Blue Bard

【個】停滞から先へ

竜城・陸 2021年10月22日
「実はね、少しお願いがあるのだけど」

朝の当番の折に、そんな風に切り出した。
非常に言いづらそうな顔をしていたことに、あなたは少し首を傾げたかもしれないが。

「武器の使い方を、勉強したくて」

次に続いた言葉の方が、余計に不可思議だったかもしれない。

場所:
青のクラス所有の未整備区画

書き込み可能:
#火撫・穂垂
#竜城・陸





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竜城・陸 2021年10月22日
(未整備区画、とはいうが。)
(ここは“敢えて未整備のままにされている”区画である。……要は、商店街の街区や学園の修繕に必要な資源を供給するなどの目的で、残留効果を用いた種々の処理を行うための場所)
(今は、恐らく前回余らせたのだろう、幾らかの木材や鋼材が、ビニールシートをかけて置いてある)
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竜城・陸 2021年10月22日
(放課後。)
(鋼材の山の上に座って、待っている。呼び出した手前、遅れるということがあってはならないから、畑当番などは事前に他の子に任せてきた。「むしろ休んでください」……などと言われたのはまあ、御愛嬌として) (無効票)
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火撫・穂垂 2021年10月22日
(からからと、何かが崩れるような音がした)
(一定のリズムで、だんだんと近づいてくるそれは、歩くたびに足元の端材が崩れる音で、言ってしまえば足音だった)
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火撫・穂垂 2021年10月22日
よい、しょ、と。お待たせ。
(ひょこ、とクズ山の影から顔を出して)

珍しいね、陸がこんなお願い、するなんて。
(その両肩には一本ずつ、長い棒をそれぞれの腕で担いでいて。一方は陸も見慣れているであろうこの娘愛用の鎌であり、もう片方は、それより気持ち長めの木の棒の先端にタオルが巻いてある、練習用と思しきものであった) (無効票)
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竜城・陸 2021年10月22日
ああ、やあ、穂垂。
すまないね、放課後の貴重な時間を頂戴してしまって。

……珍しい。まあ、それは否定しない。
でもずっと思ってはいたんだよ、いつかは武具の扱いにも慣れてしまわないとな、というのはね。 (無効票)
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火撫・穂垂 2021年10月22日
いいよ。教えるのも、祭司の大事な役目だから。
(手が欲しければ差し出す、というのも役割の一つだろう、と)

てっきり、こういうのもやれるのかと思ってたけど。
(番長という肩書と、あの戦闘力ですっかりそういう先入観ができていたのは否定できない、が)
よく考えたら、あの時も、特に身体を動かしたり……とかはあんまりしてなかったもんね。 (無効票)
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竜城・陸 2021年10月22日
ご期待に沿えればよかったのだけれど、残念ながら、身体を動かすのはからきしでね。
ただまあ、そうも言ってはいられない事情が色々とできたものだから……少しきちんと学んでおこうと思って。 (無効票)
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火撫・穂垂 2021年10月22日
大事なこと。
(こくり、と頷いて)
火撫の里では、火は種火と、薪と、氣……風、みたいなものだけど。その三つで成り立ってる、って教わるの。
それは、ボクら人間……と言うか、生き物も同じ。
種火は魂、薪は血肉、そして、それらを正しく巡らせるための氣。

魂だけ強くても、薪が弱ければ脆い火になっちゃうから、そういう意味でも、武器を振って、体を鍛えたり、氣……技術を磨くのって、良い事だと思う。
(ひとまず、これ、と。タオルを巻いた練習用の鎌……と言うよりも棒を差し出した) (無効票)
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竜城・陸 2021年10月22日
…………やれやれ。
君、言葉が少ない割に正鵠を射たことを言うよね。

(なんとも言えないような顔をして、肩を竦めた)
(事実、その喩えでいくのならそもそも“薪が脆い”のだ。それも、限りなく)

……ああ、その前に、ちょっと見てほしいものがあって。
(と、一旦、それを受け取らず)(彼女から、少し離れて) (無効票)
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火撫・穂垂 2021年10月22日
(ふむ)
わかった。
(なんだろう、と思いつつ、考えていることがあるならそれを見てからでも遅くはない。そのまま従うようにこっちも少し距離を取った) (無効票)
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竜城・陸 2021年10月22日
(取り出したのは、刃のない柄。片手で握って、片手は石突にあたる部分に触れて)
(ゆっくりと伸ばしていく)

(男の背を、優に超える長さへ達したところで、あらためてその柄を両手で握る)
(――瞬きの間に、その柄の先に、刃が形成される)

(少女の持つそれと似た、けれどサイズ比としてはそれより幾分か大きい、大鎌)
(それを――)
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竜城・陸 2021年10月22日
(――――難なく振るってみせるのだ)
(前に少女が見せたような、一連の動きに則るように)

 ・・・・・・・・・・
(少なくとも見かけ上は何の問題もなく振るえている、ように見える動き)

(けれど、その扱いに熟達した者ならば簡単に気付くだろう、違和感がある)

(関節の動きが、筋肉の動きが、姿勢が、握る手の力でさえ、まったく“正しくない”のだ)
(過程が何もかも間違っているのに、結果として同じ動きが“できてしまっている”)
(――――そういう、違和感)
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竜城・陸 2021年10月22日
(構えを解いて、)
(息を吸い込む。それだけで、刃は音もなく霧散した)

……どう見えた? 今の。 (無効票)
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火撫・穂垂 2021年10月22日
……?
(首をかしげる)
(魔力の刃、それ自体はそこまで不思議なものでもない。この学園、似たようなことをやれる人は探せば結構な数出てくるだろう。陸の持つ魔力を持ってすればなおのこと容易に違いない。それはいい)

……なんだろう、やれてるように見えてるのに。
無理矢理、それっぽく見せてる?
なんか、ちゃんと動く『外枠』に『動かしてもらってる』……みたいな?
(その表現で正しいのかは、いまいち自信が持てないが) (無効票)
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竜城・陸 2021年10月22日
そう、大体合っている。
普段の俺の動きは全てこういうものでね、全て頭にある「イメージ」に引っ張って貰っているようなものなんだ。
だから、見かけ上扱えているように“見えている”だけ。

(話としては、歩く・立つ・座る、といった基本的な動作すら“そう”なのだが)
(まあ、それは今日の本筋には関わらない部分ゆえ、言及はせず)

だけど、これは本当に……まあ言ってしまえば付け焼刃みたいなものでね。
普通に扱える人間と戦ったら、話にならない。
一方的に殴るだけならできるけれど、殴り合いはできないんだ。そういうもの。
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竜城・陸 2021年10月22日
――でも、それでは困るからね。
正しい扱い方をきちんと学んでおこうと思って。

(借りてもいい? と、あらためて)(彼女の用意した練習用の棒を受け取ろうと、手を伸ばす) (無効票)
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火撫・穂垂 2021年10月22日
カタチを真似てるだけで、本質を理解してないから、『それしかできない』って感じなのかな。
(言わんとしていることはわかる)
そういうことなら、教えることに、ちゃんと意味はありそうだね。
(はいどうぞ、と改めて棒を渡す)

……これは技と言うか、知識の話になるけど、柄、丸じゃないの、わかる?
(よく触ってみると、柄は円柱状じゃなくて、一か所が尖っている……乱暴な言い方をすると、断面がドラ〇エのスライムみたいな形になっているのがわかると思う)
それが、刃の向き。覚えておくと、目で見なくても刃が把握できるから。
(先の魔力鎌にも、もしかしたら応用できるかもしれないので、一応伝えておく)
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火撫・穂垂 2021年10月22日
特に、ボクら火撫の鎌術は、刈るんじゃなくて、突き刺すもの。
だから、他の鎌使いの人とは、ちょっと違う扱い方になるかもしれないけど……。

(と、言いかけて、他の鎌使いを思い浮かべたものの)
(誰も彼も、単なる武器でなく、呪いとかその手のオンリーワンの要素が強いような気がした。そういう意味では、自分の鎌術が一番『純粋な技術』に依っているのかもしれない)

……それは、あんまり気にしなくてもいいか。
(そういうことにした) (無効票)
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竜城・陸 2021年10月22日
大体合っていると思うよ。
……加えて言えば、本質を理解できたら、もっと忠実、正しくに体が動くようになると思う。
(より忠実に“イメージ”できるようになれば、体はより忠実にそれを再現する)
(何より、「無理矢理動かす」よりも、「自分の身体が動くのを補助する」ほうが、術式としては単純であり、その分余剰のリソースは外に回せる)
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竜城・陸 2021年10月22日
(握った棒を、興味深げに矯めつ眇めつしながら)

……形の話は、どうだろう。
作ってもらったものだし、これ、他にも色々な形状になるものだから。忠実にそこを再現するのは難しいかもな。
まあそれに関しては、俺、自分の身体が触れているものなら目を向けなくても形がわかるから、問題ないと思う。

……そこはまあ。扱い方は違っても、扱う方向性……というか、技術の部分は一緒だろう?
大丈夫だと思うよ。 (無効票)
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火撫・穂垂 2021年10月22日
ん、それなら大丈夫。
(鎌の形状に関しては、扱う技術と言うよりも武具作成の技術の側になってくるので、今回の本質はそこではない。ほどほどにこっちの話題は切り上げておく)

でも、方向性……と言うのは、そうでもないと思う。
鎌で『刈る』のは、引いて斬るもの。しっかり力を込めて、強く握って……ってなるけど。
ボクらの鎌は、あんまり強く握らないことも、多いんだ。
すっぽ抜けたりしないように、最低限、そこに留めておくための。力入れるのは、『起こり』と、それこそ、刈る動きを混ぜ込むときとか、そう言う時。
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火撫・穂垂 2021年10月22日
(例えば、と。自身の鎌を目の前で水平に持つ)
こうして、最初の力を籠めるときは、もちろん、ちゃんと力を入れてしっかり握るけど。
(両手で握った、石突側の右手は、鎌の刃を持ち上げようとするような力を。逆に刃に近い側の左手は、それを抑え込むように、それぞれ力を入れて)

でも、こうして解き放った後は、流れに任せちゃえばいい。
(パッと左手を離した。抑えを失った鎌は、ため込まれた勢いのままに跳ね上がり、刃先が半円を描いて地面に突き刺さった。その間、右手は鎌があらぬ方へ飛んでいかないようにしていただけで、手首もほとんど力を入れずに返っている) (無効票)
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竜城・陸 2021年10月22日
(――その一連の動きを眺めて、いて)

……なるほどな。
それならそれで。どちらかと俺にとってはその方がありがたいかな。

(ちょっと手を貸して、と)(片手を空けて、彼女の方に差し出してみせ) (無効票)
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火撫・穂垂 2021年10月22日

(ちょうど空いていたので左手を差し出してみる) (無効票)
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竜城・陸 2021年10月22日
(手を握って)(力を込めてみる)

(力を込めている)

(…………つもりである)(が)

(彼女の手に伝わる力は、恐らく、ほとんどない)

(赤子が一生懸命握っているほうが、まだ力があるだろう)
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竜城・陸 2021年10月22日
……俺の本来の握力ってこのくらいだから。
自分本来の力だけだと、長く強く把持し続けるのはちょっと難しそうで。

しっかり握って力を込めて、よりは、今のところは馴染みやすいんじゃないかな。 (無効票)
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火撫・穂垂 2021年10月22日
……?
(触れている。そのあと何かが起こる、わけでもなく)

……そんなに。
(少し、驚いたように目をぱちくりさせた。逆に言えば、それを補って余りあるほどの魔力量にも驚かされる。あまりにアンバランスであった)
……わかった。
確かに、そういうことなら、この振り方の方が、合ってるかもしれない。
(逆に言えば、繊細な力加減が求められる流派ではあるのだが、普段から膨大な魔力を制御下においているのであれば、そのコツは案外あっさりと会得できる可能性も十分にあると踏んだ)

基本は、流れに身を任せること。鎌の刃の重みや、力の方向、跳ね返ったその反動。
鎌を持つボクらは、その矛先を、少し調整してあげるだけ。
(傍で戦いを見たことのある陸なら、大振りでどこかゆったりとした印象すら抱かせる鎌捌きに記憶があると思う) (無効票)
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竜城・陸 2021年10月22日
そんなに。……驚いたろ。
(――余りこういう弱みを他人に教えたくはなかったのだ)(今までの自分なら)

(高い壁であるべきで)
(追いつけぬ高みとして君臨すべきで)

(弱さなど見せることは、なく)
(ただただ、絶対的なものとしてそこに在り)

(それを誰かが超えてゆくのならば)
(それで自分の役目は終わるものと思っていた)

(――“竜”として在るならば、それで、よかった)
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竜城・陸 2021年10月22日
(けれど)
(――“人”として上に立つというのは、きっと、そういうことではない)

……ええと。
要所で――つまりは、方向性を定める段階において力を籠めるというだけで。
それ以外の時は、基本的には力の流れを把握して、刃が導いてくれる通りに沿うように動けばいい、ということかな。 (無効票)
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火撫・穂垂 2021年10月22日
うん、驚いた。
(それは素直に認める)
だけど、それも今の陸のカタチ。だから、驚きはしたけど、それだけかな。
今がそうなら、それに合わせて、付き合っていけばいいだけ、だもんね。
(そして、今の陸が望む形で、協力してあげればいいだけの事なのだ、と)

うん。初速は、こっちで用意してあげなきゃだめだものね。
だから、ボクらは最初は、こういう形を覚えるんだけど……。

(右手で鎌を肩に担ぐような持ち方から、そのまま背中に柄を回す。そうして斜めにかかった柄の、刃に近い側を後ろ手に左の手で掴んだ)
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火撫・穂垂 2021年10月22日
腰を低くして、飛び掛かったりするような態勢になったりもするんだけど、今は腕と鎌の動きだけ見せるから、省いちゃうね。
(言いつつ、その状態で両手に力を籠める。先と同様、右手は前へと振り下ろそうとするように、一方の左手は、それをさせまいとその場で押さえつけるように)
(その状態から左手を離せば、鎌を持った右手は大きく振りかぶるような形になり、握られた鎌も大きく上へと跳ねあがりながら弧を描き、正面へと振り下ろされることになって)
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火撫・穂垂 2021年10月22日
(袈裟懸けに振り抜くような軌道を描いた鎌の柄を、右足一歩前に出しつつ左手でキャッチ、その勢いのまま大きく左へと体を捻るようにして)
(そこで力を籠め直し、捻りを戻すようにしながら左手を離せば、鎌は大きく水平に薙ぎ払われる)
(で、一歩左足で前進しながら、また背面に回ってきた柄を、左後ろ手でつかみ取って、身体を右に捻る。要領は一緒、三撃目は右下から抉り上げるように鎌を振り上げ、大きく胸を反らすような態勢になってから、柄を両手に握り直して大上段から振り下ろす。ぐさっと刃先が地面にめり込んだ)

……こんな感じ。ちょっと大げさには、やったけど。 (無効票)
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竜城・陸 2021年10月23日
まあ、そうだろうね。
普通の人間では有り得ないことだろうし。
(頷いて、)(……続いた言葉に、小さく笑った)

そう、今の俺はこういうものだ。
……だけど、今のままでいないために、こうして君にも教えを請うている。

(“竜”として、役目を終えれば)(あとは“人”になって、終わりを迎えるだけで)
(それでいいと思っていた)

(でも、)

(――“竜”としてここに在るよりも、もっと別の形を望んでしまったのだから)
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竜城・陸 2021年10月23日
(目の前の一連の動きを、具に見る)
(挙動の一つ一つを、逃さないように)

(説明された通り、それぞれの動きの初動で力を籠めるという以外の部分は、ほとんど、刃の自重と柄の動き、遠心力に身を任せているような)
(そういう動き)

(相反する力を籠めるのは、初速を高める為だろうか)

(身体を捻る動きを見れば、武具と体がひとつの連続したものになっているような、そんな風にさえ見えて)

(振り上げるような動きは、純粋に腕力だけで熟そうとすれば相当力が要りそうに見えるけれど)
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竜城・陸 2021年10月23日
(……なんて、雑駁な思考を浮かべながら、最後まで見守って)

かける力の方向性を誤らなければ、望んだ方向に刃を向けられる。
……という、理解でいいのかな。
それでも斬り上げる動きはけっこう力が必要に見えるけど。刃の重さでどうしたって穂先が下がってしまうだろ? (無効票)
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火撫・穂垂 2021年10月23日
あぁ、うん。最後のは、ちょっと力が要るね。
(見本としては、よくないカタチだったかもしれない。そこは反省)
けれど、ただ振り上げるだけよりは、『攻撃』として振った勢いを利用する方が、楽に振り上げることは出来ると思うよ。
(将来的に筋力が付けば、くらいでひとつ)
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火撫・穂垂 2021年10月23日
うん、基本はその考えで大丈夫だと思う。
(地面に刺さった鎌の柄を、爪先で蹴り上げて引っこ抜きながら)
大事なのは、こっちに戻ってくる力を、力で止めようとしないこと。
こんなふうに、
(ぽーんと浮いて、重力に負けて落ちてくる柄を左手でキャッチ。その際も、落下エネルギーを受け流すように、左手が若干沈むように掴んで)
受け入れる。そして、生まれた歪みを戻そうとする、自然な力の流れに乗せて、次の動きをする。
(その沈んだ左手を上に戻しながら、軽く柄を放り上げて。キャッチ、沈む。上がる、投げる……と繰り返してみせる。右手はちゃんと保持しているが、自然にそんな動作ができるくらいには力を抜いている) (無効票)
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竜城・陸 2021年10月23日
ああ……なるほど。
自然と「そういう風に向く」力を阻害しないように、という感じなんだね。
(言うは易し、というやつではあるのだが――)

……うん、なんとなくイメージはできたよ。
やっぱり実際に聞いてみてよかった。 (無効票)
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火撫・穂垂 2021年10月23日
うん。(うなずき)
すぐに同じように……っていうのは、難しいと思うけど。
それでも、目指す場所が見えてれば、闇雲にやるよりは、ずっとやりやすいと思うから。
(イメージできただけでも、大きな進歩であるというのは自信を持って言える)
慣れてきたら、動きの合間に左右を持ち替えたりとか、もうちょっと速く……とかもやれると思うけど、最初は、とにかく力の流れに身を任せること。
火撫の鎌術の基本になるから、それを覚えていこ。
(それが身につけば、余計な力を生じさせることなく、消耗を抑えつつ鎌を振り回せるようになる……と思う) (無効票)
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竜城・陸 2021年10月23日
そこまで複雑なことは……さすがにまだ難しそうだな。
とりあえずは、今教えてもらった基本的な動きに慣れてみるところから、かな。

…………じゃあ、そうだな。
ちょっとやってみるから、見ていてもらえる?
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竜城・陸 2021年10月23日
(軽く息を吐いて、)

(吸って)(奥歯を噛む)

(自身の魔力をコントロールするための、ルーチン)

(そこから、ゆっくり息を吐く)

(魔力で無理矢理身体を動かす、のではなく)

(身体の動きに沿わせて、魔力で“支える”イメージで)
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竜城・陸 2021年10月23日
(肩に担ぐようにして棒を背中に回し)
(刃――に見立てた部位に近い側を、後ろ手に左手で掴み)

(両手に、力を込めて――)
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竜城・陸 2021年10月23日
(――――教わった一連の動きをなぞる、それは)

(先程よりはたどたどしく、それでも)

(“正しい”流れで進んでいくだろう)
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竜城・陸 2021年10月23日
…………あ、

(けれど、)

(「イメージ」に沿わない、「自分の身体」に沿った動きなので、当然、想定していた流れとはズレが出る)

(力が緩んだ瞬間に、棒が手から離れた)

…………、うん。すぐにはうまくいかないな。

(拾い上げて、息を吐く)どうも、晴ほど器用ではないみたい。 (無効票)
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火撫・穂垂 2021年10月23日
でも、最初の時よりは、すごく『自然』だった。
(すっぽ抜けるのは仕方ない。力を籠めすぎても、力の流れがせき止められることを思えば、割と難易度は高い。
今の陸の体質に合っているからと言って、楽にやれるかと言うとそんなことはない筈である)

ボクも、最初は何度も吹っ飛ばしてたから、そんなもん。
そのうち、塩梅がわかってくると思うよ。

話聞いてる感じだと、自分の身体を動かすの、あまり慣れてないんでしょ?
(まずは、身体に沿った動きに慣れることだと思う)
教えてほしいことがあれば、また改めてでも、見てあげられるから。
焦らなくても、進んでるから、大丈夫。 (無効票)
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竜城・陸 2021年10月23日
そう見えたのならよかったのだけれど。
(拾い上げた棒を、確かめるように握り)

……君がやっているのを見ている分にはスムーズに見えるけど、やってみると結構難しいんだな。
上手く力の流れをコントロールできないというか……自分の力だけで振るのとはまた違う難しさがある。
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竜城・陸 2021年10月23日
うーん、……あまり、というか全く、かな。
なにせ、部屋から出たことがほとんどないからね。

……うん、有難う。
では、そうだな、申し訳ないけれど、もう少しだけ見てもらってもいい?
何処がうまくできていないか、把握しておきたいから。 (無効票)
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火撫・穂垂 2021年10月23日
やっていることは、自分の動きもだけど、鎌の持つ力(もちろん、初動として自分が込めた力ではあるんだが)を感じ取って、それを受け入れること。
だから、自分の力だけで振るわけじゃない、って捉え方は、正解。
(むずかしいのは確かだが、それが理解できているのなら決して才能がないわけではないのだと思う)

うん、任せて。
ちゃんと見てるから、振って、直して、馴染ませてこ。
(そう言って、資材の山に腰を下ろした)
(しっかり腰を据えてみているぞ、と言う意思表示も込みで) (。)
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竜城・陸 2021年10月23日
感じ取って、受け入れる……か。
(反駁するように、呟いて)(頷く)

……そういう感じで、思ったこととか、感じたこと、出来るだけ言葉にしてもらえると嬉しい。
それを聞くのも、俺にとっては鍛錬のひとつになるから。
(おかしいな、と思ったところも率直に指摘してね)(なんて、そうも付け足して)

……では、宜しくお願いするね。
穂垂……いや、先生、とか呼んだ方がいいかな?
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竜城・陸 2021年10月23日
(なんて、言いながら)

(日暮れまで今しばし、彼女の指導の下、鍛錬を続けていたのでした) (。)
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