新宿島。
歌舞伎町の某所某ビル。
厚みのある赤絨毯。重々しい木製のドア。
その横に掛かるは品のいい【＆BAKU BlueSky】の看板。
木製のドアに触れるとーーガラッと横開きに開いた。
引き戸だこれ！？
瀟洒な洋風に整えられた入り口から一転、引き戸の向こう側は畳敷。
丁！半！とがなり立てる声や電子音が絶えず鳴り響く、
脳内麻薬が極まった享楽者達の巣窟のような場所だった。
「ようこそいらっしゃいませ
なんの店かお分かりで来たなら、慧眼ですね！」
店主曰く。
＆BAKU…賭博の言い換え。
BlueSky…青空…青天井の隠語。
そんな意味合いの店名らしい。
「そう言った店名通りの店ですよ。
どうぞどうぞお楽しみ下さい。
店内ではただの紙（旧円紙幣）を通貨としています。
持ち込みも大丈夫ですし、新宿島内電子通貨を店内通貨に交換出来ます
増やした店内通貨をお持ち帰りしていただいても構いませんよ
いつかの未来で使えるかもしれませんしね」
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