【個】旧校舎の入り口から
田中・夜美 2023年11月18日
夜の旧校舎
夕方から夜間にかけて、様々な怪奇現象が発生する。奇妙な場所
どこに繋がっていてもおかしくはない。そんな場所
少なくとも、そう思っている生徒はいる。そんな場所
#ミーレ・ベルンシュタイン
#???
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ミーレ・ベルンシュタイン 2023年11月19日
……そして、貴女は。どういう夜美ちゃん?
田中・夜美 2023年11月19日
「うん。そう」
「寮長は、やみに酷いことをいっぱいした」
「だから、いっぱい忘れさせる必要があった」
(無効票)
田中・夜美 2023年11月19日
「やみは、闇」
「やみの、悪いところ」
(無効票)
田中・夜美 2023年11月19日
「嫌なことがあると、悪いことをすると、覚えたくないことがあると、忘れさせちゃう」
「悪い、やみ」
(無効票)
田中・夜美 2023年11月19日
(右目を、すっと指さして)
「この目はね、なんでも飲み込めるの」
「なんでも、黒く、ぐちゃって潰せる」
(無効票)
田中・夜美 2023年11月19日
「だから、いつも、いつも……嫌なことがあると。ぐちゃってしてた」
「全部楽しいことだけにしていた」
(無効票)
田中・夜美 2023年11月19日
「…………そして、今も、目の前にある嫌なものを」
「……ここにはいないほうがいいものを、いつでもぐちゃってできる」
(無効票)
田中・夜美 2023年11月19日
(でも、と少し間をおいて)
「寮長。提案があるんだけど……聞く?」
ミーレ・ベルンシュタイン 2023年11月19日
――む。
今、色々と腑に落ちました。
それは、ええ、成る程、とっても悪いことですね。大変腹が立ちます。
(む、とわざとらしく頬を膨らませて)
(無効票)
ミーレ・ベルンシュタイン 2023年11月19日
(言いながら。ゆっくりと、手が届かないくらいまでだけれど、一歩近付いて)
提案を聞くのは、もちろん構いません。
友達が話があるというのに、聞かない理由はありませんもの。
――でも!
(無効票)
ミーレ・ベルンシュタイン 2023年11月19日
(びし、と、指さして)
わたくしは貴女に言いたいことがあります。そっちが先です。
いいですか?
貴女に、です。
「友達の夜美ちゃん」と「わるい夜美ちゃん」が別の側面だというなら、今目の前にいる貴女に、です。
聞いて、それを嫌だと思うなら、ぐちゃっとでもなんでも、するが良いでしょう。
わたくしは、逃げも隠れもしませんから。
田中・夜美 2023年11月19日
(一歩離れた)
「やだ。聞きたくない」
(言うと、目がどろりと鈍く輝く)
(無効票)
田中・夜美 2023年11月19日
(輝き始めと同時に、一切の予備動作の無い――強いて言うなら、今回は言い終えた言葉があるが――消滅が右足へと放たれた)
ミーレ・ベルンシュタイン 2023年11月19日
(ばちゅん)
(あっさり。言葉通りに逃げも隠れもせず)
(その右足が、消滅した)
(無効票)
ミーレ・ベルンシュタイン 2023年11月19日
ッたいですわね。
(そうして)
(次の瞬間、手品のように元通りになった右足で、もう一歩踏み出して)
(顔を歪めたのは演技でもなんでもない。痛くて、消えて、切断とも違うその不気味な喪失を味わって、)
(でも、逃げも隠れもしないといったら、しないのだ)
(無効票)
ミーレ・ベルンシュタイン 2023年11月19日
提案が、あるのでしょう。
何にせよ、話したいことがあるのでしょう。
ならばたった一言、わたくしの話したいことも聞きなさい。
話すだけです。殴り返す気も、傷つける気もない。聞き流しても構わない。
でも、聞きたくないと塞いだままの耳に怒鳴りつける趣味もない。
それが、対等な友達付き合いというものでしょう?
田中・夜美 2023年11月19日
「――――ぁ」
(無効票)
田中・夜美 2023年11月19日
(また、一歩離れる)
(今度は気圧されるように)
「……この目は、普段は……もう片方の目を抑えている」
(無効票)
田中・夜美 2023年11月19日
「つまり、原理上は肉体だけでなく、あらゆる現象を打ち消せる」
「次は、その、時間の操作もさせない」
「だから、余計なことを言うのは止めて」
「やみは、寮長の……友達……じゃない。……そっちの話を聞く必要も、ない」
ミーレ・ベルンシュタイン 2023年11月19日
「この世には、あらゆる現象を打ち消せる理などあろうはずがないという理」を。
証し、押し付けるのがわたくしの魔術です。
ま、ここは貴女の領域ですし。どちらの理が勝つかは、やってみないと分かりませんけれどね。
全能ぶったくらいでわたくしを脅せると思っているのなら、大変心外。
それで引くような面の皮で、番長などと名乗れなどしませんよ。
…………でも。
(無効票)
ミーレ・ベルンシュタイン 2023年11月19日
(ふう、と、緊張を緩めるような、わざとらしい一息)
一つだけ、理解しましょう。
貴女はわるい夜美ちゃんなのでしょうけど、頑張り屋さんの夜美ちゃんでもあったのですね。
悲しいことを前にした夜美ちゃんが悲しくしたものを消そうとする前に、その気持ちの方を消していた。
そうすることで最悪の事態を防いでいた。そうですね?
(無効票)
ミーレ・ベルンシュタイン 2023年11月19日
それで間違いないのなら、……怒りは収めましょう。その判断も、責めません。
約束します。
その上で……聞く必要というなら、交換条件ということにしましょう、頑張り屋さんの夜美ちゃん。
わたくしが貴女を信用して提案を聞くために、必要なプロセスというものです。
田中・夜美 2023年11月19日
「違う」
「やみは、悪いやみ」
(無効票)
田中・夜美 2023年11月19日
「見たくないものを見たくない」
「聞きたくないものも聞きたくない」
「怒ってもいい。責めてもいい」
「信用もいらない」
(無効票)
田中・夜美 2023年11月19日
「でも、交換条件というなら」
「そうしないと、譲る気が無いなら……聞く」
ミーレ・ベルンシュタイン 2023年11月19日
…………むむむ。
分かりました。それは、いいでしょう。
ええ、こればかりは譲れません。
じゃあ、「わるい夜美ちゃん」に聞いてもらいます。
(無効票)
ミーレ・ベルンシュタイン 2023年11月19日
でも、ま。
怒らないのは、わたくしが決めたことですから。
一言だけ、怒らず、穏便に――、
(すうー、と、覚悟を決めるように、大きく息を吸って、)
(無効票)
ミーレ・ベルンシュタイン 2023年11月19日
なァ~~~にが「酷いことをいっぱい」ですか!!!
(あっやっぱダメだ)(そう、内心思う)
ンなもんお互い様なんですよお互い様ぁ!
味方だって言っただけで悲鳴上げて逃げられてどんだけ落ち込んで悩んだか! あれちょっと泣きましたからね、わたくし!
(無効票)
ミーレ・ベルンシュタイン 2023年11月19日
そりゃあわたくしだって、そのつもりなくたって、何か嫌なこと言っちゃったなら反省しますけど!
次の日には忘れてケロっとしてるんじゃ何を反省すればいいのかも分からない!
分からないんじゃどう気を付ければいいのかも分からないし、また傷つけちゃうかもしれない! 聞きたくなかったってそれじゃあ本末転倒じゃないですか!
そんなんじゃ――!
(無効票)
ミーレ・ベルンシュタイン 2023年11月19日
(我慢できずにまくしたてたら、目尻に自然とちょっぴり涙が滲んで)
(昂った感情のままに叫んだら涙が出るんだなあって、初めての体験がちょっと新鮮)
(でもやっぱり、これだけは、この夜美ちゃんに、言わないといけないと思う)
(だって、うん。そんなんじゃ、)
(無効票)
ミーレ・ベルンシュタイン 2023年11月19日
……そんなんじゃ、友達同士なのに、ふつーに喧嘩して仲直りして、ふつーに仲良くなることだって出来やしない。
だから。
「それ」はやっぱり「夜美ちゃんにとって悪いこと」だと思うんです、わるい夜美ちゃん。
(無効票)
ミーレ・ベルンシュタイン 2023年11月19日
(ごし、と、目尻をこすって、)
……貴女がもう、そんなことをしなくても良くなるような。
そんな提案を、期待します。
以上です。
田中・夜美 2023年11月19日
「――――――――そう」
(無効票)
田中・夜美 2023年11月19日
「なら、提案は、変えることにする」
「多分、寮長は、聞いてくれないと思うから」
(無効票)
田中・夜美 2023年11月19日
「別の提案――お願い、でもいい」
「帰って」
「今すぐに」
(無効票)
田中・夜美 2023年11月19日
「このお願いが聞き届けられないなら」
「やみは、全てのやみで……あなたを倒す」
(無効票)
田中・夜美 2023年11月19日
「確かに、寮長は番長」
「とてもつよつ……強い」
「でも、だけど」
「ここは、やみの領域。その全ての力を費やせば……どうなるかはわからない」
ミーレ・ベルンシュタイン 2023年11月19日
…………、
聞きますよ。
(無効票)
ミーレ・ベルンシュタイン 2023年11月19日
わるい夜美ちゃんにとってわたくしが友達じゃなくたって。
わたくしにとっては友達で、……それだけでもない、大事な人の一部なんですもの。
だから。
怒るところは怒るし、言いたいことも言うけど、大抵のお願いは聞いてあげたいんです。
脅されたって怖がりませんけど、口喧嘩じゃないほんとの戦いなんて、ちっともするつもりありません。
(無効票)
ミーレ・ベルンシュタイン 2023年11月19日
だから、貴女が帰れというなら、ええ、今日のところは帰ります。
家出娘さんが帰ってこないなら、また来ますけど。
…………他には、何もありませんか? 提案、お願い。
田中・夜美 2023年11月19日
「聞くなら、いい」
「でも――」
(無効票)
田中・夜美 2023年11月19日
「やみはもう、戻らない」
「だからもう、来ないで」
「どうしてもと言うなら、あの"やみ"だけ連れていけばいい」
(無効票)
田中・夜美 2023年11月19日
「やみは、悪い子だから」
「やみは、酷いことをしちゃったから」
「やみは、これからも酷いことをするかもしれないから」
「やみは、寮長に……みんなに迷惑をかけるかもしれないから」
「やみは絶対に、帰らない」
ミーレ・ベルンシュタイン 2023年11月19日
……そーゆーわけにはいきませんわね。
そりゃあ、夜美ちゃんとニコニコ友達付き合いしたいですけど。
それは、それ以外の部分を切り捨てて――なんて意味じゃありませんから。
(頬をかいて、苦笑して。――これは、そう答えると分かっている口調だな、と、そう思う)
(無効票)
ミーレ・ベルンシュタイン 2023年11月19日
ま。
交換条件なんて言ったのはこちらですもの、帰るといったからには、帰ります。
結局怒鳴っちゃってごめんなさい。……流石に、こっちの約束は守らないと。
(うん、と。あっさり、身を翻しながら)
でも、ね、夜美ちゃん。
(無効票)
ミーレ・ベルンシュタイン 2023年11月19日
……大丈夫ですよ。だって、貴女の言うことはとっくに矛盾している。
貴女は、己の願いを叶える力を持つと話すのに。
その口振りは、帰りたいけど迷惑をかけるからできない、と言っているようにしか聞こえませんもの。
(【演出継続】)
ミーレ・ベルンシュタイン 2023年11月19日
わたくしは……どんなことでも許す、なんてことは言いません。酷いことをしちゃったなら、反省も必要でしょう。
……でも。その先で、貴女が「その願い」を叶えられることだけは、心の底から信じていますし。そのための応援も、惜しみませんから。
じゃ、また。
(ひらひらと。いつものように、手を振って、定かではない来た道を歩き出し)
田中・夜美 2023年11月19日
「…………大丈夫」
(【演出継続】)
田中・夜美 2023年11月19日
(黒い目の夜美は、それだけぽつりと、反芻するようにつぶやくと)
(小さく俯いて、そのまま虹色の風景に溶けるようにいなくなった
田中・夜美 2023年11月19日
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