【吸血ロマノフ王朝奪還戦】征途北辺(作者 弓月可染
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#吸血ロマノフ王朝  #【吸血ロマノフ王朝奪還戦】⑫エラギノストロフスキー  #吸血ロマノフ王朝奪還戦  #サンクトペテルブルク  #⑫ケールレル伯爵 

●征途北辺
 居並ぶは、銃剣を構えし兵士たち。
 浮つくことなく直立した彼らは、しかしその瞳に灼かんばかりの熱量を込め、一人のヴァンパイアノーブルを見つめている。
 フョードル・ケールレル。
 日露戦争の勇将として名高い伯爵にして中将。その勇猛果敢な戦いぶりに、『帝国一のシャーシュカ』、最強の剣と呼ばれた男。
 無論、この場に立つのはその名を借りたクロノヴェーダに過ぎないのだが――。
「決戦の時は近い」
 ただ一声。それだけで、この場の全ては彼の隷下と成る。
 この場に集められたものの中には、あるいは不満を持つ者もいただろう。何故ならば、彼らはこのサンクトペテルブルグに押し寄せんとする敵兵とは戦わない、そう知っているからだ。だが、と彼らの将が続けたように。
「我が軍は、サンクトペテルブルクを護るための戦いは行わない。――我らは、ディアボロスを滅ぼす剣なのだ」
 その訓示に不満を漏らす者はいない。無論、敵の本拠を急襲するという名誉はその理由の一つだ。だが、それだけではない。
「我らの戦いの全ては、ディアボロスの拠点を滅ぼす為に使われねばならぬ」
 彼らは知っているのだ。ケールレル伯爵が、皇帝の剣と呼ぶに相応しい驍将であることを。その指揮する先に、名誉ある戦いと勝利が在ることを。
 ケールレルは続ける。例え友軍が傷つこうとも援けには行けない。そして、万が一このエラギノストロフスキー宮殿が攻撃されたならば、より強き『剣』を残すため、弱き者から捨て石になるのだと。
「――全ては、吸血ロマノフ王朝の未来のために!」
 いっそ悲壮なる訓示、それに応えるは熱狂。振り上げられた銃と剣は、その身を血に汚す時を待つばかりであった。

●時先案内人
「皆さんの働きで、最終人類史の西ポーランドに現れたジェネラル級は、全て討ち取られました」
 最終人類史の一般人に被害を全く出さなかっただけでなく、『鮮血の革命術式』を使ってまで送り込んだ8人ものジェネラル級を一度に失ったことで、吸血ロマノフ王朝はディヴィジョンの排斥力すら揺らぐ事態に陥っているという。
 ラトクシア・ミレーシオ(そらいろのうた・g03178)が告げた情勢。そして、断層碑文の出現。ロシアの大地を奪還すべく、戦いを挑む時だと誰もが知っていた。
「ご存知の通り、ヴァンパイアノーブルの主力はサンクトペテルブルクに集結しています」
 他には、ウクライナに竜血卿ドラキュラの一派が展開し、またシベリアでは依然として冬将軍がアルタン・ウルクに備えている。しかし、排斥力が揺らぐのは東側も同じであるならば、アルタン・ウルクもまた攻め寄せてくることは疑う余地がないだろう。
「もちろん、断片の王『吸血皇帝ニコライ2世』はまだ勝利を諦めてはいません」
 彼らの切り札は再度の『鮮血の革命術式』だ。サンクトペテルブルグを護る部隊とは別に戦力を温存し、首都ごと新宿島に転移して一気に制圧する。それを許せば、甚大な被害を被ってしまうだろう。

「これまでの作戦で、市内の一般市民はほぼ避難済です。決戦に備え、少しでも多くの敵を叩いて下さい」
 よろしくお願いします、と一礼し、ラトクシアは集ったディアボロスたちをパラドクストレインへと誘う。きっと、多大な戦果を持ち帰ってくれると信じて。


→クリア済み選択肢の詳細を見る


●残留効果

 残留効果は、このシナリオに参加する全てのディアボロスが活用できます。
効果1
効果LV
解説
【プラチナチケット】
1
周囲の一般人が、ディアボロスを関係者であるかのように扱うようになる。効果LVが高い程、重要な関係者のように扱われる。
【操作会得】
1
周囲の物品に、製作者の残留思念が宿り、ディアボロスの操作をサポートしてくれるようになる。効果LVが高い程、サポート効果が向上する。
【パラドクス通信】
1
周囲のディアボロス全員の元にディアボロス専用の小型通信機が現れ、「効果LV×9km半径内」にいるディアボロス同士で通信が可能となる。この通信は盗聴されない。

効果2

【ダメージアップ】LV1 / 【ダブル】LV2

●マスターより

弓月可染
 弓月可染です。
 ついに吸血ロマノフ王朝との決戦です!
 血を流したり流させたり、まあいつも通り楽しくやりあいましょう。

●戦場
 サンクトペテルブルグ北部、エラーギン島に建つエラギノストロフスキー宮殿周辺です。もちろん、警戒厳重・戦力強大ですので、宮殿内に突入というのは困難です。
 エラーギン島の大半は森が占めており、宮殿周辺の一部が開けています。なお、リプレイでは島への渡河・渡橋は問題なく終わった前提で描写・判定します。

●クロノヴェーダについて
 トループス級『血影殲兵』の小部隊です。
 どんな場所でどんな状況の敵を狙うか、で大きく数や戦い方は変わります。いずれの場合も、軍隊として統制の取れた動きをすることにご注意ください。

●リプレイについて
 万が一、必要成功数を大幅に上回るプレイングを頂いた場合には、心苦しいのですが全てを採用することができない場合もあることをご了承ください。
 先着順ではありませんが、必要数を充足したら、以降は採用せずプレイングをお戻しいたします。今回は採用が少なめの予定ですのでご注意を。
 執筆状況についてはMSページも合わせてご確認ください。

 それでは、皆さんのプレイングをお待ちしています。
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このシナリオは完結しました。



発言期間は終了しました。


リプレイ


峰谷・恵
「前哨戦だし、斥候になってるやつを狙っていこうか…倒す相手の強い弱いよりまず数を減らさないと」

可能な限り連携を取る。アドリブOK。
パラドクス通信を発動し味方と連絡を取り合いながら、見回りや斥候のため他の敵から離れている敵小集団を狙いパラドクスで攻撃を仕掛ける。
敵の反撃はLUSTオーラシールドで防ぎ、呪われた黒き血を魔闘気で防いで可能な限りダメージを抑える。
その後はダメージを負った敵を優先して攻撃し敵の数を減らしていく。接敵した相手を倒しきれたら他の敵と戦闘中の味方の援護に向かう。
HPが四割を切る、対処しきれない多数の敵が殺到してくる、ジェネラル級出現のいずれかで味方に連絡して撤退する。

「削れるところを削れるだけ削っておかないとね。本番前に本命狙いは無謀が過ぎるから」
「本番前に無理して後に響いちゃまずいからね、退けるうちに退くよ」


ソレイユ・クラーヴィア
連携アドリブ歓迎

鮮血の革命儀式、ですか…
発動されると厄介な事、この上ないですね
碌でもない目論見は砕いてしまうに限ります
その為にも皇帝の剣を出来るだけ削っておきましょうか

宮殿付近には敵兵はひしめいているでしょうから
森に身を隠しながら少人数部隊を攻撃して注意を引き、森へと引き寄せて叩く作戦でいきましょう
森に潜伏兵が居る場合は、索敵しつつ撃破
いずれにせよ、少人数の部隊を仲間と連携し一気に攻撃をしかけ短期決戦・撃破を狙います

宙に展開した鍵盤でヒロイックシンフォニーを演奏
銀弾の拳銃を構えた英雄の幻影を喚び、敵を狙えと指揮します
銃には銃で戦うのも悪くないですよね
私に銃の素質がなくとも、音楽を介せば幻想を紡ぎ銃撃戦だってできるのですよ
体力に低い者から集中攻撃で各個撃破
撃破したら、次の狙撃ポイントへ移動しましょう

反撃には魔力障壁を展開して急所を避けるように凌ぎます
多少の負傷は必要経費と割り切り
出来るだけ敵勢力を削っていきます

程よい所で撤退を
奪還戦では自慢の宮殿にお邪魔させて頂きますね


シエルシーシャ・クリスタ
アドリブ・連携歓迎だよ

サンクト新宿ブルクは言葉だけなら愉快ではあるんだけれど。
実現はさせないよ、そのための剣は片っ端からへし折っておこう。

妖精さんを呼ぼう。いっぱい呼ぼう。森で遊ぶのはお手の物だ。
でも目立ちすぎちゃいけないよ、遊べる時間が短くなっちゃうからね。

森の巡回をしてる部隊を狙うのは賛成。
少数部隊を幾つか削れれば十分な戦果になるはずだしね。
もし、宮殿周辺のみがっちり固めて森には居ないようなら、数体の妖精さんに誘いをかけてもらおうか。
あからさまな陽動だと見透かされるかもだけど、多分無視は出来ないだろうし。

銃頭蝙蝠の群を放ってくるなら、数と数の勝負だね。
敵の攻撃や反撃は妖精さんに迎撃してもらおう。誰が一番多く取れるかな?
ただの遊びで済む間は多分短いね、相手には遊びがないし、すぐ撃ってきそう。
そこからの「遊び」は怖いよ。何が起こるかは全く保証できない。
だって、妖精さんだからね。

程よく戦力を削るか、大戦力が注ぎ込まれてきたなら撤退だよ。
はい、妖精さんも解散。まだ無理をする所じゃないもんね。



 エラギノストロフスキー宮殿。
 建てられた島の名を採って『エラーギン宮殿』と呼ばれることも多いこの建物は、周囲を鬱蒼と茂る森に覆われていた。
 純軍事的に言えば、警備の意味でも収容力の意味でも、この森は切り開いてしまった方が都合がいいのだろう。そうしていないのは、本来この宮殿に住まう者への敬意か、それとも準備を許さないほどのディアボロスの動きの速さゆえか。
 いずれにしても、見通しが悪い森林は、ケールレル配下の目から侵入者の姿を隠していた。
『……巡回している部隊はいますが、流石に潜伏兵はいないようです』
 小型の通信機から流れるソレイユ・クラーヴィア(幻想ピアノ協奏曲第XX番・g06482)の声が、シエルシーシャ・クリスタ(水妖の巫・g01847)の耳朶を打つ。追って、『こちらもだよ』という峰谷・恵(フェロモン強化実験体サキュバス・g01103)の声がパラドクスの電波越しに聞こえた。
 宮殿付近には敵兵がひしめいているでしょうから、本体から離れた少人数部隊を攻撃しましょう――ソレイユの献策を受け、三人は森に身を隠していた。発見される確率を下げるため、互いが相応に距離をとって、である。
 そんな孤立した潜入作戦でも、妨害も盗聴も気にせずに連携を取らせてしまう耳元の通信機を、シエルシーシャは便利なものだと思う。妖精さんとどちらが役に立つだろうか――そこまで考えて、彼女は緩く首を振った。
 妖精さんが気まぐれなのは、嫌というほど知っている。
『人数が少なめの隊を狙っていこうか……倒す相手の強い弱いより、まず数を減らさないと』
 通信機の向こう、そう恵が続ける。皇帝の切り札、温存されるだろう精鋭を討てれば一番良いのだが、選ばせてくれるほど敵も甘くはない。彼女の言う通り、少しでも戦力を削ることがディアボロスたちに託された任務だった。
「森の巡回をしてる部隊を狙うのは賛成だよ」
 少数部隊でも削れれば十分な戦果になるはずだしね、とシエルシーシャも賛意を示す。
『本番前に本命狙いは、ちょっと無謀が過ぎるから』
 そう返した恵の声には、僅かばかりの未練が感じられなくもなかったのだが――その発言が示す通り、状況を読めないほど彼女は無謀ではない。
 そして。
『丁度良さそうな部隊が来ましたよ。数は……同じ三人ですね』
 ソレイユの報告に、ぴり、と緊張が走った。目を凝らせば、木々の間を行く人影。
 行きますよ、という通信と共に、敵を挟んだ反対側が眩く輝く。それが、彼の『鍵盤』であることは知っていた。
「それじゃ、妖精さん。いっぱいおいで、今日はここが遊び場だ」
 水妖の巫は紅き宝玉を握り、呼びかける。瞬間、湧き上がるように気配が増した。いくつも、いくつも。


「碌でもない目論見は、砕いてしまうに限りますからね」
 そう呟いて、ソレイユは左手を右手の甲に重ね、ぐ、と力を籠める。たちまちに溢れ出す光。空間を薙ぐように右手を触れば、残影を追うように輝ける鍵盤が描き出された。
 それは幻たるもの。それはそこに在るもの。虚実を超えて結像した彼の相棒にして舞台装置が、ソレイユの周囲を取り囲み、その指を待つ。
「鮮血の革命儀式などという厄介この上ないものは、絶対に発動させません」
 目論見は全て知っているぞとばかりに言い捨てながら、伏兵らしき動きが無いか、とちらり視線を走らせる。一人、二人、そして。突然の輝きに目を向けた敵兵は、先ほどの報告と同じく三人だ。
 ならば、もはや走り切るまで。戦場の音楽家がほっそりとした指を伸ばせば、幻影の鍵盤が高く空気を震わせる。
 ただ一指の衝撃。薄暗い森を塗り替える音と光。隠密性など欠片もない開幕だが、もとより短期決戦、一撃離脱を狙っての強襲だ。
 ここが舞台と定めたならば、いっそ盛り上げるに限る、というものだろう。
「さあ、銃撃戦と参りましょう。……もっとも、私に銃の素養はありませんが」
 鍵盤の上を滑る指。紡ぎ出される音が、旋律となり楽曲を成す。重ねられた勇壮なる音階は、古今の英雄を、その勇名を讃えて。
「銃には銃で戦うのも悪くないですよね――さあ、撃ちなさい」
 光が強まり、溢れ出し、像を結ぶ。現れしは銃を構えし戦士の姿。ソレイユの指揮の下、幻影たちは散兵然として身を隠した兵士へと銃弾を見舞う。
「音楽を介し幻想を紡ぐ。それが私の戦い方ですから」
 己が矜持のもと、凛として戦場に立つ音楽家は、だがその言葉ほど余裕に溢れているわけではない。次々に現れる英雄の像を脅威と見たか、散らばった敵兵もまた反撃の銃火を放つ。
 いや、火を噴いたのは彼らの銃だけではない。いつの間にか戦場に羽ばたく蝙蝠――クロノヴェーダが流した血より産まれしもの――が、頭から生やした銃口をソレイユに向けていた。
「……っ!」
 宙に湧き上がる太陽の紋、咄嗟に展開される障壁。それでも全てを防ぎ切ることは出来ず、護りを貫いた弾丸の一つが彼の頬をかすめた。
 だが。
『「お待たせ、やるじゃない男の子!」』
 ほんの少しずれたタイミングで聞こえた、二つの同じ声。一つは耳元の通信機から。そしてもう一つは、右側よりソレイユとの間に飛び込んできた人影から。
 彼の目に映るは女子高生めいた後ろ姿。桃色に輝くのは、手甲の発信機より放たれた快楽の闘気だろうか。強引に割り込んだ恵は、エネルギーの盾で弾丸を打ち払う。
「激しいのは悪くはないけどね。お前たちとは、遊んであげる気はないよ」
 一転、冷ややかな口調。典型的なサキュバスらしいと言うべきか、剥き出しにした瑞々しい四肢は彼女の魅力を存分に見せつける。だが、このとき彼女の眼と声は、その印象からは程遠いものだった。
「削れるだけ、削っておかないとね」
 言い捨てて、恵は提げた大剣を地面へと突き刺した。ジェネラル級の力すら注いだという竜骸の剣。異形にして剛毅なるその得物を思い切りよく手放し、彼女は殊更にゆっくりと手を伸ばしてみせる。
「じゃあ、いくよ――」
 掌をいっぱいに開く。ばちり、と火花。恵美を覆う艶めいた闘気に加えて、純度高く練られた魔力が身体を駆け抜け、周囲に漏れ出した。
「……あの女を撃てっ!」
 膨れ上がる魔力を脅威と見たか、敵兵は銃口を彼女に向け、一斉に黒き魔弾を解き放つ。確かにその判断は正しく、即座に実行した彼らの練度は精鋭と呼ぶに相応しいのだろう。
 彼らの誤りは、脅威と見なしてもなお、対峙した相手を過小評価していたことだ。
「――爆ぜろっ!」
 ただ一小節だけの、恵の詠唱。それだけで、膨れ上がった魔力が恵の制御を離れ、稲妻の奔流と化す。視界を白く染めるほどの波濤が、猟兵の魔弾を呑み込んで。
「ボクは、魔術もイケちゃう方なんだ。……昇天させてあげる」
 木々に隠れる敵兵へと一直線に襲い掛かり、輝ける牙を突き立てた。


 歴戦のディアボロスと、切り札たる精鋭部隊。
 拮抗する両者。そのバランスが崩れたきっかけは、ソレイユが導く英雄たちが兵士の一人を打ち倒したことだ。
 三人と三人、少数部隊同士だからこそ、一人が脱落することの影響は大きい。ゆえに、一気呵成に決着をつけるべく、ディアボロスたちは畳みかける。
「サンクト新宿ブルクは、言葉だけなら愉快ではあるんだけれど」
 実現はさせないよ、と呟くシエルシーシャもまた、獲物を狩るべく口ずさむ。妖精さん、妖精さん。いっばいおいで。
 ――森で遊ぶのは、お手の物だろう?
 その言葉と共に、また、ざわりと周囲の気配が増した。
 彼女の招きに応じて、暫時開くは妖精の門。先に喚ばれていた妖精が、楽し気にシエルシーシャの周囲を巡る。人馬の水妖がもたらす呪詛の力を借りたからか、その姿は水のように青く透き通っていた。
「さあ、思う存分遊んでくるといい」
 新たに現れた妖精はもちろんのこと、先ほどから飛び交っている妖精たちもまた、止まる気配を感じさせない。ああ、血の蝙蝠をけしかけてしまった敵兵は、妖精たちにとっては気を使う必要もない格好の『遊び相手』なのだ。
 気紛れで無邪気。その性質は、虫をいたぶる男児にも似て。
「楽しく遊ぶ、なんてわけにはいかなかったね。……そりゃそうか、だって妖精さんなんだから」
 結果を知っていたかのように、淡々としてシエルシーシャは呟く。そう、所詮は『遊び相手』、壊してもいい玩具くらいにしか、妖精たちは考えていないだろうから。
 魔力の刃、高速の体当たり。妖精の『遊び』は留まることを知らない。そして、数え切れぬ妖精に集られて耐え切れなくなったか、ついに猟兵の一人が銃を手放し、崩れ落ちる。
「じゃあ、妖精さん。ここからはボーナスゲームだ。誰が、最後の一人を倒せるかな」
 紅い結晶が覆う腕でターゲットを示しながら、彼女は高揚の色を見せずに妖精を焚きつけた。
 三人目、最後の敵が倒れたのは、この直後のことだった。

「退けるうちに退くよ。本番前に無理して後に響いちゃまずいからね」
「ええ、宮殿にお邪魔するのは、決戦の時まで取っておきましょう」
 新たな部隊の接近を察知した恵が撤退を促し、ソレイユがそれに続く。最後に残ったシエルシーシャも、今日は解散だよ、とだけ言い残し、その後を追うのだった。

 かくして前哨戦の一景は幕を下ろし、そして決戦が始まる。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【パラドクス通信】LV1が発生!
【プラチナチケット】LV1が発生!
【操作会得】LV1が発生!
効果2【ダブル】LV2が発生!
【ダメージアップ】LV1が発生!

最終結果:成功

完成日2024年11月21日

【吸血ロマノフ王朝奪還戦】⑫エラギノストロフスキー

 このシナリオは【吸血ロマノフ王朝奪還戦】に関連する特別シナリオです。
 サンクトペテルブルク及びウクライナの地に集結したジェネラル級ヴァンパイアノーブル及び『鮮血の革命術式』で重要な役割を持つジェネラル級アークデーモンに対して、戦闘を仕掛けます。
 また、吸血ロマノフ王朝の排斥力の低下と攻略旅団の提案により、アルタン・ウルクのディヴィジョン『融合世界戦アルタン・ウルク』への逆侵攻も一部可能となっています。

 この戦闘によって、敵の戦力を削ることが出来ます。
 勝利したシナリオ数に応じて、対応する戦場の敵の数が減少し、戦いを有利に進めることが出来るようになります。

 このシナリオの攻撃対象は【ケールレル伯爵】の軍勢です。
『ケールレル伯爵』は、サンクトペテルブルクの防衛には加わらず、『鮮血の革命術式』成功後のディアボロス本拠地への侵攻の為の戦力を統率し決戦に備えています。

「成功したシナリオ数×5%」だけ、「⑫ケールレル伯爵」の敵残存率を低下させます。


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#【吸血ロマノフ王朝奪還戦】⑫エラギノストロフスキー
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#吸血ロマノフ王朝奪還戦
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#サンクトペテルブルク
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#⑫ケールレル伯爵


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選択肢👾奪還戦ファーストアタック『血影殲兵』のルール

 奪還戦直前のファーストアタックで、敵ジェネラル級の戦場に攻撃を仕掛けます。
 この戦闘に勝利する事で、奪還戦時の敵残存率を減少させることが出来ます。
 敵は軍団規模の戦力である為、ある程度戦って敵戦力を削った後は、頃合いを見て撤退してください。
 状況によっては、敵ジェネラル級と遭遇する場合もありますが、この戦闘で、ジェネラル級を撃破する事は不可能です。
 ジェネラル級も深追いはしてこないので、速やかに撤退すれば、逃げ切ることが出来る筈です。
 詳しくは、オープニングやリプレイを確認してください。


 記載された敵が「沢山」出現します(現れる敵の数は、オープニングの情報やリプレイの記述で提示されます)。敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」のパラドクスで反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、450文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★1個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は600文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 🎖🎖🎖 🔵🔵🔵🔵🔵
 超成功 🔵🔵🔵🔵🔵
 大成功 🔵🔵🔵🔵
 成功 🔵🔵🔵🔴
 善戦 🔵🔵🔴🔴
 苦戦 🔵🔴🔴🔴
 失敗 🔴🔴🔴🔴
 大失敗 [評価なし]

 👑の数だけ🔵をゲットしたら、選択肢は攻略完了です。
 また、この選択肢には、
『【完結条件】この選択肢の🔵が👑に達すると、敵を倒し、シナリオは成功で完結する。ただし、この選択肢の🔴が🔵より先に👑に達すると、シナリオは失敗で完結する。』
 という特殊ルールがあります。よく確認して、行動を決めてください。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

『相談所』のルール
 このシナリオについて相談するための掲示板です。
 既にプレイングを採用されたか、挑戦中の人だけ発言できます。
 相談所は、シナリオの完成から3日後の朝8:30まで利用できます。