【ラ②】銀耀星と蛍剣と
クルミ・スターズ 2024年5月25日
――それは、旧校舎内にあるにしては不可思議な空間だった。
スポットライトが煌めく舞台と、誰も居ない観客席。
そんな場所に、足を踏み入れるのは――
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クルミ・スターズ 2024年5月25日
【星乃・くるみ】
~~~~~~~♪~~~~~~~♪~~~~~~~♪
(スポットライトに当たる舞台の中央で、鼻歌を響かせながら少女がくるくるとターンをしている)
朝比奈・蛍 2024年5月25日
(不思議空間に取り込まれ、有象無象の影を切り捨てながら適当な教室に入ったらそこは舞台だった――)
……
(舞台で踊る少女はまるでアイドルのようで。そのターンを見て、思わず拍手を送る。紫組の子――にしては見覚えはないな、と思いながらも)
クルミ・スターズ 2024年5月25日
【星乃・くるみ】
…………あら、観客(オーディエンス)が入ってくるのは想定外ね。『アイツ』しか入ってこれないようにしたつもりだったんだけど
(拍手に気づき、そちらへと振り返る)
(無効票)
クルミ・スターズ 2024年5月25日
【星乃・くるみ】
やっぱり、今の状況だとどうしてもほころびはでちゃうみたいね……ごめんなさいね、巻き込んじゃって?
朝比奈・蛍 2024年5月25日
なんだ、てっきりお呼ばれされたのかと思ったんだけどそういうわけじゃなかったんだね。
(わざとらしく、多少落胆した様子で大げさに肩をすくめながらそう残念そうに言って)
(無効票)
朝比奈・蛍 2024年5月25日
でも綺麗なターンだったね。
紫組の中でもそうとう練習してるくらいに見えたけど……
(無効票)
朝比奈・蛍 2024年5月25日
初対面、だよね。
名前うかがってもいいかな?
クルミ・スターズ 2024年5月25日
えぇ、もちろんよ!!『そちら』の人にとっては初めてだもの
アタシはアイドル、星雲(ネビュラ)で煌めく銀耀星、『MILKY☆(STAR)』の星乃・くるみよ!!
ファンになってくれても、いいのよ?
朝比奈・蛍 2024年5月25日
くるみちゃん、アイドル側からそう言って貰えるのもなかなか得難い経験で悪くない気持ちだけど――なれるのかな。
僕が君たちと。そういうことができる間柄に?
(それが当たり前のように可能なら。それも悪くないね、と。そう言って)
クルミ・スターズ 2024年5月25日
だって、当然でしょう?
アタシは『劣化品(デッドコピー)』……ああ、こっちでは『クルミ・スターズ』とか名乗っているんだっけ?
アイツに『上書き』をし終わったら、『そちら』で仲良くなる人だって、できるに決まってるじゃない
まぁ、他の『箱庭の子』に上書きされるかもしれないけれど……それはそれ、よね?
(なんでもないことのように、あっけらかんと、そう言い放った)
朝比奈・蛍 2024年5月25日
(なるほど。0か100になるのかと思ってたけど……そういう中途半端な混ざり方もあり得る……のか?)
なるほど、ね。
まぁ確かにクルミ・スターズちゃんとそう交流があったわけでもないし、今の君を見てるとそれももしかしたらあり得る未来なのかなとは思うけど。
(無効票)
朝比奈・蛍 2024年5月25日
……残念だよ。こんな出会いじゃなければもう少しおしゃべりをしていたかったけどね
(少し遠まわしに。クルミのいう未来を切り捨てるようにそう言って)
クルミ・スターズ 2024年5月25日
【星乃・くるみ】
…………あらそう、それはこちらも残念だわ
しょうがないわね……
(そうつぶやくと、右手を頭上に掲げ、指を鳴らす)
(無効票)
クルミ・スターズ 2024年5月25日
【星乃・くるみ】
(すると、くるみが宙に浮き、ドレスのように見えなくもない、様々なガジェットウェポンが装着されていく)
(無効票)
クルミ・スターズ 2024年5月25日
【星乃・くるみ】
それじゃあ……退場してもらいましょうか!!!
(その言葉と共に、背中のガジェットウェポンから放たれたビット兵器が、ビームを放って蛍へと襲いかかる――!!!!)
朝比奈・蛍 2024年5月25日
――即断即決。
そういうところも嫌いではないけど
https://tw7.t-walker.jp/garage/gravity/show?gravity_id=23605
【秘奥空斬】
(瞬時に発動するパラドクスによって急激に拡大化された知覚がビームの軌道を未来予測に近い形で読み上げる。
するりとビーム間をすり抜けるように駆け抜けて――)
(無効票)
朝比奈・蛍 2024年5月25日
(流れるように抜かれた二本の日本刀がスポットライトの光を様々な方向に反射させながら数多の銀閃を放つ)
――その退場が。
僕に勝つというつもりなら――見込みが甘い
クルミ・スターズ 2024年5月25日
【星乃・くるみ】
おぉっとっとと、さすが『そっち』のディアボロス、戦闘経験は豊富って訳ぇ?
(放たれた銀閃をバリアで受け止めつつ、後退しながら腕のガジェットウェポンから展開されたガトリングガンで、ビームの弾幕をばらまいていく)
朝比奈・蛍 2024年5月25日
ほどほどさ。まぁ敵には困らない世界だからね。
(言いながら真横に疾走しながらビーム弾を避けていく。【秘奥空斬】によって外された肉体的リミッター、剣士として鍛え上げた脚力、天賦の才として与えられた肉体は実質上のディアボロスの最高速に近い加速力を発揮し)
―――君は『劣化品(デッドコピー)』と、こっちのクルミちゃんのことをそう言っていたね。
僕ら側からの意見で申し訳ないけど、バックアップとしている君たちよりこっちの方が劣っている――君たちのようにアイドルとして同じ方向を向いてる場合でもあるのかな、そんなことが。
クルミ・スターズ 2024年5月25日
【星乃・くるみ】
あぁ、そう交流があった訳じゃないって言ってたわね?それじゃあ知らないのも無理ないわ
そもそも、アンタ達の言う『クルミ・スターズ』って存在は、ディヴィジョンから新宿島に流れ着いた時に、ボロボロになって人としての活動すらおぼつかなくなった『星乃・來未(くるみ)』と、アタシと違って取り込んでいたクロノヴェーダが混ざりあった存在なのよ
(無効票)
クルミ・スターズ 2024年5月25日
【星乃・くるみ】
『こっち側』を『予備(バックアップ)』というのなら、アタシが、『原典(オリジナル)』に限りなく近い『予備(バックアップ)』であるのなら
(無効票)
クルミ・スターズ 2024年5月25日
【星乃・くるみ】
『クルミ・スターズ』は――『星乃・來未(くるみ)』として振る舞うことすらできないくせに、『星乃・來未(アタシ)』の夢をなぞるかのように『アイドル』としての道へズカズカと踏み込んできたアイツは、『劣化品(デッドコピー)』以外の何物でもないでしょうが!!!!
(その、『怒り』と共に放たれた巨大なビームが、蛍へと襲いかかる――!!)
朝比奈・蛍 2024年5月25日
――――分かった。
(短くそう言って)
もしかしたら確かに。
君の方が星乃・來未という存在に近いのかもしれない。
(クルミ・スターズと混ざり合ったクロノヴェーダにどれだけ影響を受けてるのかそれは確かに定かではないけれど)
(無効票)
朝比奈・蛍 2024年5月25日
――
(でも、と言葉にもせず思い出す。交流もない。応援するためにペンライトを振っていたわけでもない。だけど大勢の観客に囲まれて、それを遠目に見た自分が見たクルミ・スターズの舞台を)
(いい友達になれると思う。という言葉も胸の内にしまう。自分とくるみはもしかしたらアイドルとファンとして歩む未来があるかもしれないが。でもくるみとクルミは結局どちらかノミの未来しかないのだから)
(無効票)
朝比奈・蛍 2024年5月25日
――でも
(あえて先ほど言わなかった言葉で続けて)
綺麗なターンをするアイドルになっていたよ。
さっきの君に負けないくらいの。
(無効票)
朝比奈・蛍 2024年5月25日
(生まれ変わるように進化する。朝比奈・蛍の体が。より強力な復讐者のそれへと)
https://tw7.t-walker.jp/garage/gravity/show?gravity_id=26579
(剣士としてのさらに歩みを進めるように。ハサミで紙を切るかのように当然の事実として)
https://tw7.t-walker.jp/garage/gravity/show?gravity_id=27280
(実刃でビームを斬り殺す。どう考えてもおかしいその字面を、だけど朝比奈・蛍の前ではそれが当たり前のように成立するのだと。奔る銀閃にビームが散って)
(無効票)
朝比奈・蛍 2024年5月25日
――――最後を見る者として約束する。
君の最後と言葉を必ず届けると。
(その勢いのままクルミを間合いに入れつつその小さな体へと刃を放つ)
……言い残すことは、あるかい?
クルミ・スターズ 2024年5月26日
【星乃・くるみ】
――――あ?え?
(何が起きたのか、くるみの目には捉えられていなかった)
(無効票)
クルミ・スターズ 2024年5月26日
【星乃・くるみ】
(ビームが斬り裂かれる。それはまだいい)
(だが、警戒を強める間もなく、全身に纏っていたガジェットウェポンのすべてが、一刀両断されており)
(無効票)
クルミ・スターズ 2024年5月26日
【星乃・くるみ】
(膝をつき、眩しいスポットライトが急に視界に入ってきたことで)
(ようやく――自分が、致命傷を負った、ということに気がつくのだった)
(無効票)
クルミ・スターズ 2024年5月26日
【星乃・くるみ】
…………は、ははっ、わっらえるぅ
あんだけ大口叩いておいて、こんなあっさり、終わっちゃうなんて…………
(胸部の傷からは血ではなく……『箱庭』と同じように、テクスチャが剥がれたかのような破片がこぼれ落ちており、罅が徐々にクルミの身体へと広がっていく)
(無効票)
クルミ・スターズ 2024年5月26日
【星乃・くるみ】
…………あー、なに?遺言でも聞いてくれるの?
とは言っても、なにも…………あ
(震える手をそっと衣装のポケットに忍ばせると、そこから取り出した情報端末を、蛍の足元へとすべらせていった)
朝比奈・蛍 2024年5月26日
(ゆっくりと足元の端末を拾い上げて)
……これは
(視線だけでくるみへと問うようにそう言って)
クルミ・スターズ 2024年5月26日
【星乃・くるみ】
…………別に、ただの感傷よ
『あっち』じゃ、できなかった、『約束』を、せめて、って奴
……だから、『そっち』の「Radio-DINO」に渡してくれる、それ?
朝比奈・蛍 2024年5月26日
竜……いや、「Radio-DINO」だね。
分かった。
約束する、絶対に。
…………クルミちゃんには。何かあるかい?
クルミ・スターズ 2024年5月26日
【星乃・くるみ】
(鼻で笑う)
アイツにぃ?ないわよ、そんなの……
絶対、アイツに何か遺してやるなんてことは、しないわ
朝比奈・蛍 2024年5月26日
……君らしいね。
(この短い時間で理解した彼女の返答があまりに想像通りで笑みを浮かべながらそう言って)
(演出継続)
朝比奈・蛍 2024年5月26日
分かった。
なら……これでさようならだね。
また――来世で。
(刀を鞘に納めながら。受け取った情報端末を大切そうに制服の内側の胸ポケットに納めて。消えていく彼女の最後に時を邪魔しないように背赤を向けてゆっくりと歩みだした)
クルミ・スターズ 2024年5月26日
【星乃・くるみ】
(その言葉に、クスッと笑って)
…………えぇ、それじゃあ、また来世で
(去っていく足音の振動を、身体で感じつつ)
(無効票)
クルミ・スターズ 2024年5月26日
【星乃・くるみ】
――――ねぇ、理由
今度は、ちゃんとケーk
クルミ・スターズ 2024年5月26日
(そう言い切ることもなく、彼女の身体は、静かに砕け散った)
(破片だけが、銀耀星(ほし)のように、スポットライトに、照らされて)
(演出継続)
クルミ・スターズ 2024年5月26日
――――THE END
クルミ・スターズ 2024年5月26日
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