【個】ざっつくーるたいむ
リップ・ハップ 2021年9月4日
きこ。きこ。
椅子を後ろ足二本で揺らす。ふへへ。見よリップちゃんのバランス感覚。
でも他人の席だしほどほどに揺らさねいとな。
何でわざわざこの席に陣取ったかってーと、
ぺら。ぺら。
後ろの席からページを捲る音が聞こえる。友達が本読んでっからね。
後ろってか、リップちゃん今横向いてっから右なんだけど。ほらそうすると両脇に机きて咄嗟の時手すりみたいに使えんじゃん? 今その話いいって? だね。
本読んでるな。……って。そういうの見てるだけでも、思ってるだけでも結構暇って潰せるもんだ。
や実際さ? 表紙見たり本読んでる友達の顔観察したり、これ存外できる事あんだって。まじまじ。
今のは本気と書いてまじとまじまじ見るのまじを掛けた高度なアレ。アレな。
なんてのを考えてるだけでまた時間は進む。点滴の雫も落ちていく。
なんかそんな、教室でのお話。
あ、放課後ねー。
そいで二人きり。わははいいだろー。
#スズネ・ルフェーブル
#リップ・ハップ
3
リップ・ハップ 2021年9月4日
(教室。二人。ゆるりと進む時間)
(そこに言葉はないが、気まずさといった類のものも一切ない)
(少なくともレザーマスクの少女はそう感じていた。この静かなひと時を居心地良さそうにしている)
(さりとて。本質的には暇だ。暇だからこそこうしていて、机に立て掛けたマイガートル、そこに据えられた点滴パックは流石にもう見飽きた)
(だから、さて。これで何度目か。友達が――スズネが広げる本の表紙に瞳を向ける)
スズネ・ルフェーブル 2021年9月4日
(ぺら。ぺら。)
(その瞳の先には、友人の視線もなんのその、本の世界に引き込まれている少女)
ほほう……(時々聞こえる感心したような声)
(その手に持った本は、さぞかし知的好奇心を揺さぶる学術書――)
(――だったらよかったのになぁ。と、その表紙に書かれた「チュパカブラの全て」が色々と空気を台無しにしていた)
リップ・ハップ 2021年9月4日
(こうしてこの教室が静かなのは、沈黙が苦にならない、そんな相手だと彼女の事を思っているからだだろう)
チュパの全てを知る(リップ主観)たいちょでもまだ感心する内容があるとは、恐るべき本な。それ
(しかしてそれは沈黙を選び続ける理由にはならない)
(感嘆の声が上がると表紙から少女の、レンズの奥の瞳へ視線を移し)
スズネ・ルフェーブル 2021年9月4日
(自由奔放に生きているように見えるが、実のところ本来のスズネは人見知りである。もっとも、サキュバスになった影響で交流が苦ではなくなったようだが)
(だとしても、未だ人と話す事に若干の緊張を感じるスズネがここまでリラックスした状態で本に没頭できるのは、目の前の少女を信頼しているからだろう)
(発せられた声に視線だけ本の向こうの少女に送り)
ええ、そうですね。調べれば調べるほど新しい発見がある。すごい本だと思います。
(こくり、と小さく頷いた)
リップ・ハップ 2021年9月4日
(きぃ…………こ)
たいちょより博士のがしっくりくる日も遠くないかもしらん。
(バランス感覚だけで長く長く椅子の安定を取る)
すきね。ほんと。
(この間も読んでいた本だ。こんな世の中とはいえ学生身分。テスト期間でもないこの時期、わざわざ期間を開けて続きを読んでいるよりは、何度も何度も読み返している方が想像しやすかった)
(もう1ページ。)
リップ・ハップ 2021年9月4日
……あ、こーいうの正しく趣味ってやつか? スズネの。
(いつぞや、クラスメイトや後輩と語らった話の一幕が思い起こされる)
スズネ・ルフェーブル 2021年9月4日
おぉ(声を漏らす)
いいですね博士。オカルト博士スズネ、かっこいいです。
ルフェーブル博士、の方がそれっぽいでしょうか(ふふ、と得意げに胸に右手を当てて)
(もう1ページ。)
スズネ・ルフェーブル 2021年9月4日
はい。大好きです(ぱたり、と本を倒す。雑誌サイズのその本は、机の上に広げると大きく領域を取って)(それは、まるで平凡な世界をオカルトで塗り替えたように静かに存在感を示していた)
そうですね、趣味……というやつだと思います。
小さな頃から興味を持って自分で調べたり……実際に試してみたり、色々とやってきましたから。
リップ・ハップ 2021年9月4日
おーん。チュパ、ってよりオカルト全般なんだね?
(んじゃたまたまチュパの本読んでるとこ見てただけかー。なるなる。)
(広げられた本のページに視線を投げる)
(逆向きは読み辛くてすぐやめた)
ちびっこの頃から大好きな趣味。ししし、いーじゃんね。オカルトラブ。
なんか今まで一番やばかったのとかある? 第一種接近遭遇的な。
スズネ・ルフェーブル 2021年9月4日
はい、そうですそうです。オカルト全般ですね。
チュパカブラだけでなく、UMA、魔術、悪魔召喚、超能力……UFOや妖怪といったものまで全部ですね。
やばかったの……そうですねー(ふむ)
遭遇とはまたちょっと違うのですが、黒魔術的なことをしようとして、本に乗っていた触媒を集めて並べていたら、部屋に入ってきたお母さんがすごい声の悲鳴をあげたことがありました。
道に落ちてたカエルの干物とか、そういうのです。
あの時は驚いたし申し訳なかったですねー……(遠い目をしながら)
リップ・ハップ 2021年9月4日
あー、ね。お部屋でこっそりはロマンあっけど、どっか秘密基地的なののが安心だったやつかなー。
でもそういうのきもくて無理ーってなんねいの、やっぱ愛のなせる業って感じ。お母さんはどんまい。
そいかイカとか魚とかの干物で代用ききゃいいのにねー。
スズネ・ルフェーブル 2021年9月4日
そうですね、今はもう部屋がそんなのばっかりで溢れてしまったので母も諦めている感じですが。
色々やってる間にいわゆるグロテスク?なものにはちょっと慣れた感じがありますね。
資料とか見ててもそういうの結構出てきますし。
ああ、普通に手に入るもので代用できるならいいかもしれませんね。
もしかするとそういうのもあるかもしれないですし、今度調べてみましょうか。
リップ・ハップ 2021年9月4日
黒魔術的なことやってた時代から進んじまってるからねー。
吸血鬼とか、村の女を攫うんじゃなく病院荒らしに行ったり、
(一回考える様に斜め上方を見て)
……あー、とか。
(また視線を戻し)
時代に合わせてやること変えそうじゃん。
今風にアレンジしねーと悪魔も儀式に寄ってこない線、ありますぜ。
スズネ・ルフェーブル 2021年9月4日
おお(なるほど確かに、と呟いて)
古い本に従った召喚術だと悪魔が求めているものと違う説はありますね。
今でいうと何を供物にするのが良いんですかねー。
最新のスマートフォンとか高級缶詰とかでしょうか(むむむ)
リップ・ハップ 2021年9月4日
スマホ、炎上したSNSアカウントとか付けといたら悪魔喜びそうじゃね?
食い物系はなにがいんだろねー。
スズネ・ルフェーブル 2021年9月4日
炎上したアカウント……!?
ちょっとカエルの干物とか生物の目玉とかより入手が難しそうですね……
いやでもだからこそ呼べるというものでしょうか
今風の食べ物……やはりレトルト食品でしょうか。
昔と比べるとかなり美味しくなったとは聞いたことがあります。
リップ・ハップ 2021年9月4日
もういっそ禍々しい位のオーラ出してる事あんじゃん?
好きか嫌いかで言えば好きそうでしょー、悪魔。
もしかしたら世に見る炎上騒動、悪魔を呼び出す儀式の下準備だったのかもしれねいな……。
突き抜けるくらい突き抜けると宇宙食とかになんのか? いっそUFO来るそうじゃん。わはは。
((最先端テクノロジー+食品)×普段食事をしない少女の雑な発想=)
スズネ・ルフェーブル 2021年9月4日
な、なるほど。今までの炎上はそういう……。
そうやって悪魔を呼んで世界を書き換えようとしていたんですね。
なんと恐ろしい……。
あ、宇宙食はいいかもしれませんね。あれもレトルトの一種ですし。
この前お昼に食べたんですけど、なかなかすごかったです。普通に食べれる味でした。
リップ・ハップ 2021年9月4日
火消しようとする周りの奴は教会の人間で、喜び勇んで油突っ込む炎上主は完全に悪魔崇拝者だな……デジタルでデビルなストーリーになってきたじゃん。
んな手軽に手に入んだ???
やっぱ世の中の進歩目覚ましーね。
スズネ・ルフェーブル 2021年9月4日
近代社会にそんな闇があったとは……。
なにか組織的な動きもあるかもしれないですね。ソーシャルネット悪魔システム。
はい、もともとは通販とかで普通に買えるものだったんですけど……。
今は余った在庫が配給に流れてたりしてますね。この前チーズケーキ食べました。ちーずけーき。
リップ・ハップ 2021年9月4日
宇宙ちーず、けーき……?
もう一から十まで未知の世界だなリップちゃんにゃ。
(食の分野にはとこのとんまで疎いのだ、チーズケーキというものの存在は知っていても宇宙食となれば最早想像も及ばない)
宇宙点滴とかだしてくれりゃてくのろじーの進歩体験できんだけどなー。
スズネ・ルフェーブル 2021年9月4日
味はもうほんとそのままチーズケーキっていう感じで、ちょっとパサパサしている感じでした。
宇宙だと液体が逃げちゃうらしいので乾燥させているだとかなんとか(聞いた話なのでそんなに詳しいわけではない)
点滴……は宇宙にあるんですかねぇ。
重力の概念が無い中だとどうなるんでしょうか。
リップ・ハップ 2021年9月4日
(へー。へー。へー。)
(ボタン代わりにスズネの手をぽむぽむ押しに手を伸ばす)
そこまでして宇宙でチーズケーキ食べたいってのも、それもう愛だな。
好きなもんのために心血を注ぐ。すばら。
多分いー感じの絶妙圧力かけてやんないと入ってかないよね。
それが開発されるまではUFO乗るの誘われてもごめんなさいしよ。
スズネ・ルフェーブル 2021年9月4日
(ぽむぽむされる)(ちょっと手を丸めてふにょんふにょんとボタンのように弾む)
研究の成果ですよねぇ。すごいです。
すごく大変そうですよね。
でも宇宙で生活する間に何か身体の異常があったら大変ですし、もしかするともうあるかもしれませんねー。
一般運用が出来るようになればUFOに乗れる日もそう遠くないかもしれませんね。
リップ・ハップ 2021年9月4日
(絶妙な反発性、結構なお点前。と最後に1ぽむ、手を放して)
宇宙食は地上でもスズネ他いっぱいに需要あるみたいだけど宇宙点滴はなー、まじで宇宙でしか役立たなさそうなのが絶妙。
点滴ラブ勢の、や普通に医療技術の関係者か。わはは。みんなの努力に賭けるしかねいな。
スズネ・ルフェーブル 2021年9月4日
(手が離れる。ちょっと気持ちよかった)
いやでもわかりませんよ。新宿の外がいきなりなくなってしまう時代ですから。
もしかすると急に地球から重力が失われるかもしれませんし。
……考えてみたら点滴どころの騒ぎじゃなくなりますねこれ。
やっぱり重力さんにはそのままの君でいてもらいましょう。
リップ・ハップ 2021年9月4日
重力から解き放たれたらもうチュパカブラどこへでも跳び放題じゃんね。脚力オンリーで宇宙まで行っちまうんじゃねいの?
流石に探せなく無くなっちまうなー。
(かたん。長らく脚二本で立っていた椅子が、重力に従って四本立ちに)
ふわふわ無重力じゃースズネとハイタッチしたとたんお別れにもなっちゃうし、職務放棄はご遠慮願おうね。
スズネ・ルフェーブル 2021年9月4日
わわ、スペインに帰るどころじゃなくなっちゃいます。
宇宙まで逃げられたらもう飼う手段が……それは困りました。
えっ……ハップさんとお別れはいやです。一緒にいたいです。
もしそうなったらハイタッチじゃなくてぎゅっと握ります。
重力さんには絶対負けません。
リップ・ハップ 2021年9月4日
あ、そうすりゃいいのか。
(ちょっと一人、ハイタッチムーブ)
……これで握りに行くんじゃ手四つだな。プロレスじゃん。わはは。
こーだな、
(右手でスズネの左手と繋ぎにいく)
こー。手ー繋いだらお別れはねい。
やるじゃんルフェーブル博士ー。
(目から鱗。マスクの下から賞賛)
無重力環境でのフィールドワークもばっちこいじゃん。ししし。
スズネ・ルフェーブル 2021年9月4日
はい、こーです(ハップさんの右手を握ります)(ぎゅー)
これで無重力でもずっと一緒です。
完璧です。えっへん(やりました!)
リップ・ハップ 2021年9月4日
(ほっこり。やっぱり居心地がいいなと、言葉はなくともレザーマスクの少女はそう思った)
(だってほら、無意識にやわやわと友達の手の感触を楽しんでいるし)
……おーん。
(点滴終わってら。視界の端、マイガートルに据えた空のパックに気付いて)
スズネどーする? もーちょいチュパの事知ってく?
スズネ・ルフェーブル 2021年9月4日
(やわやわ)
おや、もうこんなに時間が。
チュパカブラの本を読んでいると時間の進みが……(言いかけて、そういえば途中から全然読んでなかったことに気付いて)
ハップさんと一緒にいると、時間を忘れるくらいに楽しいです(そう、言い直して)
本を読むのもいいですけど、そろそろ部活に顔を出そうかなといった感じですかねー(時計を見ながら)
リップ・ハップ 2021年9月5日
(ぱちくり)
――ししし。それ私も一緒。
(何時も平坦な表情の少女の、瞼が嬉しそうに弧を描く)
(じゃあ動く支度、と手を離すと)
おん。スズネ部活やってんだ? 何部?
(鞄を肩にかけ、ガートルを手に)
スズネ・ルフェーブル 2021年9月5日
やりました。おそろいです(やったあ、と嬉しそうに)
(本をぱたんと閉じて、鞄にしまいながら)
オカルト研究部です。なんとびっくり部長さんですよ。
リップ・ハップ 2021年9月5日
たいちょで博士でぶちょ。出来る女だなスズネは。
ばんちょ(番長)でりょうちょ(寮長)のうちのばんちょと肩書でタメ張れそ。
あ、そいじゃ部室教えてよ。リップちゃん特ダネ見っけたら持ってくぜー。
スズネが居んなら何もなくても遊び行くかもな。わはは。
(行こ行こ。教室の扉へ向かっていった)
スズネ・ルフェーブル 2021年9月5日
ばんちょでりょうちょ……(あれ、たしかハップさんは白のクラスだったような)(なんてことを思いながら)
おお、それはありがたいです。
この世界にはまだまだ未知がたくさんあります。情報が多いにこしたことはないですからねぇ。
(そんなことを言いながら鞄を持って席を立って)
それじゃ行きましょうかー(行きます行きます、ついてくように教室の扉へ向かっていった)