アントーン・デニーキン&冬将軍
~吸血ロマノフ王朝・極東~

「冬将軍殿、ディヴィジョン境界の揺らぎが完全に消えたのが報告されましたぞ!
 やはりコルチャーク司令の生還は絶望的ですな。
 ラスプーチンめ、ジェネラル級が無限に用意できるものだとでも思っているのか!」


「滅んだ中国ディヴィジョンから流れ着くのは雑兵ばかり。まともな戦力にはならんな。
 どうやら『アルタン・ウルク』の侵攻も起きたようじゃ。
 中国大陸のクロノヴェーダを喰らったアルタン・ウルクは更に強大になっているじゃろう」


「腹立たしいことですが、アルタン・ウルクは強いですからな。
 ラスプーチンの言う通り『ウラル山脈以東』を距離の防壁とするしかありますまい。
 人口の少ない広大な地域と常冬の環境が、吸血ロマノフ王朝を守護する要となるでしょう!」


「その間に人間をより強固に支配し、さらなる絶望を得てアルタン・ウルク以上に強くなる。
 ……という戦略のはずじゃったが、神出鬼没のディアボロスが邪魔しとるからのう。
 予測不能の脅威が多過ぎるわい。《七曜の戦》も、果たして予測通りにいくかどうか。
 ジジイの取り越し苦労で済めば良いがのう」