【戦】ワンパク・ケンカ・デー
一之瀬・一貴 2021年9月16日
MM学園第一グラウンド。
歩いてくるその姿を目に捉え、思い返す。
ガキ。保健室の主。ちっせえ。でけえ。治療の腕は抜群。時々ズレてる。研究者気質。
白の番長。
バケモンの一人。
途方もなく、ただ強え。
【本日の対戦カード】
『腕白番長』
#ミーレ・ベルンシュタイン
V S
『緑のチンピラ』
#一之瀬・一貴
0
一之瀬・一貴 2021年9月16日
な、
(拳を開いて五指を広げ、殴りつけるように)
(グラウンド。指先をアンカーに。みしり、と筋肉を唸らせて)
っメんじゃ、ねえ!
(天地さかしまのまま、回転の勢いを捻りにのせて、大鉈のような蹴り一閃)
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年9月16日
あら。
(と、心外そうな声を漏らす)
(遠慮なく頭から落としたけれど、器用な体勢で反撃してくるものだ――なんて、思考を過ぎらせながら)
(無効票)
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年9月16日
舐めてなど、
(ガ、と)
(足裏で、蹴りを受け止めた感触)
(押し返す――というよりは。そのまま力に逆らわず、ふわりと、後ろに跳んだ)
(軽い体躯、無駄なく受け流された力。そのまま数mは飛んでいきそうな、)
(無効票)
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年9月16日
(姿が、消えて)
(無効票)
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年9月16日
いませんわ。
(一瞬の間も空けず、すぐ傍に現れて)
(掬い上げるような、蹴り)
一之瀬・一貴 2021年9月16日
(流された、だが、もう一)
ァ?(消え、
(無効票)
一之瀬・一貴 2021年9月16日
(積み上げた経験をもってしても、復讐者となって大きく強化された視覚をもってしても、それは「捉えられるはずのない速度」だった)
(だが、)
(無効票)
一之瀬・一貴 2021年9月16日
(蹴り上げられる瞬間、)
(確かにそのギラつく瞳の中心に、あなたの姿があって、)
(無効票)
一之瀬・一貴 2021年9月16日
(その脚に残る感触は、直撃というには随分と軽く、)
(その吹き飛んだ距離は、予定よりも幾分か遠かった)
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年9月16日
ん。
(振り抜いた、体勢)
(武術というには大雑把。言ってしまえばサッカーボールキック)
(足に残る感触の軽さに、怪訝そうな声を漏らした。自分から跳びました、ね)
(たとえば後方数m。グラウンドにいつのまにか「ミーレが吹き飛ばされて着地した後」の足跡が残っているように。起きたことを示す痕跡は、いくつか存在するだろう。
それに、そもそも、戦いを見ていれば分かる程度のこと。
――でも、たぶん。分析した、でも、知っていた、でもなくて)
(無効票)
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年9月16日
――もしかして、見えてました?
(追撃ではなく、言葉をかけた)
一之瀬・一貴 2021年9月16日
(身を捻り、四肢を振り、体勢を整え、地に轍を残しつつ着地をして)
(膝を撓め、身を屈め、力を蓄え、)
(無効票)
一之瀬・一貴 2021年9月16日
全部は、見えてねえな。
(無効票)
一之瀬・一貴 2021年9月16日
(低い姿勢で掛け、)
(視線を誘導、)
(跳躍)
(からの、こめかみを狙う、跳び回し蹴り)
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年9月16日
おかしなひと。
(くすりと、おかしげに笑った)
(誰にも追いつけない、かは分からない。理屈を無視して追いつけるものもいるだろう。概念系のパラドクス――それこそ黄ぃちゃんなんか、やってみせるかもしれません)
(けれど。追いつけたとしても、防げたとしても、不完全にせよ、何の力もなくただ見えていた、というのはいかにもおかしい。理屈に合わない。だって、)
光に追いつかれたつもりは、ないですよ。
(無効票)
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年9月16日
(ガ、と)
(重い、衝撃。こめかみ狙いの蹴りを、腕を挟んで受け止めた)
(今度は完全に衝撃を流し切るでもなく、ぐら、と、体重差に体が揺れて、)
(無効票)
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年9月16日
(ああ、面白い。理屈に合わないというなら、そう、竜城・陸に遠間から触れてみせたところから、おかしな話)
(然るに、彼は――)
(無効票)
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年9月16日
――――そんな理屈こそを殴り倒す、拳ですか。
(赤い瞳が、爛と輝いた)
(揺れた衝撃を「巻き戻し」、蹴り抜かれる前にダメージは消えて、)
(――腕を、伸ばす。飛び蹴りを放った体、その服を掴み、)
(無効票)
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年9月16日
(さあ、どうしよう。もっと近くで見たい。ああ、そうだ――)
マウント
(地面に叩きつけて、飛び乗ってみましょうか)
一之瀬・一貴 2021年9月16日
(一撃、浅いが、こっから三度は蹴れる)
(感覚だけで空を踊るように、二度目の)
ハ?
(効いてねえ、いや馬鹿な、)
(無効票)
一之瀬・一貴 2021年9月16日
(だが今、わずかに、ありえないものが、見え、いや違え、このアマ!)
(視せてきやがった……!!)
(無効票)
一之瀬・一貴 2021年9月16日
(崩した態勢、僅かに寄せた形勢は、魔法のように消え去って)
(無造作に、容赦なく、迫るのは堅い地面)
(逃げることもできねえ、受け身を取って凌ぐのが、最良)
(無効票)
一之瀬・一貴 2021年9月16日
(だからこそ、それを越えなきゃ)
っせえぞ、ジャジャ馬ァ!
(回避と防御は捨てた、無防備な身体は落とせばいい)
(その間なら、コイツが届く距離にいる)
(無効票)
一之瀬・一貴 2021年9月16日
(腿、膝、足首をしならせるように)
(狙うは顎先。強さよりも速さよりも、)
(ただ正確さと、ぶっ倒すという、気合いで、)
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年9月16日
うふふふ――
(愉しげに、笑う)
(腕白番長がこの場で用いてる「力」を羅列するなら、二つだけ)
(拳理。ただ純粋な、体術。というよりは、力の流れを見る瞳。武術など学ばぬまま、ただ生まれながらに、武人として高い水準にある)
(それと、もう一つ)
(無効票)
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年9月16日
(ガ、と、また、蹴りの衝撃)
(かわさない)
(防がない)
(かわさないのだから、当たる。防がないのだから、当たれば傷つき顔も跳ねる)
(肉体の強度は人間並み。血も出れば痣にもなる)
(ただ、)
(無効票)
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年9月16日
だぁめ。
(ただ、)
(足が離れる頃には、治っているだけだ)
(無効票)
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年9月16日
「それ」じゃない。
それとも――あなたにとっては、同じこと?
(そうして、まるで魔法のような、魔法でもなんでもない身のこなしで、振り落とそうとする自分より大柄な体に馬乗りに、)
(もっと見せろ、と)
(興味の輝きを隠そうともせず、拳を振り下ろす)
一之瀬・一貴 2021年9月16日
(引っ掛けるような一撃、確信があった。脳を揺さぶった。ヘビー級ボクサーだって、一瞬で落ちる)
(つまり、)
一瞬ですら、遅えのかッ!
(衝撃、咄嗟に振りほどく、もがく、跳ねる、全てが掌の内かのように、)
(無効票)
一之瀬・一貴 2021年9月16日
(打撃では意識は飛ばせない(絞めんのはこの態勢ではキツい(そもそもこいつは動きを掴んでる(心臓を(拳が
(無効票)
一之瀬・一貴 2021年9月16日
(みしり、と)
(小さな拳が、突き刺さった)
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年9月16日
(重くはない、けれど響くように鋭い拳)
ですね。
(を、)
見えないような攻撃は、怖いですよ。
(振り上げて、)
されたのだと、れーるがん?とか、
(振り下ろす、)
それなりに。
(それを、繰り返す。)
一之瀬・一貴 2021年9月16日
(みし) (みし)
(みし) なァんだ (みし)
(みし) (みし) (みし)
つまり、 (みし)
(みし)
それより強けりゃ、いいんだな?
(無効票)
一之瀬・一貴 2021年9月16日
(不十分な態勢、振り降ろされた拳は既に何発か、)
(途切れそuになるいsきを、ゆるさない、ただ、意地で)
(顔面、下から、ぶん殴る、一発に一発)
(細けえことは全部、知ったことか、)
(知った事か、)
(この、
ボケがァ!く、た、ば、れ、やァ!
(無効票)
一之瀬・一貴 2021年9月16日
(届く)(届かせる)(ぶっ倒す)(勝つ)(ぶん殴る)(へし折る)(潰す)(まだ、)(イケる)(俺の)(拳は、)(届く)(まだ、)(まだ、)(まだ、)(まだ、)(まだ、)
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年9月16日
まあ、
(響く)(成る程?)(死に体になってもおかしくないのに)(力を増してすら感じる)(殴る)(殴られる)(殴る)(殴られる)(殴る)
そう、です――
(うわ)(鼻って折れると痛いんですね)(治すんですけど)(意識の揺れも、押し戻すんですけど)(ちょっと、ムカつく)(一発に、一発――ですが)
(もっと見たい)(――が、これは、理屈では、ないか)
(無効票)
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年9月16日
ねッ!
(こお、と、響く呼気の音)
(大気中のマナを取り入れる技法。見様見真似、どころか想像で再現した古武術)
(活性化した生命力は、わずか数秒、膂力を人外の域に跳ね上げて)
レールガン
(――雷光を帯びた「一発」は、砲撃の如く)
https://tw7.t-walker.jp/garage/gravity/show?gravity_id=17000
一之瀬・一貴 2021年9月16日
(あぁ、アレはダメだな、と)(最初から厳しい差だったと)(俺死ぬんじゃね?と)(まぁ健闘はしたかと)(タネはある程度見えたと)(有意義な戦いだったと)
マケイヌ
(賢い自分の声を、噛み殺して)
クハッ、ハ、ハァ!
(無効票)
一之瀬・一貴 2021年9月16日
(視界が、狭まる)
(破滅的な一撃が、迫る)
(折れた拳が、断裂した筋肉が、最後の意地と気合いだけで、)
(弱々しい拳、ガキよりも遅く、顎の下、)
(視界が、拳で埋まるはず、なのに、)
(なんだ、届きそうじゃん)
(無効票)
一之瀬・一貴 2021年9月16日
(一切の理屈も道理も不条理も関係無く、堅い頭蓋骨もしなやかな筋肉もなにもかもを無視して)
……ッッ!!
(そこに詰まっている、"脳"を、人の知恵の中心だけを目掛けて、拳を、振るい)
(、)
一之瀬・一貴 2021年9月16日
(砲弾の如き一撃が、轟音と共に着弾し、グラウンドを陥没させた)
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年9月16日
――――――――、
(揺れる)(意識が)(“理解”する)(ただの衝撃では、決してない)
(当人に言わせれば別の見方もあるだろう。本質を捉えているかも分からない。だが、ミーレ・ベルンシュタインという魔術師の地平で表現するならば、この拳は)
テメエ ニンゲン
(「人はココが揺れれば落ちる生き物だ」。その摂理、「流れ」を現出し、その履行を強制する――そんな、魔術に他ならない)
(無効票)
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年9月17日
(故に、)
(拳を打ち終えたからだが、ぐらりと揺れて、)
(無効票)
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年9月17日
いっ…………たぁ!!!!!!
き、効いたぁ……。凄いですね。今のは――だーいぶ、効きました……。
(涙目で、頭を振った)
(――故に。この身が「この体はこの時間の流れに生きる人間である」という魔術を全力で行使していなければ。そのルールとルールのぶつかり合いに力尽くで打ち勝つだけの制御を保っていなければ)
(多分、己を人間と認識する者である限り、飛ばされていただろう)
一之瀬・一貴 2021年9月17日
(土煙が晴れた、爆心地の中心)
(最後の力を全て反撃に振り込んだが故に、意識はもう欠片もなかった)
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年9月17日
(体を退いて、起き上がった)
(あいたたたた――と、首を振る。頭を振り振り、己の状態を確かめて)
(――それからやっと、見下ろした。息は、ありますね。うん)
(終われば治す。そんな話を、始める前にしたけれど)
(無効票)
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年9月17日
(見上げた)(屋上を見る)
(あ、やば、アイちゃんいる……完全に咄嗟でしたものね今……熱くなってました)
(ま、まあ……ええと、それは後で考えるとして――ああ、丁度良かった。花束ちゃん)
(ひらひら)(手を振り)(一貴を指して)(任せます)(の)(ジェスチャー)
(、)
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年9月17日
お見事。楽しかったですよ。
――次があったら、もっと本気でやりましょう。
(そんな、届かない言葉を残して)
(ひらっと手を振り、あっさりと、歩いていった)
(――だって。わたくしにだって、これくらいは分かります)
(未完成とはいえ、己に届き得る牙を持つ者を。倒した直後に手当てしてあげる、なんてのは。「敵手」に対して、失礼でしょう?)
一之瀬・一貴 2021年9月17日
(ボロクズのような姿で、意識も皆無)
(しかしその拳は、強く強く握られ続けていたという)
一之瀬・一貴 2021年9月17日
【タイマン決着】
勝者>『腕白番長』ミーレ・ベルンシュタイン