【個】解放と抑制
仄叢・エンリ 2021年10月16日
自身のディアボロスとしての力の可能性を模索するエンリはディアボロス全員に備わったある特異な力「ネメシス形態」に着目する。
多くの者にとってこの力は、ただ単なる力の増幅や解放以上の意味を持つらしい。それはエンリにとっても例外ではなかった。
しかし、折角ある力を利用しない手はない。その為の制御をするべく、学園中最も「冷気」に耐性があるであろう蒼海番長に付き添いを依頼したのであった
#仄叢・エンリ
#竜城・陸
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仄叢・エンリ 2021年10月16日
(そして、エンリは自分のパラドクスについて軽く説明を始める)自分のパラドクスの特性は「感情というエネルギーの具現化」が諸に現象として現れてるんすよね。
普段の利用としてはそのまま、熱量変換して、感情の爆発を物理的爆発に変えるみたいな事をしてるっす。
竜城・陸 2021年10月16日
ん、なるほど。
了解したよ、そういうことなら特に普段と違う備えは要らなさそうだな……。
であればこちらとしてはいつでも大丈夫だけれど、そちらは?
仄叢・エンリ 2021年10月16日
こっちは……、ネメシスの力を発動させる為にちょいショッキングな事するんで、ちっとばかし黙って見ててくだされば
(そう言って大ぶりのアーミーナイフを取り出すしくるりと一回転させると、そのまま自分の胸に向かって突き立てる)
竜城・陸 2021年10月16日
――……、
(さすがに多少目を瞠ったが)…………(ひとまずは、その一連を、黙って見守ることとした)
仄叢・エンリ 2021年10月16日
ぐっ……(アーミーナイフを胸から抜き、そこらに投げ捨てる)(胸から夥しい量の血が流れ出す)(その様子を遠くで眺めるグリムが険しい気配を醸し出すだろう)
……俺のパラドクスは、どんな感情であれエネルギーに変えるす。それは、絶望や憤怒だって形は違えど力になるんすよ。
俺がディアボロスに覚醒した時、俺の力は俺自身を哀しみと怒りで覆い尽くそうとした(エンリの身体が異常な熱気が放たれ始める)
絶望が俺の耳を塞いだ、憤怒が俺の目を眩ませた。
だから俺は、努めて冷静にあろうとした。周りをよく見て、よく聞いて俺のこのありきたりな感情を呑み込もうと努力した。
そうして出来た空虚は、俺の心を冷やしてしまった。
(無効票)
仄叢・エンリ 2021年10月16日
心を冷やす空虚のせいで、俺は普段、パラドクスなんて使用出来ないんすよ。感情の熱が、すぐに冷めてしまうから
(エンリの身体が燃え始める)
だから俺はこうやって苦痛を薪に心を燃やす。
痛みだけが空虚を抑えてくれるから
(暫く後、炎が消えるとそこには)
(無効票)
仄叢・エンリ 2021年10月16日
おまたせしたっす。じゃあ、お手合わせお願いするっす
https://www.youtube.com/watch?v=4SqAP5_MpJk&t=5s
(燃え盛る虚無があった)
竜城・陸 2021年10月16日
(――強い感情の熱を、無理矢理に冷やして抑え込んでしまえば、心の裡にある何もかもが冷えてしまう、というのは)
(ほかならぬ、“氷”を司るこの竜にとっても、理解は易い話であった)
(尽くを凍りつかせるこの冷気とて、捉える者を択ぶことはできないのだから)
(無効票)
竜城・陸 2021年10月16日
(苦痛を薪にしたところで、空虚が埋まるわけではないだろう、なんて――そんな“人間らしい”ことも言えやしない)
(孤高であるのが当然だった“竜”も“ ”も、恐らく彼の空疎を理解してはやれないのだから)
(だから)
…………そう。
(できることは、)
では、いつでも、好きなようにどうぞ。
(受け止めることだけだ)
仄叢・エンリ 2021年10月16日
(燃え盛る虚無によって世界が改竄される。心の熱を冷ます空虚を無理やり塞げば、外へと溢れ出す)
https://tw7.t-walker.jp/garage/gravity/show?gravity_id=18339
(何もなくなった世界では、何も持たない者の命を容易く朽ち果てさせるだろう)
じゃあ、遠慮なく(エンリが砂を踏み込むと歪つな音と共に周囲が溶解する)(そのまま一気に陸へと接近すると燃える拳で振りかぶって殴りかかった)
竜城・陸 2021年10月16日
(景色が塗り替わる)
(世界が、空疎に染まる)
(ああ、なるほど――)
(無効票)
竜城・陸 2021年10月16日
(――――よく慣れ親しんだ世界だ)
(だから)
こんなものを抱えていたら、苦しいだろうな。
(ぽつりと、ひとりでに言葉が漏れていた)
(――“人”であったなら)
(無効票)
竜城・陸 2021年10月16日
(燃え盛る拳は、男に届くことなく、硝子板のような“何か”に阻まれて、止まるだろう)
(熱量など問題ではなかった)
(踏み込みの早さも問題ではない)
(たとえ見えていなかったとて、同じ)
(無効票)
竜城・陸 2021年10月16日
(“そこに“いる”ものから、傷をつけられることなど有り得ない”)
(――そんな、人為らざる者の傲慢が、この鎧である)
(無効票)
竜城・陸 2021年10月16日
小手調べにしても甘すぎる。
……“制御を学ぶ”のだろう。出力を上げるといい。
(距離は離さない)
(こちらの至適射程は相手のそれと同一ではないだろう)
(けれど、容赦は一切なく)
(差し向けた数十に上る氷の槍は、逃げ場なく彼を取り囲んで、一斉に放たれる)
仄叢・エンリ 2021年10月16日
(拳が急に止まる)(防がれた。というよりも「届かない」という感覚)(この状態になれど、未だにエンリに掛かる「冷静」の枷は思考をクリアにし相手の状態を観察させる)
これでも、わりかし本気なんすけどね(その言葉は事実だ。普段から強制的に制限を受けた状態のエンリにとって強化幅が劇的過ぎるこの状態は、身体能力ひとつとっても振り回される感覚が大きいのだ)
(無効票)
仄叢・エンリ 2021年10月17日
出力の上昇なんて容易くいってくれるっすね!(数十本の氷の槍を視認すると、致命傷・行動の阻害を受ける箇所に飛んでくる数本のみ素早く厳選し拳で叩き折って防ぎ、その他は敢えて食らってしまう)
っっぐう、うぉおおおお!!!!(その痛みがより熱を生み出すのだ)
(痛みを怒りに変え、感情の炎は物理的な炎を生み出す)
喰らえ、ブラスト・エモーション。
(エンリの身体が激しく炎を迸らせ、それを中心に激しい熱波が炸裂する)
竜城・陸 2021年10月17日
言うさ。上を目指したいのだろう?
でなければわざわざこんな頼みをする必要がない。
(だから飽く迄、“竜”として応じる)
(――怒りの矛先を一身に浴びるべき、傲慢なる絶対者として)
(その心の薪を燃え上がらせるために)
(無効票)
竜城・陸 2021年10月17日
(至近で弾けた熱波の中にも、変わらずその姿はあった)
(熱波はまるで、竜を避けるように――否)
(身を焦がすような熱波すら、その冷気は凍てつかせる)
・・・・・・・・・・
(――あらゆる熱と命を奪う、それがこの竜の纏う本質ゆえに)
・・
(“身を焦がすほどの熱如き、凍りつかせられない道理はない”)
・・・・・・ ・・
(この竜がそうと思えば、そうなのだ)
(無効票)
竜城・陸 2021年10月17日
(――――そして)
(完全に解放された、命すら凍て尽くすような冷気は、そのままに目の前の少年の命を侵すだろう)
(背筋を凍りつかせるような、底冷えのする冷気が這い上る)
(恐ろしく強大な何かに睥睨されているような)
(心臓を鷲掴みにされているような)
(底の見えない深淵を覗き込んでいるような)
(何か得体の知れないものに、命ごと吸い上げられてゆくような)
(――恐怖というには遠く、殺意というには鈍く、)
(けれどそれは、何よりも明確に“死”というものを思い起こさせる)
(無効票)
竜城・陸 2021年10月17日
(指先から徐々に腐り落ちるような酷寒をも幻視したかもしれず)
(一指たりと動かせず、深淵に横たわる心地を感じたかもしれず)
(彼が生身であったならば、物理的にその身体が凍りつき死にゆくさままでもが感じられたかも知れない)
(――“死”というものは)
(生命にとっての最大級のストレスだ)
(であれば、)
(無効票)
竜城・陸 2021年10月17日
(恐らく)
(それは今の彼にとって最大の、力の源となるだろう)
さあ、もう一つ踏み込んでおいで。
仄叢・エンリ 2021年10月17日
(凍てつくような冷気が身体を襲う)(普段のソレと似たその冷気はしかし、より明確な暴威を以てやってくる)
くっ
(冷える)(冷える)(身体に篭もった熱が奪われてゆく)(苦痛を燃やせどその程度の仄か灯火と言わんばかりに吹き消えようとする)
(無効票)
仄叢・エンリ 2021年10月17日
(迫る死の気配に膝を付く)
(穏やかで、緩やかな死)
(その中でふと気付けば、炎が消えた身体が軽ろやかに動かせる事に気付いてしまう)
(黒く、燃え尽きたまま灰の身体でぽつり)
人間が人間のまま、「人間らしくあろう」とする必要はないのに。
人間ならばその激情に身を任せてよかったのに。絶望に崩折れてもよかったのに。
自分の心の呑み込んでしまってはいけなかったのに。
(遠くでグリムが叫ぶ声がする)
(無効票)
仄叢・エンリ 2021年10月17日
だから、こんなに醜く無様なバケモノみたいになってしまうんだ(冷えた心のままで、燃え尽きた灰の身体で、空っぽの炉は立ち上がる)
(竜の威も介さずに向かってゆく)
(もう何もないなら)
(俺の大事だった物が何も存在しないなら)
(自分すら無くなったって変わりはしないだろう?)
(無効票)
仄叢・エンリ 2021年10月17日
(「空虚」が姿を変え始める)
竜城・陸 2021年10月17日
――なるほど。
(少し荒療治すぎたな、なんて独り言ちた)
(どうにも、人の真似事はうまくいかないようだ)
――――仕方ないな。
(無効票)
竜城・陸 2021年10月17日
(閃くは、全き光)
(“百芸を為す”権能有する、“ ”の本質は、あらゆる行為を許容する)
(――“自身にそれが可能であり”“それを行うことを許されている”と認識できさえすれば)
(無効票)
竜城・陸 2021年10月17日
(――生み出した光の刃で、一刀のもとに斬り伏せば)
(“均衡を取り戻し”“致命に至る傷を癒やす”ことも叶うだろう)
(自らは――学園生徒たちを守るべき“番長”の立場であるがゆえに)
(“彼らを救うことくらい、できなくてはならない”のだから)
仄叢・エンリ 2021年10月17日
(暴走を始めたエンリは蒼海番長の一刀にて何事もなかったかの様に平静を取り戻すだろう)
(無効票)
仄叢・エンリ 2021年10月17日
……はぁ(地面に座り込んだ状態のエンリが深く溜息を付く)
だぁーやっぱまだ制御というか、出力もなんもかんもが甘い様で(そんな事を呟く様子を観るに無事に元に戻ったと見えるだろう)(そこへグリムがすっ飛んで来て背中へと張り付きぽこぽことエンリを殴る)いたいいたい
……すんません番長さん、ご迷惑おかけしたみたいで
竜城・陸 2021年10月17日
いや、あれは俺がやりすぎた。明らかにこちらの落ち度だ。
(小さく息を吐いて、)
……ただ、その枷を外すのは少し根深そうだな。
(覚醒した時。その話を最初にしていたな、と思い出す)(呑み込んでしまったもの)(呑み込むために生み出した、心を冷やす虚ろ)
(前に、聞いた、家族の話)
…………亡くしたものを想って、君は心を氷獄に封じたんだな。
仄叢・エンリ 2021年10月17日
いやー、あんぐらいのが良かった気もするすがね。物強くすんなら、強く叩くのだって必要っすし
まぁ人間の中身は中々そう容易くはいかんようすが(飄々として風で返す)
どうだろう、俺はそこまで家族や友人やらを大事にしてた節はないんすがね……。
あんときゃ人並みに悲しかったし、人並みに怒りを覚えたっすが……それがこんなにも深く俺の心を突き刺さってるだなんて思わなかったすね(そういって青空を眺める)
竜城・陸 2021年10月17日
だからといって加減というものがあるだろう。
跡形もなく砕いてしまっては意味がないんだから。
……毎日のように手紙を送っているのは、十分に“大事にしている”に値すると思うけれどね。
(なんて、吐息交じりに零した)(彼が語った話を総合すれば。この平然とした言動も、“心が冷えた”結果であるのかも知れないが)
まあ、とはいえ、俺が言ったところで君が納得できなければ意味なんてないのだけど。
(無効票)
竜城・陸 2021年10月17日
……だけれど、“人並み”なんて言葉で括らないほうがいいよ。
君の抱いた悲しみも怒りも、誰かから見れば“人並み”かもしれなくたって。
君にとっては唯一無二の、君にしかない、君だけの炉心だ。
(無効票)
竜城・陸 2021年10月17日
……自分の言葉で自分を縛らないほうがいい。
案外、自分を妨げているのは自分自身の言葉かもしれないよ。
最近そこから脱した“人”の、戯言だと思ってくれていいけれど。
仄叢・エンリ 2021年10月17日
砕けた石から玉だって見つかる事もあるだろうけども……今回はまあアレだったけども
あれは、自分への慰めって前に言ったすけど、それに加えて心に少しでも熱を与えるって目的もあるんすよ。
俺の患った異常は中々強きなもんで、さっきのアレ程じゃないにしろ、毎朝起きる度に、毎夜一人になる度に、生を止めかねない程の虚無感に襲われるすからああいう事で少しでも燃料投下してねえと気付いたら死んじまいそうすから(そういう事もさらりと告げる)
(無効票)
仄叢・エンリ 2021年10月17日
息の詰まる程の冷静さは求めてなかったっすけど、それでも血が沸く様な感情に身を任せる人間にゃなりたく無かったんすよ。
そんな事をしても無駄だって解ってるから。
(無効票)
仄叢・エンリ 2021年10月17日
お利口が過ぎる考えかもすけど、それでも俺は自分に素直になるのはちっと勘弁したいんすよ。
何処までも行っても所詮人間だから。
じゃあせめて人らしくちゃんと理性もって平静を装っていたかったんすよ
それがあのザマなのは笑い話にもならんすがね
竜城・陸 2021年10月17日
…………そう。
(明日には呼吸が止まっていたらいいのに)(なんて思いながら眠って)
(目を覚ましてしまうことに、落胆と絶望を抱いた過去と)
(明日には呼吸が止まってしまうかもしれない)(なんて思いながら、眠れず)
(微睡みから目覚めれば、呼吸ができて、鼓動が続いていることに安堵する今)
(それしか知らないから)
(やはり、彼の思いに寄り添ってやることは、できないのだろうなと)
(それだけ、思った)
(無効票)
竜城・陸 2021年10月17日
(そして、別段、彼の選択肢に否やもない)
……なら、もっとうまく律しないとな。
堰き止めたものを開くことを望まないのなら、別のやり方を探すしかない。
或いは今日みたいなやり方でなく、もっと方向性を変えてもいいのかもしれない。
……そうだよ、所詮人間なんだ。
だったら、お利口過ぎる、なんて上等じゃないか。
理性と頭脳で感情と本能を律して前へ進む、なんて、まったくもって人間らしい選択なのだから。
(“認識”だけで)(“主観”だけで)(“自己”だけで)
(世界を、他人を、害してしまうものを)
(――――ひとは“ ”と呼んだのだから)
(無効票)
竜城・陸 2021年10月17日
(――そう)
(だから)(やっぱり、自分には、難しい)
俺が話したことは、忘れていいよ。
君の目指すものとは恐らく、相容れないだろうから。
(無効票)
竜城・陸 2021年10月17日
……帰ろうか。
まだ冷えてるだろ、身体。
仄叢・エンリ 2021年10月17日
今ある手札をやりくりしてやってかなきゃなのは重々承知してるすから、まあ成るようにして為すっすよ。
無我夢中に目的建てて邁進しようとし続ければ、足も止めずに済むすからね
(発言継続)
仄叢・エンリ 2021年10月17日
了解。でも、心には留めとくすよ。何時しかその言葉が糧になる事だってあるだろうから。
ん、帰るすか。身体は……わりと平気かもす(背中で激しくヴァイブレーションし続けるグリムのお陰か寒気に震える程ではなかった)
竜城・陸 2021年10月17日
……製作者ってそういうところあるよね。
相反する思想とか概念まで取り込もうとするというかさ。
(なんて、ふと友人の顔を思い浮かべたら)(少しだけ弱音を零しそうになって、)
(無効票)
竜城・陸 2021年10月17日
(緩く息を吸い込んで、奥歯を噛み締めた)
(無効票)
竜城・陸 2021年10月17日
そう。なら、頼れる相棒に感謝、というところだね?
(なんて言いながら)(ふわりと宙に浮き上がった)
では、お先に失礼。
……念のため保健室は寄っておくんだよ?
(発言継続)
竜城・陸 2021年10月17日
(一言残して、)(あとは振り返らず、校舎の方へと向かっていくだろう)
仄叢・エンリ 2021年10月17日
製作者にとっちゃ、自分自身にない視点や発想は何時だって新鮮で斬新で……、インスピレーションに直結するすからね。
(そう言うと飛び上がった番長を見て)
今日はありがとうございましたっす(頭を下げて感謝を告げて見送る)
……いこっかグリム。……心配してくれてあんがとな。
(そのままグリムを連れて学園へと戻っていった)