【個】みなそこのななつぼし
虚ヶ谷・ワチカ 2023年9月4日
きらきらきらり
煌めくプール
美味しそうなフロートに
とろけてしまいそうな、夏。
#ズィーベン・フィーア
#虚ヶ谷・ワチカ
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ズィーベン・フィーア 2023年9月4日
御心配いただきありがたいのですが、実際の所。
普通の眼よりは、耐水性に優れているようで……
(仮にも、軍事用。劣悪な環境での使用も耐えうる義眼だ。)
(とはいえ。)
おや。
(水しぶきから、咄嗟に眼を庇って。)
(まだあまり濡れていなかった白い髪が、ずぶ濡れになる。)
……吃驚しました。お返し、するべきなのでしょうか?
虚ヶ谷・ワチカ 2023年9月4日
えっへへ。
…ふふ、あははは!! ズィーベンちゃんずぶ濡れー!!
(ぱちゃ、と音を立てて自分もプールに入る。この微妙な浮遊感がいまだに少し苦手だ。浮き輪を水面に置いて、)
えへ、でも目が大丈夫なら良かったよ。
濡れて壊れましたとか洒落になンないもンね。
(だいじょーぶ? と、覗き込むように)
ズィーベン・フィーア 2023年9月4日
ええ、なんとか。
(濡れた髪を、重そうに解きほぐしながら。)
ワチカさんも楽しめているようで。
(そんなに、おもしろかっただろうか、と笑う姿を見て。)
(無効票)
ズィーベン・フィーア 2023年9月4日
では。
(覗き込んだ顔の、横。頬を狙って。)
(指先だけで水面を弾いて、少量の水を軽く飛ばす。)
虚ヶ谷・ワチカ 2023年9月4日
良かったあ!
うン、わっちも楽しい。……なンだろ。雰囲気が楽しいのかなあ、何をしても楽しいってゆうか……
(浮き輪にもたれるようにして、空を見上げ、君へ視線を下ろした其の時)
(無効票)
虚ヶ谷・ワチカ 2023年9月4日
うぴゃーっ!?
(頬にちょびっと跳ねた水に、文字通り飛び上がって)
ひゃわわわ!? わわわわわ!?
……わわ?
(あれ? なんかちょっとだな? って気付くのに、数秒かかる)
ズィーベン・フィーア 2023年9月4日
(楽しげだったから、同じようなことを最大限真似してみたのだが。)
(思いがけず驚かせてしまっただろうか。)
申し訳ありません、大丈夫でしたか?
(水中でバランスを崩さない様に、手を差し伸べようと。)
虚ヶ谷・ワチカ 2023年9月4日
……。
(そして段々と競りあがって来る、恥ずかしい気持ち……!)
だ、大丈夫……ちょっとびっくりしただけ…
もっと盛大にお返しがくると…思ってて…
(でも心配してくれた手には手を乗せる。二人でゆっくり歩こう、と促しながら)
(無効票)
虚ヶ谷・ワチカ 2023年9月4日
盛大にお返ししてくれても良かったンだよ?
わっちだって水着だし、濡れてもいい髪型だし。
(ちら、と隣のズィーベンちゃんを見て、)
ズィーベン・フィーア 2023年9月4日
加減が分かりませんので……
十分、驚いていただけたようですし。
(そっと手を引きながら。)
(先刻被った水も、プールの中ではもう有耶無耶で。)
(無効票)
ズィーベン・フィーア 2023年9月4日
……折角、髪を気にしなくてよくなった、のでしょう?
出来る限り、丁重に扱いたいですしね。
虚ヶ谷・ワチカ 2023年9月4日
めっちゃくちゃ驚いた~~!
わっちビビりなンだよ~、知ってるでしょ~!
まあ先に驚かせたのはわっちなンですが。
(片手はズィーベンちゃんと繋いで、片手で浮き輪をもって。まるで浮き輪を引きずるように、歩く)
(無効票)
虚ヶ谷・ワチカ 2023年9月4日
――……。
(無効票)
虚ヶ谷・ワチカ 2023年9月4日
……うン。
…聞いてくれる? わっちの、親の話。
(いつもは固く閉ざしている口が、何故だろう。すんなりと開いた。聞きたくないなら構わない、其れくらい、あっさりとした口調)
ズィーベン・フィーア 2023年9月4日
ええ、以後気をつけましょう……
(引きずられる浮き輪に視線を向けて……)
(無効票)
ズィーベン・フィーア 2023年9月4日
(視線をワチカさんへ戻し。)
(じっとその“眼”を見つめて。)
……私で良ければ。聞きましょう。
虚ヶ谷・ワチカ 2023年9月4日
(ちゃぷ、と波の音がする)
(困ったような瞳をしていた。何に困っているのか、自分でもわかっていない)
わっちのお父さんとお母さんは、こんな色の髪じゃなかったの。
普通の黒髪で……先生と、お医者さんで……だから、わっちが生まれてきたとき、すっごく吃驚したンだって。
それで、わっちが「普通の子」になれるように、頑張ったンだって。
(無効票)
虚ヶ谷・ワチカ 2023年9月4日
――黒髪じゃないからって染めたり、剃ってウィッグをかぶせたりするのが、お母さんにとっての普通だった。
――わっちはお勉強が余り出来なかったから、ずっとべランダにいて、「いないこと」にされてた。
――わっちの両親は、『普通』に支配されてたンだね。
(無効票)
虚ヶ谷・ワチカ 2023年9月4日
だからかなあ。
……刻逆が起きた時、親は『普通じゃない』って。
耐えきれなくなって。
死んじゃった。
わっちの事なンて、最後まで見向きもしなかった。
……。
(無効票)
虚ヶ谷・ワチカ 2023年9月4日
そンな親もいるモンなんだなあ、この新宿には。
(ぱ、と笑顔を浮かべて)
本当にね、…わっちが黒髪だったら、……死ななかったのかな、って…思う事があるよ。
死ななかったら、…わっちが死んでたかも知れないけど……もう意味のない事だけど…
(輝く水面が眩しくて、目を細めて俯いていた)
ズィーベン・フィーア 2023年9月4日
(普通。)
生憎と。私には親の記憶がありませんので。
どういったものが「普通」なのかはわかりません。
(捨てたか、死んだか。あの世界なら珍しくもないだろう……)
新宿島……学園では、親と離れて、という人も多いですしね。
一般論も、実感は薄いです。
(無効票)
ズィーベン・フィーア 2023年9月4日
ワチカさんの髪は、綺麗な色ですけど。
自分と違うというのは、それだけで怖いものですしね。
(そのことの、良し悪しは分からないが。)
……ワチカさんは。
見てもらいたかった?
それとも、生きていて欲しかった?
(そんな、卑劣な問いを発する。)
虚ヶ谷・ワチカ 2023年9月4日
うン。
(一度頷いた)
…うン。だからわっち、此処が心地いい。
(二度、頷いた)
普通を強制してこないところ。転んでも怒らないところ。だから、心地いい。
変な色でも何も言われない、だから、心地いい。
(無効票)
虚ヶ谷・ワチカ 2023年9月4日
――…怖かったのかもね。
自分の子なのに、在り得ない色をしてる。其れが怖かったのかも。
(ゆっくりと水を掻いていた足が止まる)
……どうだろう。
意地悪な質問するなぁ。
(困ったように笑って、)
(無効票)
虚ヶ谷・ワチカ 2023年9月4日
……認めて欲しかった、かな。
わっちはちゃんとお父さんとお母さんの子なンだって、認めて欲しかった。
きっと認められないから見たくなかったンだと思う。
色も、姿も。
ズィーベン・フィーア 2023年9月4日
髪の色どころか、人であるかどうかも今ここに至っては些事。
……それが耐えられないのが、おかしいとは言いませんけど。
(けれど、異物と排除されるのもまた……耐えがたいのだろう。)
(初めから無いのと、知っていて拒絶されるのは、別物だ。)
(無効票)
ズィーベン・フィーア 2023年9月4日
(本当に、意地の悪い。)
(見てもらいたいのか、生きていて欲しいのか。)
(……両方に、決まっているのだから。)
……ワチカさんに、普通であろうと、強制したのは。
ワチカさんを受け入れようとした、ようにも感じます。
(色も、姿も、受け入れられなくても。)
虚ヶ谷・ワチカ 2023年9月4日
あはは!
其の通りだ。人以外のヒトもいっぱいいるモンね。
お父さんお母さん、見たら引っ繰り返ってただろうな。
(笑って、浮き輪を引き寄せると)
……。
本当はね、少し怖いンだ。
(無効票)
虚ヶ谷・ワチカ 2023年9月4日
もし、全部の闘いが終わったら。
もし、皆が元通りの歴史に帰っちゃったら。
もし――時間さえ、刻逆の瞬間に巻き戻ってしまったとしたら……
わっちはきっと、また『普通』を押し付けられる。
……其れが怖い。
わっちの髪を隠してまで受け入れようとするくらいなら、……死んでくれてたままがいいって。思ってる。
ズィーベン・フィーア 2023年9月4日
それは、私もですかね。
「正しい」あの時代に、私の居場所はありませんし。
学園も、復讐者も無ければ。私の価値はないですから。
(無効票)
ズィーベン・フィーア 2023年9月4日
(明るくライトアップされたナイトプールの水面は、不自然に穏やかで。)
だからずっと。
正しい歴史は狂ったままで
多くの人が被害を受けて。
傷ついて皆が戦うままで。
……そうあって欲しいと、私も思ってしまいます。
(口にするべきではない言葉を言いながら。)
虚ヶ谷・ワチカ 2023年9月4日
……。
(涙なのか、跳ねた雫なのか判らないものが目尻からつうと落ちていった。ズィーベンちゃんを見て、)
――そう、だね。
じゃあやっぱり、最初に「巻き戻る」ンじゃなくて、正しく「取り戻す」方が、わっち達は良いね。
虚ヶ谷・ワチカ 2023年9月4日
(そっと繋いでいた手を引き寄せて、きみを抱き締めようとした)
ごめん。
――…ごめんね。
そンな事言わせちゃって、ごめんね。
(ただ、ごめんね、と。謝罪の言葉を言いながら)
ズィーベン・フィーア 2023年9月4日
(その顔に伝う雫に、そっと手を伸ばし。)
……私が居た、機械化ドイツ帝国は。
もう、どこにもないですけどね。
(覚えているのは、あの世界のことだけ。)
(歪んだ過去でも、ズィーベンの故郷はあの国だ。)
(無効票)
ズィーベン・フィーア 2023年9月4日
(そのまま、抱きしめられて。)
ごめんなさい。
(何を、謝っているのだろうか。)
……ごめんなさい。
(何に、謝っているのだろうか。)
(分からないまま、ただ謝罪を。)
虚ヶ谷・ワチカ 2023年9月4日
(きみの細い手が頬に触れる。其の雫は温くて、矢張り、プールの飛沫なのか涙なのか判り兼ねた)
――……わっちが棲んでた家も、もうないよ。
売り払ったの。お父さんもお母さんもいないから。
(閉ざされ過ぎた世界で育ったわっちが、新宿を故郷と呼べるはずない)
……。
でも。わっちにもズィーベンちゃンにも。寮がある。
(無効票)
虚ヶ谷・ワチカ 2023年9月4日
なくした仲間だけど。
……わっちたちには、帰る場所が――あるよ。
(謝らないで、もう大丈夫と。君と見つめ合うように向き合って、笑ってみせた。さっきまでわっちが謝っていたのにね)
ズィーベン・フィーア 2023年9月4日
一人で生きるには、広すぎますから。
それでも、生きる場所は出来てしまいますね。
(雫の伝う手を放して。)
(無効票)
ズィーベン・フィーア 2023年9月4日
もう……大丈夫、ですか?
(向き合って。ワチカさんの顔を見て。)
虚ヶ谷・ワチカ 2023年9月4日
でも、二人なら。
三人なら、四人なら、楽しく走り回れる。
(よぎったのは「悲しい」という感情だったのだろうか。心の中の“悪意を切り離した”わっちには判らなかったけれど、)
(無効票)
虚ヶ谷・ワチカ 2023年9月4日
うん!
ごめンね、心配かけちゃった。聞いてくれる?ってゆったの、わっちなのにね。なーンか暗くなっちゃって駄目だね~!
――あ!
そうだ、ナイトプールって飲み物もって写真撮るのが映えるンだって! ズィーベンちゃん、喉乾いてない?
ズィーベン・フィーア 2023年9月4日
一人で生きられるほど強ければ、楽なのでしょうけどね。
(誰もが、そうあれるわけではない。)
(無効票)
ズィーベン・フィーア 2023年9月4日
いえ……
話して、何かあれば、それで。
(実際の所、たいして喉が渇いているわけではない。)
(けれど。)
……ええ。少し。
買いに行きましょうか。
(こうして、気分を変えるほうがいいことぐらいは、学んだつもりだ。)
虚ヶ谷・ワチカ 2023年9月4日
――……むう!
(ぷく、と頬を膨らませて)
ズィーベンちゃんが今更一人で生きられると思ってるのですか?
わっちと共犯者になっておいて?
そンなことはさせません! わっちたちと生きるのです、ズィーベンちゃン!
(無効票)
虚ヶ谷・ワチカ 2023年9月4日
――…へへ。(笑みに変えて)
実をいうと、少し楽になった。
ありがとね。
ズィーベンちゃんも、何かあったらわっちに言ってくれたら良いからね!
うンうン!何か飲もう!
フロート系飲みたいなあ、クリームソーダにしようかなあ…
(幸い傍にはしごがあったので、名残惜しいけど手を離してざばりと上がる。浮き輪を片手に持ち)
ズィーベン・フィーア 2023年9月4日
……ですね。
今更……一人には、させてもらえそうにありません。
(【演出継続】)
ズィーベン・フィーア 2023年9月4日
(改めて。)
こういう場所では、どういう飲み物が一般的なのでしょうか……
(炭酸や、フロートの類はあまり好みませんし……)
見た目も、大事ですしね。
(そっと手を放し、後を追うようにプールから上がる。)
虚ヶ谷・ワチカ 2023年9月5日
もっちろん。
(満面の笑み)
少なくともわっちが、そしてきっと――色ンな人が。
ズィーベンちゃんを一人になんてさせないよ。
(【演出継続】)
虚ヶ谷・ワチカ 2023年9月5日
うーん、映える飲み物というとやっぱりフロートとかー、ノンアルカクテルがあるならそういう奴とか?
こう、カラフルなのが良いみたいな風潮が……
(そう言いながらドリンクスペースがある。仄暗さを水滴と一緒に振り払って、二人、初めてのナイトプールを堪能するのであった)
虚ヶ谷・ワチカ 2023年9月5日
【おしまい!】