【個】紫荊と広報
リップ・ハップ 2021年9月25日
呼び出しでもすりゃそりゃ一発だろうけど、空気どうなるかわかんねぇじゃん?
うちのばんちょに呼び出されたときはラブレターでそりゃもうわくわくどっきどきだったしな。わはは。
だから積極的にじゃなく自然と会う日を待ってた。
素のとこで会う感じがやっぱ望ましい。
紫の番長。
クラスメイト達は――、
『アンジェリカちゃんの横に立つのが似合っちゃいそうですよね』
『たしかに、アンジェリカおねえさんに……近いところはあるかも……』
なんて私に言う。
極めつけは
『アンジェリカちゃんも愛はたっぷりですからね』
と来たもんだ。
んなもん私をその気にさせんには十分すぎる文句よな。
そいで待ちに待った瞬間は、ある日の校舎裏で訪れる。
#鬼叉羅魏・アンジェリカ
#リプ・ハップ
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鬼叉羅魏・アンジェリカ 2021年9月25日
(――ゆっくりと、視線を空から下ろして)
(思ったよりも下に居た)
(見下ろす)
……なんです、あなた。
リップ・ハップ 2021年9月25日
リップ・ハップ。生徒会広報。わけあって紫ばんちょを探してたり探してなかったりした。
(今度こそは視線と視線を交わらせて)
ばんちょが、あうちのばんちょね? 白の。言っててちこっと気になってたんだよねー。どんな子なのか。
(無効票)
リップ・ハップ 2021年9月25日
これ。いいな。
(そうして指さすのはスカートの刺繡)
(……の一文字。『血』)
鬼叉羅魏・アンジェリカ 2021年9月25日
生徒会――ああ。
確か、そっちも揃ったんでしたね。
(赤い瞳同士、かちあって)
……ミーレが?
(無効票)
鬼叉羅魏・アンジェリカ 2021年9月25日
(はて、指した先を見る)
(珍しかろう。とは思う。けれども、……というか、ピンポイントすぎる気もしつつ。)
好きですか。こういうの。
リップ・ハップ 2021年9月25日
だんちょ、やっと会計見っけたかんね。
(すっくと立ち上がる)
(屈んだのが目と鼻の先だ。立ってもそのまま。退く気配がない)
グーよグー。
かっけーしラブ溢れてる。
気が合いそう的なこと言ってたんだけど、これ見て確かにって思った。
鬼叉羅魏・アンジェリカ 2021年9月25日
(初対面にしては近すぎる距離感にも、何を言うこともなく)
(自分よりも少し高い位置の顔をじっと見上げる。)
……生徒会、よりも問題児の方がしっくりきそうなツラですね。
ここは、つくづく、不思議な学校。
(無効票)
鬼叉羅魏・アンジェリカ 2021年9月25日
それはどうも……
? ラブ?
(怪訝そうに眉が寄る)
リップ・ハップ 2021年9月25日
キューティーフェイスだろ、リップちゃん。ドレッドヘアも似合うぞ。多分な。
(声も表情も平たんだが、どこか得意げ)
だってこれ。血。
わざわざ縫って書いてまで背負う、やスカートだから背負ってねいか。
めちゃ気合入ってんじゃん? 私も今度真似すっかな。
鬼叉羅魏・アンジェリカ 2021年9月25日
(小首を傾げる)
ただの当て字ですけどね。気合いは、ええ。
……鬼叉羅魏、アンジェリカ――知っているのかも、しれませんけど。
リップ・ハップ 2021年9月25日
……、
(無効票)
リップ・ハップ 2021年9月25日
…………、
(無効票)
リップ・ハップ 2021年9月25日
(一歩、二歩と後退する。刺繡の全景を視界に収める様に)
あこれ名前?
なんだそーゆーことか。
てっきり血に並々ならぬ思いがあんのかと思った。これから献血行こうぜとか誘うとこだったわ。わはは。
(たぶん、きっと、血の一文字しか目に入っていなかったのだろう。そんな執着が言葉に滲む)
鬼叉羅魏・アンジェリカ 2021年9月25日
(見る)
(無効票)
鬼叉羅魏・アンジェリカ 2021年9月25日
(じっ)
(無効票)
鬼叉羅魏・アンジェリカ 2021年9月25日
…………。
(離れる姿を、見てみれば。)
(自分と同類のような雰囲気に、足して)(入院してる人が持ってるやつ……という印象のアレを持っているのもしっかり見えて。)
(ソレ――ガートルを見つつ。)
どうも……あなたと同じ趣味では、なかったようで。
リップ・ハップ 2021年9月25日
合いそっつってたのはこーゆー路線じゃなかったか……。
でも当て字に血ぃの字選んでんのはやっぱグー。
(腕組んで、ちょいと思案)
んじゃアンジェリカのは? 趣味、どんなん?
鬼叉羅魏・アンジェリカ 2021年9月25日
気が合いそう……ミーレがそう言っていたんでしたっけ。
(校舎の壁によりかかるようにして、しゃがみこむ ヤンキー座り)
ええ、イケてるでしょう。
あなたのも。
(スカジャンを示すように、自分の上着に手をかける)
(無効票)
鬼叉羅魏・アンジェリカ 2021年9月25日
……趣味、ですか。
(ふむ、考え込む)
リップ・ハップ 2021年9月25日
だろ。クールでポップっしょ。
(ざくん。点滴パックの架けられたマイガートルを――逆さに持った大鎌を、そのカバーの纏わされた刃の背を地面にめり込ませ、立たせる)
(立たせた一方で少女は対面の彼女のように屈んで)
まー趣味面でそう言ったのかわかんねいけどな。
(無効票)
リップ・ハップ 2021年9月25日
あでも当て字。
私も執煌武装に当て字つけてる。
(ちょこちょこ。屈んだまま番長の隣に移動し)
(土の上に指で線を引いていく)
愛……ごめちょっと待って。
(スマホを取り出し、弄って)
(無効票)
リップ・ハップ 2021年9月25日
画数多いわ。
……ねー。くーらーいー。……ね。
(画面と睨めっこしながら、愛に続いて餒。喰。禰。漢字を書き出し)
イカすよな。
(うん。満足気に頷く)
鬼叉羅魏・アンジェリカ 2021年9月25日
――……。
(かわいらしく寄ってくるのを、拒否するでもなく、眺め)
まあ――少なくとも見た目の趣味で言えば、合ってるでしょうね。
好きですよ、そういうの。
はい?
(覗き込むように地面を見る)
(愛)
(待つ)
(無効票)
鬼叉羅魏・アンジェリカ 2021年9月25日
……
(愛、に続く文字)
(どの字がどの音にはまるのかを聴きながら、眺め)
…………。
良いですね。強そうです。
(同意の頷き。)
リップ・ハップ 2021年9月25日
ね。
(雰囲気もそうだが、アクセサリー類を見ても似る部分は感じられて)
てか色いいな爪。私も今度そゆの使ってみっかな。
(土をなぞっていた指、その爪を彼女のものと見比べて見たり)
だろ。いい文化よな。
どんな字使おか検索すんの楽しかったわ。
(無効票)
リップ・ハップ 2021年9月25日
でも強そー具合はアンジェリカのもやべーって。
チンピラ三枚に卸して血の華咲かせそ。
鬼叉羅魏・アンジェリカ 2021年9月25日
良いんじゃないですか。濃い色、似合いそうですし……リップ、でしたっけ。あなた、赤が好きでしょう。
(ほら、似合う。とでも言いたげに、爪を重ねるように指を寄せ。)
(無効票)
鬼叉羅魏・アンジェリカ 2021年9月25日
ええ。そう思ってもらえれば良い。
実際それで余計な喧嘩も、減りましたしね。
(地面に書かれた文字を見る。見ただけでは読めないけれど、読み方はほとんど耳で聴いた。)
愛……あいねくらいね、ですか。
これは、どういう言葉なんです。
リップ・ハップ 2021年9月25日
すきすき。でもほら、濃い目で行くと他の色足したくなんね? 濃い赤つえーから特に。
(ちょちょん。正にこれ、とアンジェリカの人差し指を突くように指を動かし)
もし私も黒入れんならマスクの色変えていかなー。それか髪全部染めちまうか。
(当人的なバランスがあるのだろう。想像してみて)
……いやめちゃキャラ被りそうじゃん。うける。んなら赤系一本にして、濃淡つける方がいーな多分。
(無効票)
リップ・ハップ 2021年9月25日
愛。飢え。喰らう。えーと、なんかお墓的な? 違うか? 霊とか神様祀んだって。れーびょー。
(順に指を差し)
愛に飢え、愛を喰らうって感じ。ししし。リップちゃんにぴった。
鬼叉羅魏・アンジェリカ 2021年9月25日
(つつかれて、彼女なりのこだわりを口にするのを。楽しげに、目を細めて、聴いて。)
そうですか。
もし試しに塗りたかったら、持ってきますから。
(無効票)
鬼叉羅魏・アンジェリカ 2021年9月25日
(それから、指を目で追う)
れーびょー。(は、よくわからないので。ふうん、と生返事をして)
そうなんですか。あなた、愛されていそうなのに。
リップ・ハップ 2021年9月25日
まじ? じゃ私のも使いてー時あったら貸したげんね。
一本だけこーゆー色入れたりとかキュートっしょ。
(愛されていそう。その評には目をぱちくりと)
……えー? そうかー?
むしろ私は恋してー愛してーって感じだけど。
ま、愛には愛された。それは確かな。ししし。
(故にこそ生徒会に於ける座が示すのは愛)
鬼叉羅魏・アンジェリカ 2021年9月25日
ああ、それも良いかもしれないですね。
(人差し指、中指、薬指。どこに入れるかイメージしながら順番に指を立てて)
だってあなた愛嬌があって、自分がちゃんと在る。
そういう人は魅力的で、愛されますよ。
そうですね。人を導く立場に就いたのが、その証拠。
……恋は知りませんけど。
(肩をすくめて)
リップ・ハップ 2021年9月25日
なになに。うれしーこと言ってくれんじゃーん。
でも自分がばりばりにあんのはアンジェリカもそうじゃん。
その辺ふわっふわしてるやつにクラスの頭(ヘッド)務まらねいって。
(無効票)
リップ・ハップ 2021年9月25日
一本通した自分の様で人惹きつけるって感じ。紫荊ばんちょ。
やってる事の質はきっとそう変わんねいよ。お互いな。
(無効票)
リップ・ハップ 2021年9月25日
恋はリップちゃんもまだ知んねいからそこもお互い様。わはは。
はーきゅんきゅんしてー。
鬼叉羅魏・アンジェリカ 2021年9月25日
少し話しただけでもわかりましたよ。
それに……ええ。
そういう風にしか生きたくないから。
あなたもきっと、そうなんでしょうけど。
(無効票)
鬼叉羅魏・アンジェリカ 2021年9月25日
(……くつり、笑って)
どういうのがいい、とか、あるんです?
(なんて、年頃の娘らしく、恋の話をふったりしてみて。)
リップ・ハップ 2021年9月25日
そりゃもう情熱的な、恋。燃えるような、愛。
私多分求めるタイプだからさー。めちゃ。同じくらい求めてくれるタイプがいーよなーって。
(ほわんほわん。妄想にトリップ)
……暑苦しい位に傍に居てー。
日本のはなんかこー、奥ゆかしーってやつじゃん? あーゆーのも可愛っからちょっち憧れっけどね。
鬼叉羅魏・アンジェリカ 2021年9月25日
(その目の色を、じっと眺めつつ。)
愛情表現、激しそうですもんね。あなた。
生半可じゃ灰にされてしまいそう。
リップ・ハップ 2021年9月25日
灰て。リップちゃん活火山かよい。気分highで愛情噴火ってか。
まータフな相手のがいいのは確か。うん。
アンジェリカはそういうの無いん? 好みのタイプとかさ。
あんなら言えよ言えよー。
(と、次はそちらの番だとばかりに)
鬼叉羅魏・アンジェリカ 2021年9月25日
おとなしくはないでしょう。
火山……マグマ?それっぽいかもしれないですね。
(ふ、と笑い)
ン。
そう、ですね。
……私も、奥手はあんまり。いえ、奥手というか、……弱火?
(火山がどうとか聞いたので、なんとなく表現がつられて。)
私の一部になるくらいに刻み込んでくれないと、きっと駄目ですね。
リップ・ハップ 2021年9月25日
あー、ね。やっぱ愛情表現っつーか感情表現っつーか。つよつよのが好みな感じ。
(わかる。とこっくり頷いて)
んでめらめら強火がいいと。ししし。火傷しそなくらいに?
どうせすんならその痕まで愛しちまえそうな感じがいーよな。
(先もそうだったが、彼女の言葉はよくよく『わかる』。一方的にそう思っているだけだから、気がする程度のものなのだが)
(番長らの言っていた合いそうという言葉になるほどと思わされる)
鬼叉羅魏・アンジェリカ 2021年9月25日
ああ、良いですね。
痕になるくらいに押し付けてこられたらときめいてしまうかも。
(無効票)
鬼叉羅魏・アンジェリカ 2021年9月25日
(楽しげに聞いて頷く姿に、)
(……ふ、また、笑って。)
リップ・ハップ 2021年9月25日
ね。
見つかったらハッピーよな。そんな奴。
(まだまだそんなこんなに心当たりはないが、夢を見る。だって年頃だもの)
(まだ喋らせなさい)
リップ・ハップ 2021年9月25日
そだ。アンジェリカ、献血とか興味ない。
(ごそごそ。スカジャンのポケットに手を突っ込む。探すのは献血を広報するビラ。手配りチラシ。名刺気分で取り出して)
(自分の好きなこと。白のクラスとしての、そして生徒会広報としての活動。自己紹介でもするように今しばらく語らっただろう)
鬼叉羅魏・アンジェリカ 2021年9月25日
見つけやすいようにしておかないと、ですね。
(そして、取り出されたビラを見る)
……献血。行ったことないですけど――
(まだ喋らせなさい)
鬼叉羅魏・アンジェリカ 2021年9月25日
リップ、あなたが言うのなら。一度くらいはいいですよ。
(話すのはこれが初めてではあったけれど、)
(それくらいには、気に入って。)
(なので、その先に続く話を聞くのに苦があるわけもなく。)
(時折短く相槌を打ちながら、語らう顔を眺めていた。)