黄昏刻に、その妖狐は夕焼けと共に現れる。
されど、姿見せる場所はいつも気侭なのだ。
公園か、空地か、神社なのか――夕暮れが射し込み形作る。神出鬼没な蜃気楼が如く。
世界に一つ異変があるとするならば、
妖狐が現れたその場所は、時を止めたかのように――シン――と静まり返る。
空が
時が
それ以上、時間を進む事を拒むように。
ただ、無常に。夕焼けの真っ赤な色だけが心に雪崩れ込む。
情緒を揺さぶり、泣きたくなるような夕焼けが空に燃えていた。
黄昏に攫われた――そう、ここに足を踏み入れた君は”神隠し”に遭ってしまったのかもしれない。
そんな一人佇む君の許へ、其の黄昏の妖狐は姿を見せる。
困惑する迷子の君へ、
優しくその手の平を差し出して、一言
「ようこそ、誰彼時へ」
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