あまり人が寄り付かない、薄暗く奥まった場所に立てられた一軒の小さな店。
店先には半ばまで朽ち果てた看板が立てかけれており、
そこに残された【ま る がしや】の文字は、
通りすがったものの首をしょっちゅう傾けさせている。
中へ入ると、弱々しい電灯に照らされた棚に書物が雑然と詰め込まれている。
書物の中でもあまり状態が良くないものを集めたようで、
古い本、焼けた本、濡れた本、食われた本などが散見される。
一応手入れはされているようで、埃をかぶったりはしていないようだ。
勘定台の奥には畳敷きの小さな部屋があり、
輪を掛けて状態の悪い本に囲まれて、一人の少女が寝転んでいる。
「んお? あんじゃ、こんなところに良くもまぁ来たもんじゃなぁ。
ここには古い本、それも人があんまり欲しがらんような本しかないぞ。
それとも、わしに何ぞ用かな?」
あなたは少女に声をかけてみてもいいし
面倒なことになる未来を察知して退散してもいい。
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