✤✤新宿島の何処か✤✤
路地裏を幾つか越えた先、突如として現れるのは、硝子の鳥籠めいた白の館
豪奢な硝子扉を押して開けば、舞いあがる風に白い紙が舞い踊る
時計の針は逆廻りにかけていく
かつり、こつり
響く足音が反響しては虚ろな白にとけていく
硝子の螺旋階段に、白亜の書架
白に支配された静謐の棺におさめられているのは
物語《過去》を喪い白紙になった本
ここにあったナニカは、何処にもない
良いことも悪いことも
たのしいことも、悲しいことも
あなたの笑顔も、きみの泣き顔も
かけがえのない大切なことさえ
まほろばの海にのまれてきえてしまった
──きみは何を忘れて
なにを捜しているのかな
それとも、忘れたことも忘れてしまった?
白紙の頁に綴るのは
きみだけの物語
──忘却図書館へようこそ
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