キマイラウィッチ『血と夜のサバト』&アークデーモン『終点のバアル・ゼブル』
~断頭革命グランダルメと火刑戦旗ラ・ピュセルの境界付近~

「断頭革命グランダルメが、火刑戦旗ラ・ピュセルとの境界全ての排斥力を緩めた。人形皇帝ナポレオンは、私達『火刑戦旗ラ・ピュセル』のキマイラウィッチに、自由に動いて良いと言わんばかりだ。
 ジャンヌ様は、断頭革命グランダルメとディアボロスの決戦の際には大きな『復讐』の機会が来ると仰っていたが、それが今なのか」


「ブブブ……ナポレオン殿の狙いは『オベリスク』量産と、多数の『疑似ディヴィジョン』の創造。
 それが可能となるならば、本拠地以外の領域は軽視しても良いのである。
 そしてディアボロスは大地の早期奪還を重視する傾向を持ち、人間を虐げる者達を憎む。
 端的にいえば、ナポレオン殿はディアボロスにキマイラウィッチを狙わせ、時間を稼ぐ考えである」


「成る程、私達はディアボロスの戦力を分散させるための囮か。
 だがそれを聞いて、私は利用されることへの怒りよりも、甘美なる『復讐』の機会が到来することへの期待と興奮をこそ感じている!
 ならば存分に血の宴を広げ、『復讐』の心を満たすとしよう!」


「ブブブ……同じ『復讐』を旨とするキマイラウィッチとディアボロス。
 両者の行動傾向は大きく相違しているのである。
 その差異がどこから来るものか、我ら『ヘルヴィム直属軍』は、『復讐』を知らねばならぬのである!」