リプレイ
ハーリス・アルアビド
イスカンダルで策を巡らせた法正のように、蟲将はこのディヴィジョンにおいても災禍になるやもしれません。ここで叩けるだけ叩いておきたいものです。
破壊と殺戮の神セクメトよ、罪人を逃さぬ鋭き目と牙をお授け下さい。
【祈り】を捧げこの作戦と仲間達への幸運を願います。
周辺の景色に馴染みやすい布をまとい地面の凹凸や遮蔽物になるものなどに身を隠しながら偵察を行います。
風下を移動できればよいのですが、難しい場合は地面に低く伏せてできる限り発見しにくいように移動をしましょう。仲間とは何かあれば分かる程度の距離を取ります。
【光学迷彩】を併せて身を隠したまま自分がいる周辺に動物のものとは思えない大きな痕跡や、遠くから不自然な砂煙、風に乗って飛んでくる物が見えないか、地面に耳を当てて振動がないかを注意深く観察します。
一定距離を移動し、また身を隠したまま周辺の確認を繰り返しながら偵察を続け、異常を発見したら合図を送ります。
嵐柴・暁翔
復讐者が人間の軍を率いたことなんてなかった筈だけどな…
そもそも戦死者を量産したい蟲将でもなければクロノヴェーダを傷付けられない人間を集めたところで大した意味はないだろうに…
荒野なら身を隠せる場所は幾らでもあるだろう
目立たないように迷彩になるような色合いの布か上着と双眼鏡を持ち込んで、身を隠しながら蟲将の歩哨を探します
離れた場所から見張りに適した高台に当たりを付けて双眼鏡で順次確認していきます
他の方々もいれば【パラドクス通信】の県内の範囲で分散して探します
バトラ・ヘロス
アドリブ、連携歓迎であります。
新しい世界の攻略開始でありますね。
どんな想定外の事があるか分かりません。慎重にいきましょう。
仲間と強力して敵の位置を探ります。
目立たない様に無双馬は送還して、土草色の外套を被って風景に溶け込みます。
【光学迷彩】を仲間と重ね掛けして、発見率を下げます。
警戒に適した高台に見当を付けて索敵です。
それらしい高所から見えにくい様な、岩場等の遮蔽物を利用して移動します。
【パラドクス通信】で交信しながら少数分散して動く事で見つかりにくくします。
軍勢の接近を警戒しているという事は、特に隠れたりはせずに大っぴらに周囲を見張っているんじゃないでしょうか。それらしい人影を探ってみるであります。
「新しい世界の攻略開始でありますね。どんな想定外の事があるか分かりません。慎重にいきましょう」
バトラ・ヘロス(沼蛙・g09382)が【パラドクス通信】で告げ、ハーリス・アルアビド(褪せる事を知らない愛・g04026)が穏やかな中にも決意を感じさせる口調で応じる。
「イスカンダルで策を巡らせた法正のように、蟲将はこのディヴィジョンにおいても災禍になるやもしれません。ここで叩けるだけ叩いておきたいものです」
一方、嵐柴・暁翔(ニュートラルヒーロー・g00931)は声には出さずに呟く。
(「復讐者が人間の軍を率いたことなんてなかった筈だけどな…そもそも戦死者を量産したい蟲将でもなければクロノヴェーダを傷付けられない人間を集めたところで大した意味はないだろうに…」)
まあ、今回相手取る蟲将はディアボロスと戦った実経験や記憶継承はなく、蟲将を生み出すために山越の地で行われたらしいクロノヴェーダが指揮する人間同士の大戦乱……想像するだけで胸糞が悪くなるが……での戦闘経験を元に行動しているらしいけどな、と、暁翔は面白くもなさそうな表情で唸る。
そして三人は、荒野でのカモフラージュに適した装束を身に着け、物陰を慎重に動いて哨戒を行う。岩だらけの荒野には動物の姿はほとんどないが、貧弱とは言え背の低い植物の茂みが点在しており、吹き抜ける風が作ったとおぼしき複雑な地形の中、隠れる場所には事欠かない。
しかし一方、おそらく岩山や高台の上に陣取っていると思われる敵の歩哨を発見することもできない。低い位置の物陰から高台の上を観察しようとしても角度があって見えないし、双眼鏡を使っても視野が広がるわけではない。荒野をわたる風は、急に轟音とともに猛然と吹き抜けたり、ぴたりと止まったりと気まぐれで、こちらの挙動も隠してはくれるが、音を頼りに敵を探すのも難しい。
(「……こいつは、ちょっと手詰まりかな?」)
何とか高台の上を見通せる場所はないかな、と、慎重に地形を探りながら暁翔は声には出さずに呟く。しかし、岩山や高台は見回すだけでも相当の数があり、一箇所だけ見通したところで、そこに敵がいてもいなくても、それで哨戒完了というわけにはいかない。かといって、強引に高いところへ登っていこうとしたら、物陰を拾うこともできないし【光学迷彩】を使っていても発見される可能性が爆上がりしてしまう。
すると、その時。
かなり大きな鳥が地上に影を落としながら飛んできた。そして、荒野の上で旋回を始めた途端、一つの岩山の上から怪しいビームが放たれ、哀れ、直撃された鳥は一撃で蒸発する。
「…今の、見たか?」
「見ました。あの岩山の上に敵の歩哨がいるのですね」
暁翔の問いにバトラが【パラドクス通信】で応じ、更にハーリスが痛ましげに呟く。
「ただの鳥を相手に酷いことを…ディアボロスの使い魔だとでも思ったのでしょうか?」
「…そういうことだな。たぶん、野生動物を使い魔にする術はクロノヴェーダも使うだろうし、高所から鳥の使い魔に哨戒させるのは巧い手だ」
ディアボロスやクロノヴェーダ本人が飛ぶのは論外だし、ドローンのような異世界の異物を飛ばせば警戒されるに決まってるが、野生の鳥が使い魔かどうか判別するのは難しいはずだ、と、暁翔は声に出さずに続ける。
(「……だから、鳥が上空を飛べば問答無用で撃ち落とすことになるが、その攻撃によって伏勢の居場所が露見する…ああ、天正大戦国であったよな、そういうシチュエーション…」)
幸か不幸か【使い魔使役】の残留効果は持ってきていないので、野生の鳥を使い魔にして特攻哨戒させることはできないが、辛抱強く待っていれば次の鳥が飛んできて、どこの岩山や高台から攻撃ビームが撃たれるか確認できるはずだ、と、暁翔は呟く。
そして、方針が定まってからは意外に早く、不幸な鳥が飛んできては蟲将の歩哨に撃墜される事態が相次ぎ、歩哨の配置が概ね明らかになった。
「あの、いちばん高い岩山の上と、東側の高台にいるな。そこからは、すこし離れて西側と北側の岩山か」
呟く暁翔に、バトラが訊ねる。
「襲うのは、いちばん高いところからですよね?」
「そうだな。岩山の南側から跳び登って奇襲。できれば静かにやりたいが、まあ、速度優先だ」
低いところを先に襲ったら高いところから丸見えになるものな、と、暁翔は言葉に出さずに呟き、ハーリスが厳粛な口調で改めて祈る。
「破壊と殺戮の神セクメトよ、重ねて懇願いたします。罪なき者を殺す罪人を逃さぬ鋭き目と牙を、どうか我らにお授け下さい」
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
効果1【光学迷彩】LV2が発生!
【パラドクス通信】LV1が発生!
効果2【アヴォイド】LV1が発生!
【ダブル】LV1が発生!
【リザレクション】LV1が発生!
嵐柴・暁翔
【使い魔使役】が警戒されているなら【動物変身】の類で近付くのも危険だな
復讐者との交戦経験はなくても能力は把握されているなら残留効果も注意して使わないと藪蛇になりかねない、か…
急がば回れということで、多少大回りをしてでもできる限り歩哨達の死角になるような経路を選んでまずは一番高い岩山の南側に回り込みます
一気に跳び乗って奇襲に成功して他の歩哨に気付かれずに仕留められたなら、また次の歩哨を死角から回り込んで順次仕留めていく
どこかのタイミングで気付かれたなら速攻に切り替えて反撃覚悟で高所からの射撃で仕留める
……という方針なら無難だろうけど
陳のおやっさんの話だと歩哨は二名一組らしいし連携用の【パラドクス通信】もある
此方が四名以上いて、もしいけそうなら分散して歩哨が居そうな高台四ヶ所を同時に襲撃します
反撃に悪目立ちするエネルギー砲を撃たれる危険はあるけど、気付かれずに近付けたなら妙に暗殺向きな《殺戮者の慈悲》で攻撃します
……エネルギー砲を狼煙代わりに相互連絡でもしていればもう少し厄介だっただろうな…
阿南・達多
アドリブ連携歓迎。
哨戒が無事に終わったようですね。ここからは私も加勢致しましょう。
南方からとの事。皆様と共に参ります。
【光学迷彩】と【パラドクス通信】もお借りした上で、見つけた蟲の方々へパラドクスを使用します。
説法をする余裕は無さそうですね。先手を取れれば良しとしましょう。
(※クロノヴェーダは浄化するので不殺生の戒律には含まれませぬ)
蟲の方々……印度風の改竄がされた地を踏むにあたって、覚悟はなさっているのでしょうか?
印度となれば僧もいるもの。そして僧のディアボロスもここに居るのですよ。南無三――。
浄化し次第次の地へと移り、各個撃破を狙いましょう。
もし数度の浄化によって因果応報(敵の反撃)が発生すれば受け入れつつ、皆様との協力・連携によって成功率を高める事を目指します。
残留効果も惜しまず使いましょう。
速度重視、刹那の如き速度で浄化致します。
ハーリス・アルアビド
上手く隙を突けそうですね。【パラドクス通信】を使い仲間と襲撃のタイミングとお互いの配置を確認し【光学迷彩】を維持した状態で敵陣を観察します。
こちらに背を向けている敵がいる位置を確認し、背後から襲撃します。
殺戮をもって秩序もたらす神セクメトよ、恐るべき牙の力をお授け下さい。
一度動き出せば光学迷彩は使えません。より鋭く地を蹴り敵陣に飛び込むため両足に【肉体改造】を施し獣の足へと変えます。
【残像】を生み出す速度で駆け、最高速度のまま背を向けている敵を狙い【セクメトへの嘆願】を叩き込み、騒がれる前に息の根を止めねばなりません。
私の襲撃に気付かれたならば敵の目を引き付けるため囮となりましょう。【忍び足】の緩急を加え間合いや攻撃のタイミングをずらす【フェイント】を行いながら仲間のもとへと駆けつけられぬよう誘導します。
誘導された敵の攻撃を【残像】に誘い込み、背後に回り込みます。反撃体勢を整えられる前に【精神集中】を行い【神速反応】を加え止めを刺します。
バトラ・ヘロス
アドリブ、連携歓迎であります。
出来るだけ静かに、尚且つ迅速に、でありますね。努力はしてみます。
遮蔽を利用して、【光学迷彩】で隠れながら、一番高い岩山の南側へ回り込みます。
行動開始直前に【通信障害】で敵の連絡を妨害しておきます。
【パラドクス通信】で静かに仲間と合図して、タイミングを合わせて岩山を駆け上って奇襲を仕掛けます。
【鏡弓陣】で連射弩ポリボロスを具現化して装備し、矢を連射して敵を撃ち倒します。
出来るだけ静かに。
倒したら急いで次の攻撃目標を狙います。
移動は最小限に。せっかく高所を取ったのです。このまま狙撃していきます。
杭盾パヴィースを具現化して地面に突き立てて、弩の射台にして安定させ、敵に矢の雨を浴びせていきます。
反撃は、全面に立てた盾に隠れて直撃を避けて、弩で斬撃を受け流して耐えます。
「それでは、皆で一斉に最も高い岩山の歩哨を潰すでありますか?」
バトラ・ヘロス(沼蛙・g09382)が【パラドクス通信】を通じて訊ね、嵐柴・暁翔(ニュートラルヒーロー・g00931)が返答しようとした時。
おそらく急いで駆けつけてきたのだろう。不意に【パラドクス通信】に阿南・達多(多聞第一・g11464)が入ってきた。
「僧のディアボロス、阿南・達多(あなん・だった)と申します。哨戒によって、敵の位置は確定しておりますか? 伝えていただければ、私もともに加勢いたします」
「……いや、敵の歩哨は四か所にいる。敵の人数は二体一組だそうだから、二人以上で掛かったら攻撃が余る。三人でやるとなると、どうしても最初の攻撃で残る敵が出るから、いくら高所から掛かっても生き残りに事態を把握される可能性があるが、四人いるなら完全同時でなくても、一人一か所で奇襲をかけた方がたぶん有利だ」
即座に方針を変更し、暁翔は抑えた口早な声でハーリス・アルアビド(褪せる事を知らない愛・g04026)を加えた三人に指示を出す。
「バトラは当初の予定通り最も高い山を攻撃。アルアビドはその東の高台を襲ってくれ。達多だったか、今来たあんたは北側に孤立している高台の上にいる奴らを頼む。俺は、西側の少し低い岩山に向かう。攻撃のタイミングは合わせられれば合わせた方がいいが、敵の動向にもよるだろうから無理して合わせなくてもいい。ただ、仕掛ける時には【パラドクス通信】で一言伝えてくれ」
「了解しました」
「ヘロスさんに合わせます」
バトラとハーリスが即応し、達多はおそらく地形を確認したのだろう。一拍遅れて声が返る。
「あの、北側の高台ですね。ふむ…物陰を拾って近づけそうです」
「よし、行くぞ」
告げて、暁翔は西側の岩山へ忍び寄る。【パラドクス通信】があるので意思の疎通に不自由はないが、新しく来た達多はもちろん、先行した三人も同じ場所にいるわけでは全然ない。というか、むしろ哨戒のために広く分散しており、暁翔としてはわざわざ再集合して発見されやすくする動きは避けたかったのである。
そして暁翔は自分が担当する岩山へ、物陰に隠れながら慎重に登る。そして、もう一段登れば敵の歩哨……二体で組んでいるトループス級蟲将『水馬蒙衝兵』の姿が見えるところで前進を止める。
(「…いくら身を隠したところで、こちらから向こうが見えるなら、向こうからも注意すればこちらが見える。逆に言えば、こちらから向こうを見ることができない障壁や傾斜があるなら、向こうからもこちらは見えないということだ」)
もちろん声には出さずに呟き、暁翔は耳を澄ませる。時先案内人の予見では、トループス級はけっこう無駄な会話をしていたようだが、個体差があるのか、ここの二体は全然会話をしようとしない。
そこへ、バトラの囁くような声が【パラドクス通信】から流れ出た。
「鏡弓陣(サジタリィ)発動…射ます」
「合わせます」
「こちらも行くぞ」
「大丈夫です、行けます」
結果的にほぼ完全にタイミングを合わせ、四人のディアボロスはパラドクス攻撃で奇襲を仕掛ける。
おそらく、最も迅速かつ静穏に相手を斃したのは、暁翔が発動した「殺戮者の慈悲(ヒュポクリシス)」だったろう。物陰からすっと顔を出して暁翔が『水馬蒙衝兵』二体を一瞥した瞬間、何の苦痛も衝撃もなく、もちろん反撃などするはずもなく、トループス級は静かに絶命する。
そしてバトラの「鏡弓陣(サジタリィ)」も、一瞬のうちに連射式の弩弓と地面に突き立てる杭付の銀盾を無数に具現化し、盾で支えられた弩弓から放たれる矢の雨で不意を突かれた『水馬蒙衝兵』を射抜いて斃す。盾が鏡のように光ったのを、死にゆくトループス級は認識しただろうか。いずれにしても、まったく反撃はなかった。
一方、ハーリスはパラドクス「セクメトへの嘆願(セクメトヘノタンガン)」を発動。破壊と疫病によって秩序をもたらす恐るべき殺戮の女神セクメトに祈りを捧げ、秩序を乱す者を決して逃さぬ雌獅子の如き足と牙を授かり、残像を伴う素早い動きで『水馬蒙衝兵』に反撃どころか反応すら許さず確実に仕留める。
「殺戮の神セクメトに奉る……疾き足の力、恐るべき牙の力を賜らんことを……」
「!!!!!」
まさに一瞬のうちにハーリスに肉薄されたトループス級二体の首が、牙で強引に食いちぎられたかのように身体から千切れて飛ぶ。アヴァタール級やジェネラル級の上級蟲将の中には、首を飛ばされても身体を両断されても粘液等を使ってしぶとく繋ぎ止めて傷を塞ぎ戦闘を続けるツワモノもいるが、トループス級の身でそんな芸当ができる者はめったにいない。この二体の歩哨も、ハーリスの痛烈な一撃を受けて即座に絶命し、反撃も反応もできなかった。
そして、達多はパラドクス「歓喜(アーナンダ)」を発動。召喚された聖なる御仏の偶像が敵へと慈悲の拳を叩きつけ、消滅させるかのように祓っていく。
「羯諦、羯諦……いざ、祓いましょう――南無三!」
「!?!?!?」
他のディアボロスの攻撃のように、自分が何をされたのかもよくわからない、あるいはそもそも暁翔のパラドクス「殺戮者の慈悲(ヒュポクリシス)」のように何も感じさせないまま音もなく絶命させる、というところまで迅速静穏に行うことはできないが、それでも不意に現れた仏の像が大暴れに暴れてパラドクス攻撃の拳を叩きつけ、拳を受けた箇所が浄化だか対消滅だかで消えてなくなるという事態は『水馬蒙衝兵』の理解能力を遥かに超えていた。多少じたばたしたものの、まともな反応や反撃などできないままに、二体のトループス級蟲将は仏像の拳で浄化されて消滅する。
そして、もしも暁翔がこの光景を目にしていたら、きっとこのように口にした…いや、口には出さないかもしれないが、少なくとも内心では思っただろう。
(「仏像がぶつぞう…なんてな」)
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【クリーニング】LV1が発生!
【書物解読】LV1が発生!
【神速反応】LV1が発生!
【通信障害】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】LV1が発生!
【フィニッシュ】LV1が発生!
【命中アップ】LV1が発生!
【能力値アップ】LV1が発生!
「これは……どういうことだ? いったい、何があった? ディアボロスの奇襲か?」
卜ループス級蟲将『水馬蒙衝兵』の歩哨を全滅させたあと、再び物陰に隠れて状況を窺っていたディアボロスたちの耳に、妙に普通な感じで訝しがる声が届く。
しかし、声はすれども姿は見えず。おそらくアヴァタール級蟲将『黄金の守護者『郭淮』』が身を隠したままで動き回っているのだろうが、いったいなぜ声だけを聞かせているのか。襲撃者がまだ戦場に潜んでいる(実際、潜んでいるわけだが)ならおびき出そうというのだろうか。
とはいえ、声だけを頼りに仕掛けるのは罠に飛び込む感じがするし、かといって【光学迷彩】を使って物陰に隠れているだけでは、卜ループス級ならともかくアヴァタール級を長いこと誤魔化すのは無理だろう。
さて、ここは、どう出る?
バトラ・ヘロス
アドリブ、連携歓迎であります。
こちらの居場所を掴んでいなくて、わざと声をかけて誘き出そうとしているのでしょうか。
意図はともかく、まずは敵の居場所を探ります。
【トラップ生成】で周囲を罠地帯に変えます。
クラッカーボールと落とし穴を組み合わせ、地面を踏んだら足を取られると同時に音が鳴り響く見えない罠を無数に仕込みます。気付かず動き回れば音で探れる様にします。
【パラドクス通信】で仲間と交信し、作戦を伝えます。仲間も何か策を打つなら合わせます。
位置が分かったら、無双馬を召喚して騎馬突撃します。
長槍サリッサと魔力盾スクトゥムを構えて【集槍陣】を使用します。具現化した槍と盾でファランクス陣形を組んで突進します。
槍衾を一つの束に纏めて大槍にして、突撃の勢いを乗せて叩き込みます。
反撃は、重ね合わせた盾で突進を受け流しながら、騎馬をサイドステップさせて直撃を避けて威力を抑えます。
蟲将とは未熟だった頃に何度も戦いました。無謀に突撃するだけだったあの頃より、練度は上げてきたつもりです。通用するか試すであります。
阿南・達多
アドリブ連携歓迎。
あちらもこちらに気づいておらず、しかしこちらもあちらの位置は知らぬ。
でしたら罠の設置位置に合わせて潜み、警戒を続けましょう。
音が鳴り響くまでは引き続き【パラドクス通信】【光学迷彩】及び【平穏結界】を用いますが、鳴ると共にその地へ降り、パラドクスを使用しまする。
【ダメージアップ】等の残留効果を惜しまず重ねる事により確実に浄化致しましょう。
因果応報(反撃)はどうしても難しければ受け入れますが、一先ず護身用の木剣を使って【早業】で受け流す事を試みましょう。
護身用ですので防具にもなりまする。
全員での連携によって一対一では成せない御業を成し遂げましょう。
嵐柴・暁翔
このまま潜んでいたとしてもいずれは見付かるだろうし、此方も分散しているから各個撃破でもされれば洒落にならん
アヴァタール級相手だと奇襲できたとしても反撃はされるだろうから潜伏し続けてもそこまで有利でもない
ここは敢えて火中の栗を拾うとするさ
【パラドクス通信】で他の方々に先に飛び出して相手を誘き出す旨を伝えて、後は速度重視
《贋作者》で曳光弾を装填した『PGM ヘカートⅡ』を作り出し、【飛翔】で上空へ飛び出します
相手の出方次第ではありますが【光学迷彩】に類するような手段で姿を隠していて見破れるか、或いは俺を攻撃してくれば反撃で、どちらにせよ曳光弾を撃ち込んで他の方々に相手の居場所を伝えます
俺以外を狙うなら【パラドクス通信】で連絡を取り合いながら高所の優位を活かして相手の攻撃の兆候を見逃さないようにします
増援の当てでもあるのか相手があくまで潜伏を続けるなら
祝宴に遅れても上手く弁明すれば出世できるかもしれないけど、部下の窮地に遅れるのはどうしようもないだろう…とかなんとか挑発というか話しかけてみます
ハーリス・アルアビド
こちらからあえて飛び込むのも悪くありませんね。丁度別々の位置にいますので【パラドクス通信】で飛び出すタイミングを打ち合わせした上で攻め込むとしましょう。
天空の神ホルスよ、お力添えを。大いなる翼の力をお授け下さい。
仲間たちへの幸運を願い、この戦に勝利を。
始めから最高速度で【飛翔】し【空中戦】の技能を駆使して不規則な軌道で飛び回り、敵の注意を引き付けます。【残像】と不規則な軌道により幻惑しこちらの攻撃のタイミングや飛ぶ方向を的確に読ませず、仲間の攻撃や罠へと敵を誘い込みましょう。
攻撃を行うは時は背後を取ると見せかけ頭上に向かい、【神速反応】を用いて【ホルスへの嘆願】を放ちます。
「【トラップ生成】で周囲を罠地帯に変えます。クラッカーボールと落とし穴を組み合わせ、地面を踏んだら足を取られると同時に音が鳴り響く見えない罠を無数に仕込みます。気付かず動き回れば音で探れる様にします」
敵の意図を推量するより先に、まずは敵の居場所を探ります、と、バトラ・ヘロス(沼蛙・g09382)が【パラドクス通信】で告げ、嵐柴・暁翔(ニュートラルヒーロー・g00931)が応じる。
「まずはそれだな。全員【トラップ作成】を共有して自分の周囲に音罠を敷いてくれ。敵がそれに引っかかって位置がわかったら、問答無用で一斉攻撃。罠の範囲外にいるとか飛んでるとかで引っかからなかったら、俺が飛翔して囮になりつつ敵を探す」
「飛翔する時には合わせます。別の場所から二人同時に飛べば、撹乱になるでしょう」
ハーリス・アルアビド(褪せる事を知らない愛・g04026)が暁翔の提案に応じ、暁翔が即応する。
「了解だ。その時は合わせる。では、音罠地帯展開だ」
現在、こっちは分散状態なので罠を展開すれば広範囲をカヴァーできるが、一つ間違えると各個撃破される。仕掛けの速度が何より重要だ、と、暁翔は声には出さずに続ける。
そして、阿南・達多(多聞第一・g11464)を含めた四人のディアボロスが【トラップ作成】を使ってバトラが提案した音罠をそれぞれの位置から半径300メートルに展開する。しかし、その範囲内にアヴァタール級蟲将『黄金の守護者『郭淮』』はいなかったらしく、音罠が作動する様子はない。
「飛ぶぞ!」
暁翔が【パラドクス通信】で告げ、ハーリスと同時に【飛翔】で空中へ飛び上がる。複数の敵を相手に【飛翔】を使うのは集中攻撃を受ける可能性が高いので悪手だが、強力であっても単体の敵が相手なら、そのデメリットは大幅に下がる。
そして、パラドクス「ホルスへの嘆願(ホルスヘノタンガン)」を発動して宙へ飛んだハーリスは、高空、雲の中にきらりと光る不自然な輝きを発見した。
「天空の神ホルスに奉る…蟲ごときが神鷹の目を欺けると思うな!」
ホルスよ、お力添えを。大いなる翼の力をお授け下さい。仲間たちへの幸運を願い、この戦に勝利を、と、敬虔な祈りを捧げながら、ハーリスは空を舞う隼の幻影を伴って『郭淮』へと襲いかかる。
「小癪な!」
怒声とともに『郭淮』は反撃のパラドクス「鉄籠山光弩」を発動し、回避行動をしながら連弩を射ちまくる。しかし、本来逃げ場がなくなった敵を射すくめるための連弩射撃は空中戦とはあまり相性が良くないようで、矢の大半は幻影に惑わされて外れる。それでも矢数が多いので数本がハーリスを掠めたが、無傷のアヴァタール級の攻撃としてはごく小さいダメージしか出すことができない。
そして間合いを詰めたハーリスは『郭淮』に連続攻撃を叩き込む。さすがにアヴァタール級だけあって、これだけで撃墜はされないものの、相当のダメージを受けながら懸命に離脱する。
しかし、そこへ飛び上がってきた暁翔が、パラドクス「贋作者(フェイカー)」で作成したマテリアルライフル「PGM ヘカートⅡ」で曳光弾を撃ち込んでくる。
「敵は空だ! 上空を飛んで戦場を俯瞰しながら、声を地上に流していたんだ!」
地上に残っている二人に【パラドクス通信】で告げながら、暁翔は『郭淮』に曳光弾を叩き込み、多大なダメージを与える。アヴァタール級は反撃のパラドクス「天知撃墜」を発動するが、先読みをしたところで空中戦では連弩を射掛ける以外の攻撃はできず、暁翔を撃墜するほどのダメージは与えられない。
そして、そこへ【飛翔】で急上昇してきた達多がパラドクス「障害(ラーフラ)」を放つ。
「彼の者には退いて頂きましょう。南無三!」
達多は呪言を唱えながら宙に印を描き、神々しい御仏の力を借りて『郭淮』へと放つ。アヴァタール級の黄金の装甲が目も眩まんばかりに激しく輝くが、同時に装甲表面に無数の亀裂が生じる。
「おのれ、ディアボロス……!」
唸りながら『郭淮』は再び「天知撃墜」を発動し、今度は達多に連弩を向けて矢の雨を降らせる。暁翔ほど空中機動に長じていない達多は、木剣を振るって懸命に矢を払い急所を射抜かれることこそ何とか防いだものの、手足に多くの矢を受けて大ダメージを受け後退する。
これでしつこく追撃されていたら危なかったかもしれないが、そこへ無双馬『青縞(ブレリゲ)』に騎乗して天を駆け上ってきたバトラが、パラドクス「集槍陣(ファランクス)」を発動して容赦ない攻撃を仕掛ける。
「ファランクス、アッセンブル!」
「く、空中に盾槍陣だとっ!?」
なまじ軍略に通じている自負があっただけに、まさか空中で集団(?)との戦闘を強いられるとは予想していなかったのだろう。驚愕の声をあげる『郭淮』をバトラは空中に無数に具現化した盾で完全包囲し、飛行機動力を殺した状態に追い込んだ上で、容赦なく無数の槍で突き立てる。
(「蟲将とは未熟だった頃に何度も戦いました。無謀に突撃するだけだったあの頃より、練度は上げてきたつもりです」)
多くの盾と槍を巧妙に操り、将軍…とは言わないまでも熟練した部隊指揮官の風格を帯びたバトラは、指揮官としての能力を誇っていたアヴァタール級を孤立させて理詰めで攻撃する。『郭淮』は反撃のパラドクス「鎧袖一触」を発動。何とかして盾槍包囲網を突き破ろうと自分のダメージは無視して黄金の光を放って暴れるが、バトラは攻撃を受けた盾へ後ろから巧妙に補充を行って突破を許さない。むろんバトラも召喚盾を削られる毎に相応のダメージは受けているが、既に三人のディアボロスからの攻撃を受けている『郭淮』の方が遥かにダメージは重い。
そして、ダメージ無視の反撃が仇になったか、盾槍包囲を破れないまま『郭淮』の身体各所が爆発を起こし、黄金の装甲が内側から破れる。
「馬鹿な! 馬鹿な! この私が、こんな…こんなところで…こんな最期を…!」
やがて、未練に満ちた叫びとともに『郭淮』の全身が爆発し、同時に強大な排斥力が生じて、参戦したディアボロス全員が新宿島へ帰還するパラドクストレインへと強制移送される。
(「配下の損害を確かめるため迂闊に単身で出ていって討ち取られるか…郭淮というより、その上司だった夏侯淵の最期に近いな…」)
確か史実の夏侯淵は、壊された陣地の外柵を修理しようと小勢で出ていって蜀軍に討ち取られて、将軍のすることじゃないと曹操を嘆かせたんだよな、と、暁翔は声には出さずに呟いた。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
効果1【トラップ生成】LV1が発生!
【平穏結界】LV1が発生!
【飛翔】LV2が発生!
効果2【ダメージアップ】LV3が発生!
【ガードアップ】LV1が発生!