【個】二度目の輝きの中で
椎葉・樹 2024年4月2日
二度目のプロムは、去年より少し場慣れした調子で。
でも緊張は去年よりずっとすごくて。
ちゃんと踊れてたかいまいち自信がない。
#椎葉・樹
#ジエンド・ギガフラワー
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椎葉・樹 2024年4月2日
（手に取ってから）（少し考える間もあったものの）
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椎葉・樹 2024年4月2日
じゃあ、その……
（そしてさっき勧めてくれたセンパイよりはだいぶおっかなびっくりであったものの）
……センパイも、どーぞ。
（そんな風に、彼女の口元に差し出して）
ジエンド・ギガフラワー 2024年4月2日
うん、かわいい……
（いや、でも流石に）
（これほど可愛くはないかも……）
（すごく嬉しいけど）
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ジエンド・ギガフラワー 2024年4月2日
（なんて、考えていたら）
（どーぞ、と差し出されたのを見て）
（あなたの顔も見て）
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ジエンド・ギガフラワー 2024年4月2日
……うん。いただきます
（言って、口を開けようとして）
（なんかそう、上手く開かなくって）
（いや、そう）
（もしかしてこれ）
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ジエンド・ギガフラワー 2024年4月2日
（ちょっと）
（恥ずかしいやつなのでは！？）
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ジエンド・ギガフラワー 2024年4月2日
（でもでもでも、自分もしたのだし）
（食べないと、良くないわよね）
（とりあえず、口の中を見られないように）
（小さく口を開けて）
（待ってます）
椎葉・樹 2024年4月3日
（あっ）
（センパイがみるみるうちに赤くなったのに気づく）
（やっぱさすがにまずかっただろうか）
せ、センパイあの。
す（みません――と声に出しかけて）
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椎葉・樹 2024年4月3日
（小さく口を開けたのに、気付いて）
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椎葉・樹 2024年4月3日
…………す、すげー美味しいと思うんで。
その。
……えーっと、どうぞ……
（あらためて差し出したそれを、小さく開いたセンパイの口へ）
ジエンド・ギガフラワー 2024年4月3日
（ぱくり）
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ジエンド・ギガフラワー 2024年4月3日
（もぐ、もぐ）
（おいしい）（あまい）
（はずなのだが、味がよくわからない）
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ジエンド・ギガフラワー 2024年4月3日
（しばらく、そのままでいた後）
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ジエンド・ギガフラワー 2024年4月3日
……そ、その…………
……す、すげー、美味しかったわ
（それだけ口にした）
椎葉・樹 2024年4月3日
（しばらく黙って咀嚼しているセンパイを、ちょっと心配そうに見守っていたけど）
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椎葉・樹 2024年4月3日
（センパイらしくない口調にちょっと驚いて）
（顔を見て）
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椎葉・樹 2024年4月3日
（ふわっと、自然と笑顔になってしまった）
（ちょっと不謹慎かもしれないけど。なんだか、同じような気持ちになってくれたんだろうか、と思うと、ちょっと嬉しくて）
（それで、ちょっと。まだ残ってた緊張もちょっとほぐれて）
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椎葉・樹 2024年4月3日
……そーだ。センパイ。
色々考えてる、って言ってたじゃないすか、オレ。
ちょっとだけ目を閉じてもらえます？
ジエンド・ギガフラワー 2024年4月3日
（まだちょっと恥ずかしかったけど）
（ふわっと笑顔になるあなたを見て）
（こっちも、ふ、と笑顔に戻れて）
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ジエンド・ギガフラワー 2024年4月3日
え、ええ。言ってたわね
（うん、うん、と思い出すように頷く）
目を……？（なんだろう）
（想像もつかない、けど）
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ジエンド・ギガフラワー 2024年4月3日
わかったわ（笑顔になると）
（そのまま、目を閉じた）
椎葉・樹 2024年4月3日
（気付いていたかはわからないけど）
（さっきから、ずっと片手は背中に回したままで）
（目を瞑って少し経ったら。がさっと小さな音がしたことにはきっと気付いたと思う）
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椎葉・樹 2024年4月3日
（――それから、鼻先を擽るいい香りにも）
どーぞセンパイ。目を開けてください。
（目を開けたら、差し出された花束に気付くだろう。赤とピンクの花をメインにした、少し小振りな花束だ）
ジエンド・ギガフラワー 2024年4月3日
（がさっ）
（なんだろう。何かがこすれる音かな？）
（ふわっと香るにおい）
（これは――）
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ジエンド・ギガフラワー 2024年4月3日
（考えていると、言われた言葉に従って目を開く）
（そこには）
あ、わ……！
（眼の前に咲く、可愛らしい花々）
わぁ……！ 花束……！
（綺麗……と、言葉が漏れる）
椎葉・樹 2024年4月3日
プロムって、卒業記念パーティみたいな意味合いのとこもあるんですって。
センパイ、今年卒業だったじゃないすか。
もちろん大学もここ通うんだろーけど、区切りではあるわけで。
（それに、学校が初めてのセンパイにとっては、“卒業”だってもちろん初めてのことのはずで）
（だから、きちんとしたお祝いがしたかった）
卒業おめでとうございます、センパイ。
よかったら、受け取ってください。
ジエンド・ギガフラワー 2024年4月3日
（卒業）
（そう、それはあなたの言う通り、初めてのことで）
（クラスの人が、喜んだり、笑ったり、泣いたりしているのを見て）
（なんだか、すごいなって。そんな気持ちになっていた）
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ジエンド・ギガフラワー 2024年4月3日
（自分としても、うん、次からも頑張ろう）
（そう思える日だったけど）
（こうやって、お祝いとして出されると）
あ…………
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ジエンド・ギガフラワー 2024年4月3日
…………うん。うん、ありがとう
なんだか、すっごく嬉しいわ
（胸の前に手を）
（いっぱいになったものを、大事に抱えるように）
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ジエンド・ギガフラワー 2024年4月3日
って、あ……！
（しまった。その気持ちが嬉しすぎて）
（感極まって受け取ってなかった）
（慌てて花束を手に）
椎葉・樹 2024年4月3日
……はい。おめでとうございます！
（そんなセンパイの様子に、嬉しそうに笑って。もう一度繰り返した）
（喜んでくれているのがいっぱいに伝わるような、そんな様子だったから）
（そのまま花束を手渡して――）
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椎葉・樹 2024年4月3日
それから、お誘いを受けてくれてありがとうございます。
どーしてもここでセンパイにお祝い言いたかったから……あと。
……ちょっと最初緊張してたっしょ、オレ。
すんません、こー、喜んでもらえるかなってちょっと、心配で。
（――というのが理由だけではないのだけれど）
（もっともらしい理由があれば、さっきみたいに気遣わせた顔もさせなくて済むかな、と、敢えてそんな風に言って）
ジエンド・ギガフラワー 2024年4月3日
うん、うん、うん……ありがとう。ありがとう、樹くん
（そんな風に、繰り返し口にして）
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ジエンド・ギガフラワー 2024年4月3日
……あっ、そっか
……サプライズするつもりだったから、緊張してたのね。もう……
（ふふふ、と笑って）
（やっぱり、嬉しそうに）
椎葉・樹 2024年4月3日
そーなんすよもー、心配で心配で。
（と明るく言ってみせて）
……でも、センパイのすげーいい顔見られたから、やってよかったっす。
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椎葉・樹 2024年4月3日
さ、センパイ。
まだまだいっぱい持ってきたんで、ゆっくり食べましょっか。
それからまた踊ったりしてもいいですし、ちょっとテラスとか出てみるのもいいかもしれませんし。
やりたいこと、めいっぱいやってきましょ。
あ、そーだ、花束はちゃんと入れる袋も用意してあるんで……
（なんて言いながら。次はどれにします、とお皿を差し出して）
ジエンド・ギガフラワー 2024年4月3日
いい顔って……（なんだか）
（ちょっと恥ずかしくなって、手をぱたぱた）
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ジエンド・ギガフラワー 2024年4月3日
……うん、うん。やりたいこと、めいっぱい。……ふふふ
（嬉しそうに微笑んで）
あ、じゃあ一旦。花束は袋に、お願いね
（言って、花束を渡して）
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ジエンド・ギガフラワー 2024年4月3日
次は、どれにしようかな……迷っちゃう
……すごーい、贅沢
（ふふ、と笑って）
じゃあとりあえず、さっき樹くんが食べたものを……
（差し出されたお皿から、受け取って）
椎葉・樹 2024年4月3日
（はい、と受け取って、大事そうに紙袋に入れて）
そーですよ。
飲みたいものとかもあったら遠慮なく言ってくださいね。
なんたって今日の主役はセンパイなんですから。
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椎葉・樹 2024年4月3日
お。じゃあ、オレはさっきセンパイが食べたやつにしますね。
「すげー美味しかった」みたいですし。
（と、ちょっとからかうような口調で――もっとも同じ反撃をされるとこっちも痛いのだが）
ジエンド・ギガフラワー 2024年4月3日
ふふふ、それなら全部の飲み物、制覇しちゃうのもいいかも
めいっぱい楽しむなら、それぐらいやらなくっちゃ……
（ふふふ、と笑って）
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ジエンド・ギガフラワー 2024年4月3日
うん、そう。すごい美味しくて……
（あ、いや）
（そういえばあの時は）
（そもそも……）
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ジエンド・ギガフラワー 2024年4月3日
（だいぶ）（恥ずかしかった）
（あ、思い出したら）
（こっちからも、同じことして）
（あっあっあっあっ）
(演出継続)
ジエンド・ギガフラワー 2024年4月3日
（ぷしゅーーーーーー）
椎葉・樹 2024年4月3日
そっすね、そんくらいがいいかもしれません。
後で一番好きだったやつ発表会しましょーよ……
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椎葉・樹 2024年4月3日
ってわーーー！！！ センパイ！！！
（しまった思い出させちゃった！）
（みたいな顔しつつ）
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椎葉・樹 2024年4月3日
（でも冷静に考えたら先に棒読み全開の感想垂れたのも自分なわけで――）
（しかもその後つい許されるかと思ってお返しの振りして自分がやりたかっただけの恥ずかしいことをしたのも自分なわけで――）
（とか考えてたらこっちもだいぶ真っ赤になってきて）
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椎葉・樹 2024年4月3日
せ、センパイほらえっとあの、はい！
食べ、食べましょ、ねっ！？
（とものすごく無理矢理な軌道修正を試みつつ）
（やっぱり不謹慎だけど――）
(演出継続)
椎葉・樹 2024年4月3日
（気のせいかもしれないけど、こういうの、ちょっと意識してもらえてるような感じがしていいなあ、とか）
（そんな事を感じてしまう年頃の高校生男子なのであった）
