【吸血ロマノフ王朝奪還戦】⑤血の上の救世主教会
このシナリオは【吸血ロマノフ王朝奪還戦】に関連する特別シナリオです。
サンクトペテルブルク及びウクライナの地に集結したジェネラル級ヴァンパイアノーブル及び『鮮血の革命術式』で重要な役割を持つジェネラル級アークデーモンに対して、戦闘を仕掛けます。
また、吸血ロマノフ王朝の排斥力の低下と攻略旅団の提案により、アルタン・ウルクのディヴィジョン『融合世界戦アルタン・ウルク』への逆侵攻も一部可能となっています。
この戦闘によって、敵の戦力を削ることが出来ます。
勝利したシナリオ数に応じて、対応する戦場の敵の数が減少し、戦いを有利に進めることが出来るようになります。
このシナリオの攻撃対象は【バアル・ゼブル】の軍勢です。
『バアル・ゼブル』は、血の上の救世主教会で儀式を行っています。バアル・ゼブルは『新宿島を破壊する』事で、TOKYOエゼキエル戦争を再興しようと企図しているようです。
「成功したシナリオ数×5%」だけ、「⑤バアル・ゼブル」の敵残存率を低下させます。
【吸血ロマノフ王朝奪還戦】血を捧げ祈るもの(作者 天宮朱那)
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●西暦1917年――吸血ロマノフ王朝・サンクトペテルブルク
吸血皇帝が座する首都。その地に存在する『地の上の救世主教会』の周囲ではトループス級のヴァンパイアノーブルやアークデーモン達が取り囲む様に警備を行っていた。
が。彼らは一様にして戦闘前にも関わらず血塗れで、その上、瞳には生気の欠片も無く表情は虚ろなものであった。
『血を捧げよ……』
『命を捧げよ……』
彼らはただただブツブツと小さな声で繰り返す。
そして、この教会に近付くものは鼠一匹虫けら一つですら見逃さずに叩き潰していた。
何人たりとも近寄らせはせぬ――まるでそんな意思に操られるかの如く。
●西暦2024年11月――最終人類史・新宿島
「先日の防衛戦はオレらディアボロスの完全勝利! 皆はマジお疲れな!」
最上・奨(止奏の羽・g03230)は新宿駅ターミナルに集まったディアボロス達を前にまずは慰労の言葉をかけた。
最終人類史に現れた多くのジェネラル級ヴァンパイアノーブルを全て殲滅させ、一般人への被害を出さずに済んだことは何よりも喜ばしい事である。
同時に吸血ロマノフ王朝のジェネラル級は大きくその数を減らし、更に他のディヴィジョンに攻め込んだと言う事は、排斥力の低下を確実に齎している。
「皆も聞いてるよな。とうとう奪還戦の発生を示す断層碑文が現れた。いよいよあのデカいロマノフの大地を奪還出来る」
この大きな機会、確実にモノにする為に――と奨は更に説明を続けて行く。
「ヴァンパイアノーブルの主力はサンクトペテルブルクに集結してるんだ。他の地域だとウクライナ中心に竜血卿ドラキュラの軍勢、シベリアに冬将軍がいるくらい。でも、そのシベリアは排斥力が下がった影響で……奪還戦の時にはアルタン・ウルクが確実に攻めて来やがるぜ」
むしろ、あの規格外の化け物共を招き寄せることでディアボロスの目を背け、二正面作戦を強いるかの様に。
これまでの戦いで多数のジェネラル級を撃破した。追い詰めた状態ではある事は間違い無く、だからこそ断片の王『吸血皇帝ニコライ2世』は、起死回生の策を諦めていない――と言う事だろう。
「油断出来ねーよなぁ。うん、まずは徹底的に叩いてさ。吸血ロマノフ王朝との決着をつけような」
奨はグッと拳を握りしめてそう笑みを見せるのであった。
そして、彼から行き先として告げられるのはTOKYOエゼキエル戦争から流れ着いたアークデーモン『バアル・ゼブル』の戦場。
「こないだ吸血皇帝が使った『鮮血の革命術式』は不完全だったみたいだけど――またの発動を狙ってるし、今度は新宿島をダイレクトに狙っている。その儀式のある意味中核となるのがこのバアル・ゼブルって訳」
エゼキエル勢のディアボロスへの怨嗟は新宿島を狙う媒体でもあるのだろう。この戦場を落とせば、鮮血の革命術式の発動を遅らせる事が出来るのだと奨は告げ。
「その為には早く決着を付けられるようにさ、今の内に削れるだけ削って置こうって思うし」
何か周囲のトループス級も儀式に使われでもしているのか、血塗れだし生気も失っているが――敵の本拠地に近付く者を徹底的に排除しようと動いてくる事だろう。
「奪還戦の時に少しでも早く制圧出来る様にさ。気張っていこう、な?」
そう言って奨はホームに止まる列車を示す。行き先は――サンクトペテルブルク。
リプレイ
静波・火垂
歴史の奪還戦、か。
ディアボロスとなって初めての戦いが、こんな大きな戦となると、少し緊張するけれど…
僕は、僕にできることを確実に果たすとしようか。
不意を打たれないよう、身を隠しながら進んでゆくけど。仕掛けるとなったら出来るだけ開けた場所へ飛び出して、即座に攻撃を開始しよう。
身を隠したままで反撃を防げるわけでもないしね。
Arjunaを構えパラドクス発動、オーラを纏わせた矢を敵に撃ち込んでゆこう。
既に傷を負っている敵がいれば、其方を優先的に狙うとするよ。
敵はパラドクスで此方の背後を取ってくる。
流石に驚くけど、分かっていれば対処できなくはない筈。
うまく身を逸らして、出来るだけダメージを抑えられるよう試みよう。
その流れから反撃に繋げられれば尚良し、かな。
敵のパラドクスの性質上囲まれやすいし、何より初陣だし、無理はしない。
ある程度の敵を倒すか、傷が深くなってきたら撤退するよ。
まだ持て余しがちではあるけど…この力、少しずつ使い方が分かってきた気がする。
御守・樹
エゼキエルの連中も使われてるってわけか。でもあいつらもそれは承知の上なのかもな。
両手にナイフを構え天翔風舞で攻撃。舞いといってもまぁ俺の場合は演武と言われる動きになる。
あんま近づきたくない相手だが発生した風で少しでも病を散らし、敵に触れられるのを防ぐ。多分直に触れられなければ感染リスクは少ない気がするけど、それだって絶対そうだとは言い切れないから念のためだ。
散らしきれず蹴りや拳で払うにしてもなるべく籠手や靴底を当てるようにする。
あとは囲まれて動きが取れなくならないように、突出するような行動は避ける。囲まれたら対応しきれなくなるし、いざって時の撤退にも支障がきたしたら困る。
止まらずそれこそ舞うように動き続ける事で、敵を散らし自分の活路もひらく。
「歴史の奪還戦――か」
静波・火垂(凪焔・g11473)は初めて赴いた過去の世界――極寒のロマノフの地を見つめてそう呟いた。彼にとって今回はディアボロスとしての初陣。それも奪還戦という大きな戦となれば緊張は隠せず。僅かに身が震えるのは寒さのせいだけでは無い筈だ。
それでも、と彼は携えた弓を強く握りしめる。己を奮い立たせる様に、自分自身を鼓舞する様に。
「僕は、僕にできることを確実に――」
少しでも敵を倒し、役目を果たす為に。火垂は建物の影に身を隠しながら敵の様子を見やる。聞いていた通り、布で隠れたその顔や瞳に生気は薄く、既に血塗れという異形の様相。しかし教会を守る様にトループス級アークデーモン『面影のエトランゼ』達は布陣しているのだ。
地を蹴って火垂は敵の視界に入る開けた広場に飛び出し、同時にその手にした弓に矢を番え、神の化身が如きオーラを篭めてアークデーモン達に向けて射る。撃たれた力は猛烈な勢いで血塗れの大悪魔達に突き刺さる、も浅い。
『血を捧げよ……』
『命を捧げよ……』
少年が身を晒したのは襲い来る反撃に対しては意味が無いと知っていたから。攻撃を受けて身を仰け反らせたエトランゼ二体はふっとその姿を消し、火垂の背後にその姿を見せる。流石に目を見開くものの、来るのは分かっていた。じゃれつく様にしがみついてくるその手から逃れる様に身を捩り、剛力の手で肉を掴まれぬ様に逃げる。
『血を――』
『命を――』
本来無邪気な筈の大悪魔達はまるでゾンビの群れの様に、目の前の敵を屠ろうと向かって来る。インド神話の英雄の名を冠した弓より、力籠めた矢を次々に放ちながら、囲まれるのを避ける様に立ち回り動くも、伸ばされる手で服を裂かれ、掴まれ掛けた腕を尻尾で払うのがやっと。多くの敵を前に身を晒した事は集中攻撃を招く――勇気が仇となったか。
(「やはり初陣ではそうそう一度に倒せないな……」)
無理は出来ない。擦ったダメージも蓄積すれば致命的、まともに喰らえばそろそろ不味い――退くべきかと思った所で、戦場に一陣の風が駆ける。
それは演武と言うべき所作からの攻撃。両手にナイフを携えた御守・樹(行雲流水の珪化木・g05753)の天翔風舞が手負いの大悪魔たる少女達を次々と斬り裂いて薙ぎ倒して行った。
「エゼキエルの連中も使われてるってわけか」
タンッとブレーキかけて振り返りながら、樹は仲間と、自分達を囲む様にノソノソ動くエトランゼ達を軽く見回した。
「でもあいつらもそれは承知の上なのかもな」
この少女の姿した悪魔も、あの教会にいるであろうジェネラル級アークデーモン『バアル・ゼブル』も。その目的は新宿島奪取なのであれば、手段は選ばぬと言う事なのだろう。
「あんまり近付きたくない相手だな――なぁ、君、後ろからその弓で打ち漏らし頼めるか?」
前衛と引きつけは自分がやる、と樹はそう暗に告げて再び風を舞わせながらトループス級の群れに斬り込んだ。
「――っ、承知!」
即席に前衛後衛と分かれての布陣。まだ戦えると火垂は笑みを浮かべ、再び弓に矢を番えた。
「生憎だけど、そんな気味の悪いプレゼントはお断りさせてくれな?」
触れる事で身を蝕む病を感染させる力籠めた攻撃が樹を狙ってくる。しかし彼は己のパラドクス発動で生じた風で瘴気を散らしながら素肌覆った篭手や靴底の部分で受け止め、拳や蹴りで退けていく。じわりと痛みが走るが些細な違和感程度。最終人類史に戻れば充分回復に足りる。
再び舞う様に風を起こしながら敵に斬り込めば、三体の大悪魔が血塗れの肉体を更に血に染めて地面に倒れ伏せ、それでもまだ動こうとする個体は火垂がオーラを篭めた矢で穿ちトドメを刺していく。
『血を……』
『命を……』
囲まれるのを防ぐ為に少しずつ後退し、追ってくる手前の敵だけ倒していけば、奥に控える集団は此方には向かってこない。恐らく一定範囲に近付いて来た者だけを狙い襲い掛かるのだろう。下がりながらも止まらず迎撃して動き続ける樹の攻撃と、後ろで退路を確保する火垂の攻撃にアークデーモン達は徐々に数を減らし。
「よし、ここらで退こう……!」
「そうだね……!」
建物と建物の間にある路地に入り込めば、最早追いかけてくる者もおらず。あのアークデーモン達は本当に近付く者だけに反応する……まるで傀儡の様であった。
「防衛に徹してる感じだな。後退はした訳だけど、本番の活路……少しは開けた、かな」
そして樹はまだ年若そうな少年を見やる。大丈夫か?とどこか恐る恐る問うのは人付き合いが不得手なせいか。
「うん……まだ、持て余しがちではあるけど……」
火垂はまだ震える己の手をギュッと握りしめ、そして小さく頷いた。
「この力、少しずつ使い方が分かって来た――そんな気がする」
一つの経験を積み――少年は大人へと、一人前のディアボロスへと成長を遂げる一歩を踏み出した。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【防空体制】LV1が発生!
【エアライド】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
【反撃アップ】LV1が発生!
九重・古安
一般人を文字通り残らず贄にした成れの果てがこの光景か。
度し難いとしか言いようがないが、生き残るために手段を選ばない敵は手強い。……新宿がこうならないためにも儀式の要所に楔を打ち込んでおかねばな。
組織的な陣形というより本能的、或いは機械的な防衛のようだな。下手に飛び込めば砂糖に群がる蟻のごとく寄ってきそうだ。
皮肉な話だが周りがこの有様なら市街地だろうと協会だろうと気にせず暴れられる。あえて派手に音を立てることで陽動をかけて、狭い路地に誘き出して少数ずつ切り崩すぞ。
その有様を当然の報いと罵りはすまい。……だが同情も加減もせん。
この光景を新宿で繰り返させないために、全力で叩き潰して進むのみ!
呪いも病も嫌悪も、前に進むための力に変えることで祓い落とす。そのための断迷の大祓だ。
襲撃に気づいた敵が集ってきたら、欲張らずに一点突破で退路を切り拓いて離脱だ。
特にバアル・ゼブルが出張ってくるようであれば周囲の味方に警告を。
必要なら建物を崩して敵の進路を塞ごう。もちろん味方の退路を断たないよう気を付けつつ。
「一般人を文字通り残らず贄にした成れの果てが……この光景か」
は、と吐き出した息は白い。九重・古安(巻き戻り路逸れる針・g02347)は己の白い髪を大きく掻き上げ、無人となった首都の光景を目に焼き付けつつ再び白い息を吐き出した。
「度し難い――としか言いようが無いが。生き残る為に手段を選ばない敵は手強いしな」
次はこのディヴィジョン全ての命が儀式に用いられる。発動を許せば、この光景と新宿の街並みが一つと化す、と。
「……そうならない為にも、儀式の要所に楔を打ち込んでおかねば、な」
教会の周囲にいるのは神の信仰とは真逆なアークデーモンの群れ。血塗れで虚ろな表情の悪魔達。
「組織的な陣形と言うより……本能的、或いは機械的な防衛の様だな」
一定の範囲に近付いた存在を迎撃し、相手か自身が滅びるまで追う――と言った所か。聞いた予知と、実際に仲間が戦った様子よりの推測。下手に飛び込めば、砂糖に群がる蟻の如く寄ってきた上で、その病と呪いに満ちた腕に掴み取られるのがオチだろう。
だが。古安は改めて周囲を見やる。先日の作戦で首都の至る所は破壊され、人も消えて廃墟同然。何とも皮肉な話だが、この有様なら気にする必要は無い。市街地だろうと教会だろうと――派手に暴れられる。
「さて……やるか」
面影のエトランゼ達の視界に入り、今にも崩れそうな建物を一つ見繕い、古安はそれ目掛けてパラドクスによる攻撃を叩き込む。レンガ作りの建物は大きな音を立てながら崩れ落ち、トループス級の視線が向けられた所に古安はちらりと姿だけ見せて奥の路地に姿を消す。
『血を、捧げよ』
『命を、捧げよ』
無邪気な筈の悪魔達は口々に呪詛の様な言葉を吐き出しながら古安の姿を追い、狭い路地に雪崩れ込む。向かった先は更に道が分かれ、それでも儀式場に近付いた不埒者を赦さぬと血塗れの身を引きずって少数ずつで敵影を求めるのだ。
(「その有様を当然の報いと罵りはすまい。……だが、同情も加減もせん」)
身を隠しながら古安は鉄槌を握り、一瞬瞑目する。この荒れ果てた光景を新宿で繰り返させぬ為にもすべき事はただ一つ――全力を以て叩き潰し、進むのみ!
「前に進む為の、その為の力だ……!」
振りかぶった古安が放つは断迷の大祓。鉄槌の名の如きフルスイングから繰り出される一撃は二体の大悪魔を不意に襲い、彼女達がその身に纏う呪いも病も全てを断ち割る!
『あ……』
『か、は……』
生気無き断末魔。文字通りの一撃粉砕に反撃の手は飛んでは来ない。彼女達の後ろの壁も一度に殴ったせいで二度目の崩壊が始まるが、その音を聞きつけて来る悪魔達の足取りは重く、まるでゾンビの群れの様にも感じられた。
新手が近付く前に古安はその場を離れ、回りこむ様に次の二人組を見つけると同じように容赦無く断ち伏せる。その都度路地が瓦礫に埋もれるが、敵の進路をコントロールするには丁度良い。先程交戦していた仲間達の方に敵が向かわぬ様、そして己を含むディアボロスの退路を断たぬ様に、ただ敵の身を、悪しき病振りまく魔だけを断つのだ。
「流石にこれ以上は追っては来ない、か」
最初に姿を見せた際に古安を認識した個体はほぼ仕留めた。新たに誘き寄せて叩くには路地の強度が限界を迎えるだろう。更地にしては流石に見つかりかねない。
「ここの親玉は沈黙を貫く、か」
バアル・ゼブルが出張ってくる様子は無いらしいのは儀式に注力しているが故か。それだけ次の戦いで術式を完成させる事を目指しているのだろう。
まだ見ぬ大悪魔の姿を聖堂の中に感じながら、古安はトレインに引き上げる。本番で確実に早急に儀式を阻害すべく、先に撃つべき楔は充分叩き込んだはずだから。
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効果1【腐食】LV1が発生!
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