【個】我が隣人を思う
竜城・陸 2021年10月24日
生き足掻いてみよう、とは決めた。
その為にあらゆることを試すつもりでも、いる。
そうして生きると決めたときに。
影を落とすものがあることを、知っている。
場所:
新宿島・洋上、漂着した船の残骸
書き込み可能:
#奉利・聖
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竜城・陸 2021年10月25日
…………、そう、(目を閉じた)
(いつも感じていた、世界が遠ざかるような暗闇)
(ずっと、焦がれていたそれが)
竜城・陸 2021年10月25日
……、…………そう、だよな。
(――――今は、とても怖い)
竜城・陸 2021年10月25日
(奇跡、なんていうものは、きっと人間にはない)
(彼の身に起こったような――尤も、“死んでも終わらない”なんていうのは奇跡というのは悍ましいが――出来事が、あるわけはなくて)
(だから、多分)
(自分は、当たり前に死ぬのだ)
(母の望むように、この世界を救ったら)
(父の願うように、ただの人として、当然の帰結として、死ぬ)
(――いや、)
竜城・陸 2021年10月25日
(もしかしたら、世界を救うよりも前に)
(この命の灯は、尽きるかもしれない)
(――――それが、)
…………もし、
何もかも成し遂げて、もうそれでいいや、って。
思ったら、
……怖くないかな。死ぬの。
(無効票)
奉利・聖 2021年10月25日
……………どうでしょう。
僕は御身ではありませんから、分かりません。
分かりませんが……。
ㅤㅤ、、、、
──竜城先輩。
奉利・聖 2021年10月25日
きっと、何もかもを成し遂げる、その時まで。
色々なことが起こるでしょう。
他愛ない日常だとか、何気ない会話だとか。
人の出会いだとか、思い出だとか。
誰かと共有した何かを、きっと積み上げている。
今よりももっと、先輩の心の体積は増えている。
今でさえ、昔よりもそうなってるのではないですか?
(蒼海番長殿と、見上げるような目線は捨てる)
奉利・聖 2021年10月25日
だから、多分ですけど。
怖れると思います。終わりをきっと、恐れると思います。
だって、積み上げれば積み上げるほど。
望みって、増えていくものなんですよ。
奉利・聖 2021年10月25日
だから…怖れは連れて行くしかないのです。
少なくとも、僕はそう思って。
日々誰かの為に、在ろうとしています。
(無効票)
竜城・陸 2021年10月25日
…………、
(零れる吐息の合間に、不格好に笑った)
因果な話だな。
生きれば生きるだけ、死にたくなくなる、なんて。
(ああ、)(でも、)
竜城・陸 2021年10月25日
でも、……怖くたって、仕方ないか。
歩くの、やめたくないもんな。
怖い、くらい……で、諦めたく、ないし。
(手を伸ばすこと)(守ること)(誰かと歩くこと)
(当たり前みたいに人として生きること、だって)(なにもかも)
竜城・陸 2021年10月25日
諦めるのに、比べたら。
……死ぬときに怖い、くらい、どうってことない。
(大きく、息を吸う)(奥歯を噛んで)(静かに、吐く)
(それから、)
竜城・陸 2021年10月25日
(――ゆっくりと、身を起こした)
……時間を取らせてすまないね、聖くん。
続きをお願いしても、いいかな。
(無効票)
奉利・聖 2021年10月25日
──最後の最後まで、模索を諦めたりしない。
生者も死者も、それは変わらないのかもしれませんね。
奉利・聖 2021年10月25日
はい。では…引き続き自然エネルギーを集めましょうか。
再び集中して、その身に吸い寄せ…丹田へと集めてください。
(今度は、彼のもう少し近くで座禅を組んだ)
(冷気など気にしませんから、大丈夫です。そう、言わんばかりに)
(無効票)
竜城・陸 2021年10月25日
……余り傍に寄るのはお勧めしないよ。
それこそ、俺の“これ”は、生命を停滞させる類のもののようだから。
(その権能が逆流して体を侵すのを以てして、耐えそうな自身の“生命エネルギー”とやらを見出している)
(慣れない今はこうするしかない、そういう荒療治だ)
竜城・陸 2021年10月25日
(体を起こしたまま、というのは少し難しいから)
(折れたマストに背中を預けるように座って)
(四肢を投げ出して、力を抜いて、息を吐く)
(そうしてから、注意深く息を吸い込んで)(ゆっくりと、吐く)
(また、それを繰り返す)
(自身の外にある“熱”を見出して)
(それを“侵してしまう”のではなく)(“取り込む”イメージを以て、触れる)
(無効票)
奉利・聖 2021年10月25日
──大丈夫です。死者ゆえ、何とかなります。
悪い事には、きっとなりませんから。
それに、近くで見届けたいのです。
(信じてください、と頷いて)
奉利・聖 2021年10月25日
自然と一体化し、その身に取り込んで。
混ぜ合わせるのです──どちらかが大きすぎないように、慎重に。
自らの熱と外界の熱とを、両方とも意識して…互いが手を伸ばして融和するようなイメージで──。
それを維持して、身体の隅々に…融合した熱を巡らせて──。
(無効票)
竜城・陸 2021年10月25日
…………聖くん。
君は、生きているんだよ。
(掠れた声は)(それでも、しっかりと彼の耳に届くように)
竜城・陸 2021年10月25日
(だけれど――)
(近くで見届けたい、と、その言葉を、無下にすることもしたくないから、そう言うだけに留めた)
(目を閉じて、意識を集中する)
(幸いにして、彼の教えは的確だった)
(学術的に論理的に記述され、体系化された理論より)
(“そう感じる”“こう流れる”という「イメージ」を、何よりの理解の助けとするから)
竜城・陸 2021年10月25日
(呼気に、交じる、僅かな“それ”を)
(凍てついて、絶えそうで、それでも潰えない、自身の内側の熱と溶け合わせるように)
(それを、ゆっくりと)
(中心から、指先へ広げていくように――)
(無効票)
奉利・聖 2021年10月25日
(……生きている、ですか)(不思議な感覚です)
(死して生き、生きながらにして死んでいるのに)
(軽い微笑でしか、返せないのが口惜しいところです)
きっと、もう少しです。
奉利・聖 2021年10月25日
流し込んで、流し込んで。
枝分かれした道に、水流を流し込むようにして。
広げて、広げて、広げて。
今度は輪をイメージして。自然と共に、巡るように。
廻るように、循環させて。目や耳、頭の先、足先まで満たして。
そして最後に…感謝をしましょう。共に在りし、隣人へ。
(無効票)
竜城・陸 2021年10月25日
(――訥々と語られるその「イメージ」に沿うように、静かに、ゆっくりと、慎重に)
(自身の内側にある熱を、広げていく)
(隅々まで、水を行き渡らせていくような感覚に似ているだろうか)
(命を育む水源と、潤される大地のような。そんな、イメージ)
(ゆっくりと、呼吸を繰り返しながら)
(少しずつ、少しずつ。弱い熱を、広げていって――)
――――感謝?
(不意に、聞こえた言葉に。呟くような、掠れ声)
(無効票)
奉利・聖 2021年10月25日
内気功を教えてくれた先生が言っていたのです。
力を借り受けるなら、感謝を忘れないようにと。
己を形作るものの一部とするなら、猶更。
別段、それをすることで何かがあるわけでは無いのですが。
ちょっとした、心構えのようなものですよ。
手を繋いでくれた隣人に、感謝するみたいにね。
(無効票)
竜城・陸 2021年10月25日
ああ、…………そういうこと、か。
(呟いて、)(口元に、笑みを刷いた)
それは、祭司の思想とほとんど、同じだ。
(――そうだ)
(最初に詩歌や呪歌を口伝として教えた乳母や後見人は言っていた)
(我らは自然に力を借り受け、それを行使するに過ぎないのだ、と)
(だから、自然を尊び、感謝の念を忘れぬように在るべきなのだ、と)
(…………ああ、)
……そんな、当たり前のことも。
忘れてたんだな。
竜城・陸 2021年10月25日
(呟いたのと、同時に)
(何かが、すとんと、自分の中に落ちたような、気がした)
竜城・陸 2021年10月25日
(まるで堰き止められた沢から零れ落ちる水みたいに遅々とした、か細かったその流れが)
(山野を流れ落ちる清流めいて、体の中心から、隅々まで流れ込んで、行き渡っていくような)
(――そんな、心地が、して)
竜城・陸 2021年10月25日
…………、(気づいたら)
(少し、体が楽になったような気さえして)
(思わず、顔を上げて、隣の彼を見遣っていた)
(無効票)
奉利・聖 2021年10月25日
(───感じる)
(彼から漂う気運が、明確に変わったのを)
(その巡りが、今までと違うのを)
掴みましたか。「錬気」を成す感覚を。
奉利・聖 2021年10月25日
──お疲れ様でした。
第一段階、到達です。
その感覚を、忘れずに。続けていくと、良いでしょう。、
いやしかし…もう少しかかるかと思っておりましたが。
一日で、ですか。少なくとも、僕よりも素養があるかもしれませんねぇ。
(無効票)
竜城・陸 2021年10月25日
…………。
(それを聞いて)(安堵するように、小さく、小さく、息を吐いた)
……俺に才覚があったわけではなく、君の教え方がよかったんだ。
それがたまたま、俺が幼い時に学んだものと合致して、だからイメージが掴みやすかった。
多分、それだけのことだと思うよ。
……とはいえ、いつもの状態でこれができるようになるには時間がかかりそうだな。
君、この呼吸、ずっと続けているの?
(無効票)
奉利・聖 2021年10月25日
幻想竜域のご出身、でしたっけ。
不思議なものですね。学んできたものが、全く違う出身の方にも良い影響を与えるとは。
ともあれ、お役に立てなら…幸いです。、
えぇ、常に。僕は動き回りながらどこでも出来ますが、こうなるには随分と時間がかかりましたよ。
どうか焦らず、馴染ませてください。
(無効票)
竜城・陸 2021年10月25日
そう。幻想竜域の出身。
……全く違うとも言い切れないでしょう。歴史は連綿と続いているわけだから、過去に根付いていたものは現代にも残っているかもしれない。
案外、似たようなルーツを持つものなのかもしれないしね。
ああ、有難う。
……そうか、それなら地道に馴染ませていくしかないな。
参考までに、どれくらいかかったの?
(無効票)
奉利・聖 2021年10月25日
…ふーむ、そうなるともしかして僕は幻想竜域に居たのでしょうか…?
単純にルーツが似通っているだけなのか…。
(まぁ、考えても仕方ないことですけど)
えーと、そうですねぇ…。
具体的にどれくらい、かは僕も分からないのですが…。
(記憶の糸を辿るように───)
奉利・聖 2021年10月25日
(バチッ)
(電気が走るような頭痛がして、顔をしかめる)
(誰かいる…?や、そもそもこんな記憶は…)
ん……失礼。
(頭を振る。気にはなるが、今はそんな場合じゃない)
奉利・聖 2021年10月25日
えーと………ん-…………。
少なくとも……。
300年以上はかかってそうな気はします。
あまりにも才が無さすぎて一生の内には無理とか言われてましたからねぇ…。
(無効票)
竜城・陸 2021年10月25日
ああ、いや――今のは、“本来の歴史”の話、だから。
…………、
竜城・陸 2021年10月25日
俺ね。
記憶が二つあるんだよ。
幻想竜域の自分と――“本来の歴史”の自分。
だから、今のは本来の歴史の、記憶――――
竜城・陸 2021年10月25日
――――……君。
何歳?
(無効票)
奉利・聖 2021年10月25日
本来の正史と、歪められた幻想竜域となって歴史の二つが同時に…。
なるほど、ということはかつて正常なイギリスだった頃の記憶が、御身のイメージを助けたと…。
奉利・聖 2021年10月25日
“今は”紛れもなく、15歳です。
“これまで”は…ごめんなさい、僕にも正確に分かってないのです。
何しろ、長すぎて数えるのも途中で止めてしまったので…。
(無効票)
竜城・陸 2021年10月25日
そう、……そういうことになるね。
(言葉少なく、頷いて)
……そう、なるほど、道理で老成していると……
となると、俺から君に何か言うのはむしろ、野暮な気もするけれど……一つだけ。
竜城・陸 2021年10月25日
動いて、考えて、人と交わる者は、
生きていると言っていいものだと、俺は思うよ。
竜城・陸 2021年10月25日
…………、さて、長く時間をいただいてしまったね。
帰ろうか。
……どうも、俺の身体も普通に動かせるようになったようだし。
(無効票)
奉利・聖 2021年10月25日
(暫し目を、ぱちくりとさせて)
奉利・聖 2021年10月25日
──そうですか。
(言葉少なではあるが、表情には嬉しさが滲んでいた)
(生きている、だなんて)(贅沢な事言われちゃいましたね)
いえいえ、ご存知の通り宵っ張りですから。
えぇ、帰りましょうか──ところで。
奉利・聖 2021年10月25日
帰りは水上走りですか?
(行は橋がありましたけど、帰りはどうするのでしょうね)
(まぁ、どんな方法でも帰れると思いますが)
(。)
竜城・陸 2021年10月25日
ああ。俺は、そう思うよ。
君もそう思ってくれると、嬉しいけれどね。
竜城・陸 2021年10月25日
ん? ……ああ、お望みならば橋も作れるよ。
なんなら、海を割ったっていいけれど?
(……なんて、冗談めいて話しながら)
(結局のところどうやって帰ったかは、二人のみぞ知るところ)
(。)