【模擬戦】暁・紫乃VS奴崎・娑婆蔵
奴崎・娑婆蔵 2021年11月3日
果し状
晩秋の候、奴崎・娑婆蔵様におかれましては、益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。
平素はひとかたならぬご高配を賜り、ありがとうございます。
つきましては、ささやかなごあいさつ【カチコミ】をお届けいたします。ご笑納いただければ幸いに存じます。
組員皆様よいお年を過ごされますよう、お祈り申し上げます。
略儀ながら、書状にて失礼させていただきます。
暁・紫乃
※
●世界:新宿島
●時:夜分
●所:奴崎組事務所敷地内「だだっぴろい駐車場」
●使用ルール
https://tw7.t-walker.jp/club/thread?thread_id=2052
1
暁・紫乃 2021年11月3日
『Hey! We live in SYABA Zone!』
(唐突に聞こえた掛け声は頭上から。見上げれば冴え冴えと輝く月をバックに電柱の上に乗って裾をバッサバッサさせたサイドテールチャイナパーカー女子小学生の姿!)
一度は暴力の嵐によって破壊され崩れ去ったものでも、命の鼓動が残っていれば、必ずいつかは蘇る……。人、それを――『復活』というの!
(風が強いのかめっちゃよたよたしているが口上はしっかりと切った)
奴崎・娑婆蔵 2021年11月4日
(何やら歌が聞こえて来た…)
どうもおっかねえ字面に「しょうどう」とルビを振っているような気がしてなりやせんねえ…?
(さて音の出元isいずことばかり、夜闇の中をぐるりぐるりと視線で走査しつつ耳を澄ます。行き当たったのは――上。電柱の、上か)
…。……。………。
奴崎・娑婆蔵 2021年11月4日
オラッオラッ。 (電柱に雪駄履きの足をひたりと押し付け、はいユッサユッサユッサ)
暁・紫乃 2021年11月4日
(つるり、と足を滑らせ真っ逆さまに落ちてDESIRE。ご、の音の後にむ、と呻き声が聞こえ駐車場に横たわる小学生)
(数分後……。よろよろと起き上がり頭を擦りつつ)
……ふ。リターナーでなければ即死だったの。
(目尻に涙を浮かべながら立ち上がるその姿は、確かにあの頃の――いや、おそらく記憶にあった姿より少し前のモノ)
奴崎・娑婆蔵 2021年11月5日
…? ははぁ、こいつァ―― (おなご一人出し抜けに墜落させておきながら、なんともサラッとした素振りで、その面差しを覗き込むように近場にしゃがみ込みーの)
…リターナー。リターナーと来やしたか。
お前さん、お前さん「も」――どうも魂が流れ着いた口かァ。
暁・紫乃 2021年11月5日
(覗き込まれた瞳を真っ向から見つめ返す)
……なるほどなの。『組長』だけど『組長』じゃない。
そんな状態が今の組長って感じなの。
(くるりと踵を返し)
その口ぶりだとやっぱりこっちには武蔵坂学園は存在しないみたいなの。まあ、だから何って感じはあるけど――。
(くるりくるりとステップを踏み)
自分自身の現状把握の為にも、喧嘩ァ売らせてもらうぜなの!
(ぴたりと静止し正対したその口元には当時と変わらぬ、無邪気な、悪意の欠片も見せぬ殺意の籠った笑顔が浮かんでいた)
奴崎・娑婆蔵 2021年11月5日
(――だけど、――じゃない。)
…カハハ。話が早くてよござんす。 (笑って応じる。)
(相手が良い塩梅に間合いを取る様を見遣りながら、こちらもすっくと立ち上がる。黒鞘の柄に左手をゆるりと置く)
そうそう。娑婆がどうなっていようと、結局やるこたァ変わりゃしねえ――
奴崎・娑婆蔵 2021年11月5日
付き合って貰いやすぜ「暁のお嬢」?
青春の続きに未練があってしょうのねえ、三十路男の恥ずかしい檜舞台でさァ。
奴崎・娑婆蔵 2021年11月5日
【先攻後攻判定】
武装訓練ネットワーク番外編――『喧嘩仁義』。
この再会を。
その再開を。…開催を!
ここに重ねて宣言致しやす! (左手親指の跳ねる鯉口三寸!)
暁・紫乃 2021年11月6日
【先攻後攻判定】
あっれ!? 組長30なの!?
そんなスパロボみたいな年齢とは異世界転生恐るべしなの!
(胸元から取り出すのはかつて《スレイヤーカード》と呼ばれていたモノ。だが今はこちらの世界へ解凍、適応を果たした《ディアボロスカード》だ)
はい起動なの!
(パキィン! とカードが割れ無手だった両手にそれぞれ握られているのは二振りのチェーンソー剣と、足元にはインラインスケートの様なブーツ)
目ェ醒ませなの!『百足姫』!『アトラクナクア』!
(ギチリ、と生々しい音ともに生えた虫の足にも似た刃が轟音を上げ高速回転を始める。その心地よい振動を感じながら)
あえて今はこう名乗らせてもらうの!
武蔵坂学園灼滅者、暁・紫乃――推して参るなの!
(口火は切って落とされた)
暁・紫乃 2021年11月6日
【先攻・攻撃】
(エアシューズに熱が入る。一瞬の溜めから生まれるのは爆発的な推進力。両のチェン剣が先、アスファルトを削り、火花を散らしながら一気に娑婆蔵へ肉薄する)
紫乃のチェン剣が――
(眼前2m、身を捻りながら両の足で大きく踏み切る。右回転に併せながら耳障りなほどの唸りを上げる左右のチェン剣を横一文字に奮うそれは)
光って唸って大騒ぎなのー!!
(『騒音刃【ソウオウジン】』だ!)
奴崎・娑婆蔵 2021年11月6日
【防御】
(動力を積んだ履物、そして剣。しかも二刀。並の使い手ならば初めの一歩でスッ転ぶかしてもおかしくなかろう初速/加速/得物の重量――だがそれを、それらを、苦も無く駆りこなしてはキッチリ狙って振り回して来るという。もうこの初手を目の当たりにしただけで、相手が尋常の女児ではねえことは分かろうというものだ)
掛かって来なせえ――、「盾の型」。
(応じてこちらも、足の置き所こそそのままに、立ち構え方を少しばかり変えた。胸部中央――心臓部を下げて隠すように、左半身を前に出す。続けて、腰の左の黒鞘を「縦向き」になるようちょいと引き上げた。鞘も身の守りへと用いる、刀法の一だ)
「ポジションはディフェンダーで行く」。
(眼前! 二枚揃ったチェーンソー剣の切っ先! 騒音!)
【HP5】
奴崎・娑婆蔵 2021年11月6日
【攻撃】
(――ギャギ!!!)
(黒き鉄鞘が「チェーンソー、かつ剣」とかいう殺意の搭載度合いがイカレた凶器を相手に受けた。受けてのけた。鞘の横腹でチェン剣二刀の横一文字を受けるや、そのまま、受けているだけでも断続的にガリガリとエッジを回してきやがる刃部を鞘で制したまま――)
(右片手抜刀)
――〝ティアァズ〟。
(紫乃の首付け根から入って脇腹までを目掛けて斜に斬り落とさん。剣を、振り下ろす!)
【HP5】
奴崎・娑婆蔵 2021年11月6日
【娑婆蔵、攻撃スーパークリティカル! 確定ダメージ2!】
【暁の攻撃に移行】
暁・紫乃 2021年11月6日
【攻撃】
(攻撃が来たことを感知したわけじゃあない。言うなれば)
(本能。殺人鬼としての本能が身体を捻ることを選択した)
(ぞぶり、と熱い鉄塊が差し込まれたような熱からの)
(にちゃり、と感じ慣れたぬめりを帯びた液体)
ぎ――!
(フルスロットルのエアシューズが娑婆蔵との距離を取る。赤い水滴がアスファルトを濡らすがそんなことを気にしてる暇はない)
初手から殺しに来るたァ――。
(だが今の一合、一撃でわかった。あれは『撫桐・娑婆蔵』ではなく)
やってくれんぜなの!
(その『闇』だ)
(痛みは我慢できるが出血量は如何ともし難い。ならばここは遠距離から)
ご当地の力を借りて、今必殺の――
(腹部、丹田のあたりに紅い閃光が灯る。それは明滅と共に大きくなり)
せ・い・き・ま・つ
(再び凝縮され、赤い一条の光が夜闇を)
ビィィィィィィィィイイイイイイイムッッッッッ!!!
(切り裂いた)
【HP3】
奴崎・娑婆蔵 2021年11月6日
【防御】
(顔面包帯の下)
(人ひとりを初手から八ツ裂きにしに行った手合いのその貌、その口元は、鼻先唇そして顎が――笑みの形に曲がっているのだ)
奴崎・娑婆蔵 2021年11月6日
――狭いようで広いようで狭い島でさァ。噂は聞き及んでおりやすとも。
お前さん、やはり「此度も」「あの」世紀末と名の付く界隈に身ィ寄せておいでってなァ所で――
ござんす、か、と!
(飛来するビームに対し、刀身を「沿わせる」ように差し上げ――)
【HP5】
奴崎・娑婆蔵 2021年11月6日
【攻撃】
(じゅんッッッ)
(ビームの最先端に刀身を沿わせ、諸手で握る柄を小刻みにハネ上げる。――ビームを「反らした」。被弾を肩口を灼かれるに留め、ビームを〝捌いた〟)
…妨の型。
「ポジションはジャマーで行く」。
(一息つきつつ、すり足でじわりじわりと横手へと立ち位置をずらす。真っ直ぐ飛来する飛び道具に対する警戒を見せながら、と、その体の輪郭から黒くどろりと凝った殺気の具象――『鏖殺領域』の黒い薄靄を棚引かせ始める)
奴崎・娑婆蔵 2021年11月6日
――「トンカラトンと言え」。
(たたん、と片手の五指が刀の柄を手遊びのように順繰りに叩く)
(直後)
(暁・紫乃の刃傷箇所より「包帯」がぞわりと繁茂し、その身を拘束せんと蠢き始める――!)
【HP4】
暁・紫乃 2021年11月6日
【防御】
「トンカラトンと言え」
(耳から入ったその言葉から傷口への違和感、続く痛痒)
(恐る恐る見やれば、傷口から生えるは薄汚れた『包帯』)
ちッ――!
(一目で理解した。呪詛の類の業だ)
(両のチェン剣を放り出し新たな獲物を呼び覚ます)
暁・紫乃 2021年11月6日
断斬鋏――『紅閻魔』。
(今もこの身を拘束せんと迫る呪詛の包帯。呪詛に対抗するには)
ちっくそーーーー! 女は度胸なのー!
(より強力な呪詛で『上書き』する、だ!)
(傷口を抉るように鋏の刃を突き入れる。ぎ、と呻き声が漏れるが我慢、我慢する)
(一段深くなった傷は鮮血こそ生み出すものの包帯の浸食を堰き止めた。血が足りない頭がぐらりと揺れるが)
トンカラトンの包帯が『パー』なら……
(シャキシャキシャキと刃が鳴りヌンチャクが如く背を、脇を、肩を滑り)
こっちはチョキなの!!
(エアシューズにより突撃再び。大きく開いた2枚の刃が)
(トンカ/ラトン すべく空を薙ぐ)
【HP2】
奴崎・娑婆蔵 2021年11月6日
【暁、攻撃ファンブル! 娑婆蔵の攻撃に移行】
【攻撃】
――ははぁん? (刀を片手にぶら下げながら、まるで暖簾でも潜るような挙措で、軽く低頭ざま数歩進む。それだけの動作で、エアシューズでカッ飛んで来たチェンソー双剣の撃の直下を通り過ぎた。そして悠々振り返る。距離を開いた、紫乃の姿を)
あっしの『トンカラ斬り』の仕掛けを即座に読み取り――、いや対処が早ェ。さすがの思い切りの良さでござんすねえ。
(言いながら、宙に遊ばせた我が妖刀『トンカラ刀』の刀身を、これまた手遊びのようにくるくると小さく回し…その剣に、鏖殺の殺気たる黒い薄靄をぐるぐると纏い――)
奴崎・娑婆蔵 2021年11月6日
狙の型。
(じゃきり。)
(頬の脇にまで引き上げた掌を上向きに構える。その手に剣の柄を握る。紫乃へと、切っ先を、ひたりと差し向ける。構える。まるで遠方に見える像を目の前としているが如く、これより振るう太刀筋にて斬らんとばかりに――)
「ポジションはスナイパーで行く」。
(踏み出し一歩。「突き」を素振る)
(ただしその突きからは、その切っ先からは、出し抜けに一筋の黒い光線が伸び、紫乃を射んと迸るのだ!!)
【HP4】
暁・紫乃 2021年11月8日
【防御】
(避けられ、いやさ奔らされ過ぎた)
(急いで向きを変えようと両足に力を籠めるが)
(ぞわり)
(再びの悪寒。身体を廻す暇もない。視線だけを)
(送るようにそちらを見ればこちらを射抜かんとする視線。それと、切っ先)
(チェン剣の取り回しでは防御が間に合わない。そう判断するが早いか両手から武器を捨て即死だけ避けるために脳と心臓を隠す様に防御を固め)
(いや――だめだ)
(これでは防げない)
(あの攻撃はこの程度の防御あっさり抜けてくる)
(ならばもう一手)
『殺人気』――。
(赤黒い風にも似た闘気が全身から吹き上がる)
全……開ッ!
暁・紫乃 2021年11月8日
(どう、と身体が後ろに重力でもあるんじゃないかという勢いでぶっ飛ばされた)
(アスファルトを一度、二度、三度バウンドし駐車場の大外、囲いのフェンスにぶつかってようやくその身を止めた)
――は。
(即死は免れた。だがそれでも)
(「地力が違い過ぎるって」)
(フェンスの金網に貼り付けられ身動きのとれぬこちらに向かって)
(ひたり)
(ひたり)
(ひたひたひたひた)
(足音が近づく)
(そりゃそうだろう。とどめを刺すのに格好の的が無造作に転がってるのだ)
(『自分』でもそうするさ)
(近づいていた音が止まる)
(ゆっくりと目を開けると、真っ赤な月を背中に背負った『化け物』確かにこちらを見て嗤っていやがった)
【HP1】
※RP的に一回リアクション下さい。お願いします。
奴崎・娑婆蔵 2021年11月8日
(ひたり。ひたり。ひた、ひた、ひた――)
ふん。ふん。ふん、ふふ、ふん。
ふん。ふん。ふん、ふふ、ふん――
(抜き身の刀を片手で担ぎ、紫乃を目指して歩んで進む。月下、雪駄の足音がいやに通って響こう)
…おう。どうしなすった?
パラドクス、クロノオブジェクト、いっぺん死を閲した勘定のその躰――まァだ慣れやせんか? ええ?
〝ホルダー〟の二ツ名がァ。聞いて呆れて泣きやすぜ?
暁・紫乃 2021年11月8日
は。
流石だぜなのくみちょー。ここまで力に差があるとは紫乃の目をもってしても見抜けなかったの。
(おぼつかない足取りでゆっくりと立ち上がる。今は無手だが、その気になれば解体ナイフからガトリングガンまで取り出せる。が)
(そうじゃねぇよなぁなの)
(血塗れのポケットから取り出すのは、銀色のカードホルダー)
(その一枚を二本指でピッと抜き出し、相手に絵柄が見えるように)
(其処に描かれているのはかつて撫桐組で過ごした姿。だがそれはまだかつてのスレイヤーカードのまま)
(だが)
暁・紫乃 2021年11月8日
……時間なの。
(解凍の時間は稼いだ。なら後は)
適応しろよ、〝ディアボロスカード〟! 起動なの!
(パキィン! と硝子を叩き壊したような音が響き紫乃の身体を噴き上げる光が包む。その光がやんだ後、)
……ふ、ぅ。
(カードに描かれた絵姿通り、眞白に青と紫をの華を散らした着流しを片肌脱いで、背丈より長い野太刀を背負った少女の姿)
再び、名乗らせて貰います組長。
(視線の鋭さも、口調すらも冷たく塗り替えた)
〝元〟撫桐組用心棒、薬丸示現流剣士――暁・紫乃。
組の誇りに則り
(かつての構成員が)
〝撫で斬りにしてやりまさァ!〟
(其処に居た)
暁・紫乃 2021年11月8日
【攻撃】
(鞘に納めたの野太刀を腰にゆるりと立つ)
(演出は派手だが傷が塞がったわけでもない)
(よくて二合、無理を通して三合が関の山のこの身体)
(それでも)
ぉ――。
(息を吸う。相手を狙う)
(これから繰り出すは神速の三撃)
(音をも超えた猿叫をもって)
(抜き)
(切り返し)
(斬り払う)
(さらにパラドクスに昇華されたこの一連が、正に刹那で襲い掛かる)
(後の事は後で考える)
(今はこの刃を目の前に届かせる)
(と、)
(と身体が前へ)
(視線と意地が、交差する)
奴崎・娑婆蔵 2021年11月10日
【防御】
(その暁・紫乃の姿を、居住まいを、迫り来る挙措と技の冴えそして気迫から読み解くに――)
…? ははぁ。
(「前の」力を、「今の」力をとして、今この時きっちり慣らして仕上げて来たのだと、どうやら、そういう――)
…よござんす。
(雑に担いでいた刀の切っ先を、ゆるりと降ろす)
奴崎・娑婆蔵 2021年11月10日
〝元〟六■■人衆序■番外。
奴崎組組長、奴崎娑婆蔵――『八ツ裂き娑婆蔵』。
(左腕をブンと天高く振り上げる。着流しの袖が膨れて暴れる程に豪速で打ち振るう。その一挙手で、肩に引っ掛けていた羽織代わりの背広を明後日へとブン投げた)
〝壊の型〟。 (構えは正眼)
「ポジションはクラッシャーで行く」! (柄を両手でしっかと握る! 相対す!!)
【HP4】
奴崎・娑婆蔵 2021年11月10日
【攻撃】
(初手の「抜き」を、目で追うでなし、吹き寄せる風よりも先に予感だけで下がってかわす)
(続く「切り返し」は、即応、正眼より切っ先を跳ね上げるや刀身の腹で受ける)
(畳み掛ける――いや否、体感としては実に〝ほぼほぼ同時〟だ――ともあれ三撃目の「斬り払い」。一瞬柄に握力を籠め損ないでもしたかのような手首の返しを以って、己の妖刀の刃の向きを逆側にでんぐり返す。受ける! 受け止める!)
(野太刀相手にカチ合わせる二尺六寸。右すり足一歩、紫乃の懐へと僅かに侵襲ざま、刀の握りに籠める力と掛ける体重の加減とで競り合いに持ち込まんとする一瞬――)
…サン。ニイ。イチ。
奴崎・娑婆蔵 2021年11月10日
(――紫乃の首付け根、鎖骨の窪を目掛けて。)
(天高くより白木拵えの短刀が一本。綺麗に切っ先を差し向けて、夜闇に銀光を跳ねながら、垂直に、ひゅぅん、と落ち来るのだ)
【HP4】
暁・紫乃 2021年11月11日
【防御】
(火花飛び散る鍔迫り合い)
(いや、まずい。こちらは満身創痍なのだ)
(こんなことで体力を減じては次の刃を振るうのにも支障が出る)
(足だ。足で捌け)
(捩るように身体を横にそしてその背後を――)
暁・紫乃 2021年11月11日
【攻撃】
(抜けた瞬間、脇を掠めるように降る銀閃)
(アスファルトに跳ね返ったそれを見た時、背筋が凍った)
(さっきの放り捨てた背広。それと同時に)
仕込んでやがりましたか――!
(真向からやり合う体力がないのが幸いした。あのまま鍔迫り合いを3秒、いやさ2秒続けていた日にゃあ)
(だが)
(こちらの位置取りは完璧。踏鞴を踏むように前へと体勢を崩した娑婆蔵の背中目掛けて)
(八相『蜻蛉』、その一撃は迅雷の如く)
(振り下ろされる)
【HP1】
奴崎・娑婆蔵 2021年11月11日
【防御】
(「仕込んでやがりましたか」?) 応とも。 (――羽織りものを放り捨てる挙措に交えて、投げたのだ。)
…命中率67パーは固いかと見やしたが。引きが強ェな、お前さん。
(瞬間、前傾にまろぶ態勢。肩越しに振り返らんとした視界の端に野太刀の八相を見とめる――よりも先に、吹き寄せて来る圧を感じた。打ち下ろされ来る一撃があった。雪駄履きの足を杭の如く地へ踏み締める)
【HP4】
奴崎・娑婆蔵 2021年11月11日
【攻撃】
(どぼォ!!!)
(――直後。背面/肩口より、八相からの野太刀が入った。が)
決死こそが〝見えた未来〟を覆すモンであると、まあまあ、相場は決まっておりやす――
(崩れない。頽れない。立っている。立って、立っていて――来ると分かって、喰らうと分かって――受けた。喰らった。その上で立っている。硬き背と即・致死には遠き部位とを筋骨の間隙を理解し抜いた上で盾として用いたのだ。裂ける傷、噴く血、剣圧に圧されて今にも落ち掛ける膝)
命中率予測。
この――、先読みの作法。
(だが)
…アアそうだ。当世風の呼び方を思い付きやしたぜ?
(今この瞬間、身を挺して、紫乃の挙動の前後を縛している――!)
奴崎・娑婆蔵 2021年11月12日
(紫乃に背を向け、肩に剣を打ち込まれては片膝にまで沈まされた態勢より――)
チェイン〝バベル〟。
(刀の柄の握りを両逆手にシフト。)
(妖刀の刀身に己の脇下を通して潜らせ、背後の紫乃の胴を突かん)
【HP3】
奴崎・娑婆蔵 2021年11月12日
【攻撃スーパークリティカル! 確定ダメージ2!】
暁・紫乃 2021年11月12日
【HP-1】
(一矢報いた、という手応えと同時)
(胸元から生えた白刃を呆けるように見つめる)
(こちらを見ることもせず、それを引き抜く背中)
こ、ぶ――。
(臓腑を抜けて口の端から真っ赤な血が零れ落ちた)
(『また、届かなかったか』)
(力が抜ける。限界に近い身体は膝から崩れ落ち)
(『まあ、見立て通りではあったわけだが』)
(とさり、とその身がアスファルトへと横たえた)
【敗北】
奴崎・娑婆蔵 2021年11月12日
―――――、
(突いた。刺した。抜く。ゆぅるりと立ち上がるや、紫乃が倒れる様を背、虚空へ一度妖刀を血振る。宙へと片手打ちで描く横一文字。その挙措を演じ終わる頃には、刀身が纏う〝呪いの包帯〟のヴィジョンが、血脂の類をざっと拭き上げていた)
餓鬼道、刀途――アアいや。亡者同士の斬り合いで獄卒役気取りも無ェか? であればここは正しく等活地獄でござんすね、カハハ。
…そのまま10分寝てなせえ。すると涼しい風が吹く。肉も骨も臓腑もたちまち元通りってなモンでさァ――
奴崎・娑婆蔵 2021年11月12日
【勝利!】
死角剣〝黒死斬〟。 (納刀。鍔鳴。)
暁・紫乃 2021年11月13日
(ひゅるりと風が吹く)
(秋も終わり冬も押し迫ったこの季節)
(伏せた娘のその傍らに)
(気づけば見える幽鬼のような姿)
(黒い帽子で視線を切っちゃあいるが、シニカルに笑うその姿)
(彼のモノが笑いながら木の葉の騒めきの様に掠れた音を出す)
『はっはっは。まあ喧嘩売ったこいつの自業自得なんだけどさ』
『程々で頼むぜ、娑婆蔵さんよ』
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(言って男の姿は消え去った)
(晩秋の夜の怪談じみた一幕)
奴崎・娑婆蔵 2021年11月13日
…? カハハァ。――「愚妹愚妹」と言いつつも。可愛くて仕方ねえんじゃァありやせんか、ええ?
(なんせこっちもオバケみたいな見目で通った怪人である。幽鬼怪異の影を感じた所で、年来の見知りに返すような調子で嘯くのだ)
来た…わけじゃァ、ねえか。どうも〝念〟の類でございやしょうか? まあまあともあれ――、へい。注文はしかと聞かせて頂きやした。四年か、五年か、六年か――宅の才媛。この魂を訪ねておいでなすったってんなら、しかと預からせて頂きやす。
奴崎・娑婆蔵 2021年11月13日
もっとも、世話になるのは「あっしこそ」ってなァ始末になるだろう件は、既に見えちゃァおりやすが、と――
(振り返る)
(見れば、そこには誰も居らず――いや紫乃一人が臥している様が見えた。)
暁・紫乃 2021年11月14日
(目が、覚めた)
(なるほど。こちらではこういった感じでダメージから目覚めるのか)
(身体にある違和感は傷口が癒着した際の軽い引きつりのようなもの)
(あまり気持ちのいいものではないが、精神的にも安定している)
(体を起こし顔を上げると、そこにはトンカラトンと謳う怪異が一匹)
(呵々、と嗤うそれに対し、野太刀を納め、膝を付きつつ首を垂れる)
暁・紫乃 2021年11月14日
流石は組長、現在【いま】の技術【わざ】では一太刀が精一杯でした。
(瞳を伏せたまま)
それでは改めましてになりますが
(首を垂れたまま)
この暁・紫乃、
(ただ淡々と)
再び組長の傘下へと降りたいと存じます。
(これからの道行きを口にした)
奴崎・娑婆蔵 2021年11月14日
応。 (着流しの袖の裡へ互い違いに手を突っ込んでは、悠々立つ。白着流しのいでたちの内、その「一太刀」に刻まれた刃傷だけが、だくだくと朱かった)
力ァ貸してやって下せえ。
――始めやすぜ。青春の続きでさァ。
暁・紫乃 2021年11月14日
(頭を上げ、身を起こしながら後ろへ下がる)
(己が肩口あたりを雑に掴み、引き抜くように腕を振るえば)
(外套がたなびくようにすべての衣装が翻り、1枚のカードへと還る)
(残ったのは最初の通り、チャイナパーカーを風に揺らす少女のみ)
暁・紫乃 2021年11月14日
ふーんだ! 一回勝ったからっていい気にならないでよねなの!
紫乃が本気になればビルとか街が倒壊しちゃって大惨事になるから手加減しただけなの!
(衣装が変われば口調も変わる。当然のように零れる悪態に目の前の妖怪の苦笑が見える)
(すてててて、と背中を向けて駆けだすが数m離れたところでばっと振り向き)
覚えてやがれなのー! お前のかーちゃんトンカラトーン!
(締まらない捨て台詞を吐いて、この場から完全に消え失せた)
(2018年のあの日から)
(止まったアオハルが、ようやっと)
(音を立てて動き出す)
(トン、カラ、トン)
(トン、カラ、トン――と)
【終了】