【戦】カチ込めバリア業界
リップ・ハップ 2021年10月28日
かっくいーよな。バリア。私も張りてー。
でもリップちゃんそゆ才能はからっきし。魔術とか超能力はさっぱりよ。
しかし私、こうも思う。
バリア叩き割んのもかっこよくね??
挑むは業界最大手、青ばんちょ。
広くて周りに影響出でねいとこならオッケーってことで、グラウンドど真ん中、芽吹け決闘場の種。
#竜城・陸
#リップ・ハップ
1
竜城・陸 2021年10月28日
(――それが、彼女の足元から)
(湧き上がるように、突き上げるように、うねりながら水柱を立てる)
(普通の人間ならば。たちどころに足を掬われ、無防備に空へ舞い上がるところ)
(そして、彼女がそれに抗するか、あるいは、流されるか)
(それを問わずして――)(再びに放たれる氷槍が、やはり、狙い過たず彼女へと殺到する)
(これもまた、普通の人間なら、為すすべもなく貫かれるのであろうけれど)
・・ ・・・・・・・・・・・・・・
当然、このくらいは対応できるだろう?
(七徳の座を預かる以上当然のことだろう、と言わんばかりの、静かな声音)
リップ・ハップ 2021年10月28日
(片手間で鎌を振るい、距離の離れた番長を眺む)
(距離も手段も自由自在。ひっくり返しゃ何でも出てくるおもちゃ箱だな――、)
ししし。遊び甲斐ありすぎ。
(畑でも耕すように大鎌を振り上げ、振り抜く)
(軌道上の槍を纏めて砕き、向かう先は今立つ闘技場そのもの)
(刃は易々とそこに突き立ち)
(無効票)
リップ・ハップ 2021年10月28日
あらよっと。
(吹きあがる水柱の勢いを靴底で受け止めれば、突き立った刃を始点に振り子のように身が翻される)
(宙返りの如く着地すれば、また大きく鎌を振りかぶった形で)
(振り抜く回転をかけつつ、今度はその鎌を番長目がけて投擲した)
竜城・陸 2021年10月28日
投げるの? それ。
(――意外は意外だった)(が、別段意外というだけだ)
(特段になんの細工もなければ、回転しながら迫ってくるそれは、見えない壁に阻まれたみたいにして弾かれ、落ちることだろう、が)
リップ・ハップ 2021年10月28日
(立ち止まってはいられない。徒手では槍の相手はしきれないと鎌の後を追って猛然と走り)
(鎌の行く末を見届ける)
BON☆
(甲高い音とともに壁に遮られた鎌は、接触と共に爆ぜたかのように血を吐き散らした)
(無効票)
リップ・ハップ 2021年10月28日
(どっか穴とか、あるわけねいよなー。ま大きさは分かんだろこれで。)
(別段それは攻撃ではない。今この瞬間の用途としては、見えないものに色を付ける塗料だ)
(不可視の壁にヘモグロビンの赤一色をへばりつけ、滴らせ、覆うだろう)
竜城・陸 2021年10月28日
――……?
(――噴出したそれが、“空間のどこかに色を付けるということはない”)
(というのも、竜はそれを“自身に害為すもの”と認識しないからだ)
(害為すものを受け止めているその瞬間だけ、障壁は形を成す。だから、武具が弾かれ落ちていく時点で、もはやそれは消失している)
(爆ぜたようにまき散らされた血は、白い法衣を、それと同じくらい青白い肌を、赤で染めるだろうが)
(それだけだ)
…………?
(頬を染めた血を手袋を嵌めた手の甲で拭い、不可思議そうに首を傾いだ)
(――返礼とばかりに降り注ぐ氷槍は、当然、何の容赦もなく彼女を襲うまま)
リップ・ハップ 2021年10月29日
おん?
(くん。手首をスナップさせると弾かれた大鎌が)
そうなんの? へー。
(鎌から延びる血の綱を引く少女の元へと向かって行く)
あてかごめん。めちゃ汚したわ。
(綱を引く腕の振りを回転に変えれば鎖鎌――と呼ぶには余りに長大なそれで迫る槍を薙ぎ払って)
後でクリーニングしたげんね?
竜城・陸 2021年10月29日
ああ、問題ない。それは自分でできるから。
(空に在るまま、少し離れた彼女の元へ戻ってゆく大鎌の行方を見遣っていた)
(さて――氷の槍程度の質量ではどうにもならないようだけれど)
(というか、冷気の影響はないのだろうか? 立っているだけでも熱と生命力が目減りしていくはずだが――まあ、“そういうものだ”と思っておけばいい)
(無効票)
竜城・陸 2021年10月29日
(……まあ、出力を上げるべきだろうな)
(吐いた息とともに形為す、無数の氷の刃。剣と称するのが正しいだろう、直刃の西洋剣を模したようなそれが)
(雨霰と降り注ぐ。間断なく、無数にあらゆる方向から)
(質量としては、先の氷槍に劣る。けれど、内包する魔力の質は先よりもなお研ぎ澄まされて)
(“ただの氷槍”とは比べ物にならないほどの冷気を以てして、触れたものを凍て尽くす)
(たとえ先のように割り砕いたとしても、降り注いだ破片は彼女が立つ地そのものすらも氷に閉ざしていくだろう)
リップ・ハップ 2021年10月29日
(どうすっかな。考える少女に目に見えるような異変は無い。目に見ないものであっても自覚もない)
(極寒といって差し支えない寒さを覚える以外は健康そのものだ)
(無効票)
リップ・ハップ 2021年10月29日
(大鎌から、その刃が啜ってきた血から――はるか昔、大鎌の中の存在が"怪物"として世にあった頃より簒奪してきたその全て、夥しいと形容するにすら生温いほどの量の血、命、所有者の言葉で表すのなら愛から生命力を得ている)
(当然、手に負った火傷程度今はもう影も形もない)
(無効票)
リップ・ハップ 2021年10月29日
……凍らすの好きね。みんな。
(一層強まる冷気に、氷中に封じられる形で決着となった腕白番長との"挨拶"が思い起こされる)
(無効票)
リップ・ハップ 2021年10月29日
(するりと閃かせた刃、向かう先は)
そう何度も似たような手喰うかっつの。
(己自身)
燃やせ熱血、
(先だって鎌を赤熱させたように、鎌の内の血を煮えたぎらせたように)
(無効票)
リップ・ハップ 2021年10月29日
ばーにんらーぶ。
(己が身を、血を、燃え上がらせる)
(半ば自爆だ。身体に起こる致命的な悪影響を挙げればキリがない)
(しかしそのこと如くを供与された――簒奪した、無尽蔵にさえ思える生命力で捻じ伏せる)
(身体が闘争の権化であるならば、思考もまた同様だ)
(勝つために――今回にあっては目的は別にあるが――手段の良し悪し、賢愚など考慮に入れない)
(狂気と熱波を携え、障害を斬り捨て、少女は歩く)
(無効票)
リップ・ハップ 2021年10月29日
(その貌はきっと)
(怪物そのものであっただろう)
竜城・陸 2021年10月29日
(――竜の纏う権能は、“氷”の性質を帯びる)
(すなわち、停滞、静寂、沈黙。あらゆる熱、物理運動、魔力運動、生命活動を停止せしめるものだ)
(本来ならばそれは、あらゆる熱を冷まし、あらゆる動きを止め、あらゆる命を停止させることができる。相手が何であろうと、例外なく)
(無効票)
竜城・陸 2021年10月29日
(そう、)
(“もしその権能を、十全に発揮していたならば”。)
(“もしこの竜が、それが自分に許される御業であると、心から認識していれば”。)
(全てを静寂の中に閉じ込めることとて、可能であったかもしれないけれど――)
(無効票)
竜城・陸 2021年10月29日
(事実はそうではなく)
(だから、それは“熱を奪い、生命を鈍らせる”程度のものでしか、ない)
(――その影響を撥ね退けられるのであれば、当然にその歩みには淀みなど見られないだろう)
(要するに、)(“そうである”のだろう。彼女は)
(そういう理解・納得を以て、自身の認識を上書きする)
(無効票)
竜城・陸 2021年10月29日
(ここへ来てまだ間もないころ。似たようなことをした後輩がいた)
(それに対して、自分は意図的に障壁の展開を遮断した)
(“意図的に”。つまり、己を鎧う認識の楯は、この状況では恐らく展開しない)
(“そういうことをする可能性がある”と認識を更新したとして――それが、理外の行動であることに変わりは、なく)
(――要は。良し悪しのうちの悪を、賢愚のうちの愚を選び取るその行為こそが)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・
(この竜が鎧う認識の楯を擦り抜ける段に於ける、最適解)
(無効票)
竜城・陸 2021年10月29日
――……。
(小さく息を吸い、)(奥歯を噛んだ)
(満ちていた冷気が薄れていく感覚を、彼女はあの状態でも感じるだろうか)
(無効票)
竜城・陸 2021年10月29日
(「お許しください、■■」)
(「あなたの禁じた我が権能を、今ここに行使します」)
(……呟くような言葉は音にすらなったかどうか)
(――“意識の切り替えの問題だから、まあそりゃ晴のと違って意識的に外せないわけじゃないとは思うけど”)
(いつぞや友人に話したそれの、実践)
(無効票)
竜城・陸 2021年10月29日
(切り替える。)
(静かに息を吐いて、)
(無効票)
竜城・陸 2021年10月29日
――……。
(おいで、と)
(迎え入れるように浮かべた表情は、どこまでも穏やかだった)
リップ・ハップ 2021年10月29日
(焦熱。一歩毎に足跡を残す足取りで歩を進め)
(駆け)
(跳ぶ)
(無効票)
リップ・ハップ 2021年10月29日
(都合三度の刃を受け止めた壁に向け、――鎌に吐き出させた血の行く末を踏まえれば――そのためにこそ目の前の男に向け、地を這うように、大鎌で逆袈裟に振るう)
(無効票)
リップ・ハップ 2021年10月29日
(モーションはなんてことのないただの斬り上げだ)
(但し行使する少女の身体能『力』と、それを十全に動かすどころかさらに高みへと押し上げる生命『力』とで)
(力押しで以て、必殺の域に昇華させる)
竜城・陸 2021年10月29日
(その形相を、怪物のようだなどと思うならば)
(“当然、それを斬り伏すには武器がいる”)
(――数多の口伝・伝承に於ける、当然の前提)
(無効票)
竜城・陸 2021年10月29日
(引き抜いた、刃のない柄)(引き延ばして身の丈を超えるほどとなったそれを、両手でしっかりと、握って)
(そうすれば形為すのは、“身の丈を悠に超える大鎌”)
(背中に回した柄の先を、左手で把持する。反発しあうように力を籠める傍ら、翼の羽搏き一つ、鎌の刃を逃れるように後方に僅か、下がり)
(相手の刃を丁度、正面に捉えるような形)
(そこから――左手を離した)
(無効票)
竜城・陸 2021年10月29日
. Claidheamh Soluis
――閃け、“ 光 輝 の 剣 ”。
(無効票)
竜城・陸 2021年10月29日
(斬り上げるような軌道で、下から襲い掛かる刃は)
(硬質な感触に弾かれる――)
(――――ことは、なく)
(大きく振りかぶるように振り下ろされた、光帯びる大鎌の刃が、食い合うように交差して、)
(渾身の膂力を込めたであろう、その刃を、つかの間受け止めて、その威力を一瞬だけ殺した、)
(無効票)
竜城・陸 2021年10月29日
(――と同時、その刃が瞬く間に霧散して)
(弾かれるように、術者は後方へと退がる)
いや、君、ちょっと。力強すぎるよ。
(“輝光の剣”の術式の効果で、受け止めることこそできたものの)
(受け止めた後は、純粋にフィジカルの勝負)
(“勝てないな”と思えば、押し負ける。だから、思う前に退いた)
(無効票)
竜城・陸 2021年10月29日
(その間に、伸ばした柄を短く戻して)
(二振り目)
(同じ柄を右手で握り。片手で扱えるほどの、直刃の剣を携えた)
(表情こそ穏やかなれど、挙措からは、油断なく次撃に備えているであろうことは窺えるだろう)
リップ・ハップ 2021年10月29日
(振るった鎌を伝い来る衝撃)
――あり??
(しかしそれはこれまでの感触とは全く異なるもので)
バリアどこ行った??
(目の前の男の取った行動もまた、想定に無いもの)
(身の丈より大きな鎌――今は剣へと変じたそれを一瞥はしたものの)
(歩み寄って)
(さわさわぶんぶん。宙に手を伸ばして壁の存在を探す)
竜城・陸 2021年10月29日
あるよ、一応。
(ご希望のようなので、彼女が手を伸ばした辺りに自分の手を伸ばした)
(そうすると確かに、硝子越しに手を伸ばし合うよう、お互いの手の間に視えない何かがあることを感じられるだろう)
(そうして、恐らく今彼女がその鎌をこの男へ向けて振り下ろせば)
(それは恐らく、硬質な感触に阻まれる)
……説明が難しいんだけど。
昨日、言ったろう。あれは“法則”のようなものだって。
今の君の一撃はその法則から外れたものだったから、そもそも障壁が展開されないんだ。
リップ・ハップ 2021年10月29日
(ぺたぺた)
おん。あんじゃん……、
(ほーそく)
…………、
(外れ)
(展開されない)
え待って。リップちゃんまだバリア割ってねいんだけど。
(闘争心が霧散していくのが目に見えるだろうし、態度もそうだが身体の放つ熱量も見る間に目減りしていく)
竜城・陸 2021年10月29日
え、割りたかったの??
それはえーと、ごめん、あれはゼロか一かしかないというか、“防ぐ”か“防がない”の二択しかなくてね……?
…………、
(一応、“推定、割れるかも知れないバリア”がないことはないが)
えーと……、まだやる?
リップ・ハップ 2021年10月29日
そりゃ割りていでしょ。バリア。
おーもマジかよ。
防がないっての捨てない?? 無いもん割れねいだろー。
(わがままを口にする憤リップ)
(腕を振り上げ抗議する)
(無効票)
リップ・ハップ 2021年10月29日
(その動きで)
(ぱらり。焦げた布が飛んでいく)
(少女の着ていた服の一部だ)
(身を焦がす熱量、身体は強引に癒しても衣類にまでそれは及ばず)
(無効票)
リップ・ハップ 2021年10月29日
やっべやっべ。
ちょタンマ。
(時間の問題だったのだろう)
(まだ大部分は無事なものの)
(身体を庇うように慌てで屈む)
伯爵コラ、何とかしろや。
(そうこうしている間にも崩れていく衣服。命じられれば、大鎌は甲斐甲斐しく血で穴を埋め、繋ぎ止め、ぎりぎりで服の様相を保たせた)
竜城・陸 2021年10月29日
いや、そう言われても俺にはいまいちよく
(わからな、)
(無効票)
竜城・陸 2021年10月29日
(――い、まで言うまでに、何かが飛んで行って)
(それが何であるかを察した瞬間、即座に顔を背けていた)
(ええええと、)
(お許しください父上)(人助けなので)(どうか)
(胸中でめちゃくちゃに動揺しつつ)(大きめの外套を魔術によりどこからか紡ぎ出して、顔をそむけたまま差し出した)
リップ・ハップ 2021年10月29日
(衣服としてはもう心もとないどころの話ではないが)
(応急処置を済ませればこれで十分と満足気に立ち上がって)
おん……さーんきゅ。
(だから外套が差し出されるなど思っても見ず)
(受け取って。広げ。眺め。羽織った)
竜城・陸 2021年10月29日
…………今度から衣服は耐火仕様にするのをお勧めするよ……。
(顔はまだそむけたまま、その視線の先に友人たちの姿があって、ものすごく微妙な顔をしたが、それはさておき)
ともあれ、ええと、それで動かれると俺がとても困るので。
……ここまでということでいいかな。
リップ・ハップ 2021年10月29日
流石のリップちゃんもこっから続行は無理っしょ。
いや出来っけど退学なりたくねいし。やっべー……これだんちょに怒られっかな……。
(ぽりぽり。頭を掻いて)
(まだまだ、これから)
リップ・ハップ 2021年10月29日
あねこれさ、急に消えたりせんよな? さっきのバリアみていに。
家まで持ってもらわんと困っちまうぜ。いっそずっとあってもいんだけど。
(くるり。ちょっと格好いいかも、なんて身体と外套を翻し、自分の後ろ姿を肩越しに覗き込んだり)
竜城・陸 2021年10月29日
大丈夫。なんなら普段使いしてくれても構わない。
(触れた感触としては山羊の毛皮で織ったような――現代でいえばカシミアが近い手触りであろう)
(顔をそむけたまま)(なんとなく大きく動いている気配はわかるので)
……あそこにいる女性陣に頼るなり、とりあえず、早めに服を何とかしたほうがいいと思う……かな……。
リップ・ハップ 2021年10月29日
マジか。ラッキー。
……あー、ね。鞄取りにいかねいとだしちっくら行ってくら。
おーい。
(ぱたぱた。一部にしろ始終にしろ、眺めていた生徒たちのもとに小走りで向かうのだった)
竜城・陸 2021年10月29日
そうしてくれると嬉しいな……。
(となるとあそこで見ている同級生二人にちょっと被害が行くが)(まあいいことにしよう、グスタフと氷奏だし――)
(まだまだ、これから)
竜城・陸 2021年10月29日
(――――いやつまり俺あっち向いてたらまずいじゃないか)
(とかなんとか、慌てて逆方向に顔を背けたりしつつ)
(一部始終がおさまるのを待って、決闘場を解除して、立ち去ったとか)