流れ行く者達(作者 つじ
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#蛇亀宇宙リグ・ヴェーダ  #ミウ・ウル奪還作戦  #ミウ・ウル 

●寄せ集め
『おい、交代の時間だ』
『やっとかよ……』
 ようやく訪れた仲間の言葉に、アーマーを着込んだゾルダートはガトリングの銃口を下ろす。彼等がこうして不眠不休で見張っているのは、砂上船『ミウ・ウル』。彼等のディヴィジョンを強奪した、怨敵ディアボロスの使う船である。
 度重なる敗戦と漂着、その末のイスカンダルも失われ、紆余曲折の末に辿り着いたリグ・ヴェーダが今の彼等の寄る辺である。
『気を抜くなよ! ディアボロス達は必ず来る!!』
 同じように故郷を追われた者、この場を仕切る大天使が味方を鼓舞するように声を上げる。クロノヴェーダには飲食も睡眠も必要ないが、ストレスは溜まる。そんな過酷な状況を耐えているのは、他に行き場がないという理由だけではない。
『私達は必ず復讐を果たす! 誓いを忘れるな!!』
 バラバラの種族でありながらそれだけを結束の要として、クロノヴェーダ達はディアボロスの訪れを待ち続ける。

●砂上船の受難
「ミウ・ウル……不思議な形をしておりますが、これは皆様の所有する『船』であると聞き及んでおります」
 蘇・蘭華(尸解仙の仙道士・g11475)
「これまでも、移動拠点として活用されておられたそうですね。リグ・ヴェーダは広いですから、こちらをまず確保するというのは理に適った方針であると存じます」
 攻略旅団で予想されていた通り、『ミウ・ウル』はリグ・ヴェーダのパキスタンの荒野に漂着している。しかし、すぐにそれに乗り込む、というわけにはいかないようだ。
 現在ミウ・ウルの周囲には、クロノヴェーダの軍勢が展開している。外敵からミウ・ウルを守る……のでは無く、軍勢はの刃はミウ・ウルの方に向いていた。
「恐らく、このミウ・ウルが皆様の転移先となっている――その情報を、何者かがアーディティヤ側に伝えていたのだと思われます」
 つまり、この軍勢はディアボロスに対して差し向けられたもの。こちらが侵攻に当たってミウ・ウルへと転移してくるのを、彼等は今か今かと待ち構えているのだ。
「ですが師父は仰いました、『罠を仕掛けた者こそ隙だらけである』と。皆様にはこの包囲網の外、敵軍から少し離れた地域にパラドクス・トレインで移動し、彼等の背後を突く形で強襲していただきます」

 ここに展開しているクロノヴェーダは、このディヴィジョンを統べるアーディティヤではなく、蹂躙戦記イスカンダルから集められた者達のようだ。漂着したのではなく、恐らくは蹂躙戦記イスカンダル奪還戦が始まる前から、法正がリグ・ヴェーダに密輸していた戦力であると想定される。
 つまりは亜人ではなく、マミーやエンネアドだが、ゾルダートや大天使・アークデーモンなど、言うなれば敗残の兵達が中心戦力であると考えられる。彼らは、法正によって得られる情報を制限されている為、有益な情報は何一つもっておらず、ただ『ミウ・ウルを包囲し、現れるディアボロスを撃破する』事だけを命じられ、それに従うことしかできない立場にあるようだ。
「奇襲がうまくいけば、有利に戦うことが可能になるでしょう。しかし敵の数はこちらを圧倒的に凌駕しています、油断せず慎重に、しかし、奇襲の効果を逃さぬよう素早く戦を進めてください」
 奇襲を仕掛け、敵の戦力を減らせるだけ減らして撤退……周囲の敵を殲滅するまでそれを繰り返すことになるだろう。

 転移してきたディアボロスを撃破する為、完全破壊こそ免れているが、『ミウ・ウル』はすぐには動かせない状態にあると考えられる。今回の戦闘に活かすことは難しいのは当然として、奪還した後起動する為には、エネルギーの充填や修復などが必要になる。奪還が成功するタイミングを見計らい、必要に応じて攻略旅団提案を行って、稼働できる状態にできれば、リグ・ヴェーダ攻略の要とする事ができるだろう。
「ここに配属された彼等は恐らく捨て駒、敗北して全滅したとしても惜しく無い戦力と扱われているのは想像に難くありません。しかし、師父は仰いました、『追い詰められた者の牙は鋭い』と」
 皆様も努々油断なされぬよう。最後にそう頭を下げて、蘭華は一同をパラドクストレインへと案内した。

●最後方
 あの砂上船から一瞬たりとも目を離すな、それがトループス級達に下された命令だった。無茶振りに等しいそれに端を発した不眠不休の見張りの日々は、7日を超えてから数えていない。
『何故我等がこのようなことを……』
 見張りの一人、狗頭の神官がそう嘆く。あの砂上船と同様、ディヴィジョン壊滅と共に流れることしばし。
 蹂躙戦記イスカンダルに漂着した後、キプロス島で訓練を課せられたと思ったら、怪しい蟲将に連れられて、空飛ぶ岩船でリグ・ヴェーダに……獣神王朝を失ってからの日々は暗澹たるものである。それでもなお再起を願って、寄せ集めの将に付き従っているが……。
『皆、心を乱すな! ここで戦功を挙げれば私達の道も開けるはずだ!』
 士気を上げるためだろう、この場の将である大天使の声がする。実力と、さらには他を圧倒する情熱をもとに選出されたリーダーではあるのだが。
『改めて皆に誓おう! 私は必ず成り上がり、このディヴィジョンをスイカの名産地にしてみせる!!』
 あれに付いていって良いのかという、何度目かわからぬ疑問から、彼等は必死に目を逸らした。
『まぁ、我々の役割は後方からの援護よ』
『それで憎きディアボロスどもを処せるならば、楽な仕事ではある、か』


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●残留効果

 残留効果は、このシナリオに参加する全てのディアボロスが活用できます。
効果1
効果LV
解説
【飛翔】
2
周囲が、ディアボロスが飛行できる世界に変わる。飛行時は「効果LV×50m」までの高さを、最高時速「効果LV×90km」で移動できる。
※飛行中は非常に目立つ為、多数のクロノヴェーダが警戒中の地域では、集中攻撃される危険がある。
【神速反応】
1
周囲が、ディアボロスの反応速度が上昇する世界に変わる。他の行動を行わず集中している間、反応に必要な時間が「効果LVごとに半減」する。
【託されし願い】
1
周囲に、ディアボロスに願いを託した人々の現在の様子が映像として映し出される。「効果LV×1回」、願いの強さに応じて判定が有利になる。
【勝利の凱歌】
1
周囲に、勇気を奮い起こす歌声が響き渡り、ディアボロスと一般人の心に勇気と希望が湧き上がる。効果LVが高ければ高い程、歌声は多くの人に届く。
【避難勧告】
1
周囲の危険な地域に、赤い光が明滅しサイレンが鳴り響く。範囲内の一般人は、その地域から脱出を始める。効果LVが高い程、避難が素早く完了する。
【友達催眠】
1
周囲の一般人を、誰にでも友人のように接する性格に変化させる。効果LVが高いほど、昔からの大切な友達であるように行動する。
【泥濘の地】
1
周囲の地面または水面が泥濘に変わり、ディアボロスは指定した「飛行できない対象」の移動速度を「効果LV×10%」低下させられるようになる。
【冷気の支配者】
1
ディアボロスが冷気を自在に操る世界になり、「効果LV×1km半径内」の気温を、最大で「効果LV×10度」低下可能になる(解除すると気温は元に戻る)。ディアボロスが望む場合、クロノヴェーダ種族「アルタン・ウルク」の移動速度を「効果LV×10%」低下させると共に、「アルタン・ウルク」以外の生物に気温の低下による影響を及ぼさない。
【光学迷彩】
3
隠れたディアボロスは発見困難という世界法則を発生させる。隠れたディアボロスが環境に合った迷彩模様で覆われ、発見される確率が「効果LV1ごとに半減」する。
【モブオーラ】
2
ディアボロスの行動が周囲の耳目を集めないという世界法則を発生させる。注目されたり話しかけられる確率が「効果LV1ごとに半減」する。
【活性治癒】
1
周囲が生命力溢れる世界に変わる。通常の生物の回復に必要な時間が「効果LV1ごとに半減」し、24時間内に回復する負傷は一瞬で完治するようになる。
【植物活性】
1
周囲が、ディアボロスが指定した通常の植物が「効果LV×20倍」の速度で成長し、成長に光や水、栄養を必要としない世界に変わる。
【建造物分解】
2
周囲の建造物が、ディアボロスが望めば1分間に「効果LV×1トン」まで分解され、利用可能な資源に変化するようになる。同意しない人間がいる建造物は分解されない。
【落下耐性】
1
周囲のディアボロスと、「効果LV×300m半径内」の通常の生物に、どんな高所から落下しても、落下時の衝撃を2mの高さから落下した程度に軽減する能力を与える。
【操作会得】
1
周囲の物品に、製作者の残留思念が宿り、ディアボロスの操作をサポートしてくれるようになる。効果LVが高い程、サポート効果が向上する。
【パラドクス通信】
1
周囲のディアボロス全員の元にディアボロス専用の小型通信機が現れ、「効果LV×9km半径内」にいるディアボロス同士で通信が可能となる。この通信は盗聴されない。
【通信障害】
1
ディアボロスから「効果LV×1,800m半径内」が、ディアボロスの望まない通信(送受信)及びアルタン・ウルク個体間の遠距離情報伝達が不可能な世界に変わる。
【水中適応】
1
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」が、クロノヴェーダを除く全ての生物が水中で呼吸でき、水温や水圧の影響を受けずに会話や活動を行える世界に変わる。
【乗物改造】
1
「60÷効果LV」分をかけて馬や馬車など「地上用の乗物」を改造し、最終人類史のオートバイまたは四輪乗用車のような外見に変化させる。改造後のオートバイは最大2人、乗用車は最大「4+効果LV」人まで搭乗可能で、最高時速「100+効果LV✕10」kmで走行できる。改造した乗物は破壊されない限り、24時間後に元の姿に戻る。

効果2

【能力値アップ】LV5 / 【命中アップ】LV2 / 【ダメージアップ】LV5 / 【ガードアップ】LV1 / 【フィニッシュ】LV2 / 【アクティベイト】LV1 / 【リザレクション】LV1 / 【ドレイン】LV1 / 【アヴォイド】LV3 / 【グロリアス】LV3

●マスターより

つじ
 蛇亀宇宙リグ・ヴェーダの攻略開始です。がんばっていきましょう!

●選択肢
 どこからでもご自由にどうぞ。
 もっとも奇襲を活かしやすく、戦果を挙げやすいのは②→①→③の順です。

●補足
 寄せ集めの混成部隊とはいえ敵の数は多数、全滅させるのではなく戦力の切り取りも視野に入れると有効かもしれません。
 また、例によって飛翔、浮遊した場合は通常よりも遥かに多くの敵を一度に相手取ることになりますので、そのつもりでお願いいたします。
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このシナリオは完結しました。



発言期間は終了しました。


リプレイ


御守・樹
アドリブ連携歓迎

なるなる、罠張った奴らの後ろから奇襲って事だな。
ただ数が多いからそこ注意ってことか。

忍び足やできるだけ地形を利用して身を隠すように近づき、不意打ちのアサシネイトキリングで一人ずつ仕留めていく。
声を立てさせず、すぐ消えるんならいいんだけどなるべく死体も見つからないように隠し、また仕留めた痕跡も隠すようにして。
あまり騒がないように仕留めないと。地面が荒らされた状態じゃ警戒されるだろう。
一体ずつだけども確実に数を減らしていく。場合によっては仲間が作った騒動をも利用。
俺の動き(「誰かがいる」程度でも)感知されたら速やかにその場を離脱。また少し離れた地にて暗殺を繰り返しじわじわと戦力を削っていく。
数の利が向こうにあるうちはやみくもにミウ・ウルに攻撃して破壊するようなことは向こうもしないだろう。そう相手が思ってるうちに敵リーダーへの包囲網を詰めていけばいい。

俺はね、元々ただの一般人だからな。
とんでもない火力も超能力めいたものもない。
不意打ちぐらいしか十分な威力は出せないと思ってる。



 敵の出現を予測したリグ・ヴェーダの尖兵達は、罠を、大軍による包囲網を敷いてこちらを待ち受けている。まとまりの薄い有象無象、アーディティヤではない捨て駒扱いされている者達が相手とは言え、ここに正面から飛び込めばただではすまないだろう。ただ幸いなのは、こちらがそれを事前に察知できていたことか。
「なるなる、罠張った奴らの後ろから奇襲って事だな」
 現地に降り立った御守・樹(行雲流水珪化木・g05753)が見たのは、その敵の群れの後ろ姿。特に包囲網の一番外側、このエンネアドの神官達は、遠距離からの詰めを期しているだけに完全に気を抜いている。
「ただ数が多いから、そこだけ注意ってことか」
 万が一がないように慎重に。だが、予測の外からの奇襲はいかにも容易い。最後尾、または周囲の仲間から少しばかり距離のある神官を獲物と定め、樹はそれに手を伸ばした。
 忍び寄り、口を塞ぎながらナイフを一閃、物陰に引きずり込むようにしながらそれにとどめを刺す。一斉攻撃はもとより、反撃さえも許さず仕留めて、潜伏を継続。
「油断している内に、削れるだけ削っておくか」
 元々はただの一般人、そう自認している樹にとっては、火力や魔術、超能力めいたもので集団を相手取るよりは、こちらの方が向いている。バレるのはもとより、警戒が強まった時点で他の集団を狙えば良い――そんな割り切った判断で、樹は次の獲物へと距離を詰めていく。
 派手さはなくとも、敵の戦力を減らしていく成果に変わりはない。数の有利を頼りに、敵がミウ・ウルへの破壊活動など自棄を起こし出さない内に、暗殺を進める。
『あれ、あいつどこ行った……?』
 一部の者が味方の消失に気付き始めたが、そこで別のディアボロスの発射したパラドクスが着弾、神官達が慌て始めた。
「これはこれで、やりやすいな」
 警戒度は上がったが混乱状態ならば、付け入る隙はいくらでもある。派手な火力を飛び散らせる者達の影で、樹の刃が閃く。
超成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【モブオーラ】LV1が発生!
効果2【フィニッシュ】LV1が発生!

ハーリス・アルアビド
獣神王朝が滅びてからも冥界に戻ることもできず、異郷を彷徨い続けここまで来てしまったのですね…。

砂漠の守護神にして嵐司りしセトよ、お力添えを。異郷を彷徨い続ける者たちを冥界に送るため、その御力をここに。

戦いの余波でミウ・ウルを傷付けてはなりません。より鋭く強く地を駆けるため両足に【肉体改造】を施し獣のものへと変えておきましょう。
気付かれる前に【セトへの請願】で敵群を薙ぎ払い、攻めてきた事に気付いた敵に向かって【残像】を生む速度で駆けます。
舞い上がる砂塵を【砂使い】でより巧みに操り砂の幕とします。目眩ましには使えませんが、砂の幕が起きる所に私がいると思い込ませまましょう。
最高速度と【忍び足】の緩急を織り混ぜることで【残像】に狙いを誘導し、私自身は回り込んで敵群の横腹を突きます。

敵の数が多ければ多いほど、誘導されていることに気付いても即座に対処するのは難しい。誘導によって纏まっている敵群を狙い再び【セトへの請願】で結界もろとも薙ぎ払います。


霧宮・悠希
・SPD

敵も、ある意味ではこちらと同じか。追い詰められているからこそ手強い。
……だからこそ、全力でやる。──狩りの時間だ。

ミウ・ウルの奪還。
今までの戦いでもそうだったように、今後のディヴィジョン攻略のためにも必要と判断して参加する。

数の多い敵戦力を減らすため、まずは『狗頭神官』の撃滅に向かう。
使える残留効果は全て利用するとして……【光学迷彩】も、上手く仕えば奇襲をかけるのに役立つだろうか?
敵の目や意識がミウ・ウルの方を向いているのに乗じて、可能な限り身を潜めながら近づいて……

攻撃位置についたら、仕掛ける。
長剣を両手持ちに。特殊金属製のサブアームを介して右背部に投射装置を、左背部に機関砲を。
意識を集中して「力」を呼び寄せ、宿して……投射装置からロケット弾を放つ、機関砲を撃つ、長剣を振るうことで斬撃を“飛ばす”。
その一つひとつを、着弾と同時に周囲をまとめて吹き飛ばし薙ぎ倒す『見えざる奔流』として。

気付いた時にはもう遅い。
儀式を完成できないまま、強力な魔法をうまく使えないまま──消えてしまえ。



 ミウ・ウルを取り囲むクロノヴェーダの混成軍、外見的なまとまりの薄いその集団には、ある種の悲壮感と覚悟が滲んでいる。それは追い詰められた者、そして復讐を期する者特有の気配であることを、霧宮・悠希(小さき復讐者・g02383)もまた感じ取っていた。
 出身も種族も異にしながら、目的のために結束する、それはある意味こちらと同じ。追い詰められた者の出す力については、他ならぬ彼等が一番理解している。
 だからこそ、全力で気を抜くことなく挑む必要があるのだ。
 一方のハーリス・アルアビド(褪せる事を知らない愛・g04026)もまた、敵の様子を観察する。彼の眼を引いたのはやはり、獣神王朝の残党である狗頭の神官達。
「獣神王朝が滅びてからも冥界に戻ることもできず、異郷を彷徨い続けここまで来てしまったのですね……」
 生き残ったこと自体は幸いなのかもしれないが、現状を思えばそれは幸福なことなのか。たとえクロノヴェーダであるとはいえ、故郷を失い彷徨い続ける者たちに、裁きを、慈悲を、ハーリスは砂漠の守護神に請い願う。
「砂漠の守護神にして嵐司りしセトよ、お力添えを」
 足音を殺して、鋭く強く地を駆ける。奇襲においては、身を潜めることと同時に、素早く仕掛けることもまた重要。一陣の砂嵐の如く駆けたハーリスの手によって、雷が敵陣を一閃、轟きと輝きが神官達を灼いていく。
『敵が来たのか!?』
『一体、どこから――!?』
 砂上船からの敵の出現を予測し、そちらに最大限の警戒を敷いているクロノヴェーダにとって、裏側は完全な死角と言って良い。
 他の味方がひっそりと敵を間引いていく内に、こちらもまた少しでも発見される可能性を潰すべく、静かに、そして素早くその後背へと迫っていた悠希は、両手で長剣を、そしてサブアームを介して投射装置と機関砲を構えた悠希は、意識を集中して武装に『力』を宿らせる。
「──狩りの時間だ」
 気付いた時にはもう遅い。他のクロノヴェーダが敵を引きつけているところに、儀式を用いた集団での一斉攻撃――それを狙った布陣だろうが、強力な魔法も集中攻撃もこうなってしまえばご破算だろう。罠の質は悪くはないが、狙いを絞った分だけ、それを外せば脆いもの。
 火器が弾丸をばら撒くと同時に、悠希は長剣を振るい、その斬撃を飛ばす。
「(──消えてしまえ)」
 そして着弾と同時に爆発的に広がる『見えざる奔流』が、神官達を薙ぎ倒していった。
 強烈な一撃によって巻き上げられた風が、倒れ行く敵の間に砂の幕を作り出す。視界を完全に遮れるようなものではないが、目くらましの囮としては上々。
『反撃しろ!』『こんなところで死ねるものか……!』
 ようやく攻撃を返せるだけの体勢を整え、襲撃者を探す神官達だが、その注意は完全に砂嵐の方角へと誘導されていた。
『冥き冥界より来たれ――!』
 パラドクスにより召喚される無貌のスフィンクス。しかし急ぎ呼び出されたところで、統率が取れていなければ結界を張る程度が関の山だ。
「大人数であることが災いしましたね」
 敵の姿を見定められず、右往左往する敵の集団、狙い通りの反応を見せる彼等の様子を確認し、ハーリスはその横腹を突く形で追撃を仕掛けた。
 雷鳴が、そして悠希の放ったロケット弾と銃弾が、結界を破壊し、敵陣を食い破っていく。
超成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【通信障害】LV1が発生!
【光学迷彩】LV1が発生!
効果2【グロリアス】LV1が発生!
【リザレクション】LV1が発生!

奴崎・娑婆蔵
【スイカ割り】
●奇襲開始前
よう、見やしたか各々方?
此度の時先案内の娘っ子よォ、ありゃ噂の尸解仙ってやつでござんしたよねえ?
言わばリグ・ヴェーダ版のリターナーってェ所か
今度膝を交えて話とか出来やせんかねえ
どんな包帯使ってるんでございやしょうか

おっ、オッサン(ショックを受ける)


●奇襲!
不意打ちと即離脱の刺客稼業は、根っから得意技でさァ
出し抜けにワッと攻め掛かる、なるべく多くを巻き込んで暴れる、深入りし過ぎずサッと引く……
これらを素早く一筆書きでやり切ろうってんなら、使うパラドクスは断然こいつよ
行きやすぜ――【ライディングアクセル】!

・『シン・トンカラ号』をこぎこぎ敵陣の後方へ接近(こういうとき器械は静かでいいよね)
・小鳥遊の「世界への仕込み」が整い次第、舞剣と二人してチャリで突貫
・混乱を誘うべく敵には「トンカラトンと言え!」とだけ声を発しながら、妖刀『トンカラ刀』抜刀――走るに合わせ斬り付け回る
・敵パラドクスの伸び掛かって来る「黒き手」は、ダンシング漕ぎのタイヤに巻き込んでメタメタにしてやる


樹・春一
【スイカ割り】
……

…… ……

黙って殴るって大変じゃないですか?
なんかこう ワーッてならないと気合入らないじゃないですか~
別に隠密行動というわけではないから、殴ったらあとはどうなってもいい?

では急いで殴るとしましょう!
いざ神速の拳! 自転車にも負けないこの脚で! お邪魔します!
実際はワープみたいなもんですけど
お邪魔します!!!

黒っぽいやつ! パワー!(殴る)
杖構えてるやつ! ターッ!(殴る)
なんかよくわかんない手! てやーっ!(殴る)

どうです! 奇襲にはもってこいの拳でしょう!
そんなに騒いでいいのかって?
よいのです! だって静かになったら油断するでしょう
帰ったなって思ってもらえれば次がやりやすくなりませんか? なったらいいなと思います
なので引くときは静かに引きます。メリハリってやつですね姉さん!
そもそも静かに殴るって向いてないんですよ僕
ここ殴り放題ですし! パッションある限り殴っちゃいますよ!

殴られたくなかったら早く帰った方がいいですよ!
真剣にほんと帰った方がいいですよ……?


小鳥遊・英
【スイカ割り】
あー、なんか最近組長みたいな顔色悪めディアボロス増えましたよね。そういう事だったんですか

その質問、大丈夫です?セクハラ扱いされません??
三十路のおっさんから(見た感じ)女子中学生にしていい質問ではないですよ

得意な事は得意な人に
わたしは世界を最適化しますので
ホログラムコンソールで世界の法則を書き換えましょう
ディアボロスはクロノヴェーダに見つかりにくい世界です、っと
攻撃照準はみなさんがトドメを刺しきれなかった弱った個体を

エジプトじゃないところでわんわん頭さんを見かけるのは不思議な感じですねぇ
あの娘たちもどっかでにゃんにゃん頑張ってるのでしょうか

しかし、クロノヴェーダも復讐に燃えたりするんですね?
どうしましょう、これでエフェクトチェインし始めたら
ますますわたしが楽できなくなっちゃいます……


樹・由乃
【スイカ割り】
春一。黙りなさい

よし。これでひとまず安心です
包帯トークは構わないでしょうが、お札はがしたらセクハラになるかもしれませんからやめておきなさい。
ではいつものようにロケットランチャーなどで遠くから

船が壊れるからだめ? いいじゃないですか早いですよ
ふん、仕方ありませんね
ここをスイカの名産地にするという崇高な目的を持った見込みのある者を倒すのは気が引けますが……船は役に立ってくれたので恩を返す必要もあります
犬だけならいいでしょう。ぶっこんでいきなさいおまえたち

私は援護射撃してますから
魔法には魔法をぶつけるんですよ。氷魔法が飛び散ると靄で見通しが悪くなるでしょう
向こうは数が多く同士討ちの可能性があるから適当に撃てない。私は撃てる
完全に優位ですね。この勝負もらいました
見えるとこもまだ全然的ありますけどね。砂漠のものには寒さは堪えるでしょう?
おまえたちの知らない温度で氷漬けにして差し上げましょう

夜は寒い。なるほど
青いの。あいつ黙らせてきなさい。神に対して反抗的です
さあぶっこんでいきなさい


舞剣・荊
【スイカ割り】
そーいや組長リターナーじゃん
イキイキしてて忘れてたわ
たくさん貼ってる札貰って帰ろ〜ぜ
夏だし

○戦闘
ココがリグなんちゃらか
はるーちの実家的な
シュウハ違い?そっかぁ
じゃ行こーぜ

……アタシ、エラいヒトから聞いた
初めて行くワールドは一旦飛ばずに様子見ろって
( ・∀・)
(´・∀・)
いや別に感情ねーし
歩いて行けるし

今は見つかりにくいけど
ブッコんだらどうせ見つかっし
他に気付かれると仕事が増える
こーいう時にピッタリのコトワザがあるぜ、はるーち
ーー赤信号みんな壊せば何もない!

てなワケで持参チャリをカッ飛ばし【チャリで突っ込む】
組長に倣い「ウヒョー」とか「アチョー」とか言いながら突っ込む
結界だとか黒き手だとかも引っくるめて爆発しちゃえの感覚

こんだけ前が騒いでりゃたかなしにヘイト向かねーっしょ
ポジとか無い?そっかぁ
じゃガンバ!



 リグ・ヴェーダの攻略が始まってからしばし、新宿島にもそちらのディヴィジョン出身のディアボロスが姿を見せ始めている。その中には今回の案内人のような尸解仙も存在している。死したる時に力を得て覚醒したという彼等の出自には、どこかしら共感を覚えるディアボロスも居るだろう。
「言わばリグ・ヴェーダ版のリターナーってェ所か」
 奴崎・娑婆蔵(月下の剣鬼・g01933)もその内の一人、訳知り顔で頷く彼の様子に、「ああ」と舞剣・荊(Thorm・g02226)が手を打つ。
「そーいや組長リターナーじゃん。イキイキしてて忘れてたわ」
「あー、なんか最近組長みたいな顔色悪めディアボロス増えましたよね。そういう事だったんですか」
 まあ恐らくはいいことだろう、小鳥遊・英(Code name/Falcon・g00772)の言うように多少血色は悪いかもしれないが。
「どんな包帯使ってるか、とか聞けやせんかね」
「その質問、三十路のおっさんが聞いてもいいやつです?」
 オッサン……?
 32歳をそう呼ぶのかどうかは諸説あるが、それを若人に突きつけられた瞬間が一番きついもの。思わず黙ってしまった娑婆蔵の様子に、樹・春一(だいたいかみさまのいうとおり・g00319)が口を開きかけたが。
「お前は黙っていなさい」
「……!?」
 直前で、樹・由乃(堕ちた翠星・g06228)が制止をかけた。声が大きいのは良い事だけれど、現状においては彼を好きに喋らせておくのはよくないという判断である。何しろ、この先には敵の群れが待ち構えているのだから。
 ミウ・ウルから現れるであろうディアボロスを待ち受け、取り囲むように布陣した敵部隊、その最後列とでも言うべきところには、狗頭の神官達が控えている。
「何かあいつらお祈りしてきそうだけど、はるーちの実家的なやつ?」
「……!」
「あー、なるほどシュウハ違いかー」
「今どうやって会話成立させたんですか?」
 荊と春一のやりとりを横目にしながら、英はワールドハッカーとしての能力をその場に展開する。ホログラムウィンドウを操作して、魔法陣を描き出し――。
「これで見つかりにくくなった……はずです」
「ではいつものようにロケットランチャーなどで遠くから」
「それだと船まで壊れやせんかね」
「いいじゃないですか、どうせ修復が必要なのは変わらないでしょう?」
「アタシ、エラいヒトから聞いたんだけど、初めて行く所では一旦飛ばずに様子見ろって」
「それはまあ、間違っちゃいないと思いやすが……」
「その内イヤでも飛ぶことになるんじゃないですかね。このディヴィジョンの敵拠点、空飛んでるらしいんで」
 そもそもディヴィジョンの大地自体が浮いてるわけだが、そういうのもあるのだと英が空を指さす。
「あ、ちょっと気が晴れました?」
「いや別に感情ねーし」
 そんないつもの調子でわいわいとやっていると、姉の命令で無言状態の春一が、無言のままに訴えかける。黙ったまま殴るの大変じゃないですか?
「……!」
「初撃のインパクトさえ確保すれば後は自由でさァ」
「こーいう時にピッタリのコトワザがあるぜ、はるーち」
 娑婆蔵と共にフォローを入れるためか、荊が彼の前で指を立てる。
「――赤信号みんな壊せば何もない!」
「まあいいでしょう、船は役に立ってくれたので恩を返す必要もありますが、犬だけなら」
 聞いたことないことわざですけど、まあまあ。
「ぶっこんでいきなさいおまえたち」
 というわけで先頭を切って、娑婆蔵は最近自作した『シン・トンカラ号』に乗って走り出した。ライダーの操縦技術と乗騎の性能も相まって、黒塗りの自転車は急加速して進む。
「トンカラトンと言え!」
「アチョー!!」
 続く荊もチャリを漕いで追走、敵陣の只中へとそれを突っ込ませた。
『こっちにも襲撃が!?』
『こいつら、何で後ろに――!?』
 泡を食った彼等の元に放り込まれた荊の自転車は、搭載した爆薬による火花を撒き散らす。そして炎と煙の幕を切り裂き、飛び出した娑婆蔵がチャリの上から加速の勢いを乗せて斬撃を見舞っていった。
 不意打ちの先制攻撃が決まり、神官達に動揺が走る。倒れ行く仲間を見ながら、彼等はすぐさま反撃に出ようとするが。
「お邪魔します!」
 春一の神速の拳がそれを打ち砕く。「パワー!」とか「ター!」などと黙っていた分の鬱憤、もとい勢いをつけて、杖を構えかけた者達に一撃。儀式の類を完成させないように、という立ち回りで圧倒していく。
「完全に優位ですね。この勝負もらいました」
 由乃と英の追撃、援護射撃で大騒ぎを始めた彼等をカバー、ついでに弱った生き残りへととどめを刺していった。
 魔法には魔法を、由乃の氷魔法が敵陣を穿ち、冷気による靄が生じる。数の多さは敵の有利な点ではあるが、視界を通りづらくすればその効果も半減だ。それに対し、こちらは当たるを幸いに攻撃を繰り出していけば良い。
「おまえたちの知らない温度で氷漬けにして差し上げましょう」
「そもそも静かに殴るって向いてないんですよ僕!」
 敵の布陣を食い破り、一行は混乱を生じさせながらもその突撃の勢いを緩めない。他にも仕掛けたディアボロス達が、各々に暴れることで敵の対応は散漫になっているように見えた。
「こんだけ前が騒いでりゃ後ろにはヘイト向かねーっしょ」
「このまま一気に駆け抜けやすぜ!」
 ようやく始まった敵の反撃、地から生じた黒い手を、娑婆蔵は立ちこぎした自転車のタイヤでずたずたにしながら次の獲物へ。一気呵成に畳みかけ、多くを巻き込みつつも適度なところで引く、そういう動きにこの乗り物はもってこいだ。
「メリハリってやつですね姉さん!」
 嵐の中心を証明するように大騒ぎして、引く際は静かに素早く。そうすることでこちらを発見し切れていない後続達を撹乱、さらに対応の遅れを助長しつつ、彼等は敵の戦力を削り取っていった。

 侵攻自体は順調なようで、ミウ・ウルを囲む陣営の最外郭、狗頭の神官達は壊走の憂き目を見ることになっていた。完全に遠距離からの追撃だけを考え、反撃されることなど想定していなかった、その油断が災いしたといったところだろうか。
「なんか身につまされません?」
「この戦いにポジとか無いのになぁ」
 微妙な顔をする英に気付いているのかいないのか、荊がそう頷く。何にせよ奇襲は成功、続くは敵の包囲のさらに内側が相手だ。狗頭神官を蹴散らした先には、軍用と思しき強化アーマーを身に纏ったゾルダート等の姿が見える。
「ここをスイカの名産地にするという崇高な目的を持った見込みのある者を倒すのは気が引けますが……」
「殴られたくなかったら早く帰った方がいいですよ!」
 いや真剣に。成す術もなく倒されていく神官たちの様子に、春一は若干同情の混ざった言葉を零す。それに対し、英は少しばかり眉根を寄せて。
「エジプトじゃないところでわんわん頭さんを見かけるのは不思議な感じですねぇ」
 思い浮かんだのは、獣神王朝のディヴィジョンで何度か戦った獣頭の戦士達だが、目の前の敵達と同様に、帰るところを失った彼女等もどこかでがんばっているのだろうか。頑張ることは即ち、こちらへの敵対行為になるのだろうが。
「しかし、クロノヴェーダも復讐に燃えたりするんですね?」
「それは、まあ……」
 それこそ復讐心で力を増すキマイラウィッチってのもいやすからね。英の問いに娑婆蔵が頷いて応じる。厄介な話であると肩を落とした英だが、今はとりあえず気を取りなおして、目の前の敵へと魔法陣を展開していった。
 そこから射出された魔力の矢が、輝きと共に道を作る。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【乗物改造】LV1が発生!
【落下耐性】LV1が発生!
【光学迷彩】がLV2になった!
【飛翔】LV1が発生!
【避難勧告】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV2が発生!
【アヴォイド】LV1が発生!
【グロリアス】がLV2になった!
【アクティベイト】LV1が発生!

奴崎・娑婆蔵
【スイカ割り】
●戦闘
・【トンカラ大王斬り】発動
・敵が狙撃陣形を組みに動く最中に巨大怪人『トンカラトン大王』をドーンと屹立させる
・「いきなり狙撃のセオリーを丸ごとひっくり返すデカブツが出て来た!」って感じで敵を攪乱する狙いコミ
・敵が固まっている辺りを目掛け、大王に斬り掛からせる
・敵が頼みにしている地形あらば、そこも切り崩す


●舞剣と前に出る
おう舞剣の、本丸の前にもう一幕でござんすよ
周りをさぱっと斬り平らげてより後、気分よく乗り込んでやろうじゃァありやせんか

●春一へ
よぅし行け行け春一の!
鬨の声張っていきなせえ!
雌伏の時は終いでさァ
ここからがカチコミの――って、お前さん此度は後衛側でござんすか
マアよござんす
フレンドリファイアも辞さねえ射線はユノの姉御に似なさんなよ!

●由乃へ
さすがユノの姉御発の攻撃砲台でさァ
こいつもこいつで射線に区別も容赦もねえ!
ウチの大王を花でデコるだァ?
劇場版限定強化フォームみてえでさァ

●小鳥遊へ
アアそうか、メカ屋としては量産型のあのような並びも燃える所なんでござんすね……


小鳥遊・英
【スイカ割り】
量産型だーーーーーッッッ!!!
やっぱり戦いは数なんですよあねーち!
た、たまりませんね、量産型の美しさが素晴らしいです……

スイカを割りに行ってもいいですが、こちらが推奨ルートなので……
まあ自由なんですけどね?なんなら飛ぶのも自由ですけどね?
ほら推奨ってあるじゃないですか。ね?



しかしこの戦いにおいては量より質
我々ひとりひとりが一騎当千(良いこと言った顔)
うわなんびっくりしたなんで樹さん(声がデカい方)こっちにいらっしゃるんです??
ははぁ、サメ使い。サメ使いって後衛なんですね
わたしは存在感無くしてるのでディフェンスオナシャス

ではわたしはドラゴン使いと行きましょう
行けッ!もふリューロボロスさん!

このあといよいよスイカ割りですが……樹さん(スイカ好きそうな方)向こうの味方にならないですよね?


樹・春一
【スイカ割り】
僕です!
今度はこっちのひとたちをびっくりさせていこうとおもいます!
いやもう黙るの飽きたんでつい
大丈夫です! 敵も混乱してますよきっと!
でも飛ぶのはまずいですよ荊さん! まだワンチャンありますから!

どうやってびっくりさせるかというとジャーン! サメさん!
こちらのサメさんをですね。こう、地中を泳がせてですね
足元がお留守そうな敵さんを狙って

バシャーン!!!

でございます
陣形とか地形とかサメの前では無力です! 泳げますので!
一匹なんてケチっぽいことは言いません! 出せるだけ出しちゃいますよ!

えっ? はい。今回はサメ使いなので後衛です
任せてください! サメは賢いですから師匠は食べませんよ!
姉さんとアキラさんと並べて僕嬉しいです! 敵視も三人で分け合いましょうね!
背中を預けて庇い合う美しいチームワークが見れると信じていますよ!

じゃあ僕あっち行くんでそっちお願いします!

むっ、姉さんに呼ばれた気配!
サメさん! 姉さんをお守りするのです!
アキラさんも背中はお守りします! 前は頑張ってください!


樹・由乃
【スイカ割り】
植物は動物に種子を運ばせる方法で生息地を広げるものもあります
今回の弾の話です。スイカの話じゃないですよ

春一。黙ってなさいと言ったでしょう
なんかまあ。最終的にあいつらがいなくなればなんでもいいですけど

では軽く一発
地面に当たってもいいので足元を狙って撃ちます。足封じって基本ですよね
あとはそっちで走り回って弾増やしてばらまいてもらうだけの簡単な仕事です。植物って賢いでしょう
私は愉快な光景を見ながら飛んでくる敵の弾をいなすだけってことですね。うーむ、春一なんとかなさい
青いのは努力なさい。私のように
一応箒でガードは試みますが気休め程度に

あ、そいつ私じゃないんで避けないと当たりますよ。気を付けてください
小僧の得物はデカブツですか。ふむ
あれを花で飾ったら見栄えがいい感じになるでしょう
一斉射撃で威力も素敵になると思いませんか。思いますね。包帯に赤は心臓に悪いかもしれませんが

白いの。こら白いの。もうちょっとおまえは自分を大事にしてですね
まだ次があるんですからね
避ける努力をしなさいこらーっ


舞剣・荊
【スイカ割り】
んしゃ
ぼちぼちスイカ割り…
たかなし声でか
シャカイカケンガクとかノリノリのタイプじゃん

つか
アタシらのナシはもう相手に届いてんだろーし翔んでイイっしょ
まだワンチャンバレてないからダメ?そっかぁ

○戦闘
前張り
たかなしが撃った矢の道に組長と追随
確かにスイカ以外のモンがたくさん有るわ
オッケーやっちまうか

カタい機械でも叩けば直るんだぜ
ならもっと叩けば壊せんだろ
アタシらの舟カタめて好き放題したツケ
払ってもらうぜ

トンカラ大王が敵の注意を一瞬でも引いたらチャンス到来
【ツールインパクト】で足元から崩す
以降は酒場の乱闘よろしくインファイト
いつも通り被ダメはガン無視
トンカラ大王と組長の攻撃は雰囲気で避けとく

イバラク~イズ!
上はトンカラ
中はミサイル
下はドロドロ
もっと下からサメがバシャン
アンタらの運命はな~んだ
答えは~スイカ割りのイシズエになれ
ヨロ~🤘

……なんかいつもより色々飛んできてね?組長
ま敵を跳んだり踏んだり的にしてノリで回避っとくわ



 狗頭の神官達、敵陣の最後衛を切り開いたその先に居たのは、揃いのアーマーに身を包んだ兵士達。小鳥遊・英(Code name/Falcon・g00772)は目を見開き、統一された規格の装備に身を包んだ彼等の戦力を測ろうと試みて。
「量産型だーーーーーッッッ!!!」
「たかなし声でっか」
 思わず舞剣・荊(Thorm・g02226)が耳を塞ぐが、彼女は興奮冷めやらぬ様子で早口に語る。
「やっぱり戦いは数なんですよあねーち!」
「私に振らないでください。最終的にあいつらがいなくなればなんでもいいですよ」
「た、たまりませんね、量産型の美しさが素晴らしいです……」」
「アアそうか、メカ屋としては量産型のあのような並びも燃える所なんでござんすね……」
 樹・由乃(堕ちた翠星・g06228)のつれない反応に続いて、奴崎・娑婆蔵(月下の剣鬼・g01933)が感心したような呆れたような息を吐く。同じ装備の兵士による戦列、整然と並ぶその様子に浪漫を感じる気持ちはわからなくもないが。
『話が違うぞ! 何故奴らが後ろから現れるのだ!』
『急ぎ体勢を整えろ!』
 後ろの神官達がやられたことに気付いた彼等は、混乱しながらも迎撃の構えを取ろうとしている。先程までのように潜んで接近というわけにはいかないだろう。
「これアタシらのナシは相手に届いてんだろーし、もう翔んでイイっしょ」
「さすがにまずいですよ荊さん!」
「まあ……やるのは自由ですけどね?」
 落ち着いてくださいね、ぶっちゃけ飛んだらヤバイ度合は最初より高まってますよ。そんな樹・春一(だいたいかみさまのいうとおり・g00319)と英の指摘は本人も予想済みだったか、「そっかぁ」と荊がかすかに眉尻を下げる。
「元気を出しなせぇ舞剣の、ここは周りをさぱっと斬り平らげて、気分よく乗り込んでやろうじゃァありやせんか」
「オッケーやっちまうか」
 別に感情無いからへこんでないけど。そんな軽口に応じるように、娑婆蔵は敵陣に向けてトンカラ刀を掲げて見せた。
 刀身から湧き出す包帯が絡みつき、生み出されるのは巨大怪人『トンカラトン大王』。体躯に見合う巨大な刀を構えたそれは、狙撃体勢に入ろうとしていた小隊目掛けてそれを振り下ろす。強力な一撃によって命中した地面がめくれ上がり、地響きと共に砂塵が舞う。
 その間隙を縫うようにして、荊が乱れた陣形の前へと飛び込む。スイカ割りを愉しむにはまだまだ邪魔者が多いようなので。
「アタシらの舟カタめて好き放題したツケ、払ってもらうぜ」
 振り下ろされた鈍器は目の前の敵兵のヘルメットを凹ませて、そのまま固い身体を地面へと叩きつけた。
「カタい機械でも叩けば直るんだぜ。ならもっと叩けば壊せんだろ」
 シンプルに力ずく敵を打ち倒せば、切り崩された陣形と共に敵の注意が乱れる。巨大なトンカラトン大王と素早く切り込んでくる荊、撹乱され、狙いを集中できない銃兵達へ、ディアボロス等はさらに追い打ちを試みて。
「よぅし行け行け春一の! 鬨の声張っていきなせえ!」
 こういう時に声のでかい者が突撃をかけるとこちらの士気も上がって良い。春一の出番だと娑婆蔵が彼を呼ぶ。先程は潜み近付く必要があったため、その特徴を活かすことは出来なかったが。
「雌伏の時は終いでさァ! ここからがカチコミの――って、春一のは何処に?」
「え、ここにいないなら後ろじゃね?」
 てっきり近くに居ると思ったが。周囲を見回す娑婆蔵に、荊は後方、英の居る辺りを指差してみせた。
「というわけで後衛の僕です!」
「うわなんびっくりしたなんでこっちにいらっしゃるんです??」
「えっ? はい。今回はサメ使いなので後衛です」
「ははぁ、サメ使い。サメ使いって後衛なんですね」
 早々に理解を諦めた英に対し、もっともらしく頷いて、春一は拳を構える。
「今度はこっちのひとたちをびっくりさせていこうとおもいます!」
 どうやってびっくりさせていくかというと、はい、サメです。サメ使いですので。春一の身体から射出された光り輝くサメのオーラは、地面に潜航して荊や娑婆蔵の居る前線へと突き進む。光るヒレの正体に敵が気付く前に、足元の地中から飛び出したサメが、ガトリングを構えた敵兵を噛み砕いた。
「一匹なんてケチっぽいことは言いません! 出せるだけ出しちゃいますよ!」
「ではこちらも軽く一発」
 続けて由乃の放ったのは、植物の種子の弾丸。敵の足元へと着弾したそれは、すぐさま芽吹いて蔓を這わせる。
「足封じって基本ですよね」
 敵の自由を奪ったところで、花開いたホウセンカは、種を弾丸のように破裂させて周囲の敵を射抜いていった。
 こちらに対して組織的な攻撃を行わせる前に、一行の攻撃が隊列を崩し、対応の遅れた敵を仕留めていく。先の突撃から始まった奇襲は、今なお効果的に進行しているようだ。
「戦いは数だと言いましたが、この戦場においては量より質なのかもしれませんね」
 つまり、我々ひとりひとりが一騎当千――ご満悦の顔で英がそう自称する。今回ばかりは事実を言い得ている、うまいこと言った、と誇っていいはずだが。
「サボるんじゃありませんよ青いの」
「もちろんわかっていますよ!」
 由乃からの圧に若干慌てつつ、英はホログラムウィンドウを操作し、もふもふした氷竜型の攻撃ユニットを召喚した。
「行けッ! もふリューロボロスさん!」
 敵陣を貫くようにして、極寒のブレスが解き放たれる。
「……なんかいつもより色々飛んできてね?」
 そんなこんなで放たれる後方からのパラドクスに、荊が口の端を吊り上げる。フレンドリーファイア上等の攻撃はもはや慣れっこだが、まあこれはこれで頼もしい。味方の攻撃でよろめいた敵へと、荊は躊躇なく突っ込み、追撃を仕掛けていった。
『おのれ、調子に乗るな!』
 当然そこには反撃も飛んでくるが、彼女は構わずインファイトでの応戦を続ける。
「白いの。こら白いの。もうちょっとおまえは自分を大事にしてですね」
 何しろまだ敵は倒し切れない程居るし、成功裏に終わらせたいならアヴァタール級も相手取らねばならないのだから。後方から由乃がそう諫めるが、それで行いが変わる様子は今のところ皆無だった。
「避ける努力をしなさいこらーっ」
 まったく、と溜息を吐く。だがそういう由乃達の方にも、攻撃した分の反撃は飛んでくる。こちらの位置を補足した敵兵の視線が集まる中、彼女は攻撃をいなすべく箒を構えて。
「春一なんとかなさい」
 早々に面倒くさくなったのか盾を呼んだ。
「了解しました! サメさん! 姉さんをお守りするのです!」
「あっ、こっちもディフェンスオナシャス」
「青いのは自分で何とかしなさい」
 どこか見慣れたやりとりを目にして、春一は思わず平和そうに微笑む。
「姉さんとアキラさんと並べて僕嬉しいです! 敵視も三人で分け合いましょうね!」
「分け合う???」
 だってほら、ディフェンスってそんな完璧なもんじゃないから。
「じゃあ僕あっち行くんでそっちお願いします!」
「ええっ」
「仕方ありませんね……」
 トンカラトン大王をはじめとした遮蔽物を抜けてくる火線に対応しつつ、ディアボロス達はさらなるパラドクスで応戦していった。
「小僧、せっかくですのでそのデカブツを見栄えよくしてやりましょう」
 トンカラトン大王の背中を見て何か思いついたらしく、由乃が包帯塗れの巨体に対して種を植え付ける。すぐさま根を張ったホウセンカの花は、さながら固定砲台の如く。
「ははぁ、なるほど。劇場版限定強化フォームみてえでさァ」
「包帯に赤って負傷したみたいじゃないです?」
「でもそれはそれでカッコイイんじゃないですかね!!」
 火力を押し付けるような猛攻、そんな中を、荊が身軽に跳び回る。
「イバラク~イズ!」
 上はトンカラ、中はミサイル、下はドロドロ、もっと下からサメがバシャン。アンタらの運命はな~んだ。
「答えは~スイカ割りのイシズエになれ!」
 地の糧にでもするように敵を地面に轢き潰し、額から零れる血を拭いながら、前へ。

 ――期してかどうかは不明だが、騒がしく派手に陣形を掻き乱し、彼等は敵兵を蹂躙していく。この調子で攻撃を引き付け、着実に敵兵を減らしていけば、いずれはこの辺りの指揮官を狙える状況になるだろう。
「すると、いよいよスイカ割りですが……」
 若干心配そうな顔で、英は由乃の方を見遣る。植物の味方とか言い出して敵に回らないよなこの人。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【友達催眠】LV1が発生!
【勝利の凱歌】LV1が発生!
【水中適応】LV1が発生!
【建造物分解】LV1が発生!
【泥濘の地】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV2が発生!
【アヴォイド】がLV2になった!
【命中アップ】LV1が発生!
【能力値アップ】がLV3になった!

ハーリス・アルアビド
獣神王朝の他にも元の支配地を失った者達が多く琉球しているのですね。いくつものディヴィジョンを彷徨い続ける苦難は想像に難くありません。ですが、こちらも譲れません。

破壊と殺戮をもって秩序守りしセクメトよ、この地にあるべき秩序を取り戻すためお力添えを。
祈りを捧げ仲間達への【幸運】を願い、この戦に勝利を。

両足の【肉体改造】はそのままに、【残像】を生み出す速度で舞い上がる砂塵を【砂使い】で巧みに操り砂の幕とし、そこに私がいるのだと目立たせて敵の注意を引き付けましょう。
砂の幕の中での【忍び足】での緩急と【残像】により敵の目を欺き【通信障害】も加えれば味方同士の連携もある程度防ぐことができるでしょう。

そして敵が私の強行突破に対する攻撃体勢を整えたのを確認し【残像】の【フェイント】で敵の射線から離れます。
それに気付いて体勢を立て直すまでの合間に【精神集中】を行い【神速反応】を用いて敵の懐に飛び込み【セクメトへの嘆願】を叩き込みます。



『ええい、またしてもディアボロスどもめ!』
『生かして帰すな!』
 響く怒号と銃声、支配地を奪われた彼等の士気は、疲労しているであろう現状でもある程度の水準を保っている。そんな敵陣の様子を、ハーリス・アルアビド(褪せる事を知らない愛・g04026)もまた察知していた。
 先程の神官達、獣神王朝以外からも敗残兵が集まっている。いくつものディヴィジョンを彷徨い続ける苦難は想像に難くない……が、それに同情して刃を鈍らせることなどありはしない。そもそも時空の侵略者たるはどちらか、復讐し、奪還する、これはそのための戦いだ。
「破壊と殺戮をもって秩序守りしセクメトよ、この地にあるべき秩序を取り戻すためお力添えを」
 彼の祈りに女神が応える。残像を生み出すほどの神速の踏み込みで、ハーリスは岩場に身を隠そうとしていた敵陣へと切り込んだ。
 刻まれる轍と同時に巻き上げられた砂が帯となり、彼の軌跡を描く。その最先端を駆けるハーリスの刃は、射撃体勢に入ろうとしていた銃兵の首、装甲の隙間へと突き立てられた。砂塵に色濃い赤が混じる、深く踏み込んだ彼に対して、周囲の兵士達が一斉に銃を向ける。
『強行突破だと!? ふざけやがって!』
『ここで仕留めろ!』
 だが、遅い。追い込まれ、慌てて対応したところで、射線から一気に引いたハーリスの姿を捉えることはできぬまま。
 散発的な射撃を避け、捌きながら、体勢を立て直す敵陣の動きを探り見る。
「――殺戮の神セクメトに奉る」
 食い破るべき一点を定め、一息に敵の懐へ。ハーリスの『牙』が、また一つ神への供物を捕えてみせた。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【神速反応】LV1が発生!
効果2【命中アップ】がLV2になった!

御守・樹
アドリブ連携歓迎

で次は狸、じゃないアライグマだな。
いい感じに犬神官たちを倒す際に目を引いてくれた人達がいるから、そっちに注意が向いてるうちに俺も俺の仕事をやってしまおう。
本当はこの隙に大将を撃ちたいとこだが数が多すぎる。さすがにこれを抜けるのは骨だ。
ただこいつごついからなぁ、さっきまでの神官たちみたいにすんなり始末させてはくれないだろうな。

物陰を利用して戦場を移動、隙をついた無影での攻撃をして一撃離脱で距離を取る様に動く。
反撃は免れなくとも他の個体たちにも囲まれてボコられるよりはいい。
それに軍隊ってのは、対軍で動く事をある程度想定してる動きをすると思うから砲撃がきついようなら逆に敵の群れの中を駆け回るのも手だな。
同士討ちを誘えれば上等。そうでなくとも同士討ちにならないように攻撃の動きを止める、もしくはためらわせたらそれもまた隙。遠慮なくさらに無影を叩き込もう。
一撃で仕留めきれなくても、少しずつでもダメージを重ねて確実に数を減らす。



「犬の次は狸……じゃなくてアライグマか」
 狗狸の並びからは外れてしまうが、寄せ集めの軍であればそれも仕方のないことか。狗頭の神官達を打ち倒し、その先に見えてきた銃兵達の様子を探り、御守・樹(行雲流水の珪化木・g05753)が呟く。
 彼の見立てからすると、戦況としては悪くない。先の戦闘から引き続き、派手に切り込み注意を引いてくれる味方が居るようで、その影で動く分にはかなり自由が利くだろう。
「どうせなら、この隙に大将を撃ちたいとこだが……」
 砂上船近くに陣取った敵の中に、時折覗く緑の影を目で追う。タイミングを測ればあそこに仕掛けることも可能だろうが、さすがにアヴァタール級を一撃で仕留めるのは現実的ではないだろうし、まだまだ数の多い周囲の銃兵が、その後の展開を阻んでくるだろう。ならばやはり、配下である銃兵から削っていくべきか。
「ただこいつごついからなぁ」
 先程までの神官達のように、すんなり片付けさせてはくれないだろう。とはいえ、他に気をとられていてくれるなら、先程同様先制攻撃を仕掛けることはできるはず。
 物陰から一歩、敵の意識の間隙を突くように、飛び出した樹は迷うことなく敵に刃を突き立てる。鎧そのものを貫くように、装甲の合間を縫った一撃で最初の一体を下し、影も残さず次の相手へ。
『コイツ、どこから出てきやがった!?』
『しっかり狙え、味方に当てるなよ!』
 反撃は仕方ないにしても、その前に集中攻撃を受けぬよう、あえて敵陣へと切り込んだ彼は、隊列を掻き乱すようにして駆け回る。さすがに同士討ちとまではいかないが、それを警戒して動きを鈍らせるだけでもその恩恵は非常に大きい。
 巨大なガトリング砲を構えながらもその狙いを定められないでいる敵へ、樹は躊躇なく飛び掛かる。
 一度に多くを打ち払うのではなく、確実に一体ずつ。そんな堅実な手順で、彼は敵戦力を削り取っていった。
超成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【光学迷彩】がLV3になった!
効果2【アヴォイド】がLV3になった!

霧宮・悠希
・SPD
(共闘などはお任せ)

神官の方は終わった。
なら、次は……あいつらだな。
──やつらにも、『復讐者の狩り』を見せてやる。

狗頭神官の撃滅を確認した後、ラクーン・ブリッツの撃滅に向かう。
使える残留効果は引き続き活用。敵の通信ひいては連携を妨害する【通信妨害】に、工夫は必要なものの上手くやれば先手を取りやすくなるだろう【光学迷彩】。
作戦を上手く進めるためにも、なるべく周囲の地形に隠れ潜むようにして敵勢との距離を詰め……有効射程に敵を捉え次第、仕掛ける。

特殊金属で構築したサブアーム、それによって保持・制御する重火器(機関砲と投射装置)。
右手には長剣、左手には短剣。機を見て敵勢に駆け寄りながらも重火器を起動、徹甲榴弾とロケット弾を撃ち込んでいき……そのまま肉薄しては得物を振るう。
射撃で与えた損傷に長剣を叩き込み、動きが止まったものに肉薄しては頭部などの急所に短剣を打ち込む。
足を止めることなく敵の損傷を深め、増やして……一方で数や地形を活かした反撃を十分にさせないよう、常に動き回り戦い続ける……!



「次は……あいつらだな」
 砂上船を囲む包囲網の最外郭、そこに控えていた神官達を撃滅し、敵陣のさらに奥には揃いの武装を纏った銃兵達の姿が見える。事ここに至ればさすがにディアボロス等の奇襲は敵全体に伝わっているだろう。とはいえ派手に暴れる味方のおかげもあり、未だやりようによっては先手は取れる。
 砂嵐に爆音、乱れた戦場の様子からそう判断した霧宮・悠希(小さき復讐者・g02383)は、極力身を隠せる地形を選び、素早く潜み進んでいく。とはいえ時間をかけて敵の迎撃態勢が整ってしまっては意味がない、有効射程に敵を捉えたところで、悠希は再度サブアームによる照準を定めた。
 特殊金属によって成り立つサブアームが、軽々と重火器を持ち上げると同時に、足を止めぬままそれらを起動させる。
 ロケット弾が投射されると同時に機関砲が火を噴き、爆発と徹甲弾で目前の敵陣に楔を打ち込む。未発見の状態からの奇襲に、兵士達が泡を食っているそこへ、悠希は長剣と短剣を手に喰らい付いた。
「――見せてやる」
 これが『復讐者の狩り』、集中攻撃を受ける前に崩れた隊列へと飛び込んだ悠希は、先制の一撃による損傷、装甲に生じた弱点を正確に突くようにして刃を打ち込む。
 長剣による重い一撃で鎧の裂け目を貫き、短剣は装甲の隙間を狙い、動きの鈍った相手を仕留める。的確に戦力を削り、ただ足だけは止めることなく、倒れた者達を踏み越えて次の獲物へ。
『何を手間取っている!?』
『このままでは、我々も……!』
 陣形を整える隙を与えぬまま、狩人はその牙を振るい続ける。
 受ける反撃を最小限に抑えて敵を打ち払えば、やがて周辺の隊を指揮するアヴァタール級の姿が見えてくる。決着の時は迫っていた。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【操作会得】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】がLV4になった!


 砂上船『ミウ・ウル』を包囲するクロノヴェーダの陣容の一角は、ディアボロス等の奇襲によって大きく崩れていた。神官に銃兵、後方からの襲撃に満足な反撃もできぬまま倒された者達の骸の、さらにその先。半壊状態の敵陣には、周辺の部隊を指揮している大天使の姿があった。
『たったあれだけの人数に、ここまで崩されるとは――さすがは私達の仇敵といったところか』
 混乱状態の味方を鼓舞しながらも、その大天使はどこか賞賛するように小さく呟く。ここまで乱れた自軍を立て直すには、もはや自らが先頭に立ち、姿勢を示すしかあるまい、そう判断した彼は、やたら物騒な色合いをした棒を固く握りしめた。
 砂上船を囲む敵兵はまだまだ多く残っているとはいえ、機能不全に陥ったこの辺りのトループス級達に、まともな援護は不可能だろう。今ならば、アヴァタール級一体に集中して対峙することができるはず。
 ただし、ここはスイカの名産地、もとい一時的で簡易ながら敵の領域だ。ここまで深く敵陣に切り込んだ以上、隠れ潜んでの行動や奇襲は望めない。真っ向から、そして敵の援軍が来る前に素早く、このアヴァタール級を仕留めなければ。
『いくぞディアボロスども、お前達もまた、私達の夢――スイカ畑の糧としてやろう』
奴崎・娑婆蔵
【スイカ割り】
スイカの『水瓜』、天使の名の『ウリエル』、合わせて『ミズウリエル』ってか?
凝った名前していやがる

行きやすぜ、各々方
そう、今こそチーム名回収の時
正真正銘今年最後のスイカ割り、カチコミでさァ!


●戦闘
・【キラーズ・エイト】発動、分身含め計四人頭になって四方から斬り掛かる
・スイカの種については、斬るも走るも常に十全に振る舞えるよう、特に手足へ被弾せぬよう注意
・果汁については、視界を潰されぬよう「斬った後」の飛び散り具合にも注意
・体に根を張られたら、とっておいた残り四体の分身を順次放出、敵への攻撃や根の切除に動員


●由乃へ
よござんした!
緑が相手なだけに、此度ばかりはヒヤヒヤじゃァありやしたが、特段説得に労せずユノの姉御が味方でいてくれやした!

●舞剣へ
おお、スイカと棒で殴り合ってまさァ
今年最後のスイカ割りは一味違いやしたね

●春一に
よござんす、斬るのは任せなせえ
お前さんにゃちょいとでかく切り分けてやりまさァ

●小鳥遊に
おう、夏も終わりやすぜ
前線で一発くらいスイカ叩いておかねえでよござんすか?


舞剣・荊
【スイカ割り】
ついにタイトル回収……
いやチーム名回収か
ショクブツ相手だし
あねーち判定どうかしら
……よく分かんねーけどニンゲンの味方っぽい?
ならオッケー👌
どっちの夢が強いかバトルしよーぜ、スイカ天使!

○戦闘
いつもの前衛
アッチのルールで闘る気はねーけど、今年まだ割ってねーからな
棒状の凶器でしこたま【強打】してやんよ


ヤバげな種とか汁っ気は
その辺に倒れた敵の身体やら武具やら使って遮蔽にしたり
姉ーちの呼び出した仲間を盾にしたりして浴びないようにする

さっきは詰め過ぎで姉ーちに叱られちまったからさ
つまりラスボスのアンタなら思っきり突っ込んでイイってコト!
違う?そっかぁ(突っ込む)

ところで畑のスイカでかくね
色ツヤも良いし
記念にもらって帰ろうぜ
オススメの使い方とかあるんかしら
やっぱバクハツ?


アドリブ歓迎


小鳥遊・英
【スイカ割り】
樹さん(スイカの名産地ディヴィジョンを望んでいる方)が敵になるか味方になるかハラハラしていましたが
あっ、よかったかかってこいや系で行かれるんですね
助かります
スイカマンをぶちのめせばいいだけなのでイージーモードですね
これで植物の味方が増えたら一気にルナティックモードになるところでした

なるほど確かに冷やすと美味しそうな感じですね?
そしてスイカエル氏はお調子者の予感
音もなくホログラムキーを打って、コードを実行
でっけー氷でまるごと冷やして差し上げます
いいえ、いいえ違いますこれは攻撃ではありません
あくまでもスイカを美味しく頂くための作業です
きっと美味しいスイカなのでしょう、しかしそれに驕っていてはなりません
さらに向こうへ、とも言いますからね
冷やして美味しく、ですよ
捲し立ててからぴゃっと移動して息を潜めましょう
拙者の装甲は紙でござるからして

……いや、もう夏は過ぎ去りましたので
記念にスイカ叩いたりしませんよ


樹・春一
【スイカ割り】
割れたスイカってちょっと……グロテスクじゃありません?
赤くて滴っててつぶつぶしていて、なんだかむずむずします
だいたいの生き物はつよく殴れば赤くて滴るようになりますけどね!

僕も棒とか使った方がいいでしょうか
姉さん! どう思いますか!
今日はスイカに夢中モード。了解しました!

スイカ天使よ! 僕と勝負です!
割ったスイカはおいしく頂くまでがスイカ割りのルール! 貴方もおいしく頂いてあげましょう!
……喋ってるものを食べるのはなんか抵抗がありますね。ボディにしておきます!
こっちの生えてるスイカなら食べられそうですね! 冷やしたらきっとおいしいですよ! アキラさん冷やしといてください!
切るのは師匠が得意そうですし、お塩を用意すれば完璧ですね!
スイカ天使さんはお塩ふる派ですか? 僕はどっちでもいい派です!

荊さんが普通に喜ばれるお土産を持って帰れるなんて嬉しいです
贈り物には果物ですよね! マグロではなく!
爆発するスイカも微妙? 収穫すればおいしいらしいですが。うーむ
いけるんじゃないですか。多分


樹・由乃
【スイカ割り】
ほう。私をスイカ畑の糧に
志は十分ですが無礼で身の程を弁えない物言い

どっちの味方をするか悩んでまいりました

なんでですかスイカの名産地ディヴィジョン見たいじゃないですか
スイカ畑を見に来たんですよ私は。他のはオマケなんですよ
まあ実際私たちを倒せないようではスイカの名産地ディヴィジョンなど夢の果て
乗り越えていきなさいスイカよ。手加減はしません
おまえたち。私が利敵行為なんてするはずないでしょう

パラドクスでスイカから眷属たちを適当に呼び出します。戦闘に参加させます。あとは任せました
私はスイカ見てます

果物界はでかければでかいほどつよいみたいな風潮ありますからね
その点ここのスイカは満足のいく出来だと言えるでしょう。丸さ、重さ、大きさ、合格と言っていいでしょう
しかし問題は味。見栄えが良くてもおいしくなければ食物として失格
眷属。こちらのスイカを収穫してカットなさい

爆発するらしいから収穫は手当たり次第全部しておきなさい

うむ。美味
おまえたちスイカ食べないんですか
戦闘中でしたか。それは。がんばって



「ほう。私をスイカ畑の糧に」
 この場の指揮官、スイカ頭の大天使の物言いに、樹・由乃(堕ちた翠星・g06228)がそう返す。緑を尊ぶ姿勢は良し、志は十分だが無礼で身の程を弁えないセリフは減点対象、といったところか。
「どっちの味方をするか悩んでまいりました」
「やはりそう来やすか」
「まーショクブツ相手だもんなあ」
 奴崎・娑婆蔵(月下の剣鬼・g01933)と舞剣・荊(Thorm・g02226)が半分納得したような、諦めたような言葉を呟いて、小鳥遊・英(Code name/Falcon・g00772)も若干心配そうに動向を見守っている。
「なんですかおまえたち、知った風な顔をして」
 つまるところ彼等にとって、由乃の反応は意外でもなんでもないというか、予想の範疇だったのだろう、つっこみすら入らなかった。スイカの名産地のディヴィジョンが誕生するならそれを見てみたいだとか、今回の任務においてスイカ畑以外はオマケにすぎないとか、言うまでもないようで。
「少々気味が悪いですが……まあ実際私たちを倒せないようではスイカの名産地ディヴィジョンなど夢の果て。乗り越えていきなさいスイカよ」
「あっ、よかったその方向で行かれるんですね」
「よく分かんねーけどニンゲンの味方っぽい?」
「よござんした! 緑が相手なだけに、此度ばかりはヒヤヒヤじゃァありやしたが……」
 とりあえず穏便な方向、『味方の説得』とかいう追加要素はなくて済んだらしい。安堵の息を吐く一同を呆れたように見遣ってから、由乃は敵へと向き直った。
「まったく、私が利敵行為なんてするはずないでしょうに」
「あのとりあえず味方ごと撃つやつは……いや何でもありやせん」
 言わぬが花、という言葉もある。首を横に振った娑婆蔵を他所に、樹・春一(だいたいかみさまのいうとおり・g00319)と荊の両名が、真っ先に敵へと向かっていった。
「スイカ天使よ! 僕と勝負です!」
「どっちの夢が強いかバトルしよーぜ、スイカ天使!」
『――いいだろう。貴様等をここで打ち砕き、我等が理想郷の礎としてくれる』
 両者を制するようにして差し出された無骨な木の棒、ミズウリエルは赤い染みの滴る得物を、おもむろに足元に突き立て、頭を付けて回転し始めた。
「組長、何を始めたんですかあれは……?」
「スイカ割りのアレ……だと思いやすが……」
 英が後方で訝し気な表情を浮かべている間に、規定回数回ったミズウリエルはしっかりと目隠しの布まで装備している。
「そっちのルールに付き合ってやる気はねーんだけどさ」
 まあ、今年まだ割ってねーからな、ということでこちらも棒状の武器を手にした荊が飛び掛かる。割ってくれと言わんばかりの頭部を狙って振り下ろすと、正確に掲げられたミズウリエルの得物がそれを半ばで阻んだ。
 互いの膂力を乗せてぶつかりあったそれらが、棒切れにあるまじき音色を轟かせる。ミズウリエルによる返しの一振り、側頭部を砕こうとするそれを受け流して、荊は相手の隙を見定めるようにして目を細める。
「なー、その目隠し意味あんの?」
 そもそもそこに眼とかあった? なかったよな? 当然の問いではあるが敵に応じる気配はない。
「僕も棒とか使った方がいいでしょうか……姉さん! どう思いますか!」
「いいんじゃないですか」
 つっこむでもなく否定するでもない、いつもよりもなお気のない返事。春一が振り向くと、由乃は周辺に広がっていたスイカ畑にしゃがみこんでいた。恐らくは敵のパラドクスによる即席のものなのだろうが、緑が芽吹いていることに変わりはない。
「果物界はでかければでかいほどつよいみたいな風潮ありますからね。その点ここのスイカは満足のいく出来だと言えるでしょう」
 丸さ、重さ、大きさ、どれをとっても及第点だと、何やら慈しむような眼をしている彼女の様子に、春一は色々と察したようで。
「今日はスイカに夢中モードですね。了解しました!」
「ええ、はい。しかし問題は味です。見栄えが良くてもおいしくなければ食物として失格ですからね」
「では僕が味を見てきますので!!」
 噛み合っているようないないような言葉を残して、春一もまた敵のスイカ頭を叩き割るべく駆けていった。その場に残った由乃は、パラドクスでその辺のスイカのいくつかを眷属化、とりあえず収穫してカットしてみようと命令を下した。
「なんか……平和ですね」
 とりあえず目下の敵が一人だけだから余裕なのかもしれない、と英がしみじみ呟く。スイカの検分に夢中のこの人が敵に回っていたらまた違った様相を呈していたのかもしれないが。
「おう、夏も終わりやすぜ。前線で一発くらいスイカ叩いておかねえでよござんすか?」
「……いや、もう夏は過ぎ去りましたので」
 そういうのはお任せします。そんな英の返しは予測できていたのか、娑婆蔵は特に気落ちした様子もなく前線へと加勢に出向いた。

「――八ツ裂きにしてやりまさァ」
 トンカラ刀から溢れ出た呪いの包帯がヒトの形を編み上げて、娑婆蔵の分身を形作る。各々に手にした刀を用い、敵を取り囲み、一糸乱れぬ連撃で畳みかければ、大天使は身に負った裂傷から赤い液体を零しながらそれに抗う。ぱっと散った赤い花は、しかしただの血液ではないらしい。
 娑婆蔵の分身達が浴びた『返り血』、その中に紛れた種があっという間に発芽して、対象を蔓で縛り上げていく。
「なるほど、そういう仕組みで来やしたか」
「なんかちょっとグロテスクですね!」
「まーヤバげなのはわかったわ」
 娑婆蔵の喰らったそれを見て、春一は飛び退き、荊は付近のトループス級の亡骸を盾に、同じ轍を踏むのを避ける。娑婆蔵の方もそのまま大人しく捕まっているはずもなく、控えさせていたもう半数の分身を表に出して、身に絡む蔓草を切り刻ませて自由を取り戻した。
「師匠! そのスイカ人間をうまく使ってください!!」
「スイカニンゲン……?」
「なにこれ?」
「多分あれです! 姉さんの眷属!!」
 畑仕事は終わったのか、肉盾くらいの役回りで寄越されたそれらを遮蔽物代わりに、一同は一旦距離を取る。
「さっきは詰め過ぎで姉ーちに叱られちまったからなぁ」
 大人しく影に隠れることに成功した荊だが、このまま安全圏にだけ居座っても埒が開かない。いや、性に合わないという方が正しいか。
「でもラスボス相手なら突っ込んでイイんじゃね?」
「ああっ、荊さん!?」
 速攻で身を晒して突っ込んでいった彼女を、春一が追う。まあ、こちらはこちらで突っ込む方が得意でもあるのだが。
「割ったスイカはおいしく頂くまでがスイカ割りのルール! 貴方もおいしく頂いてあげましょう!」
 掲げた拳が輝いて、構えを取った敵を照らす。春一は速やかに、正確に、荊と連携する形で振りかぶり――。
「……喋ってるものを食べるのはなんか抵抗がありますね」
 じゃあ頭ではなくボディ狙いで。虚を突くようにコースを変えた拳を、敵へと打ち込んでいく。スイカ畑を掻き分けるようにして、たたらを踏んで後退した大天使が呻く。そこでは眷属の主である由乃が、収穫したスイカを齧っていた。
「うむ。美味」
「本当ですか! よかったです!!」
「由乃の姉御……?」
「おまえたちスイカ食べないんですか」
 え、戦闘中? そうですか、じゃあがんばってください。積極的に関わる気のなさそうなセリフは、周囲のテンションを下げてしまいそうなものだが。
「僕も食べたいです! アキラさん冷やしといてください!」
 こちらには要らぬ心配だったらしい。とにかくその要望の声を聴いて、英がホログラムキーボードを展開する。
「なるほど確かに冷やすと美味しそうな感じですね?」
 コード実行、同時に出現した巨大な氷柱が、ミズウリエルの上から襲い掛かった。
「でっけー氷でまるごと冷やして差し上げます」
 そう、これは飽くまでスイカを美味しく食べるための『工夫』、つまり攻撃ではないのだから、反撃だってされない。
 まあそんなわけもなく目隠ししたミズウリエルが真っ直ぐこっちに向かってきたので、英は速やかに踵を返した。
「きっと美味しいスイカなのでしょう、しかしそれに驕っていてはなりません。さらに向こうへ、とも言いますからね」
「アキラさん! そっちじゃなくて畑のスイカを冷やしてもらえませんか!!」
「その前にこっち庇ってもらえません!?」
 拙者の装甲は紙でござるからして、と言葉を並べてみるが、伝わったかどうかは正直怪しい。
「切るのは師匠が得意そうですし、お塩を用意すれば完璧ですね!」
「よござんす、斬るのは任せなせえ」
 代わりに前に出た娑婆蔵が、分身を含めた八人がかりで敵を刻み、ついでに食事に向いていそうな畑のスイカを両断していく。
「お前さんにゃちょいとでかく切り分けてやりまさァ」
 乱れ舞う刃、そしてディアボロス達による追撃が、大天使を穿つ。

「今年最後のスイカ割りは一味違いやしたね」
 嵐の中心、敵の指揮官から距離を置いたところで、一行はようやく戦闘の切れ間を迎えていた。
「このスイカでかくね? 色ツヤも良いし、記念にもらって帰ろうぜ」
「荊さんが!? 普通に喜ばれるお土産を!?」
 珍しいこともあるものだが、これは確かに嬉しい誤算。思わず声を上げた春一だが。
「贈り物には果物ですよね! マグロではなく!」
「やっぱこれバクハツさせて使うんかな」
「それは、まあ……うーむ……」
 いけるんじゃないですか。多分。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​
効果1【モブオーラ】がLV2になった!
【建造物分解】がLV2になった!
【冷気の支配者】LV1が発生!
【活性治癒】LV1が発生!
【植物活性】LV1が発生!
効果2【フィニッシュ】がLV2になった!
【ダメージアップ】がLV4になった!
【ドレイン】LV1が発生!
【ガードアップ】LV1が発生!

御守・樹
アドリブ連携歓迎

やっとあいつで最後か。…ったくどんだけ集めてたんだよ。
この調子で奪還が進めば、最後の地域じゃ種族混合がかなり進みそうだな…。

天使って聞いてたが思ってたのと違う。亜人?いや天使の姿自体古い宗教の寄せ集めみたいなものだって説があったな。だからスイカでも…いや無理だろ。いくら何でも植物要素はないだろ。

隠れても、奇襲も難しいなら。それならばイーリアス・サンダーで雷を纏い一気に攻撃をしかける。
雷を帯びたナイフで斬りつけ、断面を少しでも焼き切るようにする。
スイカとかクロノヴェーダとかの生態の詳細はわからないけど、焼き切った状態から再生されないようにってとこ。植物は挿し木接ぎ木で生きられるからそこへの用心。
反撃に対しては全力回避。
種が芽吹く系ってどんな意味でも絶対ろくでもねぇってゲームとか漫画読んでての経験がある。果汁に紛れて…とかされても困るから飛んできたものはできるだけ避けるようにしよう。
付着するような場合になっても身体にまとった雷で焼き切れるといいんだが。


ハーリス・アルアビド
ミウ・ウルを包囲している者達もこの方面ではあなたが最後です。生前は渇きを癒し飢えを凌いだありがたい実でしたが、敵として表れたならば倒すしかありません。

天空の神ホルスよ、お力添えを。大いなる翼をお授け下さい。
共に戦う仲間達の幸運を願い、この戦に勝利を。

【飛翔】することで頭上に注意を引き付け、地上で戦う仲間達が戦いやすいように動きましょう。
【空中戦】の技能を用いて常に最高速度で飛翔しながら不規則な軌道を描き、常に【残像】を作りながら時に接近し【一撃離脱】を行います。

敵が放つ種や果汁を【残像】へと誘導し、【神速反応】を用いて頭上から最高速度の飛翔速度を乗せた【ホルスへの請願】の一撃を放ちます。


霧宮・悠希
・SPD

トループス級の軍勢を打ち破った先で大天使ミズウリエルと遭遇。
今まで敵軍をまとめていたのも、この混乱を抑えられる可能性があるのもあいつだけ……

──つまり。お前を討てば済むことだ。

相対してすぐに戦いを挑む。
使える残留効果は全て活用。ただし身を隠すのは無意味、正面から戦闘に入る。
サブアームにより機関砲と投射装置を制御、撃ちかけつつ接近する……
が、大天使もまた射撃を仕掛けてきたのを見れば、こちらは撃ち出されたものへの迎撃に切り替える。
ある程度は撃ち落とせるだろうが完璧とは言えない。
単なる撃ち合いでは勝てないと見てすぐに射撃停止。機関砲と投射装置を背部に格納。
左手の短剣を翳す。敵の動きに目を凝らし、念動力を集中し──
『復讐者の返報』。タイミングを合わせて展開したサイキック・エナジーの力場により、撃ちかけられた種や果汁を打ち消す、だけでなく。
打ち消した分だけサイキック・エナジーの閃光として変化・逆展開し投射する。
何度でも、何度でも。
撃ってこい。お前か僕か。最後に立っていた方が、勝ちだ……!



 砂上船を囲む敵の陣形を、削り取り、切り崩し、その一角に風穴を開ける。乱戦じみた状況を抜ければ、そこにはこの辺りのクロノヴェーダを指揮するアヴァタール級の姿があった。
「やっとあいつで最後か。……ったくどんだけ集めてたんだよ」
 寄せ集めとはいえやたらと数が多い、そんな敵軍の様子に、御守・樹(行雲流水の珪化木・g05753)が思わずそう呟く。
「この調子で奪還が進めば、最後の地域じゃ種族混合がかなり進みそうだな……」
 落ちのび、流れ来た敗残兵達、その集団は今後もさらに種族が増えていくのか、それともここで果て行くのか。各ディヴィジョンから逃れた敵の数がわからぬ以上、その行く末が明らかになるのはこの先のことになるだろう。何にせよ、まずはこの場を乗り越えなければ始まらない。
「天使って聞いてたが思ってたのと違うな……」
 待ち受けていたのは、大天使ミズウリエル……既にほかのディアボロスと交戦していたのか、傷ついた身体からは赤い果肉と果汁みたいなものが滴っている。亜人、というかもうどう見てもスイカ人間なのだが。
「生前は渇きを癒し飢えを凌いだありがたい実でしたが、敵として表れたならば倒すしかありません」
 同様にこの場に辿り着いたハーリス・アルアビド(褪せる事を知らない愛・g04026)が言う。そして霧宮・悠希(小さき復讐者・g02383)もまた、この場を指揮し、混乱を収め得るその存在を捉えていた。
「ミウ・ウルを包囲している者達もこの方面ではあなたが最後です」
「──つまり。お前を討てば済むことだ」
 事ここに至って身を隠す場所はない。正面から、しかし迅速に、これまでの奇襲の勢いを殺さぬままに、彼等は敵将へと挑みかかった。
 口火を切ったのはやはり悠希の擁するサブアーム、機関砲と投射装置が弾丸をばら撒く。対するミズウリエルも植物の種を散弾銃のようにしてそれに抗い、無数の弾丸同士が空中で喰らい合う。交差する弾幕、だが優勢なのはクロノヴェーダの側か、襲い来る種の銃弾から極力身を躱しつつ、悠希はサブアームを収めた。
 撃ち負けた、と見えなくもないが、実際のところ悠希の射撃は牽制の意味合いが強い。弾丸のやり取りの合間に、射線を避けた二人が敵の元へと迫っていた。
「天空の神ホルスよ、お力添えを。大いなる翼をお授け下さい」
 共に戦う仲間達の幸運を願い、この戦に勝利を。ハーリスの祈りが加護という形で結実し、さらなる速度を得た彼は素早く敵に一撃を見舞った。
 爪が深々と敵を穿つ、そしてそのまま立ち止まることなく、ハーリスはそこを駆け抜けた。一撃離脱、残像すら伴う速度で進む彼をミズウリエルの反撃が襲う。種から萌芽し、伸び行く蔓が絡み付き、生命力を啜る。さらには地面に着弾したそれらが道を阻むスイカ畑を形作るが。
 速度を緩めぬハーリスの動きが敵を撹乱する内に、稲光が一帯を照らした。
 『イーリアス・サンダー』、雷を纏った樹が邪魔な植物を焼き切りながら駆け抜けて、手にしたナイフで敵を裂く。電光を宿し赤熱したそれは、ミズウリエルの身体を易々と切り裂いた。再生を阻害するような焼けた断面を作りながら、紫電の如き刃が敵を追い詰めていく。
『おのれ、こんなところで負けるわけには……!』
 しかし敵にも意地がある。それは奪われたディヴィジョンへの思いか、寄せ集めの部隊員への仲間意識によるものか。死力を振り絞った反撃に、樹は後退を試みた。
「種が芽吹く系ってどんな意味でも絶対ろくでもねぇよな……」
 漫画とかゲームとかで見たやつは大体そう。質の悪い効果を見込まれる敵の攻撃、降り注ぐ種の弾丸を見定めるようにして身を躱す。
 それに対する目くらましとばかりに、敵は赤い果汁を飛ばしてきたが。
「――見切った」
 散弾の如くぶちまけられたそれらが、途端に空中で掻き消える。
 『復讐者の返報』、重火器に代わって短剣を翳した悠希が、サイキック・エナジーを展開、投射物を受け止めていた。念動力を集中させた彼は、受け止めたそれらを閃光へと変えて逆展開、反撃の一撃と成す。
「何度でも撃ってこい。お前か僕か。最後に立っていた方が、勝ちだ……!」
 持久戦、となればいずれ援軍が駆け付けるであろうミズウリエル側に分があるか。だが彼等の元に来るはずの他部隊も、他方面に展開したディアボロスによって戦力を削られているのだろう、この戦況を覆すには至らない。
「終わりだ……!」
 閃光と稲光、そして頭上からの一撃がミズウリエルを貫き、敵の指揮官を打ち倒した。

 ディアボロスを迎え撃つべく砂上船を取り囲んでいた、クロノヴェーダの混成部隊、その一角は壊滅し、即席のスイカ畑は灰と消える。任務を達成したディアボロス達は、無事に帰還を果たした。
 ほどなくここに派遣されていた敵部隊は壊走し、砂上船の奪還も叶うだろう。
 天空に座すこのディヴィジョンの攻略は、まだ始まったばかりである。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【パラドクス通信】LV1が発生!
【飛翔】がLV2になった!
【託されし願い】LV1が発生!
効果2【グロリアス】がLV3になった!
【能力値アップ】がLV5になった!
【ダメージアップ】がLV5になった!

最終結果:成功

完成日2024年10月17日

ミウ・ウル奪還作戦

 攻略旅団が予測した通り、蹂躙戦記イスカンダル奪還戦の結果、『ミウ・ウル』は蛇亀宇宙リグ・ヴェーダの荒野に漂着したようです。
 ですが既に周囲は敵軍勢が取り囲んでいました。法正の情報から、ミウ・ウルへ転移して来るディアボロスを撃破する為に戦力を配置していたようです。

 敵に確保された状態のミウ・ウルに直接パラドクストレインでの移動はできませんが、攻略旅団の提案がありましたので、少し離れた地点へは移動できます。包囲網の外側から一気呵成に戦闘を仕掛け、敵に奪われた『ミウ・ウル』を奪還して下さい。

 現在のミウ・ウルはエネルギーが枯渇している上ジェネラル級アーディティヤ『カーリー』の指示で移動機能を破壊されているようです。
 ミウ・ウルの完全復活には奪還後にエネルギーを補充し、更に修理する必要があるでしょう。


タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#蛇亀宇宙リグ・ヴェーダ
🔒
#ミウ・ウル奪還作戦
🔒
#ミウ・ウル


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選択肢👾大群のトループス級『殲滅銃兵『ラクーン・ブリッツ』』のルール

 事件の首魁であるクロノヴェーダ(👿)配下のトループス級クロノヴェーダ(👾)の大群と戦闘を行います。
 敵の数が多いので、撃退するには時間が掛かるかもしれません。
 👾を撃破する前に👿と戦闘を行う場合は、👾が護衛指揮官を支援してくるので、対策を考える行う必要があるでしょう  詳細は、オープニング及びリプレイで確認してください。

 記載された敵が「沢山」出現します(現れる敵の数は、オープニングの情報やリプレイの記述で提示されます)。敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」のパラドクスで反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、450文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★1個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は600文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 🎖🎖🎖 🔵🔵🔵🔵🔵
 超成功 🔵🔵🔵🔵🔵
 大成功 🔵🔵🔵🔵
 成功 🔵🔵🔵🔴
 善戦 🔵🔵🔴🔴
 苦戦 🔵🔴🔴🔴
 失敗 🔴🔴🔴🔴
 大失敗 [評価なし]

 👑の数だけ🔵をゲットしたら、選択肢は攻略完了です。
 また、この選択肢には、
『この選択肢の🔵が👑に達すると、この敵集団を倒す。完結までにクリアしていない場合、この敵集団は撤退する。』
 という特殊ルールがあります。よく確認して、行動を決めてください。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


選択肢👾烏合のトループス級『狗頭神官』のルール

 なんらかの理由で統制を失ない、烏合の衆となっているトループス級クロノヴェーダ(👾)と戦闘を行います。
 統制を取り戻す前に撃破したり、統制を失っている間に強行突破して目的地に向かいましょう。
 詳細は、オープニング及びリプレイで確認してください。

 記載された敵が「沢山」出現します(現れる敵の数は、オープニングの情報やリプレイの記述で提示されます)。敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」のパラドクスで反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、450文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★1個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は600文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 🎖🎖🎖 🔵🔵🔵🔵🔵
 超成功 🔵🔵🔵🔵🔵
 大成功 🔵🔵🔵🔵
 成功 🔵🔵🔵🔴
 善戦 🔵🔵🔴🔴
 苦戦 🔵🔴🔴🔴
 失敗 🔴🔴🔴🔴
 大失敗 [評価なし]

 👑の数だけ🔵をゲットしたら、選択肢は攻略完了です。
 また、この選択肢には、
『この選択肢の🔵が👑に達すると、この敵集団を倒す。完結までにクリアしていない場合、この敵集団は撤退する。』
 という特殊ルールがあります。よく確認して、行動を決めてください。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


選択肢👿アヴァタール級との決戦『ミズウリエル』のルール

 事件の首魁である、アヴァタール級クロノヴェーダ(👿)と戦います。
 👿を撃破する事で、この事件を成功で完結させ、クロノヴェーダの作戦を阻止する事が可能です。
 敵指揮官を撃破した時点で、撃破していないクロノヴェーダは撤退してしまいます。
 また、救出対象などが設定されている場合も、シナリオ成功時までに救出している必要があるので、注意が必要です。
 詳細は、オープニング及びリプレイで確認してください。

 記載された敵が「1体」出現します。敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」のパラドクスで反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、450文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★1個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は600文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 🎖🎖🎖 🔵🔵🔵🔵🔵
 超成功 🔵🔵🔵🔵🔵
 大成功 🔵🔵🔵🔵
 成功 🔵🔵🔵🔴
 善戦 🔵🔵🔴🔴
 苦戦 🔵🔴🔴🔴
 失敗 🔴🔴🔴🔴
 大失敗 [評価なし]

 👑の数だけ🔵をゲットしたら、選択肢は攻略完了です。
 また、この選択肢には、
『【完結条件】この選択肢の🔵が👑に達すると、敵を倒し、シナリオは成功で完結する。ただし、この選択肢の🔴が🔵より先に👑に達すると、シナリオは失敗で完結する。』
 という特殊ルールがあります。よく確認して、行動を決めてください。
※このボスの宿敵主は「ジズ・ユルドゥルム」です。
※クロノヴェーダには、同じ外見を持つ複数の個体が存在しますが、それぞれ別々のクロノヴェーダで、他の個体の記憶などは持っておらず、個体ごとに性格なども異なっています。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

『相談所』のルール
 このシナリオについて相談するための掲示板です。
 既にプレイングを採用されたか、挑戦中の人だけ発言できます。
 相談所は、シナリオの完成から3日後の朝8:30まで利用できます。