とある廃れたビルの屋上にある、いかにも貧相なコンテナハウス
おしゃれの「お」も見えないその鉄箱の壁に、「レムリア」の四文字はペンキで荒々しく描き下ろされた
とても天文台という施設とは思えない場所だ
「…こんばんは」
ふとして話しかけてきた少年
白い髪に、白い瞳
肌まで真っ白くて、『綺麗』というよりも、『不気味』のほうに当たる
「すまない、『天文台』ってのはこんな貧乏臭いところなんて」
屋上の片隅を指差して、不気味な少年はこう言った
「それでも、望遠鏡とかは一応備えているんだ」
「星を観たいなら、そちらのやつを使ってください」
「疲れて休みたいなら、コンテナハウスの中でどうぞ。ああ見えても、居心地は保証できる」
では…と、話は一旦締まった
少し離れた場所まで下がった少年は、ただただ夜空を見上げ続けている
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