【個】偶然が呼んだ縁
マギィ・マムサーラ 2024年2月24日
ここは商店のいくつも並ぶ通り。
買い物をする少女と、街を駆け抜ける少女。
いつもと変わらぬはずだった二つの日常がたまたま交差し、縁となる。
#羽矢島・影房
#マギィ・マムサーラ
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マギィ・マムサーラ 2024年2月24日
ふっ…ふっ…ふっ…
（毎日の習慣として行っているジョギングももう終わりが近い頃、たまにはちょっとルートを変えてみようと入った通り。どんなものかと街並みを横目にきょろきょろしながら、足取り軽く駆けている）
羽矢島・影房 2024年2月24日
（ジョギングする少女が、スーパーマーケットの近くに差し掛かった頃）
今日の買い出しはこのくらいかな……。（などと呟きながら、和柄の買い物鞄を持った制服姿の少女が出て来ます）
マギィ・マムサーラ 2024年2月24日
（周囲を眺めるあまり前方への注意が散漫になっていた。そのままスーパーマーケットに差し掛かる）
うおっ！？ すまない！！
（前方にいた少女に気づいたのは、3～4メートルほど前まで迫った頃。慌てて減速しようとするが、完全に制止するには間に合わない）
羽矢島・影房 2024年2月24日
わ、と、と……！（対するこちらも店から出て来たばかりとあって、心の準備ができておらず。避けようとはするものの、軽く接触してしまい、尻餅をつくのでした）
(無効票)
羽矢島・影房 2024年2月24日
あいたたた……。（幸い怪我はなく、買い物袋と中身にも大事はないようです）
（──玉ねぎが一つ、転んだ拍子に高らかに真上に飛び出した以外は）
……あ。
マギィ・マムサーラ 2024年2月24日
おっ……と。
（少女を助けようとするが、宙を舞う玉ねぎに気づくと慌ててその下に滑り込み、両の掌に納める。多少不格好な形で再び少女に視線を向け）
大丈夫か？ 本当にすまない、完全に私の不注意だ…
羽矢島・影房 2024年2月24日
おお。
何、大事はない故心配なさるな。玉葱も受け止めて貰った事なのでな。（小さく首を振ると、よいしょとその場で立ち上がります）
マギィ・マムサーラ 2024年2月24日
そ、そうか。しかし痛かっただろう……。
（玉ねぎを渡そうとする。と同時に、相手の少女の顔をまじまじと見て）
もしかして…いや人違いだったらすまないが、学園の生徒の者か？
羽矢島・影房 2024年2月24日
なに、軽く尻餅をついただけだ。痛いと言うほどの事も──？（玉ねぎを受け取りながら、視線にきょとんと首を傾げて）
む。うむ、学園では黒のクラスに通っている。羽矢島影房と申す者だ。
マギィ・マムサーラ 2024年2月24日
おぉ、やはりそうだったか！
（ぽん、と両手を叩き）
実は私も最近入学した黒のクラスの者なんだが、なにぶん入ったばかりで顔と名前が一致していなくてな……。
とはいえ、あなたの顔はちらりとは見たことがあった気がして、思い切って聞いてみたんだ。
ああ、私の名前はマギィ、マギィ・マムサーラというよ。
羽矢島・影房 2024年2月24日
成程、そうであったか。では、くらすめいとということだな。……言われてみれば、拙者も顔に覚えがあるやもしれぬ。
マムサーラ殿だな、よろしくお願い致す。
マギィ・マムサーラ 2024年2月24日
ああ、こちらこそよろしく。影房。
……いやしかし、クラスメイトとなるとなおさら、ぶつかってすみませんでしただけで去るわけにもいかない。
お詫びと言ってはなんだが何か手伝えないものか……。
（ぽりぽりと頭を掻きながら、少女に渡した玉ねぎ、そして買い物鞄と視線を移し）
あっ、さては買い物のさなかだったな？ 品探しに同行しようか？ あるいは荷物持ちでもいいぞ！
羽矢島・影房 2024年2月24日
本当に気にしなくてもよいのだが……。（逆に少し申し訳なくなってきた様子で考えて）
買い物帰りに買い出しをな。と言っても毎日の買い出しなので買う物はあらかた買ってしまったのだが……まあ、そう言う事なら暫く付き合って頂くとしようか。（そう言って、買い物袋をそっと差し出します）
マギィ・マムサーラ 2024年2月24日
（差し出された買い物袋をしっかり掴み）
よし、任されたぞ。ふふ…
（少し嬉しそうである）
しかし、毎日買い出しとは偉いな。やはり料理も自分でするのか？
羽矢島・影房 2024年2月24日
うむ。当世は己で料理を作らずとも如何様にでも食事を摂れるようで驚いたが、自炊できるならそうするに越したことはあるまい。
料理の腕も日頃使わなければ錆び付いてしまうからな。
マギィ・マムサーラ 2024年2月24日
なるほど、料理もせねば腕が鈍るか。戦いと同じだな……。
そうよな、ここは対価を支払えばだいたいの食事は出てくる。楽だし甘えそうになってしまうよな。
かく言う私もついつい頼ってしまって……
羽矢島・影房 2024年2月24日
うむ。出来合いの物に頼りすぎると、費用もそうだが栄養がな。
出来合いでもきちんと計算すれば栄養管理もできるのだろうが、そのくらいならば自炊の方が話が早い。
マギィ・マムサーラ 2024年2月24日
たしかにな……私もちょっと意識を改めないと、せっかくああして走っていたのに引き締まるものも引き締まらないな。
（と、スパッツの裾を摘んで軽く引っ張り、離す。ぱち、という音が響く）
羽矢島・影房 2024年2月24日
ああ、そういえば。マムサーラ殿は鍛錬中だったのか。（衝突の原因がわかりなるほど、と頷いて）
拙者も鍛錬はまめに行っている方ではあるが、どうにもじょぎんぐは苦手でな……。すぐばててしまう。
マギィ・マムサーラ 2024年2月24日
ああ、鍛錬の一環としてな。持久力もやはり鍛えんと徐々に落ちていくものだ。
そうか、影房は苦手だったか。
まあ競技でもないし、疲れたら歩く、息が整ったらまた走る、くらいでもいいんじゃないかな。あとは、人と一緒に走ると意外と走れるぞ。
そうだ、いつか一緒に走ろうか？ 私も影房のペースにしっかり合わせるしな。
羽矢島・影房 2024年2月24日
む。そういうことならお願いしてみようか。一緒に鍛錬する相手というのはなかなかいなかったものでな。確かに一緒にやってみればいつもよりよくできるかもしれない。
マギィ・マムサーラ 2024年2月24日
ふふ、楽しみにしている。
私も今まで人と何かをするということがほとんどなかったから、こうして約束が交わせただけでももう心が躍るな…。
羽矢島・影房 2024年2月24日
ほう、そうなのか？というと、拙者は別の時代──でぃゔぃじょんから此方へ流れ着いたのだが、マムサーラ殿も同じような境遇だろうか。
マギィ・マムサーラ 2024年2月24日
うん、少なくとも、この世界ではないことは確からしいのだが……実のところハッキリした記憶がなくてなあ……。
覚えているのは…今は置いてきているが、愛剣の存在とこの名前くらいか。
羽矢島・影房 2024年2月24日
そうか。手がかりがないというのもむず痒いものだな……。
何か困ったことがあったら相談に乗るぞ。拙者も流れ着いた身ではあるが、困った時はお互い様だ。
マギィ・マムサーラ 2024年2月24日
ははは、ありがとうな影房。
まあ、実のところ記憶がないこと自体はそれほど悲観していないよ。どんな経験でも新鮮な気持ちで知識に取り込めると考えれば、大抵のことは楽しめるものだと気づいたからね。
そのうち何かの弾みでポンっと記憶が戻るかもしれないし、その時を気長に待つつもりだ。
(続)
マギィ・マムサーラ 2024年2月24日
あ、しかし「困ったこと」か……無くはないな。
学園に入ったばかりで、実はまだどこに何があるかをまたちゃんとわかっていなくてな…。
今度、少しばかり案内してくれないか？
羽矢島・影房 2024年2月24日
ふむ、確かに。拙者も流れ着いたばかりの時はどうしたものかと悩んでいたが、過ごすうちに日々の探し方も色々あると知ったものだ。
(続)
羽矢島・影房 2024年2月24日
ああ、確かに。拙者も転入したばかりの時は右往左往していたものだ。
勿論構わないぞ。
マギィ・マムサーラ 2024年2月24日
ありがたい！ そのときはよろしくお願いするぞ！
本当に、今日ああして偶然ぶつかっていなかったら、学園の中を知るのもこうして親しいクラスメイトができるのも、もう少し後になっていたな。
羽矢島・影房 2024年2月24日
ふふ、そう思うとぶつかったのも悪いことばかりではない……が、走る際は周囲に気をつけてな。（なんて、冗談めかして笑って）
……そうだ。マムサーラ殿は今日は夕食の予定などはおありだろうか。よろしければ馳走するが。
マギィ・マムサーラ 2024年2月24日
はは、気をつけるよ。
（にこりと返して）
なんと、いいのか！？
いや実を言うと、さっき言ったあの…ついつい買って食事を済ませてしまうという話……あれのお陰で最近懐が、な…。
なので、なんだ、お言葉に甘えさせてもらおうかな。
羽矢島・影房 2024年2月24日
いかんぞ。きちんとした食事が健康な体を作るのだ。
……ふふ、では、もう少し買い出しに付き合ってもらうとしようか。マムサーラ殿はお好きな料理はあるかな──。（などと言って、商店街を歩き出すのでした）
マギィ・マムサーラ 2024年2月24日
（頭を掻いて）
はは、ははは、そうだな。気をつけないと。
ん、最近食べて好きになった料理なんだが、肉をトマトソースを煮込んだやつでな──。
（と、少女の横について歩いていく。その足取りは、ジョギングの後にもかかわらず軽やかだった）
マギィ・マムサーラ 2024年2月24日
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