【吸血ロマノフ王朝奪還戦】氷上戦闘?(作者 秋津透)
#吸血ロマノフ王朝
#【吸血ロマノフ王朝奪還戦】⑯チェルニーヒウ要塞
#吸血ロマノフ王朝奪還戦
#ウクライナ
#⑯スネグーラチカ
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吸血ロマノフ王朝ディヴィジョン、北部ウクライナのチェルニーヒウ要塞。この要塞は次期断片の王と目される『竜血卿ドラキュラ』の配下、ジェネラル級ヴァンパイアノーブル『スネグーラチカ』が支配している。
要塞の周囲は氷に覆われ、地面も森も何もかもが銀色に輝いている。吸血ロマノフ王朝ではそれほど珍しくない光景かもしれないが、やや奇妙なのはほとんど降雪積雪が見当たらず、ほのかに日光が差している状態ですべてが凍りついていることだろう。
そして、要塞の周囲をヴァンパイアゾルダートことトループス級ヴァンパイアノーブル『機械化吸血鬼小隊・重機関銃仕様』の小部隊がいくつか巡回している。確か飛行能力はあるはずだが、蝙蝠の翼を出して飛ぶことはせず、なぜか氷上を滑るように動いている。
いったい誰の指示なのか、ヴァンパイアゾルダートたちの脚部には「スケート靴」が漏れなく取り付けられていた。
「ええと、先刻【吸血ロマノフ王朝奪還戦】発生を示す断層碑文が出現した。これにより、吸血ロマノフ王朝ディヴィジョンを奪還するための決戦を優位に進めるためのファーストアタック作戦が開始される」
時先案内人の野原・あかね(人間のワイルドレンジャー・g11469)が、手元のメモを見ながら淡々と告げる。案内人になりたての新参の上にもともと記憶喪失なので、伝達の大半が用意したメモを読み上げる形になるのは仕方ない。
そしてあかねはメモの続きを読み上げる。
「ええと、このパラドクストレインは【スネグーラチカ】の軍勢がいる北部ウクライナのチェルニーヒウ要塞に向かうとのことだ。ジェネラル級ヴァンパイアノーブル『スネグーラチカ』は次期断片の王『竜血卿ドラキュラ』がウクライナ全域を支配できるよう、この要塞に依っている。おそらく『スネグーラチカ』の能力により、チェルニーヒウ要塞周辺は地面も森もすべて凍りついている。そして今回接触するトループス級ヴァンパイアノーブル『機械化吸血鬼小隊・重機関銃仕様』は要塞周辺を巡回しており、氷上をスムーズに移動するため脚部にスケート靴を取り付けている。なぜ指揮するアヴァタール級がいないのかはわからないが、優秀とはいえトループス級だけで動いているなら叩く好機だという判断のようだ」
そう言うと、あかねは一同を見回して告げる。
「私はディヴィジョン奪回戦の経験がないので、たぶん皆のほうがきちんと状況を掴んでいると思う。あまり有益な助言ができなくて申し訳ないが、これはあくまで本番前の前哨戦だ。戦果をあげるに越したことはないが、無理をして本番に支障が出てしまっては本末転倒になってしまう。どうか、そのあたりを見極めて無事に戻ってきてほしい」
リプレイ
ガクハ・シアレット
(トレインチケット)
「飛べば狙い撃ちされるのだろう。でも、私にはこの戦法しかない」
せめて敵が集合していないうちに先手で仕掛けるしかない、と、ガクハ・シアレット(双発複葉飛行艇のガジェッティア・g03242)が敵…チェルニーヒウ要塞の周囲を巡回するヴァンパイアゾルダートことトループス級ヴァンパイアノーブル『機械化吸血鬼小隊・重機関銃仕様』の一隊に攻撃を仕掛ける。パラドクス「ダイブアンドズーム」で大きく飛び上がり、虚を突かれた敵が応射する前に急降下突撃を見舞う。その攻撃でトループス級が爆散するが、同時に反撃のパラドクス「十字砲火陣形」が発動。四方八方からのパラドクスによる応射を受け、ガクハは離脱しそこなって固い氷上に叩きつけられる。墜落そのもののダメージはなく、十字砲火を受けたダメージもかろうじて重傷、戦闘不能には至らなかったものの、再び飛び上がろうとしたら機関銃射撃の的にされるだけだろう。かといって、まさか氷上にへたりこんだまま敵を待つわけにもいかず、進退窮まった時。
後続のディアボロスたちがヴァンパイアゾルダートに襲いかかった。
善戦🔵🔵🔴🔴
効果1【飛翔】LV1が発生!
効果2【アヴォイド】LV1が発生!
嵐柴・暁翔
動くものが極端に少ない全てが凍ったような地域なら、下手に飛ぶよりも氷上を移動した方が速くて目立たないし異変にも気付き易いのかもな
現地到着後に即座にクロノヴェーダと遭遇しなければ凍っている地面を調べてみます
氷にトレースが残っていれば巡回の頻度や経路が予想できるかもしれないからな
野原の説明で相手がスケート靴を着用していると聞いて、自分もスケート靴を用意しようかと一瞬考えましたが、スケートが得意という訳でもないので直ぐに考え直しました
せめて防寒着はしっかり着て靴は氷上でも滑り難いものを選んでおきます
攻撃は《悪魔合体》で大天使姉妹の力を借りて火炎魔法を撃ち込みます
余波で相手の足元の氷が少しでも融けてくれればなお良し
飛ぶか滑るかを一瞬でも迷ってくれればありがたい
氷上では高速で動ける相手で増援がどれだけ来るのか分かったもんじゃないとなると早めに退散しないと厄介なことになる
始めに会敵した部隊に攻撃した後は相手が混乱から立ち直る前にさっさと逃げます
バトラ・ヘロス
アドリブ、連携歓迎であります。
さすがにジェネラル級だけあって厄介な能力でありますね。
何か対応出来るでしょうか。自然の氷ではありませんし、スケートを封じても吸血鬼って飛べるのですよね。せめて【寒冷適応】を使っておくであります。
後は滑り止めの付いた靴や防寒着を用意しておきます。
無双馬は氷の上を走れるのでしょうか。試してみて、脚を取られそうなら送還しておきます。
敵の痕跡や物音を頼りに索敵です。
発見するかされたら、仲間を呼ばれる前に迅速に戦闘を開始します。
【氷塞陣】で、氷の槍と盾を無数に召喚、展開します。
槍を投射して突き刺し、凍結させて粉砕してゆきます。
反撃は、半透明の氷の盾を重ねて遮光しながら、射撃を受け止めて耐え抜くであります。
機動力で敵に劣るので、包囲や封鎖の恐れがあります。打撃を与えたら深追いせずに撤退するであります。
ジェネラル級との遭遇の報告もあります。不必要な危険は冒さず、本戦に備えるであります。
西堂・千衛蔵
アドリブ連携歓迎
戦争は、あと腐れなく終わらせたいもんだ
断片の王と同時に、その後釜の竜血卿ドラキュラもきっちり片付けないとな
奴の戦力を直接削りに行けないのは残念だが、この戦いはそのための一歩になるはずだ
「奴らの陣地に風穴を開けてやるぞ、赤煙!」
【熱波の支配者】で気温を14度上げて、地面の氷を融かすことを試みる
氷が融ければ、スケート靴は却って邪魔になるだろう
増援の速度を落とすことができればこちらが有利になる
地面はぬかるみになりそうだから、こちらは下手に動かず自然体で立っていよう
「こいつは、俺と貴様らとの意志の戦いだ」
混乱した所を各個撃破だ!
盾で防いだところで無駄なことだ
阿弥陀如来より借り受けた焔王光は、破壊のための光じゃない
敵の煩悩を焼尽し、戦う意思を打ち砕く光だぜ!
反撃の弾幕はバトルオーラの紫煙と鬼火で防ぐ
「流石に切りがないな……」
最初に遭遇する一部隊は必ず倒す
ほとんど被害がなければもう一部隊相手にしてもいいが、どちらにせよ無理はしない
「うおっ、これはいかん!」
先行して飛行攻撃を仕掛けたディアボロスが、対空十字砲火を受けて墜落するのを見て、西堂・千衛蔵(竜燈鬼・g01901)はほぼ反射的に【熱波の支配者】を発動。気温を一気に14度上げて、地面の氷を融かそうとする。しかし、ジェネラル級ヴァンパイアノーブル『スネグーラチカ』の力で維持されている氷は、わずかに融けるがすぐに再氷結する。
とはいえ、サイボーグ化されているヴァンパイアゾルダートこと『機械化吸血鬼小隊・重機関銃仕様』は僅かな状況の変化にも鋭敏に対応して、脚部を微調整する。そのため、撃墜した敵への対処追撃がわずかに遅れ、ディアボロスたちに対して貴重な間を与え介入を許す結果になる。
「オン・アミリタ・テイ・ゼイ・カラ・ウン! こいつは、俺と貴様らとの意志の戦いだ!」
敢えて鋭く気合声を発し、千衛蔵はパラドクス「焔王光招来(エンノウコウショウライ)」を発動。阿弥陀如来の十二光が一つ焔王光を借り受けて、頭の上に乗せた燈篭から発する。焔王光には、諸仏最高なる光をもって煩悩を焼尽する事で一時的に敵対する者の戦意を奪う力があると言われるが、機械化されたヴァンパイアノーブルは「煩悩」や「戦意」とは別の原理で動いているらしく効果は薄い。むしろ、合わせて放たれたサーヴァントのミニドラゴン『赤煙』のファイアブレスが直接的なダメージを与えたようにも見える。
いずれにしても『機械化吸血鬼小隊・重機関銃仕様』は反撃のパラドクス「弾幕防盾陣形」を発動。焔王光とファイアブレスで何体かの犠牲を出しながらも、機関銃で激しく応射する。千衛蔵はバトルオーラの紫煙と鬼火で防ぐが、『赤煙』ともども相応のダメージを受ける。
「さすがにジェネラル級だけあって厄介な能力でありますね」
半端に溶けた氷が即座に再氷結して、ますます足場が悪くなったのを感じ、バトラ・ヘロス(沼蛙・g09382)が唸る。機関銃の的にされることも考慮して無双馬『青縞(プレリゲ)』の召喚は諦め、半ば身を伏せたような体勢でパラドクス「氷塞陣(ファランクス)」を発動する。
「クリオ ファランクス!!」
バトラは氷で出来た槍と盾を無数に召喚し、ヴァンパイアゾルダートへと向かわせる。いつも召喚している長槍サリッサと魔法盾スクトゥムに比べると強度は落ちるが、その分氷の盾を砕かれても跳ね返りダメージは小さく、氷の槍は触れた相手を氷結させる。ましてこの場は『スネグーラチカ』の力ですべてが固く氷結する世界。その力を逆手に取って、ヴァンパイアゾルダートに大打撃を与える。
「!!!!」
千衛蔵たちへの射撃を続けようとしていたヴァンパイアゾルダートは、いきなり出現した多数の氷の槍と盾に襲われ、攻撃目標の変更を強いられる。反撃のパラドクス「十字砲火陣形」を再び発動して氷の武器を十字砲火で砕き、バトラに跳ね返りのダメージを与えるが、飛び散った氷の武器の破片を浴びて何体ものトループス級が氷結して固まり作動不能となる。
(「……そろそろ潮時だが、撤退するにしても、とにかくあの墜落した味方を回収しないとな」)
声には出さずに呟き、嵐柴・暁翔(ニュートラルヒーロー・g00931)がパラドクス「悪魔合体(フュージョン)」を発動。契約した大天使の姉妹、セレスティアとアリスティアの二人と一時的に合体し、アリスティアが得意とする火炎魔法をパラドクス攻撃として放ちながら、先行飛行攻撃を敢行して撃墜されたディアボロスの回収に向かう。
氷の武具との戦闘に忙殺されていたヴァンパイアゾルダートたちは、いきなり浴びせられた火炎魔法に大被害を受けるが、全滅には至らず反撃のパラドクス「爆裂血弾空襲」を発動。もはや足場の悪さが限界と見たか、それとも単なる機械的対応か、背から蝙蝠の翼を出して低空飛行し、機関銃から血の弾丸を放って暁翔に空襲を仕掛ける。
しかし暁翔は、その瞬間を待っていた。
(「……【防空体制】がなくても、特に工夫なく低速で低空から襲ってくる敵は的だよな」)
声には出さずに呟いて、暁翔は外れようのないパラドクスの火炎魔法を連射。血の弾丸で相応のダメージを受けながらも、ヴァンパイアゾルダートを残らず撃ち落とす。
そして墜落したディアボロスに手を貸すと、周囲を見もせず大声で怒鳴る。
「撤収だ! 地面すれすれを【飛翔】して逃げろ!」
「了解であります」
「心得た!」
戦闘に気付いた多数のヴァンパイアゾルダートの部隊が四方八方から迫ってくるのを見やり、バトラと千衛蔵が即応。足場の悪さを考慮して、超低空の【飛翔】で全速撤退する。迫ってくるヴァンパイアゾルダートたちは、再氷結した荒い氷上では思うように滑走できず、かといって蝙蝠翼の自力飛行では速度が出せず、もたもたと微調整等している間にディアボロスたちを取り逃す。パラドクストレインに到着して、文字通り車内へ転がり込んだ暁翔は、額の汗を拭って呟いた。
「やれやれ、気温の寒さより状況の危うさで肝を冷やしたぜ」
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
効果1【活性治癒】LV1が発生!
【寒冷適応】LV1が発生!
【熱波の支配者】LV1が発生!
効果2【ドレイン】LV1が発生!
【ガードアップ】LV1が発生!
【ロストエナジー】LV1が発生!