断片の王『雷神ゼウス(残滓)』&『イスカンダル』
~蹂躙戦記イスカンダル:首都ペラ~


「イスカンダル、そなたが儂らオリンポスの力を完全に解放する時が来たか。
 ……む、目覚めたのは儂だけか? よほど儀式が不完全であったと見える。
 その余裕の無さ、どこかの神々でも攻めて来たか?」

「いいや、我が『蹂躙戦記イスカンダル』を脅かしている敵は『ディアボロス』だ。
 我はお前を取り込み、『イスカンダル・ゼウス』として奴らを迎え撃つ!
 お前のディヴィジョン『神威断罪ギガントマキア』が遺せし最強のクロノ・オブジェクト『ゼウスの雷』は奴らの本拠地たる飛行島……『新宿島』を撃ち落とすため使うこととなろう」

「なんだと? ディアボロスなど、そなたのディヴィジョンでも既に滅んだ存在であろうが。
 それに、断片の王としての性質が揺らぐことを覚悟で儂を取り込むだと?
 儂らを破った『蹂躙戦記イスカンダル』が、何ゆえそこまで追い詰められる?」

「戦場に転がる小石程度に思っていた存在が、特大のイレギュラーに化けることもある。
 この戦を仕組んだ者にも、見通せぬものは幾らでもあるのだろう。
 さあ、雷神よ。我が力の一部として、戦の行く末を見届けるがいい!」