【戦】腕白に挑むは記憶の王
未護・真言 2021年10月19日
ミーレ・ベルンシュタイン殿。
我らが白の番長として、あるいはかざはな寮の母として、日々の労務に尽力してくれていること、まことにありがたく思う。
本来なら立場をわきまえ、このような手紙を送るつもりはなかったのだが……
たとえ国と民を失えど、オレは王だ。
そして、君は長だ。
同じ集団に二人がいる以上、どこかで一度、白黒をつけるべきだろう。
それは、早いほうが良い。
大変身勝手な理由で申し訳ないが、腕白番長。
王(オレ)からの挑戦、受けていただきたい。
👑 👑 👑 👑 👑 👑 👑
場所はグラウンド。
決闘場の種が広げるフィールドは、シンプルかつ単純な闘技場(リング)。
番長に王が挑む。
ただそれだけのこと。
#未護・真言
#ミーレ・ベルンシュタイン
※21時から
0
未護・真言 2021年10月19日
無論。
今日は王(オレ)とキミとの決闘だ。
ムネモシュネに跨っていては、二対一になってしまう。
彼女は見届け人だよ。
(そうして、馬上槍を馬の側面にあるラックに引っ掛けると、白馬は嘶いて戦場の隅に下がっていった)
(つまり武器は剣一本で、馬と槍はつれてきた意味はなかったのだが、でもほら、格好いいからね。)
(無効票)
未護・真言 2021年10月19日
改めてミーレ・ベルンシュタイン嬢。
王(オレ)の挑戦を受けてくれて感謝する。
キミに恥じない戦いをしようじゃないか。
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年10月19日
なる……ほど?
あ、槍も置いちゃいますのね……(ちょっぴり)(ざんねんそうなかおをした)
――ええ、ええ、でも、そういうことでしたら。
(無効票)
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年10月19日
とんでもない。わたくしは、いつでもこの胸をお貸ししますとも。
貴方のクラスの、腕白な番長ですので。
だから――ええ、楽しませてくださいましね、王様。
(くすりと笑って。もう始めますか、というように、余り気味の袖の両手を開いてみせて)
未護・真言 2021年10月19日
安心したまえ、ムネモシュネ抜きで負けたからと言って、本気を出さなかったなどと言うつもりはないし――――。
(剣を正面に構え、堂々と)
オレが勝ったとしても、番長の座を譲れという気もないとも。
(もとよりそれは無理な話だと理解しているが、と添えて)
では――――――
(無効票)
未護・真言 2021年10月19日
――――――参る。
(ぴん、と音を立てて、小さな石を弾く。それは、ミーレを飛び越えて、少し後方にカツンと落ちた)
(次の瞬間)
(無効票)
未護・真言 2021年10月19日
(――――――「石が落ちた場所」に移動したマコトが、胴を横凪ぎにする一閃を、ミーレに放っていた)
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年10月19日
おや、そうなのですか?
(くすりと笑う。そりゃあ正式なものは時期ではないとはいえ、王と番長、共に天を抱かずというなら、上に足る力を示せというものだろうとは思っていたが)
(どちらにせよ、その信頼に答えなければいけないな、と。視線は真言から離さず――)
(無効票)
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年10月19日
――――っとぉ!?
(明らかに、いつになく驚いた声。身を低くするように剣閃の下をくぐる動きは、読みではなく、完全に不意を突かれた上での、単純な身のこなし。くぐりそこねた金の髪が数本、儚く舞って)
瞬間移動――というには、違和感があります、が!(低い体勢のまま、背後へ向き直ろうとしながら、牽制のように足が下段を薙いだ)
未護・真言 2021年10月19日
ははっ――――!
(避けるのか――なんと馬鹿げた反射神経!)
(攻撃直後が最も隙だらけとはよく言ったもので、薙がれた脚が見事にはらわれる)
(一瞬、宙に浮いた身体が――――)
(無効票)
未護・真言 2021年10月19日
(――――まるで、「その姿を記憶」していたかのように、剣を横薙ぎに切り払う直前の姿勢に戻っていた)
これは忠告だが――――
(攻撃には転じない、すぐさま来るであろう相手の攻撃を、受ける構えだ)
――――受け流すことに自信があっても、この剣の刃には触れないほうがいい。
後で治せはするが、指が飛ぶぞ。
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年10月19日
…………!
(もう一度、顔に驚きを浮かべた)
(足を払った事実がなかったことになったような。これは――)
――似ています、ね。(ぽつりと、囁いて)
(無効票)
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年10月19日
――――試してみますか?
(忠告に)(くすりと、笑って)
(――す、と、無音の踏み込み。踏み出した力、地を蹴る力。その全てを不自然なほどに殺さず活かした震脚は、地を叩いた音すらさせることなく)
(滑るように間合いに入りながら、放たれるのは腹に向けた掌底だった)
(これまでのミーレ自身の戦いと比べてすら明らかに精度を上げた、芸術的な完成度の打ち込み――けれど、獲物はなく、間合いも違う。剣での迎撃は十分に可能だろう)
未護・真言 2021年10月19日
(知るより速く、なれば予測より速く来る)
(――――とうに覚悟は決めていたはずだ。これは王と長の戦いであると)
は――――――!
(お互い、白のクラスで良かったな、と思う)
(無効票)
未護・真言 2021年10月19日
(剣で受ける――――折れても構わない)
(否、恐らく、剣は盾にすらならない。この攻撃は、王の腹を間違いなくえぐる)
(なればこそ)
(向かい来る掌底に、長剣の刃を構えて受ける。柄にはめられた宝石が、ギラリと明滅した)
(この剣の柄に収められた“記憶の欠片”は“切断”の記憶)
(これから「斬る」のではなく、もう「斬られた」という記憶の塊、故に触れれば)
(剣は折られ、腹を割る代わりに――「切断」という結果を、触れた部位に発生させる!)
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年10月19日
(斬る動きでもなければ――防ぐ動きでも、ない?)
(微かな疑問。「斬り捨てられる」ことまでは考えていたが。ただ盾にするだけならば――鍛えた鉄を砕くことくらい)
(疑念は指先には現れず。口にした通り、剣に触れて――)
(無効票)
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年10月19日
――――!
(こふ、と、血が溢れた。見るまでもなく白に滲む赤)
(目にも止まらぬ速度で斬られた、ではない。それならば地に伏せているはずだ――掌底は、確かに止まらず打ち込まれた。確かな感触)
(ただ――何らかの干渉を受けた瞬間には、もう斬られたという結果が同期したかのような)
…………困、りましたわね。
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ミーレ・ベルンシュタイン 2021年10月19日
――これ、「健康な身体にする」方も出来るでしょう。
もしかしてわたくしの「治癒」の上位互換ではありません?
(と。残心、掌を見て、王を見る。なんでもない声色で問いかけるその姿には既に血痕一つ、『斬られた痕跡』は残っていない)
(防げてはいない。――切断の記憶を刻まれ、斬られた結果が生じ、それからその過程を巻き戻して治しただけだ)
未護・真言 2021年10月19日
(“欠片”が発動した感覚は、腹を撃ち抜かれるのと同時に来た)
(内臓をかき混ぜ、背骨がへし折れ、抜けた衝撃が奥の空を撃ったのかと、本気で錯覚した)
(――――へし折れた剣を、一振りする。物体の「記憶」を呼び起こすのは、生き物よりとても簡単だ)
(地面に転がっている、「折れた剣先」と、「元の長剣」が同時に存在している、という矛盾は、この際目をつぶってもらうとして)
(無効票)
未護・真言 2021年10月19日
それは逆だよ、腕白番長。
(ピシリ、となにかに亀裂が入って割れる音。同時に、まるで負傷がなかったかのように立ち上がる)
(何ということはない、受けて、砕けて、壊れた身体より、「そうなる前の記憶」を引っ張り出しただけだ)
王(オレ)の力である「記憶」は、いわば「点」。
大きな流れがあるとするなら、そこに穿たれた点なんだ。
覚えている、その一点を繰り返せる事が本質であって……そこから、先にも後にも行くことが出来ないのさ。
(無効票)
未護・真言 2021年10月19日
(チャリ、といくつか、小さな宝石の欠片を取り出して)
こと、「人を治す」という能力に置いて、王(オレ)はキミより遥かに下だよ。
――――だがまぁしかし、これでわかった。
(ぽい、と長剣を、あっさり捨てて)
どうも王(オレ)達がお互いに打ち合ったら、単なる消耗戦になるらしい。
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年10月19日
……一つだけ、訂正しましょう。
わたくしの術は確かに貴方の言うところの「大きな流れ」に触れるもの。
その部分を切り取れば、確かに貴方よりも干渉の規模が大きく、自由度も高い。
――けれど、本質は「自分が流れ、泳ぐこと」。人への治癒はちょっとした応用、類感と感染の初歩的な呪術で、自己と相手を同一視して、一時「自分への魔術」に巻き込んでいるに過ぎません。
(つらつらと語りながら。ゆっくり、真言に向けて歩いて近付いて)
(無効票)
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年10月19日
だから。時を支配する、という点において。
望んだ一点を切り抜いて、その瞬間に上書きする貴方の力――その人にない結果を、それが厳しいものであれ優しいものであれ、強いることができる貴方の力は、――ええ、王の力と呼ぶに相応しい。
わたくしに治せないものが貴方に治せることも、ままあるでしょうとも。
(無効票)
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年10月19日
でも、そうですわね。
どちらかの治す力が尽きるまで傷つけ合うのはスプラッタ過ぎて、流石にヒかれちゃいそうですから。
(と、いっても)(本気で殺し合えば多分、そうなるのだろうが)
――もう少し、わたくし達らしく決めましょうか。
(と。間近で立ち止まり、笑って見上げてみせた)
未護・真言 2021年10月19日
ふむ…………キミが流れの中にいる、というのなら。
(ピシリ、と何かがひび割れる、音が大きく響いた)
“これ”は通じるかも知れないな――通れば王(オレ)の勝ち、通らなければ、多分キミに抗う術がない。
が、その前に一つ、聞きたいことが有る。
その返答を持って、合図としよう。
ミーレ・ベルンシュタイン。
(無効票)
未護・真言 2021年10月19日
キミが敗北けたら、王(オレ)の妃となれ。
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年10月19日
聞きたいこと、ですか。
(なんでしょう――と、首を傾げて)
はあ、妃――
(無効票)
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年10月19日
えっ!!!?????
(飛び上がる)(赤面)
未護・真言 2021年10月19日
王たる王(オレ)の隣には、強くあれる妃が居ることが望ましい。
そして王(オレ)が知る中で、キミは誰よりも、強く美しい。
ああ、だから案ずるな。
こんな提案をしておいて、手を抜くなどありえないということを。
(捨てた剣の代わり。手のひらにピキピキと、七色に輝く、大きな結晶体が生成されていく――――)
――――証明してみせよう。
(半分が割れた。ベランダ側からも見えるだろう。戦場の各所――――)
(無効票)
未護・真言 2021年10月19日
(ミーレが歩いて、戦場に来たところ)
(ミーレが攻撃を避けたところ)
(ミーレが掌底を放ったところ)
(戦場で、ミーレが存在していた場所に、ぼんやりと、切り取られたミーレの「過去」の姿が存在している)
(無効票)
未護・真言 2021年10月19日
(大きな流れに触れる、といった)
(正直、オレには理解しかねる概念だが、しかし――――)
(彼女の力は、“過去”に時間を遡ることで自己の治癒を行うものだ)
(ならば)
(無効票)
未護・真言 2021年10月19日
. 、、、、、、、、、、、、
(過去を直接傷つけられたら、どうだ?)
《時を刻む記憶の欠片(メモリアピース・アナザーメモリア)》
今ここにいるキミを形作る、過去を貫く、記憶の欠片――!
(そうして、「過去のミーレ」全てに向けて、残り半分の結晶が割れて、襲いかかった)
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年10月19日
き、貴族主義……!
わたくしそういうのはちょっとこま、困るんですけれど!?
(赤面するミーレ・ベルンシュタインに――少なくとも卍器を使用していない状態の彼女に、解呪とかディスペルとか、その手の気の利いた能力はない。ただ食らってから肉体への影響を巻き戻しているだけだ)
(無効票)
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年10月19日
(故に、回避も再生も無意味となるような呪的攻撃は、間違いなく急所と成り得る。――無論、そんなもの、ミーレでなくともそうだろうが。それでもそれは、明確な弱点であり)
(無効票)
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年10月19日
ただ、
(そう、ただ)
……それで、全力をぶつけられるなら。
受け止めて、叩き伏せてあげないと――いけませんね。
(その理由は、ただ一つの魔術だけを。ある一派の魔術師の目指した夢の果て、究極の一たる魔術……『己の時間の流れの制御』を、常に行使し続けているから。それだけの理由に過ぎない。故に――)
(無効票)
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年10月19日
「わたくしの過去」は、わたくしのものです。
王様にだって、あげませんわ?
(ただ一つの、例外が存在する)
(無効票)
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年10月19日
(過去のミーレの像に触れた刃の方の結晶が、突き刺さる――ことなく)
(激流の中に投げ込まれた小石のように)
(過去の像に何の影響を与えることもなく、砕けて、消えた)
(それはただ、展開し続けている魔術が、その過去を、真言の干渉よりも強く支配していたという、それだけの結果で)
(――「真正面」からぶつかり合い、破られた術の力が、真言に逆流した)
未護・真言 2021年10月19日
(成程)
(「流れ」に干渉できるのであれば、過去に生じた己も、当然その「流れ」の中にあるわけだ)
(制御できるのは道理。であれば、足りないのは王の力の方だった)
(無効票)
未護・真言 2021年10月19日
(「記憶の欠片」では、まだ「流れ」に届かない)
(とっておきの切り札を、正面からねじ伏せられた以上、続けるのは無粋というものだろう)
(両手を上げて、苦笑した)
(無効票)
未護・真言 2021年10月19日
――――王(オレ)の負けだ。
オレの未熟によって、一族の秘蹟が打ち破られた。
これはメイクメモリアの敗北だ、すなわち、国家の敗北だ。
まったく、過去現在未来、全てに向ける顔がない。
(そういう割には、せいせいした顔にも見える)
(どこか、この結末を望んでいたようにすら)
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年10月19日
(拳を握り、開いて。己が――過去から歩んだ己が侵されていないことを確かめるように)
(危なかったとか苦しかったとか、そういう謙遜はしない。――けれど、寒気はあった)
(――ある意味。この干渉の恐ろしさを誰よりも正確な肌感覚で理解できるのが自分なのではないかと、思う)
……一族の秘蹟、ですか。
成る程。受け継いできた技能というより、血に宿した神秘――。
(無効票)
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年10月19日
――はい、わたくしの勝ちです。
けれど――いいえ。見事な力でした。
貴方の……いえ、メイクメモリアの、ですか。その力は、確かに人の域をはみ出している。わたくしに通じないのは、ただわたくしがそれだけに特化した魔術師だからに過ぎません。
――だから、ねえ、真言くん。
(無効票)
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年10月19日
向ける顔がない、なんて言わずに、真っ直ぐ見据えて、更に先に進めてみせて下さいね。
過去にも、現在にも……未来にも。
出来ないと思うことは絶対に出来ません。けれど、出来ると信じることはなんだって、出来るかもしれないのですから。
そうしたら――ちょっとは、迷ってしまうかも。
(なんて。くすっと、冗談めかして笑って)
未護・真言 2021年10月19日
今日の王(オレ)は敗北者だ、故に。
(肩を竦めて、放り投げた剣を拾い上げて)
勝者の言葉を、素直に受け入れよう。
無論、首をとられたわけじゃない、オレの秘蹟は、ちゃんと未来につなぐとも。
ただ、負けた己の弱さが憎らしいだけさ。
(無効票)
未護・真言 2021年10月19日
ああ――――次は勝つとも。
キミの奇蹟をオレの秘蹟が越えた時。
もう一度、同じ問いかけをするとしよう。
(無効票)
未護・真言 2021年10月19日
(それから、不意に刃を鞘に収めて、下に置いて、膝をつき、頭を垂れ)
ミーレ・ベルンシュタイン。
我らが長よ。
我はメイクメモリアの王にして、この学園に居る間は――貴女が主たる、白き集いの騎士。
今後も存分に、お使いください。
(演出継続)
未護・真言 2021年10月19日
(ゆっくり、立ち上がり)
…………とまぁ、これがキミに挑んだ、オレなりのケジメだ。
今後とも宜しく、我らが腕白なる番長殿。
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年10月19日
――ええ、確かに。(そっと、自分の胸に手を当てて)
騎士と姫君の礼を知らぬ野卑な魔術師の身なれど、その誓い、確かに受け取りました。
頼りに、してますね。それに――
(演出継続)
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年10月19日
楽しみにも、していますね、真言くん。
今日も、とても良い刺激をもらえましたから。
(まっすぐその目を見返すと、にっこり、笑って)
さ、それじゃあ後片付けをして行きましょうか。
今日のご飯は何にしましょうね――(なんて、動き出して)
未護・真言 2021年10月19日
(やっと終わったのか? と言いたげに近寄ってくる愛馬の首元を撫でながら)
期待は裏切るまいよ――しかし、つかれるものは疲れた。
出来るならば、今日は肉がいいな! 量を食べたい!
(などと言いながら、「日常」へと戻っていく)