【戦】その一瞬に全てを賭けて
音乃宮・氷奏 2021年10月29日
「友人として、本気で戦ってくれたまえ」
番長に追いつく、それは途轍もなく遠い旅になるだろう。
けれど、『遠い道のり』は、諦める理由にはならない。
さぁ、これはその第一歩───劇場の幕を上げよう。
――――――――――――――――――――――――――
発言可能
#竜城・陸
#音乃宮・氷奏
1
竜城・陸 2021年10月29日
(思考は、寸断)
(予備動作)
・・・・ ・・・・・
(つまりは、攻撃の予兆)
(そうであることさえ判れば、それが、どこから、どのように飛んでくるものであっても、)
(無効票)
竜城・陸 2021年10月29日
(“その攻撃が、人為らざる者を傷つけることはない”)
(“そういうもの”だ)
(――視えざる障壁に“何か”が弾かれる)
(それに気付いてやっと、竜はその存在を察した)
……おや。こんなものを仕込んでたんだ?
気付かなかったな。いい手だ。
(――“攻撃が来る”と思っていなければ、概念の楯はこれを防がなかっただろう)
(無効票)
竜城・陸 2021年10月29日
(緩やかに翼を広げて、軽く、空に浮き上がる)
それ、グスタフが作ったんだろう?
(世間話でも振るような声音だけれど、)
(それとは対照的に、決闘場内には底冷えのするような冷気が満ちてゆく)
(停滞、静寂、沈黙齎す氷の権能が、じわりと場を染め始め)
(――命を、熱を、侵していく)
(生み出される氷槍はその数をいや増して、未だ音を奏で続ける楽器諸共、彼の身体を穿とうと降り注ぐ)
音乃宮・氷奏 2021年10月29日
お褒めに与り光栄ですねえ!
そ、さっきのはグスタフの作った、ボクだけの武装。
「ルシフェリア」……まぁ、この武器の本領発揮はまだまだ先だけどね。
(降り注ぐ氷槍、それに向かって挑戦的な笑みを浮かべると)
(無効票)
音乃宮・氷奏 2021年10月29日
ハハッ!いいじゃないか!青の番長はこうでなくっちゃあ!
これでようやく、演奏会が楽しくなってきた!
(体内を満たすような冷気は、自身の───「演奏」により中和している)
(この演奏を続けるため、決して複製は途切れさせるわけにはいかない。)
(魔術的リソース無しでこの場を乗り切るには───)
ま、やるしかないってわけだね!
(会話中、左手に装着されたルシフェリアからアンカーが射出され、高速で巻き取られる)
(闘技場のポールからポールへ、地面に突き刺せば、地面へ)
(無効票)
音乃宮・氷奏 2021年10月29日
(大半は高速移動、それでも近付く氷槍はその巨体によって砕くことで対応し)
(剣よりも大きなその武装に身を隠せば、破片が刺さることも無い)
……しかし、じり貧なのには変わらないな、これでは。
(楽器の複製の連続は、確実に自らのリソース───『魔力量』を削っていく)
(気付けば、鼻から血が出ていたようだ。───口の中に血の味が広がる)
竜城・陸 2021年10月29日
……なるほど、そういう感じか。
(――冷気の影響が薄いとみれば、その理由には当然予想がついて)
(定石を問われれば、それを削り続けるのが最適解だろう)
(そうであれば、当然そうする)
(――加減も容赦も、望んではいないだろうから)
(氷槍が、氷の剣が、相も変わらず上空からその身を、その背後に控える楽器を、打ち据えていって)
(無効票)
竜城・陸 2021年10月29日
(――けれど、)
まだそんなものじゃないだろ。
(これは、きっと蛇足だろうと思った)
(戦いなら)(不要の言葉、)
――まだ、“半分も出していないよ”。
(今まで発したことなど一度もない、)(明確な、挑発)
音乃宮・氷奏 2021年10月29日
ハッ……上等、最初から全力を出さなかったこと、後悔するなよ……ッ!
(小さく笑う、それが挑発と理解しながらも)
(どんな時でも、ボクは───いや、俺は)
(ピンチの時ほど不敵に笑うのだと、自分に言い聞かせて)
(ワイヤー移動の勢いのまま、陸への突撃を始める)
(ルシフェリアを盾に、氷槍の雨の中をただ、ひたすらに)
(一直線に)
(無効票)
音乃宮・氷奏 2021年10月29日
(この際、多少の被弾は覚悟の上だ)
(覆いきれない下半身や脇腹を氷の刃が削る)
(辿り着いたその瞬間、演奏を中断───)
(思考と魔力を全力でルシフェリアへと注ぎ)
(自らの持つ、その「パイルバンカー」を解放する)
───ファイア!!!
(本来の凄まじい───爆発的な火力に加え)
(魔術の連続使用により、少しずつ魔力を蓄え続けたルシフェリアの魔力貯蔵を全て開放する)
竜城・陸 2021年10月30日
(――少しだけ、思い出していた)
(“生まれながら”のこの力は“天の恩寵”にして、“災厄”だ)
(浄化の光、そして力。これに、その二つをして、人は自分を呼ばわった)
(人ではない、“ ”だ、として)
(その名を捨てて、今ここにある名を思った)
(“浄化の光”と“氷”)(それを、“開闢の為”の“力”とする)
(――そう、名乗って)
(無効票)
竜城・陸 2021年10月30日
(それでも受け入れられなかった、この力を)
(それが、どんなに強大でも、脅威でも)
(恐れずに、その横に立つと、彼は言った)
(無効票)
竜城・陸 2021年10月30日
(彼がそう言ったのに、)
(自分がそれを受け入れなくてどうするのだろうか)
(“その二つを束ねた自身を”)
(“ ”でも、“ ”でもない、“リク”と名乗った、自分のことを)
(無効票)
竜城・陸 2021年10月30日
(爆発的な速度と、火力と、魔力)
(それでもきっと、“この概念の楯は破れない”)
(だけれど、もしも――)
(無効票)
竜城・陸 2021年10月30日
(――――「父上、お許しください」)
(唇が、音のない言葉を象る)
(「あなたの禁じた我が権能を、今ここに行使します」)
(意識を切り替える、ルーチン)
(そこに)
(無効票)
竜城・陸 2021年10月30日
(「――あなたの厭った、」)
(「“竜”のまま」)
(無効票)
竜城・陸 2021年10月30日
(――瞬間、)
(まるで張り詰めた水面から水が溢れ出すみたいに、竜の纏う魔力が膨れ上がってゆく)
(――全てを凍て尽かせるような、どこまでも底冷えするような、昏く、深く、静かな、)(底の見えない深淵を覗いているような)(命ごと食らい尽くされるような)(氷の魔力と)
(――全てを灼き尽くすような、どこまでもただただ、高く、遠く、鮮烈な、)
(届かぬ太陽を睥睨しているような)(身も心も溶かし尽くされるような)(光の魔力)
(“演奏を止めたなら”)(きっとそれは、彼の身体を否応なく刺し貫く)
(無効票)
竜城・陸 2021年10月30日
(それでも――――)
――――ここまで。
上って来れるかい、氷奏。
音乃宮・氷奏 2021年10月30日
(マズ───)
(演奏を止めた瞬間、いつか感じた───死を触ったような感触に身を包まれる)
(侵蝕する氷の、冷たい、冷たい魔力)
(全てを包み込み、溶かされるような光の魔力)
(演奏を止めた時のコト、勿論想定はしていた、だが───)
(全身が危険信号を発している、『彼』に近付いてはいけないと)
(近付こうものなら、それは容赦なく襲い掛かるだろう、と)
(放ったルシフェリアの反動を利用して、一度離れる)
(そうして離れても、刻一刻とその体を包む魔力に、体力は削られている)
(無効票)
音乃宮・氷奏 2021年10月30日
(でも)
(それでも)
上って来れるか?じゃないだろ。
陸、お前が着いてこい───!
───最後の勝負だ!
(俺は、ピンチの時ほど笑うのだと、そう決めたのだから)
(無効票)
音乃宮・氷奏 2021年10月30日
(最後の勝負)(最後の手段)(そうだ、いつまでもこの冷気に身を置けるほど頑丈じゃない)
(だから、これが最後になる)
なぁ、陸。(いつもと変わらない声音で)
……行くよ。
(指を弾く、───と地に落ちていた「楽器」が瞬間的に動き出した)
(
https://www.youtube.com/watch?v=IybHTbZahJg )
(無効票)
音乃宮・氷奏 2021年10月30日
(最初の布石は───タクトの時)
(楽器の複製は何もしなくても出来る、それでも空に向けて)
(大仰な振り方をした)
(それは、あまりに遠かったから)
(無効票)
音乃宮・氷奏 2021年10月30日
(次の布石は、最初の袈裟斬りからの、剣の射撃)
(予備動作がないと、不意打ちが出来ないと)
(そう一瞬でも思わせれば、それでよかった)
(無効票)
音乃宮・氷奏 2021年10月30日
最後のサプライズだ、受け取れ───
(決して悟られてはいけない──────)
(『無音、複製、音楽、さらに───4つ目のパラドクスを同時に起動する』)
(『その一瞬に全てを賭けた』)
(魔力の波に揉まれて、熱くとも、冷たくとも分からず───)
(消える意識の中、彗星の如く煌めき───しかし、陸に飛来する「ルシフェリア」を見た)
(無効票)
音乃宮・氷奏 2021年10月30日
(
https://tw7.t-walker.jp/garage/gravity/show?gravity_id=20611 )
(
https://tw7.t-walker.jp/garage/gravity/show?gravity_id=12734 )
(
https://tw7.t-walker.jp/garage/gravity/show?gravity_id=20682 )
(
https://tw7.t-walker.jp/garage/gravity/show?gravity_id=15696 )
竜城・陸 2021年10月30日
ああ、
――――おいで、氷奏。
(無効票)
竜城・陸 2021年10月30日
(力尽きた、ように見えた彼が、意識を手離した)
(――刹那、)
(その竜は確かに、空を仰いだ)
(無効票)
竜城・陸 2021年10月30日
. ・・・・・・・・・
(もちろん、彼のパラドクスは正しく機能している)
・・・・
(だから、気付いていたというわけではない)
・・・・
(音が聴こえたわけではない)
・・・・
(直感的に察したというのでもない)
(無効票)
竜城・陸 2021年10月30日
(ただ、)
(――彼が、何も出来ないままで終わるなんて、思っていなかっただけだ)
(無効票)
竜城・陸 2021年10月30日
(――そして、刹那)
(“動け”と“止まれ”)
・・・・・・・・・・・・・・・
(自身が常に鎧っているパラドクスと、)
(
https://tw7.t-walker.jp/garage/gravity/show?gravity_id=15582 )
(彼の放ったパラドクスが拮抗して、)
(ほんの一瞬、その身体は宙に縫い留められて)
(無効票)
竜城・陸 2021年10月30日
(――“概念の楯”はない。彼の技術の結実は、確かにこの竜の想像をはるかに超えていた)
(――避けるには既に遅い。腕か、最悪半身か――削り取られれば致命的)
(――その渾身を受けるのならば、)
(無効票)
竜城・陸 2021年10月30日
…………生憎、
(――受け止められるだけの“己”が要る)
誰かの後塵を拝する気は、ないんでね――!
(“誰にも追いつかせる気がなくなった”)
(なんて、言ったのだから)
(この身は、高みで在り続けなければいけない!)
(無効票)
竜城・陸 2021年10月30日
.・・・ ・・・・・・・・・・・・・
(だから、武器を抜くことはしなかった)
(あらゆる事物を静寂に落とす氷の権能は、流星の如きそれを、僅かなり鈍らせて――)
(あらゆる技芸を許す光の権能が創出したのは、光の楯)
(それを頭上に翳して、受け止める――――)
(無効票)
竜城・陸 2021年10月30日
(――――当然のように、その持つ慣性に負けて、)
(その身体は、地に叩きつけられるのだけれど――)
(無効票)
竜城・陸 2021年10月30日
た、く……もう、
(土埃と、氷晶とが舞うその中で)
(身を起こした竜は、両腕が焼けただれ、目に見える肌が凍り付いた、稀に見るほどにボロボロな有様で)
…………落とされたのは、初めてだ。
(呟いた声に滲んだ悔しさが、負けず嫌いを物語っていたけれど)
(そこには、微かな喜色も含んで、いて)
(無効票)
竜城・陸 2021年10月30日
(意識を、切り替え――られないから)
(周囲を侵すその魔力を、そのまま身体に無理矢理抑えつけて)
氷奏。…………起きてる? いや、生きてる?
音乃宮・氷奏 2021年10月30日
(うつぶせに突っ伏したその状態からは、声は聞こえなかったが)
(右手の指を、キザに二本だけ立てて)
………………………………
(これが限界、と言わんばかりにペタンと力を緩めた)
竜城・陸 2021年10月30日
ダメ。
(短く言って、)(軽く、手を翳す)
(“わずかに活力を取り戻させる”くらいの、その程度なら許されるだろう、と己に言い聞かせて)
(幾許、彼の失った生命力と体力を、補填する)
(なぜなら、“起きて歩いて帰ってもらわなければいけない”)
起きて。立って。じゃないとトドメ刺すけど。
(腕は焼けただれ、肌は凍り付いているが)
(これは全て己の権能が逆流しただけのものだ)
(要は、ぴんぴんしている)
音乃宮・氷奏 2021年10月30日
(「はーッ、無茶いうよ全く」と内心毒づきながらも)
(徐々にハッキリしてくる意識、戻ってくる生命力に時折ぴくぴくと体を動かすと)
(漸くうつ伏せから仰向けにゴロリと戻る、そこまで来て一言)
フ、フ……このボクが立ち上がれないわけなかろうて。
(生まれたての小鹿くらいプルプルしながらなんとか立ち上がる)
竜城・陸 2021年10月30日
上等。
俺を叩き落としたんだ、それくらいじゃないと。
(この通り無傷だけど、とか無傷アピールはする)(負けず嫌い)
布石を重ねて、重ねて、最初から最後の一撃しか狙っていなかったね。
全く、人間ってのは本当に創意工夫の生き物だって実感するよ。
……まあ、もう次は通らないけどね。
音乃宮・氷奏 2021年10月30日
(無傷、無傷?)(確かにルシフェリアの傷じゃない)
(───ただ、彼に少しは届いたのだろうという事だけは理解した)
……ハッハッハ!
(あの時と同じ不敵な笑みで、今度は嬉しそうに笑う)
(届かないと思っていた太陽を、叩き落としたのだから)
(無効票)
音乃宮・氷奏 2021年10月30日
まぁね、恥ずかしい話だが……
純粋な攻撃じゃあ、障壁はまだしもキミの鎧には通る気がしなかったからね。
準備をさせず、理解をさせないのが一番と思ったんだ。
(一呼吸おいて)
……任せておけ、ボクはまだまだ強くなる!
いつまでも背中を追うのは、自称天才には合わないからね!
ハーッハッハッハ!
竜城・陸 2021年10月30日
……残念だけど、
(一言、零すたびに)
いつまででも追い続けてもらうよ。
(吐息に、白氷が交じる)
“竜”はいつか、人に踏み越えられて潰えるものだけれど――
(無効票)
竜城・陸 2021年10月30日
――もう、“竜”のままでは、いたくないから。
(無効票)
竜城・陸 2021年10月30日
……さ、片付けてしまおうか。
(けれど、弱みを見せたくはないから)
順序を間違えないでよ、損傷を復元してから種に戻さないと、次に使う時に壊れたままだから――
(平気な振りで、笑みを刷いた)
音乃宮・氷奏 2021年10月30日
その言葉、挑発と受け取らせて貰うが……。
竜のままで居たくない……か。
なら───"竜じゃないお前"と、"俺"のスタートラインは同じだ。
(負けず嫌いな彼の言葉は決して否定しない、だから、自分の言葉も)
(追いつくと言った言葉も、曲げずに)
フッフッフ、いつまでも前を走れるとは思わないことだぜ、陸。
(この男もまた、負けず嫌いであった)
(発言継続)
音乃宮・氷奏 2021年10月30日
(そんな、不器用な鼓舞をして)
(闘技場の種を修復しにプルプルと歩いて行ったのだった)
(胸中では「少なくとも、片付けでは俺が先を往く!」と息巻いて)
竜城・陸 2021年10月30日
どうかな。
先に走り出してる分、俺の方が先かもしれないけど?
(なんて、負けず嫌いはそのままに)
言ったろ、後塵を拝すつもりはないって。
それでも前を走らせたくないというのなら――
(無効票)
竜城・陸 2021年10月30日
――“一撃”だけじゃなく。その全霊で、俺に示してくれ。
“対等だ”って、ね。
(いつか、)(友がそうしたように)
(発言継続)
竜城・陸 2021年10月30日
(「ほら、足が笑ってるけど?」――なんて、揶揄しながら)
(後始末に向かう彼の背を、追いかけて行った)