黒塗りの立派な門構え。
その先に待つのは、古びた和風の大きな屋敷。
周辺には、かつては露天風呂だったであろう浴場、足湯などの施設や小さな祠の跡も。
日本の伝承において『マヨヒガ』とされる幻の家としての超常的な力はここにはもう無い。
不思議な点と言ったら、せいぜい立て付けが悪くびくともしない開かずの間があるといった程度のこと。
そんな、打ち捨てられた廃墟も同然だった所に居るのは、可憐な童女の姿をした鬼人の老女。
しかし、その場の流れで一旦の管理を請け負ってはみたものの、古くて広いこの場所は流石に持て余し気味で。
よって、現状は―――
『とりあえず趣味で足湯と祠を修繕したり新しく水車小屋を建てたりしただけの、ちょっぴり妖しげな雰囲気のだだっ広い物置き屋敷』
である。
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