【個】おねむな貴女にいくつかの質問
一恋・花束 2021年11月13日
「白のクラスの諷和・もこちゃん! 放課後生徒会室に来るように!」
お昼休みにそんな校内放送があったそうな。
校内放送と言うか公開処刑じゃないの? とか誰か思ったそうな。
まあまあいうて、生徒会は生徒の味方。
別にとって食われたりはしないでしょう。
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一恋・花束 2021年11月13日
……………………とりあえず、お座りください。
扉は…………そのままでいいので……あとでしとらちゃんに直してもらいましょう。
(盛大なため息の後)
和菓子と洋菓子、どっちがお好きです?
諷和・もこ 2021年11月13日
うぅ……ごめんなさい、ごめんなさい……。
(マイ枕をぎゅうと抱きしめ、おびえた様子でおそるおそると椅子につき)
……え、えと…、わ、和菓子で……。
一恋・花束 2021年11月13日
じゃ、こっちにしましょうか。
(こなれた手付きで、生徒会室備え付けの冷蔵庫から、予め用意してあったのだろう、抹茶のケーキを取り出して)
(急須からは温かいほうじ茶を注いで、自分と、もこの前に置いた)
(長話の合図である)
(無効票)
一恋・花束 2021年11月13日
えー、では、改めて、白のクラスの諷和・もこちゃん。
生徒会騎士団長、一恋・花束と申します。
本日は、お話があってご足労願いました。
諷和・もこ 2021年11月13日
ひゃ、は、はい!
(怒られる、と思い込んでいる少女は、食器が置かれる音にすらビクリと体を震わせて)
(けれど、目の前に置かれたかわいらしいケーキとお茶に、虚を突かれたように目を開いて)
あ、ありがとう、ございます……?
(怒られるんじゃなかったのか、と、小さく首をかしげ)
(無効票)
諷和・もこ 2021年11月13日
あ、は、はははいっ!
(改まった挨拶にシャキリと背筋を正す)
……えと、お話…?お説教じゃ、なくて…?
(おそるおそる聞いてみる)
一恋・花束 2021年11月13日
あはは、お説教……とはちょっと違いますね。
こんなご時世で、こんな状況ですから、力が制御できないとか、そういうのはある種仕方ない部分もあると思いますし。
(自分のほうじ茶を一口すすって)
(無効票)
一恋・花束 2021年11月13日
ただ、先生の方から、授業中に居眠りが多いとか、そういうお話も伺っていますし。
どういう事情があるのか、一度聞いておいたほうが、フォローもしやすいかな? と。
諷和・もこ 2021年11月13日
(お説教じゃないと聞いて、安心した様子で息を吐き)
(花束さんと同じ仕草でほうじ茶を一口)
(香ばしい焦がし茶葉の風味が鼻を抜けて)
――ケホッ!?
(続いた言葉に、お茶まで鼻に抜けた。気管に入って痛い)
ケホケホ!
……う、い、居眠り……ケホ…。
(二重の意味で涙目になりながら、視線をうろうろさせて)
(無効票)
諷和・もこ 2021年11月13日
…………。
ご、ごめんなさい……。
(素直に頭を下げる)
えと、ちゃんとお勉強はしないと、とは思ってるんだけど……、どうしても、眠さに勝てなくて…。
(しょんぼりとした様子で、膝の上の枕を抱きなおす)
一恋・花束 2021年11月13日
まあ落ち着いて落ち着いて。
…………とりあえずなんですけど、枕手放したら多少はマシになるんじゃないですか?
諷和・もこ 2021年11月13日
ん……(コンコン、と、最後に軽く咳をして息を落ち着かせて)
この枕、ね。手放そうと思っても、勝手についてきちゃうから、ダメなんだよ。
(当たり前のことのように怪談のようなことを言いながら、枕を掲げて見せる)
(パッと見は、ふかふかとした四角く白い普通の枕である)
(けれど)
(魔力のある人には、何らかの違和感を覚えるかもしれない。例えば、生命を吸う類の妖刀と対峙したときのような)
一恋・花束 2021年11月13日
なんですかその恐ろしい枕は。
えーっと……
(ポケットを漁る)
(取り出したのは、水晶で出来た手のひら大の林檎。透明なそれ越しに、枕をもつもこを覗き込んで……)
(無効票)
一恋・花束 2021年11月13日
……………………。
(無効票)
一恋・花束 2021年11月13日
………………。
(しばらく黙り込んで、考える仕草を見せた後)
……わかりました。
この件に関しては、先生に花束から話しておきますので。
あとでノートをうつさせてもらうとか、補習するとかで、フォローできるようにしましょう。
諷和・もこ 2021年11月13日
(驚いたように目を開いて、パチパチと瞬いて)
あ、ありがとう、ござい…ます???
(不思議そうに小首をかしげる)
(一体水晶越しに何が見えたのか、とても気になるけれど、怖くて聞けない)
(無効票)
諷和・もこ 2021年11月13日
い、いったい、何が見えたんだよ…?
(聞けないハズだったのに、脳直で思わず言葉に出してしまって)
(アッと思った時には後の祭りだった)
一恋・花束 2021年11月13日
…………。
(手元で、くるくると林檎を回して、弄んで、間を保つようにしてから)
……良いか悪いかで言うと、あんまりよくないものではあるんですけど。
その質問に答える前に、一つこちらからも聞きたいことがあります。
……この枕、どこで手に入れたんです?
諷和・もこ 2021年11月13日
んーと……
(記憶を辿る。当時は疲弊していて意識が朦朧としていてあまり覚えていない、けれど)
もしかしたら、夢だったかもしれないんだけど…
(と、念のために前置いて)
えと、ね、その時、色々あって……えと、牢屋?みたいなところに閉じ込められてたんだけど……。
(お茶をもう一口、唇を潤しながら言葉を紡ぐ)
うとうとしていた時、窓の外から、ぽいって、この枕が投げ込まれたんだよ。
誰がくれたのかは、わからないんだけど……。
(不思議だよね?と、首を傾げる。不思議とは思っているが、何故か「不審」には思っていない様子で)
一恋・花束 2021年11月13日
色々あって……ですか。
(その“色々”を掘り下げるのは、あんまり良くないようなことである気がする。けれど)
…………結論から申し上げますと。
(無効票)
一恋・花束 2021年11月13日
この枕は……花束の“遺産”でみた限り、
もこちゃんの、生命力や……それ以外にも、色んなものを吸い上げています。
もこちゃんがいっつも授業中に眠ってしまうのは、その枕のせいで、置き続ける為の体力が残ってないから……だと思います。
あるいは、吸われている体力の補填に、体が眠りを求めてしまうか。
とにかく、原因は、それです。
諷和・もこ 2021年11月13日
……生命力……。
(複雑そうな表情で、枕を見る)
……どおりで、時々目が覚めると海岸に打ち上げられてたりすると思ってたんだよ……。
寝相が悪いのかなって思ってたけど、死んじゃってたんだね、ボク。
(困ったように笑う)
(けれど、特に怖がったりおびえたりする様子もなく。「当たり前にこの呪われた枕を所持すること」も呪いの一つなのかもしれない)
(無効票)
諷和・もこ 2021年11月13日
あの…!
(バッと顔を上げ)
それじゃ、えと…この枕を持っているのが眠たくなる原因なら、眠たくならないようにする方法って、ないの、かな…?
命を吸い取る量を減らす、とか、封印?みたいなこと、したり、とか。
一恋・花束 2021年11月13日
(死、をそんなに簡単に生じさせる“これ”を放置することは、花束としてはしたくないのだけれど)
(現時点では、“切り離す”手段が見えてこない――というのが正直なところだ)
(無効票)
一恋・花束 2021年11月13日
その枕を、もうちょっと詳しく調べてみないとわかりませんが……
アプローチとしては、二つ考えられます。
一つは、所有者であるもこちゃんが、枕を“使いこなせる”ようになること。
吸い上げられる生命力を、自分で調整できるようになれば、理論上は「死ななくて」済むようになりますし、眠気もコントロールできると思います。
諷和・もこ 2021年11月13日
使いこなす……?
(枕を使いこなす、とは?)(きょとんと宇宙猫のような表情)
んと、んと……い、いっぱい寝る、とか……???
(枕の使い方、としてはこれしか浮かばなかった)
一恋・花束 2021年11月13日
普通の枕じゃないのは明らかなんですから。
どんな時に生命力を吸われるのか、どんな時なら吸われないのか。
何時間連続で眠ると生命の危機に及ぶのか、とか、色々調べることはありますよ。
…………で、二つ目は、とりあえず枕をそのまま使い続けるのは危険なので――――
(無効票)
一恋・花束 2021年11月13日
別の方法で、もこちゃんの体力を補って、枕に吸われても死なないようにする、というものです。
まあ、減るものは足していこう、という考え方ですね。
諷和・もこ 2021年11月13日
(ふむふむ、と心の中でメモを取る)
(そういえば、と)
……んと、多分、なんだけど……「誰かとお話している時」は眠くならない、かもなんだよ。
(例えば、今みたいに)
あと、専攻の…あ、薬学とか医療の授業の時も、起きていられるかな。
(指折り数えてみる。つまり、好きなことをしたり集中したり、もしくは「人らしく」活動している時なら、呪いも弱まっているのかもしれない)
(無効票)
諷和・もこ 2021年11月13日
体力…つまり、筋トレ、とか?
(コトリと首を傾げる)
(もこ自身にはほとんど魔力がないので、体力を鍛える=肉体という思考になるようで)
一恋・花束 2021年11月13日
ふむふむ……。
……………………。
(無効票)
一恋・花束 2021年11月13日
…………じゃあ通常授業の時は、そもそもあんまり先生の話を聞いてない…………?
………………まあこれはおいといて。
(無効票)
一恋・花束 2021年11月13日
基礎体力をつけるのが、勿論お手軽ではあるんですけど、
今回はお手軽に効果がほしいので、もうちょっと即物的に行きましょう。
(立ち上がって、生徒会室備え付けの棚をがさがさ漁って)
えーっと……確かこの辺に…………
(無効票)
一恋・花束 2021年11月13日
あったあった。
(花束の手から少しはみ出るぐらいの大きさの、コルクで栓がされた瓶)
(中には琥珀色の丸いキャンディがたっぷり詰まっていて)
はい、これあげます。
諷和・もこ 2021年11月13日
うっ…………。
(気まずそうに目をそらす)
(無効票)
諷和・もこ 2021年11月13日
(立ち上がり、棚へ向かう様子を不思議そうに視線で追いかける)
……?
(不意に差し出された瓶を反射的に受け取って)
…………キャンディ?
(一瞬、ビー玉かなと思ったけれど。飴玉特有の光沢に、キャンディだと気が付いた。キレイ、と、瓶を掲げて電灯の光に透かしてみたりするけども)
(何故、今これを手渡されたのか分からずに、花束さんの目を見る)
(そういえば、さっきまで怯えていたので、ちゃんと目を見るのはこれが初めてだ)
一恋・花束 2021年11月13日
(メガネのレンズ越し、赤紫の瞳が、じっと少女の顔を見据え)
蜂蜜味の、キャンディです。
無位の遺産の一つなんですが……簡単に言えば、なめると身体を元気にしてくれる、回復アイテムみたいなものです。
応急処置的ではありますが、しばらく試してみてください。
寝る前に一粒食べれば、多分、朝起きたら浜辺に流れ着くことはなくなると思います。
諷和・もこ 2021年11月13日
はちみつ。
(思わず復唱。蜂蜜は思い出の味だ。通常より効きそうな気がする)
(それにしても)
キャンディも遺産なんて、色々な遺産があるんだよー。
そういえば、ボクの拾った遺産も葉っぱとかだったし。
(思わず感心した声を上げて)
(見つめ返してくる夕暮れの、自分の瞳より暮れの空の色をした瞳を改めて見返す)
(なんとなく、色々なことを見透かされているようで、落ち着かない)
(けれど)
(無効票)
諷和・もこ 2021年11月13日
えと……あの、あ、ありがとう。
(こんな自分に心を砕いて、相談に乗ってくれることが、嬉しい)
(白い頬を赤く染めて、ペコリ、と。感謝の気持ちを乗せて、頭を下げた)
一恋・花束 2021年11月13日
いえいえ。
花束は、全生徒の味方ですから。
困っているなら、いつでも頼ってほしいですし。
出来る限り、力になりますし。
キャンディ、なくなったらいつでも来てくださいね、補充しますから。
ついでにその時、現状報告してくれると、嬉しいです。
諷和・もこ 2021年11月13日
……じ、実はね、花束さんて、こわい人かなって、思ってたんだよ。
(漏れ聞こえる逸話や噂が凄すぎて)
今日も…本当は、いっぱい怒られるかなって思ってたから。
でも、……ん、すごく優しい人だったんだよ!
(にっこにこと、歯に布着せない率直な感想を脳直で本人に言ってしまう)
ん、体調の変化とか、流れ着く頻度とか、まとめてみるんだよ。
その時はまたよろしくお願いしますなんだよ。
(コクリと頷いて、瓶を割らないように注意しながら抱えなおす)
……それにしても、そっかぁ……。
(再び、複雑そうな顔で枕を見つめる。半ば相棒で、半身のような存在で、命の恩人みたいなものだったから、余計に思うところがあるのだろう)
一恋・花束 2021年11月13日
怖いところが、ないとは言いませんけど。
でも、それって身内に向けるものじゃないですよ。
花束が怒るとしたら、誰かを、意味なく傷つけるような……そういう人相手にです。
(無効票)
一恋・花束 2021年11月13日
それから…………確かに、その枕は、花束からしたら“よくないもの”です。
でも、きっともこちゃんにとって、形はどうあれ、“ひつようなもの”何だと思います。
(無効票)
一恋・花束 2021年11月13日
上手な付き合い方を、一緒に探していきましょう。
花束からは、以上です、お時間取らせてごめんなさいね。
諷和・もこ 2021年11月13日
(そっか、と。軽く目を細める)
(誰かを傷つけて悦ぶ人は確かに存在するのを知っている。ふわふわとしているようで、性善説など全く信じていない少女は、納得したように頷いて)
……ふふ、ボクらの生徒会長は頼もしいんだよ。
頼りにさせてもらっちゃうんだよ。
(どこか誇らしげに笑い)
(無効票)
諷和・もこ 2021年11月13日
はい!がんばるんだよ!
(と、気合いを入れるように、ほうじ茶を飲みほす)
こちらこそ、忙しいのにありがとうございましたなんだよ。
諷和・もこ 2021年11月13日
(立ち上がり、木枠にギチギチと無理やりはめ込まれた扉を片手でガコン!と再び外し)
(くるり、振り返り)
それじゃあ、失礼しました。
(と、中学生らしい生真面目さで頭を下げて)
(、)
諷和・もこ 2021年11月14日
(下げたまま)
(それと、と付け加えるように)
…………今日のこの生徒会室の扉と、実験室のビーカー3個とフラスコ8個、それから教室の扉2枚と、購買部のレジスター1個、壊しちゃって、すみませんでした!!!
(付け足して)
(扉を壁に立てかけてから、逃げるように廊下を走って退出して行った)
一恋・花束 2021年11月14日
…………………………。
(、)
一恋・花束 2021年11月14日
…………しとらちゃーーーーーーーーーーん!!!!!!!!!!!