私立MM学園

【戦】蒼海走る不知火

火撫・穂垂 2021年9月15日
初めて見たときは、穏やかな人だと思った。
一緒にパラドクストレインに乗って、一緒に敵と戦って、その戦いを知った。
学園で過ごすうち、番長の強さというものも見た。

青の番長の座に就くもの。
その座について然るべき者の強さ、というものがどういうものなのか。
みんなのように、ぶつかり合うことで、ボクにも知れるものがあるんだろうか?

「ねぇ、陸。お願いがあるんだ」


場所:青クラス敷地 未整備区画

書き込み可能:
#火撫・穂垂
#竜城・陸




発言終了
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竜城・陸 2021年9月15日
火というよりは氷、だけれどね。
(“火”というのが。言葉通りの意味でないことは知っている。言葉遊びのようなものだ)

ああ、いいよ。好きなだけ時間を使うといい。
(などと、こちらは特段に何をするでもなく、彼女の「準備」を待っている。元より戦に臨むに際して、何の備えとて必要がない) (無効票)
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火撫・穂垂 2021年9月15日
ん。
(それじゃあ失礼して、と。それこそあまり待たせるわけにはいかない。手早く手早く)

(片膝をつき、地面と垂直に鎌を立てる)
氣たる天、薪たる地、大いなるはじまりの火にこれを捧ぐ。
(柄に額を当てるように、頭を垂れ、瞑目して)
万象の母より分かたれし我らが火の煌々たるを、
(その声量は決して大きくはない。だが、妙に耳によく通る不思議な声色で)
願わくば、どうか照覧あれ。
(懇々と、言葉を紡ぐ)
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火撫・穂垂 2021年9月15日
……。
(一拍、二拍。少々の間を置いて、垂直に立てた鎌を支えに、すっくと立ちあがった)

……おまたせ。もう、大丈夫。
(この時を以て、この戦いはただの私闘でなく、大地に捧ぐ奉納の武舞となる) (無効票)
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竜城・陸 2021年9月15日
祭司――巫女、とか言うのだったっけ。
(生憎、日本という土地に連なる文化にも、「系統立った魔術」にも、さしたる造詣はないが)
(目の前で行われているのが、何らかの儀式・儀礼的行為であることくらいは理解できる)

準備はできた? では――どうぞ、いつでも。
(構えもない。武具を構える様子も。ただ、先までと変わらずそこに在るだけ――)

(――ちらりと、小さな氷晶が舞う。) (無効票)
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火撫・穂垂 2021年9月15日
うん。
(実際のところ、今の行為に戦術的価値も、魔術的効果も何一つ存在しない。ただ、気構えの問題だ。これは火撫の祭司にとって正当な行いであり、故にこそ愚かな振舞いは許されない、と言う)

……それじゃあ
(ひょい、と右腕一本で鎌を担ぐような姿勢。そこから、背中側に回った鎌の柄、刃にほど近い側を後ろ手に左手で握り締め、そのまま深く腰を落とし、力を溜める)
やるよ。
(ダンッ!!!少女の体格からは想像もつかない音で地面を蹴り、一足で距離を詰める。左手が鎌から離れ、その『溜め』の勢いと遠心力で大きく上に跳ねながら叩き落される大鎌の刃先は、獲物に飛び掛かる獣の牙にも似ていた) (無効票)
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竜城・陸 2021年9月15日
おや――
(あまり動じた様子もなく、まして大きく避けることもせず)

(“当然のように”、振り下ろされた刃先は“何か”に弾かれる)

……予習くらいはしてきていると思ったけれど。
それとも、貫けると踏んだかな?
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竜城・陸 2021年9月15日
さて、それじゃあ。

(見えない“壁”のようなものと拮抗する刃先に、ひらりと氷晶が舞い落ちて)
(花咲いたように、氷霜がその切っ先を凍らせる。そこから伸びた氷の蔦が刃を伝い、柄を伝って、彼女の腕まで這い上るように凍りつかせんと)

これはどうするかな? (無効票)
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火撫・穂垂 2021年9月15日
ううん。
(もちろん、防がれるのはわかっていた。陸の言うように、多少なりとも予習はやっている。ただ)
どんな感じなのかなって。すごいね、ほんとに、岩みたい。
(思った以上に固い手ごたえだった。言うように、本当に岩か、壁でも相手にしているかのようだった)
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火撫・穂垂 2021年9月15日
(でも、そういうことなら)
よ……っ。
(さらに力を籠める。当然、そんなことで貫けるかと言うとNOだ。意図は別にある。
見えない壁に刃先を『引っかけて』、自分の身体を持ち上げる。脚力、腕力をフルに使って、まるでシーソーみたいにくるりと陸の頭上を飛び越えて)

……本当に、拒絶されてるみたい。(凍り付き、柄の中ほどまでも氷に覆われ始めている己の鎌をしげしげと見やった。……だが次の瞬間、その刃を全く躊躇せずに己の左腕に走らせる)
(鮮血が舞う。一瞬顔を顰めたように見えたのは、痛みよりもむしろ、凍結した刃の冷たさだろう)
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火撫・穂垂 2021年9月15日
(刃についた血が、ぼぅと赤く燃える。その熱を以て、火は鎌に覆われた氷を溶かし、なおも消えず刃を彩る)

こうする。
(ぽたぽたと腕を滴り包帯を染める血を気にも留めず、鎌を構え直して向き直った) (無効票)
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竜城・陸 2021年9月15日
なるほどね。
(――障壁は“何かが触れている間は”割ること叶わずとも物理的な干渉を通す。この間は、殴り抜いた勢いで体向を変えるなんて芸当を見せられもした)
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竜城・陸 2021年9月15日
(見えてはいないが、おおよそ何が起こっているかは感知できる。ちらちらと舞い落ちる氷晶がその援けをしていることに、彼女が気付くかどうか)

(緩やかに振り向いて、)後ろを取ったなら、そのまま殴り掛かるべきだったんじゃない? (無効票)
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火撫・穂垂 2021年9月15日
そうしようかとも思ったんだけど。
こっちが先かな、と思って。
(炎を纏う鎌、石突で地面を軽くたたいて)
(正直なところ、選択肢としてはあった。だが、下手に攻め急ぐと、浸食への対処が間に合わない可能性を捨てきれなかった。間に合ったとしても、結構な消耗を強いられていたかもしれない。……まぁ、たられば話である)

でも、もう簡単には凍らないから。
(ポタリと、左手を伝って落ちた血の雫が燃え消えた。次いで、左腕のそれも火が灯ると、腕を覆う包帯を焼き尽くし、古傷まみれの左腕が露になる)
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火撫・穂垂 2021年9月15日
じゃ、次。
(今度は両腕で握り直し。轟と鎌の火が勢いを増して)
(右から左へと豪快に振り抜いた。斬撃の『圧』に炎を乗せて、視界を覆わんばかりの炎の波が陸めがけて襲い掛かる)
(直後、跳躍。軽々と人間離れした跳躍力で跳び、炎の波に紛れて背後……はあえて取らず、あえて眼前に着地し、着地で溜めた膝のばねを解放するように下段から刃を振り上げにかかった) (無効票)
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竜城・陸 2021年9月15日
簡単には凍らない。……といいけれどね。

(“たかだか炎くらいで”融けて消えるようなものを、人は“天災”とは呼ばないのだから)
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竜城・陸 2021年9月15日
(燃え盛るその火勢を見ても一切の動揺はなかった。視界を覆われようと一切の関係もない。)
(魔力が途切れぬ限り、視えているも同じだ)

(瓦礫を蹴って後方へ退くと同時、羽搏き一つ。)
(それだけでやすやすと、竜の身体は上空へと舞い上がる。振り上げるような刃の切っ先は、外套を掠ったかどうか)

(返礼とばかり残されるのは、滝の如き瀑布と)
(足元を縫い留めるような氷の波濤――注ぐような氷晶はまるで、雪が降り始めたように次第にその数を増している) (無効票)
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火撫・穂垂 2021年9月15日
……あ。
(手ごたえがない。避けられたのを目より早く察する)
……今、見えてた……?
(物理的な目くらましに一切動じなかった。今の動き方は読み勝ちじゃない、完全に『解っていた』動きだ。となると厄介である。正面からではほぼ確実に防がれるうえに、かと言って背後を取るのも相当な苦労を強いられる)
(見上げたその先、降り注ぐ氷と水。ただの火ならそれだけで潰され消されるであろう、圧倒的な『厄災』)
(少女の小さな身体が、呑み込まれる)
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火撫・穂垂 2021年9月15日
(――だが)
――火が陰り、灰となれど。
(瀑布が流れ落ちる轟音の中で、じゅうと言うような音が混ざった気がした)
奥底の残り火は未だ消えず、やがてまた火を熾す――。
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火撫・穂垂 2021年9月15日
(轟ッ!!!!!!)
(強烈な熱波が、襲い掛かる災厄を、人一人分、ごく僅かであれども撥ね退ける)

……言ったよ。簡単には消せはしない。
(普段は眠そうな目が、鋭く細められて。簡素な服を、肌を、しとどに濡らしながらも、濡れた傍から蒸発させるほどの熱量を以て、上空の竜を睨みつけた) (無効票)
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竜城・陸 2021年9月15日
さあ、どうだと思う?
(などと、小首をかしげてみせた。解答を求める教師のように。あくまでこれは彼女にとっての「学び」の場である、とでもいうように)
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竜城・陸 2021年9月15日
そうだね、その程度では消えないんだろう。
(“ただ水を生み出しただけ”で、“ただ氷を走らせただけ”だ。いわば、呼吸をしただけと同じ――いや、それ未満か)

(ひとつ、息を吐けば)
(急激に、大気が、地面が、その熱を奪われてでもいるかのように冷えてゆく。霜が蔓延り、氷晶が舞い散って、“炎”の熱も“人”の熱――生命――も、諸共に奪い取るかのような冷気が満ちる)

(動くだけでも痛苦を伴うほどの、重苦しく、底冷えのするような冷気)

(――この竜にとって、“呼吸をする”とは、こういうことだ)
(ただ生きているだけで。あらゆるものを死に至らしめる)
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竜城・陸 2021年9月15日
(――まあ)
(無論、“これでも制御している”のだけれど)

……では、おいで。
まだ潰えるつもりはないのだろう? (無効票)
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火撫・穂垂 2021年9月15日
(あくまで、これは生存競争ではなく、ただの『試合』だ。眼前の番長ともあろうものが、それを忘れての暴力を振るうとは、今までの交流から微塵も思っていない)
(だが、それはひっくり返せば、『制御してこれ』だということだ。その力の凄まじさを伺わせる)

……ボクは、祭司だから。
迷える火を導く、強い火でないといけないから。

(だから、ここで消えるほど弱い火ではいられない。
もっと、もっとだ。もっと猛る『火』を)
(全てを閉ざそうとするかのような大寒波と、足元が溶解しかけるほどの熱波。ぶつかり合った水蒸気が白い煙となって、濛々と)
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火撫・穂垂 2021年9月15日
(左腕を掲げる。先ほどの傷口が、溢れ出る火によって凍結を許さなかったそれが、口を広げたように見えた)
(もう血は流れ落ちない。表出した瞬間に紅炎へと変じたそれが、練りに練られて火球へと変じる)
(一つ、二つ。緩く腕を振るたびに空へと解き放たれ、ゆらゆらと揺らめく火。『惑火』という、本来ならばもっと儚いものであろう煌々とした灯(なんてことはない、この状況下ではこれほどまでに練らないとすぐに消え飛んでしまうことだろう)は、より『命』そのものに近い性質を持つ火。命あるものを本能的に惹きつける火である。彼が魔力による感知で相手を把握しているのならば、なおのこと疑似餌としての機能を発揮する……筈だ)
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火撫・穂垂 2021年9月15日
(煙の中を、駆ける。駆けた先に惑い火をばら撒き、また駆ける)

ふ……ッ!
(その中でいくつか潰されたって構うものか。ある程度、2個か3個か、そのくらい維持できればいい)
(この段階に進むまで、ずいぶんかかってしまった。これだけの消耗を払ってまで、やれることが『死角からの一撃』止まりなのはいささか癪ではあるが、それは己の実力不足と甘んじて受け入れるほかない)
(検証その2:防護は全方位に展開可能なのか。或いは意識外からの攻撃に有効なのか否か) (無効票)
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竜城・陸 2021年9月15日
(この竜の扱う“魔術めいたもの”はほとんど理論立てた形を取らない、ただ“当人の思う様”のそれであるが――)

              ・・・・・・・
(周囲一帯を舐め尽くす冷気はそれですらない)
(「出す/引っ込める」以外の部分に、本人の意思など一切介在しない)
     ・・・・・・・・・・・・
(そして、ただの氷雪でも有り得ない)
(熱を、命を、魔力を。全てを停滞させ、全てのものを沈黙と静寂の裡に葬るそれは、当人が編んだものではなく)

(――ただ在るだけで“そう”であるもの。生きることの代償として科せられた十字架のようなものだ)
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竜城・陸 2021年9月15日
(“命”に近い性質を持つその火は、一度間近で見たことがあり)

(ゆえにその性質は理解でき)

(ゆえにこの“氷”がそれを喰い潰せることも理解していて)
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竜城・陸 2021年9月15日
(――だから一切の注意を払いはしなかった)

(だから、というのは正しくはない。そもそも、それが攻撃のためのものでないと理解した時点で“注意を払う必要がなかった”)

(振り向く必要も、ない)

(振り下ろされた死角からの一撃もまた、硬い手ごたえと共に途上で止まるだろう)
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竜城・陸 2021年9月15日
(それに遅れて、振り向いて)

(伸ばした手で、その刃を横から掃うように叩く)

(――友曰く、「大体のヤツはこれでバランスを崩す」らしいが――)

(さて、彼女はどうだろう) (無効票)
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火撫・穂垂 2021年9月15日
……ぇ……?
(『そういうものだ』と理解していてもなお、ちらちらと揺れ動く灯は、自然と注意を惹く)
(本来、そういうものなのだ。生物であれば持って然るべき火を求める……即ち、『命の温もり』を求める本能が、意識して切り離そうとしても無意識がそれを許さない。そのはずなのだ。少なくとも、穂垂の中ではそうあって然るべきものであった)
(だが、目の前の彼は、ただ『取るに足らないもの』と完全に切り離してみせた。干渉を拒むかのような冷気と同様に。初めて、穂垂の目が驚愕に見開かれた)
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火撫・穂垂 2021年9月15日
ッ!!
(がくん。空中でお互いの身体を繋ぎとめる支店となっていた刃先が払い除けられる。ただでさえ支えのない場所で、明確な隙を晒してしまったところに差し込まれたそれは、容易に穂垂の小さな身体のバランスを崩す)
(墜ちる。その刹那、払い除けた陸の手に伸ばされた穂垂の左手。わずかに指先が触れたか否か、あるいはそれも阻まれたか。そこに宿っていた『熱』は、果たして彼に届いていたんだろうか?)
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火撫・穂垂 2021年9月15日
(そして)

あっ!……っぐ……
(背中から強かに、地面に叩きつけられた。息が詰まる)
(ただでさえ、その小さな体に強烈な負荷をかけ続けていたのが、ここにきて限界を迎える。はらりと傍に落ちた氷晶が、蒸発せずにそのまま地面に残っていた) (無効票)
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竜城・陸 2021年9月15日
(…………“囮とわかっていれば気を払う必要はない”)
(と、切り捨てられないはずのものだ。本来、彼女の放った火は)
(熱を、命を求める、生き物としての本能に訴えかけるもの)

(“だからこそ”無視することができた)

(――“命のぬくもり”なんて、求めたことなどない)
(誰かの胎から生まれた限り、熱を、命を、心を持つ限り、切り離せない本能だとしても)

(それを求めればどうなるか、もう、痛いほど思い知っているから)
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竜城・陸 2021年9月15日
(だから――)
(墜ちていくその様に手を伸ばすことすらしなかった)

(……できなかった)
(結局、できたのは、彼女が苦し気な呻きを上げてから、その傍へ降り立つことだけ)
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竜城・陸 2021年9月15日
(息を吸う。周囲に放散される冷気を吸い上げるように)

(一帯を染めていた氷晶は瞬く間に鳴りを潜め)

(注意深く燈した小さな炎を、少女の傍らへと)

…………ごめん。大丈夫? (無効票)
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火撫・穂垂 2021年9月15日
……うん、大丈夫。
(心配しないで、と弱弱しいながらも笑って、強がってみせて)

でも、ボクの負け。
すごいね、全然届きもしなかったや。
(ざんねん、と、わざとらしく鎌を手から離して。体の芯は焼けるように痛いのに、表面は凍えるように冷た……かったのが、陸の火のおかげで、少しマシになった) (無効票)
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竜城・陸 2021年9月16日
いや、……もう少し抑えるべきだったな。
(それでこっぴどく怒られているので(二度も)、意識的に、平時かけている枷を少し強めに外す感覚でいたのだが)
(――どうもそれでは“やりすぎる”ようだ、というのは、震える少女の姿を見れば明らかで)

……いや、単純に、相性の問題。
“熱”とか“命”に対しては強いんだ、俺――ああ、魔術の世界で行くとこれ「概念的な意味合いで」となる……らしいのだけど。 (無効票)
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火撫・穂垂 2021年9月16日
うん……なんとなく、わかる気がする。
(一般的な魔術論には疎いが、言わんとすることは理解できる。こちらの術は、たとえ戦意や悪意と言ったようなものにしろ、己の意思……命を『与える』ことで行使するものだ。つまるところ、絶対的な拒絶に相対すれば、その相性は明白である)

……でも。
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火撫・穂垂 2021年9月16日
今は無理でも……陸も、温められるような、火になりたいな。 (無効票)
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竜城・陸 2021年9月16日
…………。
君の手は、人の心に希望を灯し、人の命の火を継ぎ足すために使いなさい。
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竜城・陸 2021年9月16日
……そういうものを吹き消してしまう相手に、分け与えていいものではない。

立てるかい? 立てないなら、癒やしの手はあるけれど。 (無効票)
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火撫・穂垂 2021年9月16日
……不思議な感じ。
陸も、人なのに……まるで、人じゃないみたい。
(それくらいしか、かける言葉が思いつかなかった。それは自身が未熟故なのか、あるいは?)

うん、大丈夫。(よいしょ、と上体を起こした。外傷はほとんどなくとも消耗は確かに激しい……が、ゆっくりであれば立って歩けるだろう。家か、まぁ最低でも保健室までは歩けるし、あとは休養すれば自然と治るはずだ)

……今日は、ありがと。
(結局、他に何を言えばいいのか全く分からなかった結果、あたりさわりのない礼しか言えなかった) (無効票)
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竜城・陸 2021年9月16日
――例えば、何気なく手を触れただけで人を殺してしまう生き物がいたとして。
君はそれを人と呼ぶかい?
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竜城・陸 2021年9月16日
(そういうこと。)
(なんて、言うように口元に指をあてた)

(いつも通りの、柔和な表情で)

どういたしまして。
……とはいえ、大丈夫そうには見えないな。せめて保健室までは送らせてもらったほうがよさそうだ。 (無効票)
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火撫・穂垂 2021年9月16日
……それが、『人でありたい』と願うなら。
ボクは、それを『人』と呼ぶよ。
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火撫・穂垂 2021年9月16日
(それだけ言うと、へにょんと目に宿っていた力が抜けて、いつも通りの眠そうな無表情に戻った)

んー……それじゃ、一緒に、行く。
(厚意があるなら遠慮なく受け取るタイプだった)
(鎌を拾い直して、杖代わりに立ち上がって。支えさえあれば一人でも問題なく歩けるらしかった。ひとまず保健室なら大きなトラブルもなくたどり着くことだろう) (無効票)
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竜城・陸 2021年9月16日
…………そう。
(小さく、呟いた)(それしか言えなかった)
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竜城・陸 2021年9月16日
……ああ、では行こうか。
(自然と、手を伸べようと――して)(それを、すぐに引っ込めていた)

(制御は完全に出来ている。今なら仮に抱き上げたところで僅かの冷気も移すまいと、わかっていてもなお)

……疲れたら言うんだよ。癒やすから。
(結局、それだけしか、やはり言えなかった) (発言終了)
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火撫・穂垂 2021年9月16日
(そうして)
(氷と炎は、その日はこれ以降結局一度も触れることなく、保健室までの道行きを並んで歩いていくのだった)
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火撫・穂垂 2021年9月16日
【了】 (発言終了)
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