邪神獣の浮島襲来、イースター島争奪戦

 グアム沖追撃大決戦の大戦果により、冥海機ヤ・ウマトでは重要拠点『ミッドウェー鎮守府』の攻略作戦が開始されました。
 ミッドウェー海戦には、冥海機ヤ・ウマトの断片の王である『超大和』自らが出陣してきており、趨勢を決する決定的な海戦になると想定されています。

 冥海機の目がミッドウェーに向いている今、太平洋の最前線基地だった『イースター島』へ向かう計画が攻略旅団から出ました。
 しかし、黄金海賊船エルドラード勢力の太平洋で、ディアボロスが行方を追っていたアビスローバーの拠点『邪神獣の浮島』が、ディヴィジョン境界を越えて冥海機ヤ・ウマトのイースター島沖に出現。イースター島強奪に動き出したのです。
 これには冥海機ヤ・ウマトの排斥力が低下した影響が大きいと考えられます。

 冥海機はイースター島から撤退しており、攻略旅団の作戦により、アビスローバーの襲来前に先んじて島を占拠できます。
 急ぎイースター島で防衛態勢を整え、襲い来る邪神獣の浮島の軍勢を迎撃してください。
 迎撃が成功すれば、邪神獣の浮島の捜索を行っていたディアボロスの海賊船団を冥海機ヤ・ウマトに戻して突入、邪神獣の浮島との決戦にも挑める筈です。

※特殊ルール
 必要成功数『6』を達成すれば防衛に成功し、『邪神獣の浮島』を黄金海賊船エルドラードに撤退させる作戦が実行可能となります。
 成功数が『9』以上の場合は、『邪神獣の浮島』の破壊作戦を決行できます。
 成功数が『12』以上の場合は、上記に加えジェネラル級アビスローバー『モビィ・ディック』との決戦も可能となるでしょう。

モビィ・ディック

邪神獣の浮島とイースター島の戦い(作者 のずみりん
3


#黄金海賊船エルドラード  #邪神獣の浮島襲来、イースター島争奪戦  #邪神獣の浮島  #キャプテン・オルカ 


タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#黄金海賊船エルドラード
🔒
#邪神獣の浮島襲来、イースター島争奪戦
🔒
#邪神獣の浮島
#キャプテン・オルカ


0



●モビィ・ディック襲来
「ディアボロスの追撃も一歩及ばずか……よろしい。これよりマーレ・パシフィカム海賊団は目的地、冥海機ヤ・ウマトのイースター島に突入する!」
『邪神獣の浮島』より出撃した海賊船『海の巨人号』の船上、報告を受けたジェネラル級アビスローバー『モビィ・ディック』は白肌を上気させて宣言した。
「イースター島には冥海機の防衛部隊が展開しているだろうが、最精鋭たる我らの敵ではない。小娘どもの海を奪い取れ!」
「オォォーッ!」
 付き従う海賊たちを奮い立たせる檄は鼓舞であり、事実上の勝利宣言でもある。
 マーレ・パシフィカム海賊団の戦力は偽りなく最大級で、イースター島の冥海機などお勝負にもならない。既に勝利は約束された、あとは勝利の果実を摘み取るのみ……そのはずだった。

●イースター島迎撃戦
「冥海機ヤ・ウマトの攻略旅団の読みは大当たりだったよ……イースター島に、アビスローバーが来る」
 会心の笑みを引きつらせながら、シャーロット・アルシェピス(人間の撃竜騎士・g03299)はイースター島を巡る状況をそう説明した。
「話の流れを整理しよう。冥海機ヤ・ウマトの攻略旅団はミッドウェー海戦の為に手薄になったイースター島の制圧作戦を立案、冥海機たちが撤退したこともあって成功した。そこに動いたのがアビスローバーたちだ」
 黄金海賊船エルドラードでディアボロスが追跡していた『邪神獣の浮島』。その向かった先もまたイースター島だったのだ。
「イースター島沖合に出現した浮島の海賊はジェネラル級アビスローバー『モビィ・ディック』の最精鋭部隊、マーレ・パシフィカム海賊団! どうもイースター島にはアビスローバーが求める何かがあるらしいね」
 アビスローバーの求めるものが何にしろ、またそれを知るためにもイースター島を奪われるわけにはいかない。
 制圧戦は早々にして迎撃戦へと変わったのだ。

「マーレ・パシフィカム海賊団の動きだけど、連中は上陸用の小型船を駆使してイースター島各所のモアイ像付近の海岸に上陸、モアイ像周辺の確保を狙っている……つまりここが狙い目ってわけ」
 地図を前に説明し、シャーロットは悪戯っぽくウインクする。
 時間はあまりないといえ、先手で動けるのはディアボロスの方だ。敵の侵攻ルートを予測して防衛施設や仕掛けを準備しておけば、精鋭の海賊団相手にも優位に戦えるはずだ。
「それともし余裕があればだけど、今回のイースター島進行についてマーレ・パシフィカム海賊団から情報収集も試してみる価値はあると思う。敵は精鋭だけど、そのぶん作戦目的もよく理解しているだろうからね」
 精鋭ゆえの難しさはあるが、うまく海賊たちから情報を得られれば今後の『黄金海賊船エルドラード』攻略の大きな手がかりになるだろう。

「ともあれ、まずはイースター島を守り抜くことだね。ここで精鋭のマーレ・パシフィカム海賊団を打ち崩せれば、ボクらの海賊船を冥海機ヤ・ウマトに突入させてを邪神獣の浮島に攻め込むこともできる」
 邪神獣の浮島は、太平洋における黄金海賊船エルドラードの最重要拠点でもある。作戦を成功させ浮島を撃破できればアビスローバーの戦略を大きく揺らぐ事になるはずだ。
「ミッドウェー海戦も激戦になるだろうけど、こっちも負けちゃられないね。ここが踏ん張りどころだ!」
 望む海賊船に拳を向け、力強くシャーロットはディアボロスたちを激励した。

●上陸部隊、襲来
「冥海機の小娘どもは静かなものだな。尻尾を巻いて逃げおおせたか、それとも……まぁいい」
 静かに、しかし力強く『キャプテン・オルカ』は揚陸船に並んだ配下の『パイレーツランサー』へと呼びかける。
「イースター島への一番乗りだ、諸君。派手にいこうじゃあないか……!」
「イエス、サー!」
 貝殻の盾と毒銛の槍が突き上げられ、波しぶきを毒々しく染める。アビスローバーの軍勢は見下ろす海岸のモアイ像めがけ、力強く舟を漕ぎ入れていった。



 事件の首魁であるアヴァタール級クロノヴェーダ(👿)と会話を行います(状況によっては、トループス級(👾)との会話も可能です)。
 戦闘を行わず会話に専念する事になりますが、必要な情報が得られるなど、後の行動が有利になる場合があります。
 問答無用で戦闘を行う場合は、この選択肢を無視しても問題ありません。
 詳細は、オープニング及びリプレイで確認してください。


特殊ルール 👿または👾で出現する敵との会話に専念する。戦闘行動は行わない。
👑5

→クリア済み選択肢の詳細を見る


→クリア済み選択肢の詳細を見る


→クリア済み選択肢の詳細を見る


●残留効果

 残留効果は、このシナリオに参加する全てのディアボロスが活用できます。
効果1
効果LV
解説
【怪力無双】
1
周囲が、ディアボロスが怪力を発揮する世界に変わり、「効果LV×3トン」までの物品を持ち上げて運搬可能になる(ただし移動を伴う残留効果は特記なき限り併用できない)。
【一刀両断】
1
意志が刃として具現化する世界となり、ディアボロスが24時間に「効果LV×1回」だけ、建造物の薄い壁や扉などの斬りやすい部分を、一撃で切断できるようになる。
【冷気の支配者】
1
ディアボロスが冷気を自在に操る世界になり、「効果LV×1km半径内」の気温を、最大で「効果LV×10度」低下可能になる(解除すると気温は元に戻る)。ディアボロスが望む場合、クロノヴェーダ種族「アルタン・ウルク」の移動速度を「効果LV×10%」低下させると共に、「アルタン・ウルク」以外の生物に気温の低下による影響を及ぼさない。
【光学迷彩】
1
隠れたディアボロスは発見困難という世界法則を発生させる。隠れたディアボロスが環境に合った迷彩模様で覆われ、発見される確率が「効果LV1ごとに半減」する。
【断末魔動画】
1
原型の残った死体の周囲に、死ぬ直前の「効果LV×1分」に死者が見た情景が動画として表示される世界になる。この映像はディアボロスだけに見える。
【水面走行】
1
周囲の水面が凪ぎ、ディアボロスが地上と同様に走行や戦闘を行えるようになる。ディアボロスと手をつないだ「効果LV×3人」までの一般人も同行可能。
【操作会得】
1
周囲の物品に、製作者の残留思念が宿り、ディアボロスの操作をサポートしてくれるようになる。効果LVが高い程、サポート効果が向上する。
【アイテムポケット】
1
周囲が、ディアボロスが2m×2m×2mまでの物体を収納できる「小さなポケット」を、「効果LV個」だけ所持できる世界に変わる。

効果2

【能力値アップ】LV2 / 【命中アップ】LV1 / 【先行率アップ】LV1 / 【ドレイン】LV1 / 【アヴォイド】LV1 / 【ダブル】LV1 / 【ロストエナジー】LV1

●マスターより

のずみりん
 黄金海賊船エルドラードへようこそ。のずみりんでございます。
『冥海機ヤ・ウマト』ディヴィジョンで攻略旅団が奪取したイースター島めがけ、『黄金海賊船エルドラード』から『邪神獣の浮島』が出現しました。
 島より出撃したジェネラル級アビスローバー『モビィ・ディック』と率いるマーレ・パシフィカム海賊団はアビスローバーの最精鋭で、何らかの思惑でイースター島を冥海機から奪おうとしていたようです。
 幸い、状況はディアボロスが一手先をいっています。アビスローバーたちの侵攻ルートに防衛拠点を設営し、上陸部隊を迎え撃ってください。

●シナリオの結果と『邪神獣の浮島』への攻撃について
 本シナリオは同一シナリオタイプの攻略数で成功度が決まります。
 防衛に必要な成功数は『6』ですが、成功数が『9』以上の場合は『邪神獣の浮島』の破壊作戦を、成功数『12』以上ならジェネラル級アビスローバー『モビィ・ディック』との決戦も可能となるでしょう。

●戦闘について
 本シナリオでは戦闘の開始前に選択肢『イースター島防衛施設の設営』を成功させておくことで、戦闘鵜を優位に進める事が出来ます。
 防衛施設とありますが、戦闘を有利に進める地形や道具の敷設なども行えます。アビスローバーとの戦闘プレイングで、うまく行動に組み込める施設やアイテムを準備しておくといいでしょう。
 また戦闘前および戦闘中、アビスローバーたちとの会話を試みる事も出来ます。相手は制圧目的の精鋭なので口を割らせるのは簡単ではありませんが、うまく話を聞ければ浮島の戦力、今回の侵攻の目的などを調べられるかもしれません。
50

このシナリオは完結しました。


『相談所』のルール
 このシナリオについて相談するための掲示板です。
 既にプレイングを採用されたか、挑戦中の人だけ発言できます。
 相談所は、シナリオの完成から3日後の朝8:30まで利用できます。


発言期間は終了しました。


リプレイ


エルゼ・シュヴァイツァー
【人物】
ゾルダートに滅ぼされたドイツ少数民族『鴉の民』最後の一人となったシャーマン。
性格は基本的に大人しく友好的。

アビスローバーとやらも海洋を活動の場としているようですが、冥海機とはまた違った輩のようですね。
まぁなんであれ好き勝手やらせるわけには参りません。
何としても阻止しましょう。

とは言っても私はあまり近代的な物には詳しくありません。
【捜索会得】を使いながら防衛施設の設営を行ないます。
上陸部隊はモアイ像周辺の海岸から来るようですので、その辺りに機雷を流します。
そして網を用意しておきます。敵に絡ませれば動きを阻害できるかもしれません。
地形も操作可能ならば暗礁も作っておきます。揚陸艇を座礁させられれば上陸の阻止には役立つでしょう。

それにしてもモアイ像とはいつ頃誰が造ったのでしょうか?
その視線の先には一体なにがあるのか。
わかるのは古人達は深い智慧を宿していたことだけです。


シエルシーシャ・クリスタ
アドリブ・連携歓迎だよ

浮島が予想以上に早くヤ・ウマトに来た。グアム海戦での排斥力低下が相当大きかったのかな。
皆が苦労したのにアビスローバーに良いとこ取りだけさせるのは癪だし、ここで浮島は沈めておきたいよね。
それにしても、モアイ像って凄く不思議だね。本で見たけど、地下にはずっと深くまで体があるんだっけ?

防御陣地といえばトーチカかな。身を隠しながらパラドクス使えるように、小さめの覗き窓があるやつ。
昔、竜鱗兵に使われて面倒だったなぁ……。
急ごしらえでいいけど、できれば直前まで冥海機だって思わせておきたいし、見た目はヤ・ウマト風にしたい。
表面に薄くコンクリ塗った木の板でも持ち込んで外枠作って、中に現地で土嚢作って詰め込もうか。
トレインの貨物車に砂利の袋かコンクリ塊でもたっぷり積んできておいて【怪力無双】で運んできて詰めてもいい。
余った資材は暗礁作りにも流用できるかな?
構造にモアイ像取り込む形でもいいかな。頑丈そうだし。
天井は見た目だけ繕えばいいよね。どうせパラドクスに耐えられないのは同じだもの。


●陣地構築
「浮島が予想以上に早くヤ・ウマトに来た。グアム海戦での排斥力低下が相当大きかったのかな」
「断言はできませんが……複数のクロノヴェーダと私たち、思惑が複雑に絡み合っているのは間違いなさそうです」
 シエルシーシャ・クリスタ(水妖の巫・g01847)の推測に言葉を返しながら、エルゼ・シュヴァイツァー(渡鴉・g11192)は降り立ったイースター島の海岸を眺め見やる。
 考えをまとめたいところだが、水平線よりほど近くには邪神獣の浮島が既に到来している。出撃したマーレ・パシフィカム海賊団の揚陸部隊が姿を見せるまで時間はさほどない。まず為すべきは迎え撃つ準備からだ。
「アビスローバーとやらも海洋を活動の場としているようですが、冥海機とはまた違った輩のようですね……まぁなんであれ、好き勝手やらせるわけには参りません。シエルシーシャさんのお考えは?」
「そうだねぇ……防御陣地といえばトーチカかな? 身を隠しながらパラドクス使えるように、小さめの覗き窓があるやつ」
 近代的なものにはさほど詳しくないというエルゼに、シエルシーシャは少し考えて提案する。
 砂浜に小枝で描いたのは過去にキングアーサーの竜鱗兵に使われ、苦戦させられた実績あるもの。限られた時間で完全再現は困難だが、効果が保証済なのは大きなメリットだ。
「なるほど。ちょうどよく砂利と砂は十分にあります。これをシエルシーシャ様のお持ちしたセメントで固めて……」
 そうと決まれば話は速い。エルゼは持ち込んだセメント撹拌機を【操作会得】し、海岸の土砂にセメント材を混ぜていく。
 そして侵攻ルートに合わせて砂地を『鬼神変』したシエルシーシャが【怪力無双】で掘り起こし、砂地ごと崩れないよう深く大きく塗り固めていく。
「それにしても、モアイ像って凄く不思議だね……たしか地下にはずっと深くまで体があるんだっけ?」
「私も耳知識ですけれど、顔だけに見えるモアイの下に柱が伸びていたといった話は覚えがあります。一方で、ただ地面に立てただけというのも多いとか……」
 ひとしきりの作業をしつつ、二人はあらぬ方向を見続ける石像に思いをはせる。
 この奇妙な石像をいつ頃誰が造ったのか? その視線の先には一体なにがあるのか? 新宿島の碑文さながらにその謎は多く深い。
「……わかるのは古人達は深い智慧を宿していたことだけです」
「なら私たちもその恩恵にあやかるとしようか」
 シエルシーシャがそう作り上げたトーチカはモアイ像の足元。モアイ像の地下部分を借りたり、あるいは運んで利用する事で、時間と資源はかなり節約できている。
「残った資材は……そうですね。暗礁を作っておきませんか? クロノヴェーダへの直接効果は薄いかもしれませんが、網や機雷で揚陸艇を座礁させられれば上陸の阻止には役立つと思うんです」
「いいね。足並みを乱せばトーチカへの攻撃も分散するだろうし」
 エルゼの提案にシエルシーシャも意を得たりと頷く。パラドクスの攻撃にさらされれば防衛施設はそう長く持たないだろうが、大事なのは時間を稼ぎ集中砲火を防ぐことだ。
「さぁそろそろ……来た!」
『イースター島への一番乗りだ、諸君! 派手にいこうじゃあないか!』
 追加の仕事を終えた二人がトーチカへと身を隠したのとほぼ同時、『キャプテン・オルカ』の堂々たる声は水平線を突き破って響いた。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【操作会得】LV1が発生!
【怪力無双】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV2が発生!

ナイナ・ヴィラネスティズム
SPD
他者協力・アドリブ可

のこのこと上陸されてこられたのが運の尽きでしたわね
浜で志諸共果てられてくださいな

防衛線である浜で待ち構えるように敵を迎撃する姿勢を取る
素晴らしい作りのトーチカですこと
操作会得で遠隔操作して迎撃時に活用させていただくとしましょう
ああ、操作される味方がいらっしゃればそちらにお任せしますわ

敵船が上陸の際に事前に施された暗礁や機雷の仕掛けで立ち往生する隙を狙ってヴィラネスト・アイシクルニードル
2160本もの氷柱を敵群の真上からぶつけて更に立ち往生させつつ、ダメ押しにとマジックグレネードの投擲・爆破で追撃

敵群からの毒銛射出には妖精刀による剣戟で弾き落とすか腕の盾による防御で捌いていく
攻撃の瞬間にトーチカを操作して隙を生じさせるようにわずかながら邪魔したり、敵の盾に向かって反射的にマジックグレネードを投擲爆破して盾を破壊するのもアリなのかしら?

攻守共に能力値アップ、敵からの攻撃時にはロストエナジーをそれぞれ活用


●イースター島揚陸戦
「突入しろ、命知らずども!」
「アイアイ……」
 号令一声、海岸に乗り上げそうな勢いで突っ込んでくる『パイレーツランサー』の揚陸船が爆ぜた。
「トラップだと!」
「冥海機、ではない!?」
 浅瀬に投げ出され、自力で浮上した『パイレーツランサー』は驚きながらも散開。
 そこへ投げ込まれた『マジックグレネード』が炸裂したのは、ほぼ同時だった。
「もうディアボロス相手に切り替えましたのね。最精鋭というだけはありますこと」
 初撃を終えたナイナ・ヴィラネスティズム(凱閃令嬢・g00383)は簡易トーチカに身を潜め、浜辺に上がるアビスローバーたちを冷静に分析する。
 暗礁で分断しながらの奇襲、たった一度で想定と異なる相手まで勘付くとはトループ級らしからぬ判断力だ。散開したパイレーツランサーたちの士気も申し分なく、既に降り注ぐ毒の銛と手槍は海岸線に降り注ぎ出していた。
「ですが……素晴らしい作りのトーチカですこと。存分に活用させていただくとしましょう」
 それでも構築されたトーチカは耐えた。
 ナイナはトーチカ内の作りを【操作会得】し、海岸線を薙ぎ払う海賊たちの掃射をやりすごして走る。向かう先は反撃の拠点、パラドクスを放つアロースリットだ。
「浜で志諸共果てられてくださいな。氷針点穴! 襲い来る氷柱の応酬!」
「そこか!? ぐぁ……」
 パイレーツランサーの一団が盾を構える間も与えず、突き出した『妖精刀【カノー】』から飛んだ『ヴィラネスト・アイシクルニードル』2160本の氷柱が一瞬で突き刺さり、炸裂。
 トループス級の悲鳴を後にナイナは素早く反転した。
「そこだ、いたぞ!」
「おーほほほほほ! 一足遅くてよ!」
 意図せぬ高笑いの挑発を残し、即時撤収すれば降り注ぐ『ヴェノムジャベリン』。
 超高速の銛と分泌される毒はたちどころにトーチカを粉砕するが問題ない。まだ防衛施設は残っているのだ。
成功🔵​🔵​🔵​🔴​
効果1【冷気の支配者】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】LV1が発生!

一角・實生 (トレインチケット)



「敵はディアボロスだ! 切り替えていけ!」
「動け! 動け!」
 犠牲を踏み越えて『パイレーツランサー』たちが次々と揚陸する。その統制と士気の高さはもはや海賊どころか軍隊に近い。
 貝殻の盾を叩きつける突撃がモアイ像に取りつき、無残に倒してトーチカを崩す。
「もう陣地はもちませんわね……予定よりずいぶんお早いこと」
「かといって、やすやすと退かせてもくれなそうだ。となると必要なのは時間稼ぎの痛打」
 脱出したナイナを引き上げたのは『グラナトゥム』狙撃ライフルを手にした一角・實生(深い潭・g00995)。潰れた陣地に迎撃者の姿がないのに気付いたパイレーツランサーが『ヴェノムジャベリン』を掃射してくるなか、實生は膝立ちに反撃を構える。
「――お先に」
「!?」
 悲鳴すら上げさせない『ウリア・アールゲ』……超高速の狙撃が先頭をいくパイレーツランサーを頭部粉砕。
 ひるんだ軍勢のなか、更に声を上げようとした者へと二射目。
「狙い、穿つ」
 これもまた一撃。
「散れ! そして伏せろ! 警戒を!」
 並の海賊ならパニック状態になりそうな狙撃の連射だが、そこに誰となく声を上げ態勢を保つのはマーレ・パシフィカム海賊団の精鋭というべきか。
 だがこれで立て直す時間はできた。
「俺のやることは目の前のクロノヴェーダを排除することだ」
 そしてここからはシンプルな殴り合いだ。足を止めたクロノヴェーダの反撃と打ち合いながら更に一射、實生の銃弾が海賊の頭をはじけさせた。
善戦🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【アイテムポケット】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】LV1が発生!

呉守・晶 (トレインチケット)



 崩れる砂浜の拠点にモアイ像が沈んでいく。一つの勝利に雄たけびを上げ、『パイレーツランサー』たちが侵攻する。
 だが横倒しになった石像に立つのは一人の少女……いや、今は少女の姿。
「新手だと!?」
「真っ向勝負か。ハッ、やってやるぜ!」
 威勢よく啖呵を切った呉守・晶(TSデーモン・g04119)の豊かな肢体が魔晶剣『アークイーター』を振りかぶる。
 魔創機士たる自作の証が詠唱と共に姿を変える。
「魔剣アークイーター、第一封印解除。変異開始……」
「させるか、穿て!」
 無論、座して待つ海賊たちではない。反撃の危険もいとわず雨のように投げられる『ヴェノムジャベリン』。対する晶は力強くモアイの横顔を蹴った。
「こいつ、前にッ!?」
「避ける!」
 無謀にも思える突進に歴戦の海賊も驚愕する刹那、変異するアークイーターの峰が魔力噴射スラスターを点火する。
 強引な機動変化にたわむ体。かすめ飛ぶ毒の銛。歯を食いしばり、晶はさらに一歩を踏み込む。
「コード切断剣『鋭キ斬リ裂クモノ』っ!」
 反撃の横凪ぎ一閃。
 回避から攻撃、巨大な湾曲した片刃大剣へと変異を終えたアークイーターの加速を変え、竜巻と化した晶がパイレーツランサーの部隊を切り裂いて舞う。
「これで、最後ッ……!」
 構える盾の背に回り込み、最後の一人を両断……と、同時。残心の構えを打ち据える衝撃。
「陣地と引き換えに揚陸部隊は全滅か、やってくれるじゃないか」
「痺れさせやがって……お前が親玉ってわけか」
 手に伝わる衝撃波の重さが、晶の前に上陸した相手を伝えてくる。
『キャプテン・オルカ』
 海賊たちを率いる、アビスローバーの部隊長だと。
善戦🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【一刀両断】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!

白・明江
桂菓(g02534)と一緒に戦う。

水辺での戦いとなると、敵のテリトリーっぽいなぁ……見た目的に。
せやけどこっちにも【水面走行】があるみたいやから、何とか条件五分にまでは持って行けるんと違うか?

さて、桂菓はんは大立ち回りして、敵の目を誘引してくれるみたいや。
そんならこっちも役割をしっかりこなさんとな。
【滅影撃】は、気配と音を消して敵の死角から攻撃ブチ当てる技。召喚されたシャチ海賊団は迂回してやりすごし、後ろで指揮してるであろう本丸キャプテン・オルカを、さらにその背後から大闊板刀『狴犴』の一撃で叩き斬る。
【光学迷彩】が使えりゃええけど、正直隠れてどうこうって段でもないし、望み薄やとは思っとる。
まあどっちにせよ、バレようが何だろうが海賊団は無視して一気にキャプテンに攻勢掛けるって方針に変わりはない。
速度も膂力も俺かてちょっとしたもんや。簡単に避けるだの防ぐだのさせたらんわ。

「こっちも信用されて任されたでな。一太刀といわず二、三太刀くらいブチ喰らわさんと顔向けもできへんわい!」


陳・桂菓
明江(g11020)と行動。

親玉が残るのみらしいな。
水際でも挙動が鈍らぬよう、【水面走行】を利用しつつ戦うとしよう。

私がすべきは海賊団を相手になるべく派手に暴れ、注意をこちらに惹きつけることだ。
明江は隠密なる技でキャプテン・オルカの死角を狙うらしいからな。
奴が動きやすくなるよう、せいぜい張り切らせてもらおう。
「――焦らなくてもいいが、急いではくれよ。私とて、いつまで支えられるかは読めんからな」

使用武器は双短戟『騰蛟昇竜』
敵は配下を召喚してくるらしいが、こちらはそんな器用な真似はできん。頭数に対抗するため、手数をもって当たろう。
ま、キャプテン・オルカも手練れだろうから、無理なく怪我なくとはいかんかもしれんが、高速旋回で全方向に蹴撃、斬撃を放てる【烈飄瞬襲撃】ならば、包囲されたとてどうにかなるだろう。銃弾だろうが剣だろうが弾き返しつつ敵陣を荒そう。
明江がキャプテン・オルカを叩けば恐らく海賊団の隊伍も乱れるだろうし、そのタイミングで私も一気に突撃し、キャプテン・オルカを挟撃してやろうか。


「駆け付けてきたが親玉が残るのみ……らしいな」
「そう、だがそれは見解の相違だ」
 晶を代わり前に出た陳・桂菓(如蚩尤・g02534)は言葉と裏腹、油断なく『双短戟『騰蛟昇竜』』を構える。
 その意志を理解したのだろう、『キャプテン・オルカ』の振りかぶるカットラスにも慢心の色は欠片もない。
「彼奴らは惜しい精鋭であったが問題には値しない。こうして、私がいるのだからな!」
「ならばお互い様だ。それゆえ、この戦場に、私が来た!」
 再び放たれる斬撃の衝撃。何とか受け流し、桂菓は前のめりに踏み出す。
『水辺での戦いとなると、敵のテリトリーっぽいなぁ……せやけどこっちにも【水面走行】があるみたいやから何とか条件五分にまでは持って行けるんと違うか?』
 桂菓は裏で行動を開始している白・明江(腥紅狼・g11020)の言葉を思い出す。
 水辺は敵の間合いだが既に陣地は失われたのだ。【水面走行】で前に出た方が下手に足を取られるより互角。なにより彼の目的を果たしてやるにはうってつけだ。
『――焦らなくてもいいが、急いではくれよ。私とて、いつまで支えられるかは読めんからな』
 悟られぬよう心の内で明江につぶやき、回転。桂菓は二本一組の青龍戟で反撃を打ち込み、更に追撃へと距離を詰める。
『騰蛟昇竜』は一般的な戟より短く、方天画戟と異なり月牙も一つだ。だが手数と取り回しを重視したつくりは決して重く振るわれる戟に劣りはしない。浅瀬を蹴り、アメジストの眼光が尾を引いて肉薄する。
「双槍か、いいね。食い応えがありそうだ」
 一合、二合。連撃を受けてキャプテン・オルカが一歩を引く。
「弱きものを蹂躙するのも甲乙つけがたいが、強きものをへし折る享楽はなかなか出会えなくてね」
 そして牙を剥く。ともすれば愛らしく、ユーモラスな顔立ちが。名の由来の一つ、海のギャングの本性を露わに嘲笑う。
「楽しませてくれよ、ディアボロス」
「きたかっ!」
 打ち合いから一転、危険を察した桂菓が鍔迫り合いから引くのと同時。カットラスやマスケット銃の嵐が襲う。
 見渡せば水面、幽霊の如く浮かび上がる幻影の海賊『オルカパイレーツポッド』が撃ち、切り、投げつけるロープで縛り上げる。
「蹴散らす!」
『殻子甲』を滑り『藍麻穿山衣』まで傷を残す海賊の猛攻に晒されながらも桂菓は精神を集中。
 旋風のごとく体を超高速で回転させる『烈飄瞬襲撃』。締め上げるロープの海賊シャチが引きずられ、拘束が千切れて飛んでいく。
「そろそろ支え切れんぞ、明江!」
「あぁ、十分や!」
 そして叫ぶ。その声は弱音でなく合図。
「む、迷彩っ……これは、陽動!」
「おぅ、影かて見えへんで」
【光学迷彩】にキャプテン・オルカが気付いた時、狙いすました明江の奇襲は既に背びれまで迫っていた。
「桂菓はんは大立ち回りして敵の目を誘引してくれたんや。こっちも役割をしっかりこなさんとな!」
 無音の気配で駆け抜ける『滅影撃』、明江のふるう『大闊板刀『狴犴』』は八割以上に仕事をこなした。
「おぉぉぉぉおっ!」
 キャプテン・オルカの背びれが宙を舞い、深紅のコートが鮮血に染まる。
 それでも襲い掛かる反撃のカットラス。そして銃撃。叫びと共に身をよじり、歴戦の海賊は背肉を犠牲に背骨を折らんとする一打を凌いだのだ。
「いい足掻きだ! 一張羅が台無しではないか!」
「あぁクソッ、よういいやるわ!」
 対する明江は? 更に一歩、踏み込みだ。ここで退く選択肢などない。
「こっちも信用されて任されたでな。一太刀といわず二、三太刀くらいブチ喰らわさんと顔向けもできへんわい!」
「よく言った! 挟み込むぞ!」
 奇襲の優位を失くしても、明江に気をやらせれば背後からは桂菓が襲う。
 二人のディアボロスによる相互支援の猛攻は傷つきつつも、確実にキャプテン・オルカを追い詰めていた。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【光学迷彩】LV1が発生!
【水面走行】LV1が発生!
効果2【アヴォイド】LV1が発生!
【ダブル】LV1が発生!

呉守・晶
アドリブ連携歓迎

気の抜ける愛嬌ある顔の癖に結構やるみたいだな
まぁシャチは海のギャングと言われてるしな、それがアビスローバーの海賊になっているなら弱いはずもないか
とはいえ、勝つのは俺達だ!テメェの航海は此処で終わりだぜ!

ネメシスモードで金と赤のオッドアイと褐色肌になって、全身の肌には金色の魔術紋様が浮かび上がって、髪が伸びてデーモンの魔力の翼も大型化するぜ

魔晶剣アークイーターの封印を一部解除して巨大な牙と口のような異形の大剣に変異させるぞ
衝撃波を纏おうと突進してくるなら好都合!アークイーターを構えて迎え撃つぞ!
突進してくるキャプテン・オルカに、【アイテムポケット】から新宿島で調達したガラスや合成宝石の安価なイミテーションを見せて「この宝が欲しけりゃ、俺らを倒せたらくれてやるよ!」と見せつけてから放り投げるぜ
新宿島では安価なイミテーションでもこっちじゃガラス細工も合成宝石も立派な宝だろ、そっちに気を取られて勢いが落ちたところを真っ向から叩き斬ってやる!
喰らい尽くせ、アークイーター!


●オルカの牙を折れ
「財宝を目の前に! 沈んではいられん!」
「そりゃあこっちの台詞だわい、あと一太刀!」
 鮮血と共に『キャプテン・オルカ』の吹き上がた闘志が食らいつく明江たちを吹き飛ばす。
 戦鬼さながらの姿となったオルカ海賊団と大闊板刀の激突は相打ち、裂けたコートを脱ぎ捨ててオルカは陸へと駆ける。
「財宝なら、ここだぜ」
 その半裸の姿へと投げつけられたガラス細工に宝石。振り払い、意図を探るようにキャプテン・オルカが睨んだ先には、態勢を立て直した呉守・晶(TSデーモン・g04119)の姿があった。
「よくできたイミテーションだ……興味深い。だが今日という日の目前に勝るものなど、ありはしない……!」
「ずいぶんと御執心なこった。お気に召さなくてわりぃが、ますますここは譲れなくなったぜ」
 イミテーションといえ、このディヴィジョンでは貴重な産物。その誘惑を振り払うほどの価値がイースター島にあるというのなら……晶の肌に色の魔術紋様が浮かび上がり、ボーイッシュなショートカットが一気にロングヘアへと伸びあがる。
「気の抜ける愛嬌ある顔の癖に結構やるみたいだな……まぁ『海のギャング』がアビスローバーの海賊になっているなら弱いはずもないか」
 大型化したデーモンの翼が背より伸び、ネメシスモードと化した晶の金赤異瞳が炎と燃える。
「とはいえ、勝つのは俺達だ。魔剣アークイーター、第二封印解除。変異開始!」
「勝って抜かせ!」
 晶の意志に『魔晶剣アークイーター』が再び変異する。巨大な牙と口のような異形の大剣に対し、キャプテン・オルカは潔いまでのカットラス両手持ち。
「シャアアアアーッ!」
「コード捕食剣『貪リ喰ラウモノ』っ! 喰らい尽くせ、アークイーター!」
 キャプテン・オルカの踏み込みに浜辺が震え、波が逆巻く。晶の背でデーモンの翼が魔力を吐き、投げ飛ばさんとする衝撃に抗う。
 剣と剣が食らいあう。
「飛んで、逝けやぁぁぁぁーっ!」
 先に踏み込んだのはキャプテン・オルカの方。加速を乗せた激突に、晶の体が地面ごと舞う。無防備に飛んだ体に『オルカアタック』が食らいつく……否。
「あぁ。飛んでやるよ……テメェの航海は、此処で終わりだ!」
 デーモンの翼が力強く羽ばたく。流される体が瞬間、一回転。
 アークイーターの『貪リ喰ラウモノ』は驚愕するアビスローバー……キャプテン・オルカの上半身をバクリと飲み込み、そして閉じた。
「ヒレはねぇが、翼はあるのさ……さぁて」
 落ちていくおびただしい血しぶきから器用に身をかわし、晶は守り切ったイースター島と仲間たちを見る。
 邪神獣の浮島を迎撃に出るか、アビスローバーたちの言うイースター島の財宝を調べるか……どちらにしろ、解くべき謎と脅威はまだ多そうだ。
成功🔵​🔵​🔵​🔴​
効果1【断末魔動画】LV1が発生!
効果2【ドレイン】LV1が発生!

最終結果:成功

完成日2024年10月16日