓子を渡す二頭の山羊ゴーレム。
その様子を見ながら、フルルズンちゃんは満足げに頷いた。
「うんうん。これでゴーレムの知名度が上がって、社会に浸透すること間違いなし!」
でも、お姉さんとしては――
「それはどうかしら?」
――と、首をかしげずにいられないわ。あの子供たち、あれをゴーレムだとは認識してないんじゃないかしら? たぶん、『山羊に似た大きななにか』としか思ってないような気がする。
まあ、なんにせよ、子供たちが楽しんでいるのは確かね。幸せそうな笑顔がいっぱいで、お姉さんまで楽しくなっちゃうわ。ふふふふふ……。
「では、改めて――」
雪名くんが式神たちを一列に並べて、市民の皆様に御挨拶した。
「――はっぴーはろうぃーん!」
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【傀儡】LV1が発生!
【土壌改良】LV1が発生!
【ハウスキーパー】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!
【ロストエナジー】LV1が発生!
【能力値アップ】LV1が発生!
モン・サンシン
※アドリブ歓迎
ダンスも考えたけど綿飴配っちゃうよー。オバケさんの色はランダムで綿飴の色ごとに同じ色のオバケさんにくばってもらっちゃうもんねー!
カンフーダンスしながら綿飴作って配っちゃうよー!あちょー!
ってオルカだー!(気づいて手をブンブン振り返す。綿飴は直接渡す。オバケさん達と連携はして綿飴配りはしれっと続ける)
後で何か食べるのも面白そうかも
(仮装:南瓜SD準拠のカンフー衣装)
逆叉・オルカ
子供達に飴玉配りながらストリートへ
酒がある…だと…。
折角だから、呑みたいな。今日はこの後、仕事はないし。ほろ酔いまでなら平気だろう。
ちゃんと年齢を証明確認してもらう&今回は【エイティーン】で外見も大人に(子供の飲酒と誤解されない為/大人姿は長身で顔は良い)
食べ物も買って、美味しそうに食べよう。知らない料理も多くて……うん!これ美味いな!
酔っても平気かなーって思ったら知り合いのサンシンが居たのか。って驚いて酒の手を止める。
向こうが気づいたら手を振って挨拶するかな。
綿飴ありがとう。俺も手伝おうか?
飯は…後で一緒に食べよう
※アドリブ、絡み歓迎
※姿は魔法使いの仮装
※酔い度合いお任せ。酔うほど陽気になる
九条・雪斗
【ララ】
風都がハロウィンライブだーって張り切ってたんで手伝いに。
列形成ってイベントでは大事っしょ。
なかなかの混雑…思ったより観客期待出来そうな感じ?
風都が張り切りすぎてぶっ倒れないように休憩時間にスポドリでも差し入れとこ。
ライブは宣伝も兼ねてるらしいし、呼び込みでLaLaの名前も積極的に出してくか。
俺は吸血鬼的な何かの仮装…らしい。
いや、何か色々設定あるらしいんだけど話半分にしか聞いてなくて忘れた。
はいはいスタッフですよーっと。
写真?ライブのあとで撮影タイムあると思うからそん時にいけると思う。
物販…あー…風都、そーゆーのあんの?
え、クッキーとかまじ?俺も欲しい、トリートorトリート。
神崎・風都
【ララ】
お店の宣伝も兼ねて、ストリートでライブをするよ
ハロウィンにはライブをするものだって尊敬するアイドルが言ってたし、雪くんも手伝ってくれるしね
仮装は吸血鬼とドラゴンで迷った末に、どっちもやりたい!と両方の要素を取り入れたステージ衣装
歌いながらパティスリー『LaLa』の宣伝だ!
物販…は、今回はないけど
でも聴いてくれた人には、この後特製のお菓子をプレゼントするよ
外で配るものだから、日持ちがするように南瓜のアイシングクッキーだよ
合言葉を言ってくれたら、渾身のアイドルスマイルと握手と共にはい、どうぞ!
ハッピーハロウィン!
●幕間
ビールが入ったプラカップを手にして、魔法使いの仮装をした青年が歩いていた。
いや、青年に見えるのはパラドクスの残留効果のエイティーンを用いているから。そのディアボロス――逆叉・オルカ(オルキヌスの語り部・g00294)の実際の年齢は七十六歳だ。
「おー。やってる、やってる」
オルカは足を止めて、道路の中央にできた人だかりを見やった。
彼らや彼女ら(『彼女ら』のほうが圧倒的に多かった)が取り囲んでいるのは、木箱を連ねて作ったで即席のステージ。
その上で、黒い翼がついた珍妙な衣装の少年が歌い、踊っていた。
パティシエにして素人アイドルの神崎・風都(パティスリーのアイドル・g00822)だ。
素人といっても歌ダンスともにクオリティが高いので、オーディエンスはかなり盛り上がっている。
興奮気味のオーディエンスも中にはいたが――
「はい、押さないでー」
――風都の幼馴染である九条・雪斗(人間のワールドハッカー・g00441)が警備スタッフの役割をこなしていたので、トラブルは起きていない。
オルカのいる位置からは見えなかったが、ダンスを披露している者は風都の他にもいた。
中国風の道着を身に纏った女児――モン・サンシン(武器を忘れたドジ勇者・g00376)だ。
彼女のダンスは風都のそれとは違い、カンフーの演舞のごときものだった。
また、バックダンサーがいる点も違う。
ダンサーたちは皆、シーツを被った古典的なお化けのような姿をしていた。シーツは白ではなく、それぞれが違う色のものを被っている。そして、その色と同じ綿飴を持っていた。
モンもまた綿飴を手に持ち――
「あちょー!」
踊りながら、それを通行人に渡していた。
●神崎・風都(パティスリーのアイドル・g00822)
俺が尊敬するアイドル曰く『ハロウィンにはライブをするものだ』。
というわけで、俺もハロウィン・ストリートライブをやってみたよ。
仮装を兼ねたライブ衣装については吸血鬼とドラゴンのどちらでいくか迷ったんだけど……最終的には両方の要素を取り入れてみましたー。さしずめ、『ヴァンパラゴン』ってところかな?
もちろん、衣装だけじゃなくて、歌もダンスも手を抜かなかった。その熱意が伝わったのか、結構な数の人たちが足を止めてライブを観賞してくれたよ。人がたくさん集まればいいってもんでもないけど、多いに越したことはない。このライブは宣伝でもあるんだから。俺が預かってるパティスリー『LaLa』のね(そう、今は預かってるだけ。本当の店主は父さんと母さんなんだから……)。
「どうもありがとー!」
何曲目かを歌い/踊り終えて、オーディエンスに手を振ってお礼をしていると――
「ほれ」
――雪斗が傍に寄り、スポーツドリンクのボトルを差し出してきた。彼はライブを手伝ってくれてるんだ。衣装は俺とお揃いのヴァンパラゴン仕様。無理を言って着てもらったんだけど、きっと気に入ってくれてるに違いない。うん、違いない。
「ちゃんと水分補給しとけ。張り切りすぎてブッ倒れたりした日にゃあ、客がドン引きしちまうからよ」
「うん」
スポーツドリンクを受け取り、ごくごくと一気飲み。
染みるぅ~。
ぷはーっと息をついた時、オーディエンスの向こう側にいるオルカの姿が目に入った。至福の表情をして俺と同じく『ぷはーっ』してるけど、彼が飲んでいるのはスポーツドリンクじゃないみたいだね。
●逆叉・オルカ(オルキヌスの語り部・g00294)
プラカップに残っていたビールを飲み干し、二杯目を注文した。
新たなプラカップにビールが注がれている間にパスティとかいうパイみたいな料理をがぶりと一口。歯を立てた瞬間に肉汁が勢いよく弾け飛び、噛み切った直後に肉だのタマネギだのが舌の上で暴れ回って、『英国料理は不味い』という偏見を粉々に打ち砕いてくれた。それとも、これは英国料理じゃないのかな? まあ、どうでもいいか。
このパスティ以外にも色々な料理を屋台で食ったぞ。見たことも聞いたこともないような料理もあったが、どれも美味かったな。
「生中、お待ち!」
「どうも」
屋台の主人から中サイズのプラカップを受け取り、風都のライブのほうにまた目を向けてみた。もっとも、主役の風都は休憩中だ。今はサポート役の雪斗が客たちにチラシを配ったりして、風都の店かなにかの宣伝をしてるよ。
「このライブが気に入ったのなら、パティスリー『LaLa』にも来てくれよ。絶品のスイーツと風都の笑顔が待ってるぜ」
『パティスリー』とかいう小洒落た言葉の意味はよく判らないが、『スリー』と言うからには数字の3に関係ある店なのかしらん? ……って、酒が回ってきたのか、思考が覚束なくなってきたぞ。いや、気のせいか? 気のせいだな、うん。まだ酔ってない。酔ってないぞぉ。
視線を横についーっと移動させると、またもや見知った顔が見えた。
カンフー服を着込んだモンだ。カラフルなオバケみたいな連中(おおかた、パラドクスで召喚したんだろう)と一緒に踊りつつ、周りの人に綿飴を配ってる。
「あ? オルカだー!」
向こうも俺に気付いたらしく、手をぶんぶんと振った。
●九条・雪斗(人間のワールドハッカー・g00441)
「あ? オルカだー!」
陽気な大声を出しているのはモンだ。カンフー風のダンスを中断して、オルカのほうに手を振っている。
だが、すぐにまたダンスを始めた。ダンスといっても、ただ踊っているわけじゃない。道行く人々に綿飴を配りながら、踊っているんだ。
「あちょー!」
怪鳥音をあげ、爪先を蹴り上げるようにしてジャンプ。これと定めた通行人の傍に着地して綿飴を差し出し、相手がそれを受け取ると――
「あちょー!」
――再び怪鳥音を響かせて身を翻し、貫手を繰り出すような動作で別の通行人に綿飴を差し出す。
そして、新たな綿飴を両手に一本ずつ持って(傍にいるオバケみたいな奴が渡しているんだ)、また怪鳥音を響かせて、他の通行人に……と、いった具合だ。
武道を囓ってそうな強面がそんな風に配ったりすると威圧的に見えるだろうけど、小学校低学年くらいのモンがやってる分には罪なくていいやね。でも、見かけに騙されちゃいけない。モンは破軍拳士なんだから、武道については『囓ってそう』なんてレベルじゃないはず。
「あのー、スタッフのかたですか?」
と、ライブ客のお姉さんが声をかけてきたので、俺は意識をモンのほうからこっちに引き戻した。
「はいはい。スタッフですよーっと。なにかごよう?」
「あれって、なんの仮装なんですか?」
風都を指し示して、お姉さんは尋ねた。俺も同じ衣装を着てる(というか、着せられてる)んだけど、よく判らないんだよな。風都からコンセプトを聞いたものの、テキトーに聞き流してたもんで。
「えーっと……『ばらばら丼』とかなんとか言ってたような気が……」
しどろもどろになってる俺のことなどお構いなしにお姉さんは質問を畳みかけた。
「撮影タイムはないの? あと、物販は?」
「写真は後で撮れると思うけど、物販とかどうだろう……風都、そういうのあるの?」
「物販はないけれど――」
アイドル然として笑みを浮かべて、風都は答えた。
「――特製のお菓子を用意してきたから、皆にはそれをプレゼントするよ」
●モン・サンシン(武器を忘れたドジ勇者・g00376)
「あちょー!」
オバケさんたちと一緒にカンフーダンスで綿飴を配っていると、オルカがこっちに歩いてきた。右手に食べかけのパスティ、左手の飲みかけのビール。ちょっとばかり、千鳥足。
「オルカってば、ビールだけで酔っぱらちゃったの?」
私はカンフーダンスをやめて、絶賛酔っぱい中のおじいちゃん(エイティーンを使ってるから、見た目はおにいちゃんだけどね)に話しかけた。
「いやいや」
と、おにいちゃんなおじいちゃんは首を横に振った。
「飲んだのはビールだけじゃない。いろんな酒を味わったよ。ワインとか老酒とか日本酒とかな。だけど、べつに酔っ払っちゃあいない。最初の一口を飲む前にちゃんと決めたんだ。ほろ酔い程度に留めておくって……」
いや、留まってないじゃん。まったく、もー。どうして、酔っぱらってる人っていうのは自分が酔っぱらってることを絶対に認めないんだろうね? オトナの七不思議の一つだな。でも、まあ、いいか。本人はとってもハッピーみたいだし、人に絡むような悪い酔い方をしているわけでもないし。
「酔い覚めになるかどうかは判らないけど――」
オルカがパスティを食べ終えたところで、私は綿飴を差し出した。
「――これ、どうぞ」
「すまんな。ちょっと甘いものが欲しくなってたところだ」
オルカは綿飴を受け取ると、顔を突っ込むようにして頬張った。その姿はとても七十ウン歳のおじいちゃんには見えない。エイティーンで若作りをしてるということを差し引いてもね。男の人っていうのはいつまでたってもコドモなのかなあ……と、コドモの私が言うのは生意気ですか。そーですか。
「お礼に綿飴配りを手伝ってやるよ」
「ありがとー。配り終わったら、一緒になにか食べようよ」
「いいとも。なにを食べる?」
「うーんとね……」
周りをぐるっと見回して、美味しそうなものをサーチ!
お? アレなんか良いんじゃないかなー。
「はい、どうぞ。カボチャのアイシングクッキーだよ」
と、『パティスリーのアイドル』こと風都がライブのお客さんに渡してる特製クッキー。
「俺も欲しい! トリート・オア・トリート!」
雪斗もせがんでる。綿飴をさっさと配り終えないと、私たちがもらう分もなくなっちゃうかも。
「じゃあ。行くよ」
と、オルカとオバケさんズに声をかけて、私は綿飴配りのカンフーダンスを再開した。
「あちょー!」
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【プラチナチケット】LV1が発生!
【パラドクス通信】LV1が発生!
【平穏結界】LV1が発生!
【植物活性】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!
【命中アップ】LV1が発生!
【ガードアップ】がLV3になった!
相馬・清和
【電遊】アドリブ歓迎 旅団メンバーと参加
ハロウィン衣裳を準備し忘れたので、普段戦闘で使ってる戦闘衣装になってストリートに繰り出す。
知り合いが、ストリートで殺陣的なパフォーマンスをすると聞き及んだので
動画配信でもしようかとビデオカメラとパソコン片手にメンバーを探す。
パフォーマンスが始まったら、ビデオで撮影をしながら、しゃがんだり周りをぐるっと回ったりとヒーローの恰好のまま、裏方の撮影仕事をはじめる。
演技が終わったら拍手しながら二人を称える。
ついでに、ちゃんと動画配信して晒しといたから!と言いながら華麗に逃げ去る。
先行の脚質!(ダッシュ)
ウツロ・ジャレット
【電遊】
見た目:自身のハロウィンSDと同じ毛皮のコートに白いスーツ
「ハハハ!HappyHalloween!さぁ、楽しんでいこうぜ~っ!」
自身と同じ姿の自動人形を周囲にばら撒いて指を鳴らす。直後音楽を流しながら人形と一糸乱れぬ動きでステップを踏み、時間ごと順番に人形が爆発。周囲に七色の光を巻き散らしていく。
『ヒーローショー』を演目としたダンスパフォーマンスで自分が悪役なら、次は当然ヒーローだ。
仮装した鳴神と殺陣を組み込んだペアダンスで再びパフォーマンス再開。拳を放ち、ブレイクダンスを組み合わせた蹴りを放ち、銃の形のクラッカーを鳴らし、彼女を抱き寄せ放り投げるなどのアピールを魅せていく。
鳴神・雷羅
【電遊】
あたいの仮装はバットレディー!
アメコミのダークヒーローっぽい感じで
コウモリモチーフの黒革のマスクに黒レオタードに黒のニーハイブーツ
でもってウツロと組んで演武風味のダンスパフォーマンスを演じるぜ
ヒーローショーっつーか、ハリウッドのアクション映画のイメージだ
殴り合いやハイキックは寸止めで
倒れる時は受け身取りつつブレイクダンス
常時働いてる【飛行】の残留効果も利用して
空中でバク転、ウルトラCの大技も決めるぜ
オモチャの拳銃をパァン!と撃てば銃口からは紙吹雪が舞う
ド派手に決めるぜ!
※アドリブ、絡み歓迎
●幕間
「HAHAHAHAHAHAHAHAHA!」
狂的な哄笑が通行人たちの耳朶を打った。
笑っているのはリターナーのウツロ・ジャレット(リターナーのデーモンイーター・g02611)。
その顔は異相にして凶相であった。唇の端から耳に向かって傷が走り、その傷をなぞるようにルージュがべったりと塗られているため、口が裂けているように見える。首に刻まれた真一文字の傷跡も禍々しい。
容貌だけでなく、衣装もインパクト抜群だった。紫のシャツに緑のネクタイ、白いスーツの上に白い雪豹柄のコートを着込み、同じく白いシルクハットを被っている。
「Happy Halloween! さあ、楽しんでいこうぜぇ~っ!」
狂喜と狂気の叫びとともにウツロが懐中から取り出したのは黄金のリボルバー。
だが、周囲の人々は恐れ慄きもしなければ、逃げ惑いもしなかった。それどころか、期待に目を輝かせて、次の展開を待っている。これがヒーローショー的なものだということが判っているのだ。
ヒーローショーであるからにはヒーロー役が存在する。
「乗りまくってるね、ウツロ……というか、地でやってんじゃねえの?」
鬼人の鳴神・雷羅(獄道デスペラード・g02984)だ。
彼女は屋台の陰に隠れてウツロを見ていた。身に着けているのは、蝙蝠をモチーフにしたタイトな黒い衣装。
もう一人、ヒーロー的な衣装を纏っている者がいた。ただし、アメコミ的な雷羅の衣装とは趣を異にして、こちらは日本の特撮ヒーローを思わせる代物だ。
着用者は相馬・清和(人間のガジェッティア・g00501)。
彼は雷羅のように身を隠すことなく、ウツロからさして離れていない場所に堂々と立っていた。
だが、このヒーローショーの出演者でないことは明らかだ。
ビデオカメラを構えているのだから。
●相馬・清和(人間のガジェッティア・g00501)
仮装を用意する暇がなかったもんで、戦闘用の強化スーツを着てみたんだけど、ハロウィンの街に違和感なく溶け込めたようでなにより。
でも、ヒーロー然とした格好をしているとはいえ、雷羅とウツロのショーに乱入するつもりはないよ。僕はあくまでも撮影係だからね。裏方のお仕事、だーいすき。
「HAHAHAHAHA!」
ウツロがまたもや笑い出した。倒れんばかりに身を仰け反らせて。
いかにもアメコミのヴィランって感じのその姿を後方から前方にぐるっと回り込んで撮っていると、周囲に奇妙な一団が現れた。ウツロを模したと思われる2・5頭身の人形たちだ。
パラドクスの産物であろうそれらが整列したところでウツロは仰け反らせていた上半身を元に戻し、カメラ目線でニヤリと笑った。まあ、笑わずとも元からニヤリとしているように見える顔なんだけどね。
「ミュージック――」
はい、ウツロの声にタイミングを合わせてドリーズーム!
「――スタァートッ!」
ウツロが指をパチンと鳴らすと、どこからともなく音楽が流れてきた。
はい、今度はズームバック!
キャメラのフレームにすべての人形がおさまった。一体残らず、音楽に合わせてステップを踏んでいる。そして、ウツロも同じようにステップを踏んでいる。一糸乱れぬユーモラスかつ不気味なダンスだ。
盛り上がってきたねー。
●ウツロ・ジャレット(リターナーのデーモンイーター・g02611)
さあ、俺と人形ちゃんたちとの息ぴったりなダンスを見るがいい。
前後左右にステップ。
ターンも織り交ぜ、ダイナミックかつ軽快に。
足から発したウェーブが頭に達したところで、再び指パッチン。
途端にパーン!
人形ちゃんのうちの一体が破裂し、七色の光が飛び散った。爆発に見立てたパフォーマンスだ。綺麗だけども、いまいち迫力に欠けるって? しょうがねえじゃん。こんな場所で本当に爆発させるわけにはいかねえし。
また一頻り踊ったところで三度目の指パッチン&二度目の破裂、間を置いて三度目の破裂、そして、四度目、五度目……と、続けていって、ついにはすべての人形ちゃんが天に召された。
体も舞台も充分にあったまったぜ。そろそろ、ヒーローの出番かな?
「そこまでだ、クレイジー・クラウン!」
はい、お出でなすったー。
近くの屋台の陰から飛び出してきたのは雷羅だ。蝙蝠を思わせる黒い仮面&ピチッとしたワイルドかつクールかつセクシーかつダークなコスチュームを身に着けている。
「HAHAHAHAHA! 待ちかねたぜ、バット・ベイブ!」
俺は黄金のリボルバーを雷羅に突きつけ、ためらうことなくトリガーをひいた。
バーン! ……ってなもんだ!
●鳴神・雷羅(獄道デスペラード・g02984)
ヴィランに扮したウツロは悪趣味極まりない金ピカの拳銃を発砲した。
だけど、あたいはオーバーアクション気味の側転を披露して、銃弾を華麗に避けてやった……いや、本当は銃弾なんか飛んじゃいないんだけどね。あの金ピカの代物は拳銃の形をしたパーティークラッカーなんだから。
そこらへんのことはギャラリーの皆々様も百も承知だろうけど、あたいのアクションに拍手を送ってくれた。舌足らずな声で『がんばえー』なんて応援しているお子ちゃまもいたりして……ヒーロー冥利につきるってもんだね。
「無駄な抵抗はやめな!」
皆々様の声援を受けて、ウツロにハイキック。もちろん、寸止めだよ。
「うげっ!?」
キックを食らった振りをして、ウツロは横に吹き飛んだ。銃口から硝煙ならぬリボンを垂らした拳銃が地面に転がり、ウツロ自身もぶっ倒れたけど、それで終わったりはしない。ブレイクダンスめいた動きで蹴りを放つと同時に起きあがった。
あたいはジャンプで蹴りを回避。そして、なにもないはずの空間を踏みつけて、空中でバク転! 飛翔に浮遊にエアライド――残留効果がしこたまあるから、いくらでも高く飛べるぜ。
長ぁ~い滞空時間を経て着地し、空にいる間に抜いていた拳銃をウツロめがけてパァン! 言うまでもなく、これもクラッカー。銃弾の代わりに紙吹雪が舞い散った。
ギャラリーは更にヒートアップ。めちゃくちゃ盛り上がってくれてるね。あたいも気分がいい。
ただ一つ、不満な点があるとすれば――
「いいよ、いいよ! でも、もっと派手にいっていようかー!」
――カメラを構えてちょこまかこ動き回ってる清和がうっとうしいってことだね。
●終幕
切れのある殺陣を十数分に渡って繰り広げた後、ウツロと雷羅は並んで一礼した。
見物人たちは拍手喝采。いや、見物人だけでなく、撮影係の清和もカメラを置いて、手首が折れんばかりに拍手をしている。
「ブラボー、ブラボー。二人ともよかったよー。アクション映画顔負けのバトルだったね」
「そりゃどーも。ところで――」
ウツロが顔を上げ、清和の足元にあるカメラを指さした。
「――おまえさん、その映像をどうするつもりだ?」
「あたいたちの許可なくネットに拡散するつもりじゃないだろうね?」
雷羅も顔を上げて、凄むような調子で確認した。
「いやー……その……実を言うと……」
強化スーツのバイザー越しに愛想笑いを浮かべて、清和はじりじりと後退した。
そして、くるりと反転し――
「既に拡散しちゃいましたー!」
――すたこらさっさと逃げ出した。
「なんだと?」
「待て、こらぁー!」
慌てて後を追うウツロと雷羅。
コメディ映画顔負けの追いかけっこが始まった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【託されし願い】LV1が発生!
【フライトドローン】LV1が発生!
【強運の加護】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV3になった!
【命中アップ】がLV2になった!
【アヴォイド】LV1が発生!