リプレイ
ゼグブレイド・ウェイバー
恋人の鮫島・百香(リベラメンテ・g00831)さんと一緒に行きます
「ふむ、これが現代のハロウィン、か…仮装して街を練り歩く…随分と変わったものだね」
そう苦笑しながらもきっちりと吸血鬼の格好をしながら隣にいる百香の方を向いて
「ふふ、いつもの格好も可愛いが…今回の姿もまた愛らしいな」
と褒めつつ手を握ります。
「百香の血が甘いか確かめたいが…それは二人きりの時に、今はこのパレードを楽しもうじゃないか」
そう言って翼をばさばさしながらも楽しそうにパレードに加わり、時折新宿島の人々に手を振ったりウィンクしたりしながらパレードを楽しもうと思います。
鮫島・百香
恋人のゼグブレイド・ウェイバー(楽観的な傭兵・g01879)さんと参加。
魔女の仮装。帽子、マント、少し高いヒールで大人っぽく。
「ふふ、ゼグの故郷にはなかったんですね?」
懐かしいような、新鮮なような街をきょろきょろ見渡しながら隣を歩く。
吸血鬼の仮装をした恋人はやっぱり格好いいなあと、にこにこ上機嫌。
「……そ、そういう恥ずかしい事を外で言わないでくださいっ」
赤くなった顔を帽子で隠しつつ、手は握り返す。
一緒になって手を振ってみたり笑顔を向けてみたり。
美味しそうなものがあったら恋人を引っ張って見に行ったり、こうもりみたいな使い魔を放って盛り上げてみたり。
非日常なパレードを目いっぱい楽しみます。
「ふむ、これが現代のハロウィン、か……仮装して街を練り歩く……随分と変わったものだね」
飾り付けられた街の通りを眺めながら、ゼグブレイド・ウェイバー(楽観的な傭兵・g01879)は苦笑した。
「ふふ、ゼグの故郷にはなかったんですね?」
黒いスーツに身を包み唇から犬歯を覗かせた吸血鬼の仮装をするゼグブレイドの隣を歩くのは、鮫島・百香(リベラメンテ・g00831)。尋ねつつも問う百香自身もきょろきょろとあちこちを見ているのは、見慣れた筈の街に懐かしさと新鮮さが同居しているからか。その何割かは魔女の衣装にあわせた高いヒールの靴が視線をいつもより上に持ち上げているからかもしれないが、どことなく機嫌良さそうに微笑んでいるのは振り向きつつある恋人に見惚れているからか。
「やっぱり格好いいなあ」
と口には出さない。
「ふふ、いつもの格好も可愛いが……今回の姿もまた愛らしいな」
「……そ、そういう恥ずかしい事を外で言わないでくださいっ」
それどころか完全に自身の方を向いたゼグブレイドに直接容姿へ言及され、赤面した顔を魔女の帽子を引き下ろすことで隠しながら握られたもう一方の手を握り返す。
「百香の血が甘いか確かめたいが……それは二人きりの時に、今はこのパレードを楽しもうじゃないか」
「っ」
完全に言葉を失った百香の揺れる視線が恋人の肩越しに見えた翼にとまったのは、ホンの偶然。ばさばさ動く翼の向こうには飾り付けられたカボチャやお化けの装飾が笑んでいて。
「そう、ですね」
頷きを返した百香はゼグブレイドに手を引かれ、歩き出した。
「魔女と吸血鬼だ~」
「早速だな」
沿道から眺める新宿島の人々の声にゼグブレイドがウィンクを投げれば、百香も手を振り。
「あ、あれ美味しそうじゃありません?」
「待」
沿道を流れた視線が食べ物を売る店にとまったとたん主導権は百香に移る。手を引いてエスコートしていたはずが今度は百香にゼグブレイドは引っ張られ。
「ありがとうございましたー」
店員の声が響く空の下、ハロウィンらしく南瓜味のスイーツを片手にほくほく顔で百香はゼグブレイドの隣を歩く。
「血じゃないですけど、一口食べます?」
「……そうだね」
唐突に差し出されたソレをゼグブレイドはありがたく頂戴し。
「パレード、盛り上げていきましょうか」
視線を恋人に戻す前にこうもりみたいな使い魔が百香の手によって空へ飛び立って行く。
「うおおおっ」
「すげぇっ」
歓声が上がり、湧き立つ沿道にゼグブレイドは恋人とともに手を振って。
「あ、あっちのあれも美味しそ――」
ゼグブレイドは再び引っ張られることになったのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【現の夢】LV1が発生!
【使い魔使役】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】LV1が発生!
【能力値アップ】LV1が発生!
八上・霞
はっぴーーー!ハロウィーーーン!!!
いやあやっぱりこういうお祭りは楽しいね興奮するね!
というわけで、大きい三角帽子被って魔法使いっぽい恰好で参加するよ。
まずは私が持ちたるこの飴ちゃんたちに『おいしくなあれ』をかけまして。
これをそこ行く少年少女たちに配っていくわけですよ。大人も欲しい?いいよー。
はーい、ディアボロスの魔法使いから飴ちゃんのプレゼントだよー。
まあ実際は魔法使いじゃなくてバウンサーなんだけどねー。
何もない手のひらへ飴を出す手品を披露しちゃったりなんかして。
飴ちゃんを配りつつ、出店の動向には注意を払うんだよ。
私も美味しいものは食べたいからね!
絡み・アドリブ歓迎です
「はっぴーーー! ハロウィーーーン!!!」
パレードの中へと足を踏み入れつつ八上・霞(閃光・g00118)は声をあげた。空を仰げばこうもりのような何かが空を飛んでいて、飛んで来たと思しき辺りからは歓声が上がっている。
「いやあやっぱりこういうお祭りは楽しいね興奮するね! 早速始めてる人もいるようだし」
負けてはいられないかなと口にした霞は大きな三角帽を被った魔法使いのような恰好で手にしたお菓子に視線を落とす。
「まずは私が持ちたるこの飴ちゃんたちに『おいしくなあれ』をかけまして――」
言葉の通り持参した飴の味を良くすると、沿道に居た十代から年齢一桁までの子供に霞は目をとめて。
「はーい、ディアボロスの魔法使いから飴ちゃんのプレゼントだよー」
「あ、ありがとうございます」
「ありがとー、魔法使いさん」
配って行けば子供達から礼の言葉が返り。
(「まあ実際は魔法使いじゃなくてバウンサーなんだけどねー」)
声には出さず胸中で呟けば。
「ありがとうございます、本当に」
「んー? 大人も欲しい? いいよー」
保護者なのか遅れて頭を下げてきた大人にもとぼけたふりをしながら霞は飴をプレゼントする。
「ちょっとここをご注目ー、何もない手のひらに、はいっ! さ、どうぞ……うん」
飴を取り出す手品も交えつつ飴を配ってパレードしつつ霞は子供たちに飴を渡しながら時折周囲へ目をやった。
「あとで私もあのお店も寄ってみよう」
別段警備とかの為と言うわけではない。単に美味しいものを出していそうな出店を見逃さない為であり、そういう意味では同じパレードに参加して前をゆくカップルの存在はありがたかったのかもしれない。一足早く出店に向かう様を後ろから見ることが出来たのだから。
「私も美味しいものは食べたいからね!」
だがパレードに手は抜かず、霞は飴ちゃんがなくなるまで出会う子供たちに飴を与え続けたのだった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【強運の加護】LV1が発生!
効果2【アヴォイド】LV1が発生!
風早・覧導
僕にできそうなことといえば、光るおもちゃのスタンドくらいですね。
かぼちゃランタンに小さい短式光子槍を入れて手持ち提灯にしたり、おもちゃの水鉄砲に光の粉を混ぜたカートリッジを差してきらきら水鉄砲を作ったりします。
光子索を使った飾り、上手に編めばブレスレットなども作れるかもしれません。
危ないといけないからエネルギーを絞って作るけれど、結構難しいですね。誰か上手な人がコツを教えて下さると助かるのですが(困った)
どうですか?どうぞ見て行ってください。はは、それが気に入りましたか。
ああ、花火はいいアイデアだね
それなら僕も何とか役に立てそうです(安堵)
ゼタ光子砲を空中に放ち、連射銃で空中爆発させる
「僕にできそうなことといえば、光るおもちゃのスタンドくらいですね」
沿道に設けられた出店用のスペースの前で考え込んでいた風早・覧導(ブライトネス・デーモン・g04361)がポツリと呟いたのは、パレードが始まる前のこと。
「危ないといけないから……」
カボチャのランタンに水鉄砲、商品のベースとなる品を並べると自身の持つ武器を流用して一工夫加えようと覧導は格闘を始め。
「うーん、結構難しいですね。誰か上手な人がコツを教えて下さると助かるのですが」
「あのー」
失敗作をいくつか転がしつつ頭を抱えていたところで声をかけてきたのは、ディアボロスではなくおそらくただの新宿島の住民。
「難しいなら無理にしなくてもいいのでは? 危険かもしれないならなおさらですよ」
「あ、そう言われればそうですね」
訳を話して返ってきた言葉に目から鱗が落ちた覧導はポンと手を打ち。
「ふぅ、何とかなりましたね」
開店にこぎつけたのは暫し後のこと。
「どうですか? どうぞ見て行ってください」
難しいものは市販されているモノを流用して置き換えられた商品を並べ覧導は通りかかる人々へ呼び込みをする。
「わぁ」
かぼちゃの手持ち提灯にタンクの中がキラキラ光る水鉄砲、輝くブレスレットなどが通りかかった子供たちの目を惹き。
「これください」
「はは、それが気に入りましたか」
にこやかに対応しつつ覧導は商品を捌いてゆく。
「そういえば、さっきこうもりみたいな何かが飛んでましたよね」
なら空に何かを放ってみてはどうかと覧導は思い付き。
「それなら僕も何とか役に立てそうです。問い合わせて大丈夫ならやって見ましょうか」
接客の合間に空を見上げて呟いたのだった。
成功🔵🔵🔴
効果1【飛翔】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
結島・蘭杏那
【洛陽軍】
旅団の仲間と一緒に点心の屋台を出店するわよ。
今話題の関羽のコスプレよ。
本格的な料理は出来ないけど、ガワとタネがあればあんまんや餃子を作れるわ。
蒸すのは蒸し器に入れてタイマーセットすれば大丈夫よね?
餃子も鉄板に乗せてタイマー見て水入れれば大丈夫!焦がさなければいいはず。
客が多くて捌ききれなくなったらすぐに売り子に回るし、少なくて料理が余り気味なら呼び込みに回るし、臨機応変に動くわ。
でも流石に絵心はないから看板は感覚派のペインターに任せるけど。
「いらっしゃい、いらっしゃい〜!洛陽軍特製のあんまん、餃子は如何かしら?」
袁・雀蜂
【洛陽軍】で参加
・内容
食べ物の出店を出してお客さまに
①黄色い皮の南瓜餡の「あんまん」に
焼き印でジャックランタンの顔を付けたトリート用のお菓子
②血のように真っ赤なトマト風味で
一つだけ激辛が混じった10個入りパックのトリック用ロシアン餃子
を選んでもらって配布する(両方も可)
・自身の役割
調理班です、試作分を仕上げたら皆で試食して
そののち【口福の伝道者】を使用。
お客様にアツアツの出来立てを出店のテントにて配ります。
(服装はミニチャイナで雰囲気を合わせる)
・セリフ
ハッピーハロウィーン!
「トリートなパンプキンまん」と「トリックなロシアン餃子」
どっちも楽しい点心屋台だよ~♪
みんな寄って行ってね!
竜鏡・水玉
アドリブ、連携歓迎。
【洛陽軍】の皆で参加だーー!
キョンシーの恰好して売り子するぜ!なんだったら白晶も額にお札ペタってはって、一緒に仮装出来るかな?
出来た料理をお客さんに元気よく運んで喜んでもらおう。
きっとおいしいさ!
手が空いてきたら、呼び込み手伝う。無双馬の白晶も一緒にいれば目立たないかな。
葉切・松露
【洛陽軍】から参加
アドリブ、絡み歓迎です。
(呼び方は名前+にーさん、ねーさん。年下は〇〇ちゃん)
わぁ、すっごい賑わいですねぇ。
おれたちも負けずに頑張るですよ!
衣装は同じ調理班の雀蜂ねーさんに合わせて、チャイナ服ですよ。あ、男物ですからね。ミニじゃねーですよ。
まずは真っ赤に色付けしたトマト餃子の皮を伸ばして、これまた真っ赤な具を包むですよ。
そしてここからが肝心。1個だけ激辛デスソースを混ぜるです。
できた!雀蜂ねーさん、こんな感じでいーですか?え?入れ過ぎです?
あっ、はーい!ロシアン餃子と南瓜餡饅、ひとつずつですね!
(入れすぎたデスソースを忘れて普通に混入し、焼き担当に渡してしまう。)
黄泉王・唯妃
【洛陽軍】
アドリブ、連携歓迎。
旅団の皆さんと点心の屋台を出店します。
私は客引きとして頑張りましょう。
衣装は普段のセーラー服に包帯をグルグル巻きにしたミイラっぽい衣装にしましょうか。
『美味しい点心!』と書かれた看板をもってその辺をうろつく方々に【友達催眠】を軽めにかけてお店へと誘導します。
「美味しい美味しい点心は如何ですか? 今ならお時間取らせることなくご提供できますよ?」
「追加のお客様入られます。此方で少々お待ちくださいね」
桃辻・珊瑚
【洛陽軍】連携アドリブ歓迎!
ふふ〜テンション上がるぅ〜!
せっかくだしチャイナ服着たわ、袖ブカブカのやつ。さすが俺かわい!
さてさてうちの旅団の屋台を看板やらパフォーマンスやらで宣伝しちゃうぜ。「東西東西〜!」ってな。
ハロウィンらしいおばけやカボチャ、食欲をそそる点心…看板代わりの立体物をペイントで描き起こす。
インセクティアの旅団だし、見に来てくれたちびっ子には可愛くデフォルメした虫を目の前でパパッと描いたげよっかな。宙に描いた絵が実体化するなんて夢があるだろ?ペインター以外のディアボロス的にも珍しいんじゃない?
忙しくなってきたら調理以外はフォローできるかなっと。
メロネア・アーゲインスト
【洛陽軍】
同胞と共に参加。
ハロウィンは良い。
種族特徴を気にしなくていいからな。
さて、我々洛陽軍は点心の屋台を出すことと相成った。
しかし料理は達者な連中がいるからそちらに任せよう。
宣伝という程ではないが、仮装して客引きぐらいはしようじゃないか。
ということで、オーソドックスに軍師の格好をするとしよう。
洛陽軍は三国志に連なるディビジョン。ディビジョンの宣伝を兼ねて。
付け髭に羽根扇、緑主体の軍師の装い。
そして祭りを楽しむ人々を言葉で洛陽軍の屋台へ誘導しよう。
今です。
それにしても、賑やかで良い祭りだ。
人々や仲間の笑顔を見れば、皮肉ではなく心からそう思うよ。
「わぁ、すっごい賑わいですねぇ」
屋台を準備する段階の店もまだ多い中、散見される人ごみに葉切・松露(ハキリアリのきのこ農家・g03996)が声をあげた。そこは沿道沿いにディアボロスたちが屋台を出す為に設けられたスペースの一角、【洛陽軍】へと振り分けられた場所で松露たちは出店した屋台の準備を始めているのだ。
「ハロウィンは良い」
呟き一人能面のように変わらぬ表情で頷くメロネア・アーゲインスト(白紙のメロネア・g02661)の視界に入る人々は、ディアボロスも新宿島民も関係なく怪物やら物語の登場人物やらに扮しており。
「種族特徴を気にしなくていいからな」
三国時代の軍師に扮し髭を付けた口元を羽根扇で隠すメロネアの頭からはインセクティアの特徴である触覚が生え微かに揺れている。よくよく見れば参加しているディアボロスたちのなかにも仮装に種族特徴の混じっているものがちらほら居り。
「今のところ順調のようね」
手は動かしつつ結島・蘭杏那(剣の舞姫・g01039)はちらりとそんなメロネアを含む仲間の様子に目をやる。関羽の衣装なのはジェネラル級の蟲将と自身が刃を交えたこともあるからか。
「髭には気を付けないと」
最大の特徴でもあるソレが混入しないよう気を付けながら、餃子の皮に血のように真っ赤なタネを包み、黄色をしたあんまんの生地に南瓜餡を包んでゆく。屋台で出す品もハロウィン仕様という訳だ。
「あとはこのタイマーをセットすれば大丈夫よね?」
いくつか成形し終えたところであんまんを蒸し器に入れると周りに確認を取り、首肯されればこんどは餃子に取り掛かるべく先ほどの作業場所へと戻って。
「ふふ~テンション上がるぅ~!」
せっかくだしとチャイナ服に着替えた桃辻・珊瑚(ロジィメイプル・g02483)はヒラヒラ揺らすぶかぶかの袖に視線を落としながらくるりとその場で回った。
「さすが俺かわい!」
自画自賛してからちらっと調理する面々の方を見る。
「これ、焼き印終わったよ」
とジャックランタンの顔の形に焼き目が付いたあんまんを運んで行ったのは、袁・雀蜂(ホーネットガール・g01434)。性別こそ違えどこちらもチャイナ服を着ており。
「おれたちも負けずに頑張るですよ!」
他所の出店も着々と準備を始めているのを見たのか、トマト餃子の赤い皮を手に対抗心を燃やす松露も雀蜂に合わせてチャイナ服を身に纏っている。点心の屋台らしい光景だろうか。
「できた! 雀蜂ねーさん、こんな感じでいーですか? え? 入れ過ぎです?」
ロシアン餃子のハズレ用に激辛ソースを注入したモノを見せた松露はNGを貰ったようで掌の上のハズレ餃子を再び見て、過剰分のソースをかき出してから皮をとめる。と、些細なハプニングこそあったものの調理が大幅に遅滞することはなく。
「出来たし、とりあえず試食してみよう」
「そうね」
更に残留効果によって雀蜂たちが最初に仕上げたあんまんや餃子を食べれば、同じものがいくつも食器ごと出現して数を増やし。
「着々と準備は進んでいるようだな。料理の達者な連中がいるのは助かる」
餃子を焼く鉄板がじゅうじゅう音をたて、増えた点心を運んだりとせわしなく動き回る調理班の面々を一瞥したメロネアは時を待つ。自身が請け負おうと考えているのは客引きだが、売り子にせよメロネアのような宣伝もしくは客引きにせよある程度売るモノが揃って開店にこぎつけてからが本番なのだ。
「そろそろだよな?」
だからこそ、開店準備が整って行くのを注視していたし、タイミングも誤らなかった。
「営業開始だーー!」
キョンシーの格好で片腕を突き上げた竜鏡・水玉(失われた故郷を望む者・g05267)の傍らには額にお札げぺたりと貼られた無双馬の白晶の姿もあり。
「お客さん来ないかな」
期待を胸に通りの方を見る水玉の担当は売り子だ。
「いよいよね」
一方で普段から着ているセーラー服の他に肌を露出する部分へ包帯を巻きつけてミイラっぽく仮装した黄泉王・唯妃(灰色の織り手・g01618)は包帯が緩んで解けないかを確かめながら店の前へと進み出る。
『美味しい点心!』
そう書かれた看板を担ぎ足を止めず屋台から離れて行くのは、行く先でお客を捕まえここに連れてくるため。
「私も出るとしよう」
緑主体の軍師の装いでもう一人の客引きであるメロネアもまた歩き出し、唯妃とは逆の方向に進んでゆく。
「さてさて宣伝始めちゃうぜ『東西東西~!』ってな」
ただ、他の【洛陽軍】の面々とて二人が御客を連れてくるのを座して待ちはしなかった。珊瑚はぶかぶかの袖から覗かせ絵筆を巧みに操り、屋台の周囲の中空にハロウィンらしいおばけやカボチャを描き浮かべ、看板代わりに食欲をそそる点心のイラストを作りだす。
「うわぁ、スゴ」
「ねぇ、あれ見て」
「絵が、浮いてる?」
立体化したそれらは当然の様に通りかかった人々の目を惹き。
「あれ、お兄さんが描いたんだよね」
「ふふ~その通り」
目を輝かせて寄ってきた子供の前で再び筆を閃かせれば、可愛くデフォルメした虫が描き出され。
「宙に描いた絵が実体化するなんて夢があるだろ?」
「うんっ」
コクコク頷く子供から保護者らしい大人の方に視線を向けた珊瑚は良かったらと屋台の方を示す。
「いらっしゃい、いらっしゃい~! 洛陽軍特製のあんまん、餃子は如何かしら?」
食べていってだとか続ける必要はなかった。通行人へかける蘭杏那の声が届いていたのだ。
「ハッピーハロウィーン!」
続いて雀蜂も声を上げ。
「『トリートなパンプキンまん』と『トリックなロシアン餃子』どっちも楽しい点心屋台だよ~♪ みんな寄って行ってね!」
畳みかけるような売込みをしながら先ほど増殖して数は充分あることからアツアツの出来立ての点心を試食としてふるまえば、口にした通行人から美味いとか美味しいと声が上がり。
「おかーさん、かぼちゃのほう、ほしー」
「そうね、二つくださるかしら?」
一組購入を申し出る客が現れれば、それがきっかけだった。
「あ、じゃあ俺もあんまんを」
「私は餃子を頂戴」
屋台を囲む人々の中からちらほら声が上がり始め。
「こっちは、両方もらえるかい?」
「あっ、はーい! ロシアン餃子と南瓜餡饅、ひとつずつですね!」
屋台はここから加速度的に忙しくなってゆく。松露も客からの声にすぐさま応対に移り。
「この辺りでいいか」
知らぬは客引きで屋台を離れた二人だけ。うち片方のメロネアは足を止めると、店に誘う人を選定すべく視線で行き交う人々を撫で。
「それにしても、賑やかで良い祭りだ」
羽根扇で口元を隠したままポツリと漏らす。皮肉でも何でもなく、心からの言葉を。通りのあちこちに笑顔が溢れ、それはもう一方、唯妃の方も変わらない。
「美味しい美味しい点心は如何ですか? 今ならお時間取らせることなくご提供できますよ?」
「あ、そう? ちょうどお腹減ってたんだ」
看板を掲げつつ呼び込みをすれば、わざわざ親しい人と誤認させるまでもなくお客は寄って来て。
「これは」
「ふむ、盛況だな」
二人がそれぞれお客を連れて戻ってくると屋台の周囲には人だかりができていた。
「今です」
これを見てメロネアは羽根扇で屋台を指し示し。
「『今です』って」
声に気づいた蘭杏那は認めることになる、お客さんを連れて戻ってきた客引き二人の姿を。
「追加のお客様入られます。此方で少々お待ちくださいね」
連れてきたお客に断りを入れて唯妃が屋台の方に向かったのは、流石に追加の人員まで捌くのは辛そうと見たのだろうか。
「白晶、これ運んでもらってもいいかな?」
「少々お待ちください、あんまんを追加で――」
まさに無双馬の手も借りたい忙しさで、一部嬉しい悲鳴をあげながら点心の販売に奔走する。忙しすぎて手違いで激辛ソースを入れ過ぎた餃子が流出しかけたことがあったかどうかはわからないが。
「やはり、良い祭」
お客を嗾けて、一人鷹揚と頷いていたどこかの軍師が人手欲しさに連行されてゆくこともあったとかなかったとか。
「口福の伝道者様様だね」
まさかこんなに売れるなんてとミニチャイナに身を包んだ雀蜂は疲れてはいるもののどことなく嬉しそうな幾人かの横顔を一瞥し、終了までもうひと頑張りとぐっと伸びをしたのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【パラドクス通信】LV1が発生!
【口福の伝道者】LV2が発生!
【スーパーGPS】LV1が発生!
【友達催眠】LV1が発生!
【液体錬成】LV1が発生!
【落下耐性】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
【ガードアップ】LV2が発生!
【反撃アップ】LV2が発生!
【アクティベイト】LV1が発生!
【能力値アップ】がLV2になった!