【個】FIGHT CLUB
恋南川・姫兎 2021年9月22日
新宿島にある雑居ビルの地下一階。
夜はバーを営むそのフロアは、営業時間外だというのに扉が開いていて。
中に居るのは一人の男。
用心棒代の代わりに好きに出入りしているその男の元を訪ねる影が一つ。
#恋南川・姫兎 vs 浅郷・屍(
#ミサゴ・ゾーリンゲン)
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ミサゴ・ゾーリンゲン 2021年9月22日
【浅郷・屍】
(バーのカウンター)
(天井付近に設置された、古臭い大きなテレビではボクシングの試合の様子が垂れ流されている)
(無効票)
ミサゴ・ゾーリンゲン 2021年9月22日
(その映像を見ながら、自分以外、店員すらも居ないカウンター席に座って安酒の入ったグラスを傾けている男が独り)
(年季の入った薄汚れたパーカー。ボロボロのランニングシューズ。暗がりで見れば、浮浪者に見えないこともない、そんな風貌の男だ)
恋南川・姫兎 2021年9月22日
さぁて、情報収集っつたら、まずは酒場だよな?
(バーの扉を開ける。外の看板を見る限りは営業時間外のようだが、鍵は開いていた。だったら、店主くらいはいるかもしれないと足を踏み入れる)
(無効票)
恋南川・姫兎 2021年9月22日
(が、そんな予想は浮浪者のように見える男の姿を見て、外れたなと感じる)
あー……おっさん。ちょっといいか? 人探してるんだが、どっかで見かけなかったか。
(そういうと、懐から出したメイド服を着た女性と、小柄な少女が写っている写真を見せる)
あと、不法侵入なら早く出てった方がいいぜ。店主に見つかったら怒られるぞ。
ミサゴ・ゾーリンゲン 2021年9月22日
【浅郷・屍】
(昔の、日本王者決定戦)(その映像を見ている背中に声が聞こえて)
……ンだよ。今いいとこなんだ。
(無効票)
ミサゴ・ゾーリンゲン 2021年9月22日
(ちら、と肩越しにその姿を見る。ガタイはいいが、若い。子どもか?)
ガキはおうちに帰ってもう寝る時間だ。
(帰れ帰れ、と一方的に。しっしと手を払って)
恋南川・姫兎 2021年9月22日
アンタから見たらガキってのは否定できねぇが、そこまでガキじゃねぇっての。
なぁ、ほんのちょっとだけでいいんだって。
(テレビと男の間に身体を割り込ませ、写真を見せようとし)
(無効票)
恋南川・姫兎 2021年9月22日
(の前に、テレビに目をやってみれば、映っているのはボクシングの試合で)
お、これ日本王者決定戦だよな。ちょっと昔のやつ。なんだよ、おっさんもボクシング好きなのか?
(同好の士と分かったからか、写真のことをそっちのけに話しかける)
ミサゴ・ゾーリンゲン 2021年9月22日
【浅郷・屍】
ンだお前……、いいとこだっつってんだろ
(試合の様子は、ガードを固めていたチャンピオンがカウンターから一気に攻勢に出た場面で)
ミサゴ・ゾーリンゲン 2021年9月22日
(今日はもう仕事をする気はない。無視しておこう――と思っていたところで)
なんだ、ガキ。10年近く前の試合、知ってんのか?
(――話が分かるやつか、とつい返事を返してしまい)
恋南川・姫兎 2021年9月22日
そりゃ知ってるぜ。まぁ当時はボクシングなんか興味無かったし、あとで見ただけなんだがよ。
俺の師匠がなー、この試合が好きだって言って何度も見せてきてなぁ。
何だかんだで俺も結構この試合見たぜ。参考にもなったしな。
(当初の目的も忘れ、勝手に隣に座りテレビを見て)
ミサゴ・ゾーリンゲン 2021年9月22日
【浅郷・屍】
この試合が、ねえ……(ボコボコにされ始めた“当時の自分”を見て、苦笑)
(隣に座り込まれたのも特に気にした様子もなく、そのまま試合の様子を眺めて――)
(無効票)
ミサゴ・ゾーリンゲン 2021年9月22日
(過去の自分がマットに沈んだところで)
…………で、何の話だ、ガキ。気が変わったから聞くだけ聞いてやる。
恋南川・姫兎 2021年9月22日
あー、負けちまったか。いや、昔の試合だし当然なんだけどよ。
(応援していた側が負けて溜息をつく)
お、なんだ。急に親切になったじゃねぇの。いや、ちょっと人を探していてよ。片方は結構目立つ見た目だから、多分見たら忘れねぇとは思うんだが……
(再度、二人の写真を見せる)(話している相手がテレビに映っていた人物だとは、暗がりのせいか気づいてない)
ミサゴ・ゾーリンゲン 2021年9月22日
【浅郷・屍】
(負けちまった、という言葉に苦笑を重ねて)
別にいらねえならさっさと帰れ――人だァ? この新宿で?
ただでさえどこに誰がいるかわかんねえような街になったってのに――――
(無効票)
ミサゴ・ゾーリンゲン 2021年9月22日
(――――メイドと、女のガキ。なるほど、メイドのほうは確かに見たら忘れられねぇ面だ)
…………メイドカフェにでもいきゃいいだろ。探してどうすんだ
恋南川・姫兎 2021年9月22日
メイドカフェにいるタイプでもねぇのよ。いるなら、指名するんだけどな
(同じボクシング好きと分かったからか、冗談を言って笑いながら)
どうするって連れ戻すんだよ。いや、実はな。この二人って俺が通ってる学校の生徒なんだが、ちょっと前から姿が見えなくて探してるってわけでさ。
ミサゴ・ゾーリンゲン 2021年9月22日
【浅郷・屍】
(静かに立ち上がって、フードを深く被る)
(がっ、とテーブルを片っ端から足で壁際に除けて広いスペースを作れば)
(無効票)
ミサゴ・ゾーリンゲン 2021年9月22日
・・・・・・
よく知ってる――っつったら、どうする?
恋南川・姫兎 2021年9月22日
……いいおっさんだと思ったんだけどなぁ。
(溜息をついて、出来上がったスペースへと歩を進める)
(無効票)
恋南川・姫兎 2021年9月22日
力づくでも吐き出させる
ミサゴ・ゾーリンゲン 2021年9月22日
【浅郷・屍】
嗅ぎまわってるやつらが居たら、その気がなくなるまでボコれ。
俺らもそういう仕事でなァ。
(すぅ、と構える。酒に溺れた生活をしているが、その構えは―――)
(左腕だけをやや前に出した、変形ピーカブースタイル)
(ついさっきまでテレビに映っていた構えと、同じで)
恋南川・姫兎 2021年9月22日
(構えを見て、ぴくりと眉を動かす)(何度も見た構えだ。ただ似ているだけ、と勘違いすることは無い)
引退してから、何をしてるかと思ったらこんなところで会うなんてな。
(左半身を前に出して、オーソドックスなファイティングポーズを取り)
ミサゴ・ゾーリンゲン 2021年9月22日
【浅郷・屍】
生活するにも金が要るんだよ、金が。
(ジリ、とすり足で間合いを詰めながら)
(無効票)
ミサゴ・ゾーリンゲン 2021年9月22日
ルーキー
来いよ、クソガキ。
恋南川・姫兎 2021年9月22日
ガキからクソガキに格下げかよ。
(じりじりとすり足で間合いを詰め)
(無効票)
恋南川・姫兎 2021年9月22日
ロートル
舐めんなよ、おっさん
(リーチの差を生かして、間合いの外からジャブを数発)
ミサゴ・ゾーリンゲン 2021年9月22日
【浅郷・屍】
(前に出ている左腕をさらに前に伸ばし、ジャブを弾く)
(そのまま、戻っていくジャブの拳を追うように一気に間合いを詰めながら)
(無効票)
ミサゴ・ゾーリンゲン 2021年9月22日
(――――右腕を、一閃。現役時代に最も得意としていた、シンプルな決まり手)
(自分よりも体格に優れた少年の顔面へ、一撃で決めんとする拳を放つ)
恋南川・姫兎 2021年9月22日
(弾かれたジャブ)(迫る右ストレート)
(何度も画面越しに見た必殺のコンビネーション)
(現役から離れて何年も経つというのに変わらない技のキレ)
(無効票)
恋南川・姫兎 2021年9月22日
(そう)
・・・・・・・
(何も変わらない)
(無効票)
恋南川・姫兎 2021年9月22日
(想像していたとおりの軌道で来た拳を迎え入れるように、自身の右腕をカウンターで顔面へ放つ)
ミサゴ・ゾーリンゲン 2021年9月22日
【浅郷・屍】
(お手本の様に被せられたカウンター)
(今さっき見ていた映像と、何も変わらない一撃を受けて)
(無効票)
ミサゴ・ゾーリンゲン 2021年9月22日
(2,3歩、後ろによろめいて)
ガキィ……(口の中を切ったのか、床に血を吐き捨てながら)
恋南川・姫兎 2021年9月22日
一発で決めるつもりだったんだけどな。
(まだ立っている相手を見て、言葉をこぼす)
吐く気にならねぇか? 応援していた相手を必要以上にボコるのは、いくら俺でも気が引けるんだが。
ミサゴ・ゾーリンゲン 2021年9月22日
【浅郷・屍】
……オレは!!!!
(頭を振る。揺れる視界を無理やり矯正して)
(無効票)
ミサゴ・ゾーリンゲン 2021年9月22日
日本でも三本の指に入るボクサーだったんだよッ!!!!!!
(前に、突っ込む)
(真っ直ぐに走って、その勢いも拳に乗せて、拳を振るう)
(無効票)
ミサゴ・ゾーリンゲン 2021年9月22日
(――もはやボクシングの欠片もない、真っ直ぐの“パンチ”)
恋南川・姫兎 2021年9月22日
そうか。だが、俺はな―――
(無効票)
恋南川・姫兎 2021年9月22日
(ただのパンチ)(それをパーリングで叩き落とす)
(どれだけ落ちぶれようと)
(まだ目の前の男がボクサーだと信じているからこそ、ボクシングの技を使い)
(無効票)
恋南川・姫兎 2021年9月22日
世界で一番のボクサーだ!!!!
(前に一歩ステップイン)
(研ぎ澄まされたフックを顎に目掛けて放つ)
……まだ予定だけどな。
ミサゴ・ゾーリンゲン 2021年9月23日
【浅郷・屍】
(自分の拳が届く前に、真横から迫るフックが綺麗に突き刺さる)
(そのまま、一歩二歩とよろめいて)
(、)
ミサゴ・ゾーリンゲン 2021年9月23日
…………そのうち、そんな口、叩けなく……なる、ぜ
(たたらを踏むような足取りで、横に避けたテーブルの上に倒れ込んだ)
恋南川・姫兎 2021年9月23日
へっ、余計な心配ってやつだぜ、おっさん
(振りぬいた拳を戻し、テーブルに倒れ込んだ姿を見下ろす)
……できれば、昔のアンタとやりたかったぜ。
(、)
恋南川・姫兎 2021年9月23日
……あ、やべ。気絶させちまったら、話聞けねぇじゃん。
えー……どうすっかなぁ、この辺なんか残ってね?
(倒れた男を尻目に、本来の目的を思い出して、せめて手掛かりが残っていないかと店の奥に進んでいった)