【個別】ラジオ少年となんでも屋
十埼・竜 2021年8月16日
「ラジオよーし、電池よーし」
「あとはね……そうだ、お茶でもどう?」
きみに、手のひらほどのポータブル・ラジオを握らせて、
ナンパみたいな軽薄な笑顔で……まあ、誘うのはフードコートなんだけど。
「悪いこと言わないから、きみ。使い方も聞いてから帰りなよ」
ニュー新宿モールが誇る広大なフードコート。
その一角に、学校帰りのふたりがいる。
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十埼・竜 2021年8月16日
(ここに至るまでには、ずいぶんごみごみした通りを抜けて来ただろう。大きなスーパーから小さな小さな……何の店だかわからないようなものまで。ここにはびっくりするほど、いろいろな手段で「金」を稼ごうとするひとがいる。)
(ついでに、空いたスペースに「テナント募集」の札がかかっているのも、ずいぶん目立った。)
そういえば、さ。ひびきくん。(大きなヘッドホンの白い少年は、テーブルの上に自分のバーガーセットを置いて。……本当に色々な店があるんだもんな、ここ。)
きみって、どこから来たの?
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風間・響 2021年8月16日
(いわゆる大型商業施設、というものなのだろう。近くのスーパーですら冒険の場であった身からすると、もう別の国か何かのようだ)
(きょろきょろと。それはもう忙しなさの塊にように。右へ左へと視線を走らせ、ほほぉーと声を上げていた)
んー?(二本の角を生やした小さな少年は、目の前の少年の言葉に首を傾げ)(なお、その手元には大盛りのご飯に、生姜焼き、とんかつ、からあげ。見事に茶色い食卓を完成させていた)
おいおい、まさか俺が田舎出身だからってバカにしてんのか?そりゃまぁ、東京もんじゃねぇけどよ。
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十埼・竜 2021年8月16日
(いやいや、と笑いながら首を振って)ラジオ使ったことなさそうだったからさ。どっちかっていうと田舎の方が親しみあるものじゃない? ぼくだって実家は東京湾挟んで反対側の、田舎の漁港だよ。
…………ひびきくんって毎食全力投球なの??(そんなに食べて)(その身長)(いや流石に言わぬが華……!)
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風間・響 2021年8月16日
あー、あんまお前は電化製品触んなって言われてたからなぁ。適当にいじくりまわして壊しちまうからだとよ。ひどくね?
(なんだよ、竜もおんなじ田舎者じゃねぇーかとにやり)
いやいやいや、これでも結構セーブしてんだぜ?ほんとはここにハンバーグとかカレーとか欲しいぐらいだし……って、おぃなんだその目は!?
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十埼・竜 2021年8月16日
いやぁ、いっぱい食べられて羨ましいナーの目だよ(しれっ)
(そういやこいつ、いきなり屋上の柵の強度テスト始めたっけな……)……ラジオはまあ、なるべく頑丈で防水防塵なやつ選んだけどさ。それでも優しく扱ってやってよ? 卵みたいに。
(いただきまーす。ハンバーガーにかぶりついて)(もぐもぐ)……実家でも、その「なんでも屋」やってたの?
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風間・響 2021年8月16日
はっ、この身体になってからどーも前より腹減る気がするんだよな。
(唐揚げを一つぱくり。もぐもぐ。うんまっ)
卵だったら、最終的にカチ割るんじゃね??
あ゛ー、「なんでも屋」ってのは昨日思いついたんだよ、昨日。なんなら、部屋の確保すらまだちゃんとはしてねぇし。
(ちょっとだけばつが悪そうに。視線を宙に投げ)
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十埼・竜 2021年8月16日
うん、喩えを間違ったなぁ……(沈痛な面持ち)……まあ、壊れたらぼくんとこ持ってきてよ。修理にお説教つけてあげるから……
(この身体になってから。その言葉に、目を細めた)……なんでこーなっちゃったんだろう、ね。(コーラに手を伸ばす。……ぼくだって、もう少しマシになれる体がよかったって)(思う。)
(沈みかけた感傷は苦そうな呻き声でふっと晴れた)昨日って、また、急だなぁ……(苦笑いを返して)……今どこで寝泊まりしてるの?
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風間・響 2021年8月16日
うげっ、説教は勘弁。まぁ、寝ぼけたりしてなきゃ、そうそうコレをぶん殴ったりすることもねぇだろうし。だいじょーぶだいじょーぶ。
(買ったばかりのラジオをコンコン、と硬化した腕で叩いて)(なんで、は誰も知らない。ただ、一つだけわかるのは)なっちまったもんは仕方ねぇし、意外と便利なもんだぜ?この身体も。(帽子被れなくなっちまったけどな、と笑って)
いやー、だってなぁ。こんな状況、どう見ても俺1人じゃどーしようもねぇしなぁ。(さっきは便利だと、そういった腕も所詮硬いだけで)……とりあえず昨日は学園の空き部屋に忍び込んで寝た。
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十埼・竜 2021年8月16日
(買ってそうそう潰すなよ――――と、思ったことは否めない。どうやらラジオは無事だったことに、ほっとして)
……意外と便利、か。……そのおかげでぼくもバイト出来て住めてるわけだしなあ……(四六時中聞こえる「電波」も、読み解けるようにさえなればきっと膨大な情報だ。……今はまだ、使いこなせてるとは言えないけど。)
きみって、とことんポジティブなやつだね。……わかってたけど。(その爽やかさは心地よかった。)
なんでもやるって言うけど、なんでもできるとは言わないんだ。……そんなことしてたらそのうち叱られるよ。学生寮とかだって色々あるんじゃなかったっけ……
(ふと。空きテナント募集!の貼り紙が目に留まる)……またちょっとい話があるんだけど、聴いとく?
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風間・響 2021年8月16日
おぉー、そういや竜だってあの学園にいたんだしディアボロスってやつだもんな。(じろじろと頭の先からつま先まで見て。あと、ついでにとんかつもぐもぐ)見た目、なんも変わってねーけど。なに、目からビームでも出るん??(ポジティブと言われ、まぁなーとひらひら手をふりつつ)
できるかできないかは、やってみねぇと分からないからな。出来そうなら俺がなんとかするし、できねぇならできる奴にたのみゃいいだろ。
(学生寮、という提案に。門限とか厳しそうで無理、とすぱっと言ってのけ)
お、なになに??聞いとく聞いとく。
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十埼・竜 2021年8月16日
出ません(コーラずずー)変わってないわけじゃあないんだぜ。まあでも、一番それっぽいのは……
(勿体ぶりながら、指で自分の耳元、ごつごつと異形のヘッドホンを指さして)……ぼく、きみには聞こえない世界の音が聞こえてるんだ……(多感な中学二年生らしいことを言う)「電波」って、呼んでるけど。
へぇ、オトナらしい割り切り方だ。ぼく、そういうの好きだよ。……門限無理って一体何する気なの……?
(相手が前のめりになったので、満足げににんまり。)このショッピングモール、空きテナント募集してるでしょ? きみ、ここで「なんでも屋」やればいいんじゃない? そしたら仕事も住むところも一挙に解決!(どう?と両手を広げた)
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風間・響 2021年8月16日
出ねーかー。(ちぇっ、と大きく手を組んで上に伸ばし)うぇ、世界の音って、なんじゃそりゃ。(幽霊的な?うーらーめーしーやー、みたいな)「電波」っつうと、それこそラジオからとか出てるんじゃねーの?
まー、こんだけ世界がぐっちゃぐちゃになっちまうとなー。俺も大人になっちまうわけですよー。(へへっ、と偉そうに鼻の下を指でこすり。門限についてはノー返事。お巡りさんの世話になっちまう)
いや、借りるつっても金とかどーすんだよ。家賃とか払えねぇぞ、俺。(もうこれしか現金残ってねぇし、と小銭だけになった財布を開けてみせ)(貨幣が回らなくなったこの世界、どれほどの価値があるのかはわかってないが)
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十埼・竜 2021年8月16日
実は、何からでも出てるんだぜ。通信機器は勿論……例えば、きみの体からでも。(ニヤリ。)……細かい話はそれこそ黄色クラスの授業に譲るけど、ぼくはそういうのにものすごーーーーーーく敏感になっちゃった。それが、ぼくの……何ていうかな。力だよ。
(あんまり力っぽくないけど、と、肩を竦めてバーガーを齧る)
十埼・竜 2021年8月16日
(ちら、と財布を覗き込み。わお。それでこの量のご飯平らげようと!?)そこがこのショッピングモールのいいとこなんだよ(顔の前で人差し指を揺らす)モールの運営……「わくわく商工会」の依頼をクリアすれば、実質家賃はタダだ。ディアボロスの力じゃないとできない依頼であるほど、報酬も高くなる。
ぼくが請けてる仕事は放送設備の整備とか館内放送だけど、迷子探しとか荷物の運搬なら常にひっぱりだこだ。(迷路みたいな館内、見たろ?)
「なんでも屋」といい感じに噛み合ってると思わない?
(……なんだか胡散臭い勧誘みたいになってきたな。内心苦笑い。)
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風間・響 2021年8月16日
うぉ、俺の身体からもっ!!?
(慌てて立ち上がって、身体をぺたぺた触って)(まじかよ、俺って電波人間だったのかよ!!……電波人間って、なんだ??)
いや、すげぇじゃねぇか、それ。つまりあれだろ、こう、世界をぜーんぶ感じられる的な。つまり、世界征服完了だな!
(おいおい、やるじゃねーか、とバシバシ肩を叩き。机が揺れる勢いで)
風間・響 2021年8月16日
……タ、ダ……だって???
(理解不能。理解不能。タダってあれだろ。0円ってことだろ。0円って、タダってことだろ。おいおいまじかよ、ぱねぇ)
そりゃばっちり最高に合うじゃねぇか!!ってか、空き家があるうちに申し込まねぇと!どこに行きゃいいんだ!?
(慌てて周りを見渡し。今にも駆けだしそうな勢いで)
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十埼・竜 2021年8月16日
まっ、ちょっ、折れる!!(ついでに咳き込む。)げほっ……きみ、ぼくの肩を黒板消し感覚で叩くのやめてよね!!!(意外と声は大きく通る。他のお客さんがナンダナンダケンカカみたいな好機の目を向けて来た。顔を伏せる。そうじゃないんです……)
(息を整えて、)
……世界全部が感じられる、うん。そーだよ。……きみほんと、バカみたいにポジティブだなあ……
十埼・竜 2021年8月16日
(そう呼ばれるのは、正直)(悪い気はしない。だって中学二年生男子だぜ。)
十埼・竜 2021年8月16日
……きみみたいな反応見るのがやめられなくて詐欺師ってのは生まれるんだろうなあ……(小声。いや、詐欺じゃあないけどさ)
おっけーおっけー、ステイステイ。……じゃ、ぼくが食べ終わるまで待っててよ。そしたらサービスセンター、連れてってあげるからさ。空き家は逃げないよ?……いっぱいあるしねぇ。
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風間・響 2021年8月16日
おいおい、黒板消しよりは頑丈だろ、いくら竜でもよ。(とはいえ、やめてと言われたなら手を止める。素直だ)
(周りからの視線に、あぁん、やんのかこらとガンをつけて。喧嘩腰)
おう。ステイだな、ステイ。……いや、俺犬じゃねーし!?
(だがまぁ、とりあえず飯。それには同意だ。冷めちまうし)(おとなしく座り直して、生姜焼きをかきこんで)
んでは、はんでほんはにほほにふわひいはへ??(訳:んでさ、なんでそんなにここに詳しいわけ??)
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十埼・竜 2021年8月16日
(ガンつけ回りだしたので更にステイ、ステイ)(頭を下げる。大丈夫です噛み付きません本当はいい子なんです)
……。(何言ってるかわからなくても、思考の方向や意志の手触りみたいなものが、なんとなくわかる。こればかりは、この力は便利だ。つまりこう言いたいんだろう、「何でここに詳しいのか?」)
……(軽く、ヘッドホンの上から耳を押さえながら)言ったろ。ぼくもここで働いて、一人で住んでるからさ。……この騒ぎで住むとこなくなっちゃったのは、お互い様ってこと。
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風間・響 2021年8月16日
(がるるる、長くなった犬歯をむき出しにして警戒してみせ)(8割がた冗談だが、2割は本気)
んぐっ(飲み込んで)
おいおい、中2でいきなり一人暮らしとか意外と肝が据わってるじゃねぇか、竜。(感心した風につぶやいて。同い年なのに、すげぇなコイツ)え、なに。竜って家事スキル高め系男子??
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十埼・竜 2021年8月16日
いきなりじゃー、ないんだけどね……(からから。残り少なくなって、コーラからは氷の音がする)ぼく、もともと海の反対側が実家だって言ったろ? 新宿にいたのは、入院してたからさ。ひとりで。
家事は……実家いた頃から身の回りのことは父さんと手分けしてやってたし、でも別に得意なわけじゃないよ。……生姜焼きくらいは作れるけど。
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風間・響 2021年8月16日
わーお、マジかよ。一人暮らし大先輩じゃねーか。ちーっす、先輩よろしゃーっす!!(入院云々よりも、一人暮らし歴長いことのほうが重要らしい。こう、秘訣とか聞けそうじゃん?)(ほれ、上納品だ。とばかりに、余ったとんかつを一切れ箸でつかんで差し出し)
いやいや、生姜焼き作れるとかそれもうレストランなみじゃねーか。シェフか!シェフ十埼か!!
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十埼・竜 2021年8月16日
……。(差し出されたとんかつ(おいしそう))(バーガーセットなので皿も箸も無し、しかも食べ終えて畳んでしまってるし)
……きみなぁ……(そんなら食べさせてもらうしかないじゃあないか。溜息吐いて、あーん、と箸の前に口を開けた。)
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風間・響 2021年8月16日
美味いぜ、コレ。(ほれ、あーん。と口の中にとんかつを放り込み)(そのあと、自身は残った唐揚げなどをばくばく勢いよく片付けはじめ)(特段、気にした様子はなかった)
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十埼・竜 2021年8月16日
(――――十埼竜、一応そこそこ顔のいい部類である)
(なんだか妙な視線を(主に若い女性から)向けられている気がしたが、気のせいだと思い込もうとした)
あ、ほんとにおいしい。結構アタリ多くてうれしいな、このフードコート。ここに住むならひびきくんの食生活もちょっと安心だね。
……生姜焼きなんて結構簡単だぜ?(ずずー。コーラを飲み干して)
ごちそうさまでした。(割と丁寧に、両手を合わせた。)
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風間・響 2021年8月16日
おー、確かにな。このクオリティの飯がいつでも食えるなら、働きがいもあるってもんだ。(なんでも屋をやる目的が、美味い飯のためにすり替わりそう。そんな瞬間だった)
お、もう食っちまったか?ちょい待ってろよ。(残った肉と米を一気に。喉を詰まらせて、どんどんと自分の胸を叩いた)
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十埼・竜 2021年8月16日
わ、と、大丈夫? もう、そんな一気に詰め込むから……
(案じながら、ふと空になった皿の数にスン……と冷静になった。詰め込むったって限度があるよな……)
……成長期は今からなのかな……(こんどはしっかり声に出てしまった)
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風間・響 2021年8月16日
げふっ、ごふっ。やべぇ、急ぎすぎたわ……!?(コップの水を一気にあおって無理やり飲み込んで。ふぅ、と一息)
……んぁ?おい、今成長期とか聞こえたんだが!!?
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十埼・竜 2021年8月16日
ひぇ(ビクッッ)…………成長期になんかヤな思い出が…………?
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風間・響 2021年8月16日
ねぇよ!!ただ、どいつもこいつもチビチビチビチビ……全員ぶっとばしてやったけどなっ。
(思い出してイライラしたのか、ぼきりと持っていた割りばしを握り折り)
風間・響 2021年8月16日
……
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十埼・竜 2021年8月16日
(二度と言うまい。心にしっっっかり刻んだ)
……ひびきくんにぶっとばされたらぼくコナゴナになる自信があるよ……
うん。ひびきくんくらい器のでかい男はそうそういないよ。大丈夫大丈夫。(恐怖混じりのフォローはどうしたってやや強引になるのだ)
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風間・響 2021年8月16日
あぁん……?(ギッと鋭い視線を竜に向け──)
だろ~!?そうだよなぁ、やっぱ竜は話の分かるやつじゃねーか。そうそう、俺ほどビッグな男はなかなかいねぇよなぁ!
(破顔して大喜びだった)
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十埼・竜 2021年8月16日
ヒィッ……
(しかしっ……正解っ……!グッドコミュニケーションっ……!!)(心の中でガッツポーズ)
……そうそうそうそう、その上今からお店出そうってんだろ?これはもう一国の主と言っても過言ではないよね!
(上機嫌なこの流れでスッと手続きに連れて行こう!そうしよう! トレイを持ち上げて)早速、物件を見せてもらいに行こうか?
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風間・響 2021年8月16日
OKOK,んじゃぁどんな俺の城にすっか見に行くとしますか!!
(大変ご機嫌で。いったいモールのテナントにどんな幻想を抱いているのか。頭の中では、きっと戦国時代の城がそのまま思い描かれていることだろう)
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十埼・竜 2021年8月16日
(トレイを返して、ふたたびテナントの迷宮へと歩き出す。)
(そういえばラジオの使い方、ちゃんと教えたっけな。……思い出したのは、別れてからだった。)
(教えたと思う)(……たぶん。)
(帰る)
風間・響 2021年8月16日
(時は金なり、とばかりに勢いよくトレイを返却。いそがねぇと俺の城が!?とばかりに竜を急かし)
(買ったラジオを箱から出して、教わった通りに付けてみる)(ちゃんと……電源が入った!!)(だが、鬼頭……いや、鳥頭なので)(合わせる周波数を忘れていた。流れるのは、悲しいザザーっという音ばかり)
(帰る)