【個】ある日の体育館で
雨谷・葛良 2021年9月4日
学園の体育館……の2階
赤のクラスが使っていることの多い第二体育館に、今日は来客が一人。
制服に白いリボンを飾った天使の少女が、何やら探しているようにふらりと顔を覗かせて来ました。
さて、そこにいましたのは?
・発言可能
雨谷・葛良
霧雨・龍雅
2
雨谷・葛良 2021年9月4日
……教室にもグラウンドにもいねーってことは、ここですかね?
(中の様子を伺うように―――今利用している人物がいても驚かせることの無いように、そっと。扉を開けて、第二体育館の中を覗います)
霧雨・龍雅 2021年9月4日
(その第二体育館の片隅。そこで彼は佇んでいました。大きく深呼吸。吸って、吐いて。吸って、吐いて。そうして己の精神を研ぎ澄ませる彼の周囲には、居合の練習などで使われる巻藁)
(竹が3本一纏めになったそれは、彼の左右、斜め前左右、そして正面。合計5つが並び立っていました)
(無効票)
霧雨・龍雅 2021年9月4日
(足を軽く開き、肩の力を抜いて。何度目か分からない呼吸の後――そう、少女が体育館の中を覗き込んだ正にその時。閉じられていた彼の双眸が、サングラスの奥でカッと見開かれて)
(――瞬間)
(凄まじい音と共に、『3つ』の巻藁が中程から弾け飛び、くるくると空中に飛び上がりました)
雨谷・葛良 2021年9月4日
(思った以上に静かだった―――というより、静かにしないといけないと思ってしまうような、不思議な緊張感を感じて、そのまま視線だけ中へ)
《……巻藁?って奴ですかね。漫画でならここから刀でバサーってとこですか》
(とはいえその巻藁が健在なところを見られていたのは、僅かな時間のみで、)
(無効票)
雨谷・葛良 2021年9月4日
んひゃっっ!!?
(まさかそれがいきなり吹っ飛ぶとは思わなかったとばかりに、思いっきり声を上げて)
……あっ。
(まずい、とばかりに両手を口で覆い、ふるふると首を横に振った)
霧雨・龍雅 2021年9月4日
(吹き飛んだ巻藁は、彼の正面、右斜め前、右にあった3つ。いつの間にか巻藁へ『背』を向けていた彼は、己の成果を確認するため、肩越しに背後を見ようとし……)
……うん?
(今、女の子の悲鳴が聞こえたような……? 首を傾げて、彼は悲鳴が聞こえてきた方へと声を掛けます)
……誰かいるの?
(無効票)
霧雨・龍雅 2021年9月4日
(どさどさ、どさ。空しく床へ落着する巻藁の残骸。僅かに遅れて――)
(残った2つの巻藁。全くの無傷に見えたそれが)
(ずるり、と。そんな音すらも想像させないくらい滑らかに、中程から真っ二つに床へと滑り落ちました)
雨谷・葛良 2021年9月4日
え、えー……いえ、悲鳴だなんてつづらが上げるわけ、そんな。
(しっかり悲鳴を上げたわけだが、)
ていうか邪魔するつもりはなかったですけど、手止めさせちゃっ……(待った)
(何かがおかしい―――最初見た時と向きが違くないか、という疑問が浮かんだところで、)
(無効票)
雨谷・葛良 2021年9月4日
え、え?
……え、何したです今?
(残っていた方の巻藁、何をしたようにも見えなかっただけに、疑問だけが顔に浮かびます)
(尚吹っ飛んでた3つに関しても何したのか全く分かってませんでしたがそれはそれです)
霧雨・龍雅 2021年9月4日
君は……
(やはり女の子がいました。それも、知っている女の子。同じ学年にして、時折赤のクラスへお兄さんの様子を見に来ているらしい、確か名前は――)
やぁ、つづら。
今日はここにはお兄さんは来ていないよ。
(なんて、ひらひらと手を振って。なにやら不思議そうな顔をしている彼女の様子を、怪訝そうに見返して)
ん。
ああ、特訓だよ。
(こともなげにそう言って、自分の尻尾を撫で、巻藁の方へと目を向けました)
本当は、5つとも斬りたかったんだけどね。
まだ2つが限界みたい。
雨谷・葛良 2021年9月4日
あ……ああ、龍雅、さん。
……なんでつづらが兄さん探しにきたって分かったです?
(びっくりしてて反応が鈍りきっていたか。名前を呼ぶ声には確かに聞き覚えがあって、記憶の中からその名前を引っ張り出してきた)
(不思議そうに首を傾げて、暗に要件はそれであってると肯定)
特訓っていうとなんとなく赤のクラスーって感じするですね……
何したのか全然わかんなかったっていうか、つづらからすると2つでもどうしてそーなったのかさっぱりなんですけど。
何しやがったら素手でそうなるんです?
霧雨・龍雅 2021年9月4日
ん。たまに、こっちのクラスに様子を見に来てたよね。
だからそうなんじゃないかって、当てずっぽうだったんだけど。
(当たってたみたいだね、なんて。表情こそ変わりませんが、雰囲気はそこはかとなく得意そう)
うん。番長が特訓熱心だから、負けてられないなって。
(右腕を曲げて力こぶのポーズ。ぽんぽんとその腕を叩いて、頑張ってるよと言いたげです)
何って……
(うーん。顎に手を置いて少し考えて)
……こう、くるっと回って。
尻尾でずばーっと。
(つづらさんの前でゆる~く横に一回転。そうしてゆらゆらと尻尾を揺らして見せました)
雨谷・葛良 2021年9月4日
う……よく見てるですね。
つづらはあまり目立たないように気をつけてたはずですけど。
(あくまで自称である。兄が絡むと少々行動が目立つかも知れない。それはそれとしてあっさり言い当てられたのはちょっとだけ悔しい)
(あのサングラスの下で目尻笑ってそうですねぇなどと、ほんのり考えながら)
赤の番長さんってやはりそういうタイプなんですね、見たことはねーですけど。
それで、そうくるっと……
……。
尻尾ってすばーって行けるものなんですか。
イメージ沸かねーですが……うう、でも今つづらそれを見たはずなんですよね。
つづらの想像力の敗北ですか……
(んむむむ、と。こちらは明確に悔しそう)
(無効票)
雨谷・葛良 2021年9月4日
……それにしてもすげーんですね、尻尾って。
まだ2つが限界、とは言うですが、2つまでなら対応できる隠し腕みたいな武器じゃねーですか。
(自分には無い部位を興味深そうに見ながら、疑問に揺れる思考を映すように天使の翼をぱたりぱたり、ゆっくりと揺らします)
霧雨・龍雅 2021年9月4日
そうだね、あんまり目立つ感じじゃなかった。
けど俺、記憶力にはちょっとだけ自信があるから。
(なんて、言いながらサングラスの位置を直します。眼鏡掛けてる人が頭の良さを発揮した際にキラーンと演出を出す時のような、あんな感じです)
うん。すごく熱くて強い人だった。
あっさり負けちゃったけど、番長奪うくらいに頑張ってくれって、言ってくれたんだ。
(だから、まずは追いつくために特訓してるんだ、よ)
(無効票)
霧雨・龍雅 2021年9月4日
ん……
(悔しそうな表情を見て、どこか少し困った様子で)
実のところ、俺も良く分かってないんだ。
こういうことが出来るっていう知識が頭の奥から沸いてきて、やった後は頭の中から消えちゃうような……なんか、そんな感じ。
だから繰り返してやって、どうしてこういう事が出来るのかを掴みたいなって。
(それが今の俺の特訓なんだよ、と)
人にぶつけないように気をつけたりしなきゃいけないから、普段はちょっと大変だけどね。
戦う時には、うん、結構便利だよ。尻尾。
(ゆるりと龍の尻尾を揺らして)
つづらには尻尾は無いの?
雨谷・葛良 2021年9月4日
目立たねーことを覚えてる、って、もうその時点でしっかり見られてるって事なんですよね……。
本当にいい目してると思うですよ、それ。
……で、そんだけできても負ける時は「あっさり」なんですね。
赤の番長もやはりとんでもねーってことですか。
(番長の能力を、片鱗だけでも見たのは白の番長のだけですが、それだけでも格の違いはよく分かるもので。こくりと一つ頷いて)
(無効票)
雨谷・葛良 2021年9月4日
んー……変な話ですね、それも。
頭のどっかには記憶としてあるけど、意識しては思い出せねーって感じですか?
反復練習してれば身体に染みつけられるかも知れねーですね。
それに―――いざって時に、「必殺技」みてーなの思い出したら格好いいかもですね。
(ふわっと漫画的な発想が浮かんだのを零して)
見ての通りですよ。
つづらはただの人間……が、天使になっちゃったんで翼があるですけど、それだけです。
尻尾は生えてこなかったですねえ、天使に尻尾あるとしたら何生えてくるのか興味はあるですが。
(冗談めかしたように、ちょっとだけ笑った)
霧雨・龍雅 2021年9月4日
目の良さは人並みなど思うんだけど。
……うん。もしかしたら、この身体になった時に良くなったのかもしれないね。
色々変わっちゃってるし。
(畳んでいた龍の翼を少し広げてそう言って)
うん、すごかったよ。
動きが見えて、反応も出来て。でも次の動きを出せないって感じでやられちゃった。
(無効票)
霧雨・龍雅 2021年9月4日
多分、そんな感じだと思う。
でも……俺、喧嘩とかしたことないから、本当は戦い方なんて知ってるはずないんだけどね。
だからすっごく不思議な感覚。
(そして続く彼女の言葉に、ん? と不思議そうに小さく声をあげて)
……ひっさつ。ああ、必殺技。
小学生の時、クラスの子がそんなごっこ遊びしてたよ。
すっごく強い技、だっけ。
(どこか懐かしむような声でそう言います)
翼だけじゃなくて尻尾も生えた人、結構いるみたいだから、つづらはどうなのかなって思ったんだけど。
そっか、それは天使の翼だったんだね。
ん……生えてくるとしたら、鳥みたいな尾っぽ……じゃないかな。
(純白のその翼を見て、そう言いました)
雨谷・葛良 2021年9月4日
次の動きが出せない……んん……
上手い事誘導されちゃったとか。そういう事です?
(イマイチ状況にぴんと来ないように、首を傾げて)
刻逆……とかいうはた迷惑なやつのせいで、色々変わった人もいるですからね。
身体も、もしかしたら記憶も――案外そのせいでどっかから生えたのかもしれねーですよ。
(記憶が生えてきた例は実際には聞いたことないですけど。もしかしたら、と)
(無効票)
雨谷・葛良 2021年9月4日
あ。……あー、えーっと、そうです。
すごく強い技とか、決め技とか、そんなとこです。
もしかしたらピンチの時に不意に思い出すかもとかそんな、あるかもですね?
(危ない危ない。うっかりどこぞの格闘漫画を思い浮かべてた――誤魔化すように言葉を並べて)
鳥の尻尾っていうと、扇子みてーに広がる感じのあれですか。
もしつづらについてたら……。
……それ自体は綺麗かもですけど、つづらには似合わねーかもですねえ。
(ふるりと首を横に振った)
霧雨・龍雅 2021年9月4日
誘導……というより、先を読まれてた……って感じかな。
反応して、対応しようとしたらそれももう対策されてた。
(当時のことを一つ一つ思い返すように語って)
……そっか。そういう可能性も、あるんだね。
大切なものを取り戻すために使えそうな力だったから、あんまり深く考えてなかったよ。
どこから生えてきたのかは分からないけど……
(うん、と一つ頷いて)
もし誰かが授けてくれた力だったとしたら、その人に感謝しなきゃ。
(無効票)
霧雨・龍雅 2021年9月4日
出来れば、そういうのはピンチになる前に思い浮かんでほしいけどね。
でも……そうだね、必殺技。
不思議な記憶に頼るのもいいけど、自分で何か考えておく必要もあるかもしれない。
(なるほど、と感心したように)
ん。そういう尾っぽもあるけど。
(んー、と思い出すように顎に手を置いて)
とっても長くて、ふわっとしてて……
(じ、っとつづらさんを見て)
うん、今のつづらの髪みたいな、ふわふわ長い感じの。
そういう尾っぽが生えた鳥を、昔見た気がするんだ。
ああいうのだったら、生えててもおかしくないかなって。
雨谷・葛良 2021年9月4日
二手三手と先を行ってる、ってー感じですか。
そう言われるとなんとなくイメージはできるですね……
イメージできるだけで、やれって言われたら無理なんですけど。
(やっぱり番長って化け物なんですよねぇ、と、しみじみ一つため息)
別にいーんじゃねーですか。
人間いつだってそこにあるものを活かして反映してきたんですから……まぁ大半が消えたですけど。
だったら残ったもんの出自とか気にしねーで――ん、そうそう残した人に感謝だけ、しとけばですね。
またそうやって活かしていけばいーんですよ。
(そこそこドライな認識を口にして)
(無効票)
雨谷・葛良 2021年9月4日
ピンチになりたくねーのは分かるですけど、ピンチの時の逆転になるから良いんですよ必殺技。
盛り上がりっていうか―――ん、んん"っっ(咳払い)(ちょっと暴走しかけた)
い、今のはなんでもねーです。
それこそ反復練習で覚えた動きから、アレンジとかしてってもいいんじゃねーんですか。必殺技。
長くて、ふわっと……です?
(浮かばなかったので、想像でフォローしてみた。自分の髪質で置き換えればある程度イメージは湧いてくる)
(白い翼に、同じようにふわりとした尻尾を伸ばしてみれば)
……。
わ、悪くはねーかもですね……昔どんな鳥見てきたのかは知らねーですけど。
つづらに当てはめるとは龍雅さんもなかなか想像力豊かじゃねーですか。
霧雨・龍雅 2021年9月4日
そうだね、すごく難しい。
でも、それをやらなきゃ番長には追いつけない。
追いついて、追い越して。そう出来るくらいに力をつけておかないと……多分、大切なものは取り戻せないんだろうなって。
……うん。
『今ある手札で出来ることを精一杯やる』。
なんでこんな力がって考えるよりも、それが一番大事だものね。
とりあえず、今はその手札の使い方をしっかり勉強しないとだ。
(無効票)
霧雨・龍雅 2021年9月4日
ん、そうするよ。
ゼロから考えるのは、多分俺にはまだ難しいから。
(言って、咳払いをするつづらさんを不思議そうに見て)
……つづらは、そういう必殺技とか、結構詳しい人?
(悪くはない。その言葉に、ほんの僅かに口の端が緩んで)
そっか。
確か、昔何かの本で見たんだ。
……想像するのは、あんまり得意じゃないと思う。
文字だけの本とか読んでも、それがどういう風景なのかとか、あんまり分からないから。
だから昔見たものをそのまま当てはめてみただけ。
雨谷・葛良 2021年9月4日
先のなげー話ですね。
まぁつづらも、やられっぱなしって嫌ですから……
白のクラスらしい手伝い、もっとできるようにならねーとなんですけど。
(結局はみんな勉強ですよね、と)
……こんな事言っといて、今ある手札活かせてねーのがつづらですし。
(僅かに自嘲込みでつぶやく。その手札、天使の翼が僅かにぱたりと揺れて)
(無効票)
雨谷・葛良 2021年9月4日
んななななんの事ですかね……つづら全然詳しくねーからさっぱりですし……とりあえずこう、オリジナルで考えるのは絶対難しいやつですから最初の考えなんてそれで良いと思っただけですよ、ええ。
(早口)(誤魔化しきれてる、はず―――!)
ふわふわの尻尾「生えててもおかしくない」って思ったのは、想像力じゃねーですか。
パーツを知ってても、組み合わせた時にどうなるか考えられるのは立派な能力ですよ。
まー得意じゃないって言うからにはピンと来ねーかも知れねーですけど、つづらに免じて今だけ想像力あるって事にしときやがれです。
でないとちょっとだけ良いかなって思ったつづらが悲しいですし。
霧雨・龍雅 2021年9月5日
いつ出来るようになるかは分からないけど、出来るようになるために求め続けるのは無駄じゃないからね。
そっか、つづらは白のクラスだったね。
ん。じゃあ軽い怪我とかしたら、つづらに診せにいこうか?
練習になると思うし。
ん。でも手元に札はあるんだろう?
無い札を「なんで今無いんだ」って悩んでるわけじゃないんだから、いつかきっと使えるようになるよ。
(演出継続)
霧雨・龍雅 2021年9月5日
(ものっすごい早口。捲し立て終わったつづらさんの顔を、怪訝そうにじぃっと見つめますが)
……そっか。
(と、肩を落として)
もし詳しい人だったなら、色々教えてもらいたいなって思ったんだ。
……そういうものかな……?
(彼女の言う通りピンと来ていない様子ですが、けれど納得するように一つ頷いて)
うん、わかった。そういう事にしておくよ。
つづらを悲しませたくはないからね。
雨谷・葛良 2021年9月5日
応急処置くらいなら、まー見せてもらえたらですね。
本当は魔術みたいなの、やりてーんですけどそっちは全然です。
(ふるりと首を横に振る。とはいえ来ること自体を否定している動きではない)
人を立てるって大事ですからね、理解が速くて助かるです。
それにつづらが悲しむと兄さんがうるさ―――あ。
(無効票)
雨谷・葛良 2021年9月5日
……兄さんを探してたんでした……。
ここにはいないんでしたね……というかどう見てもいないですね。
いたら向こうから寄ってくるでしょうし。
(す、と一歩下がって、)
訓練の邪魔したですね。つづらはそろそろ行くですよ。
……それと、軽い怪我と言えど、まずしねーのがベストですからね。
どうしても怪我しちゃった時だけ来るですよ?
霧雨・龍雅 2021年9月5日
うん。なるべく、怪我はしないように頑張るよ。
でも、戦ってるとどうしてもってことがあるから、約束は出来ないかな。
その時は、うん、お世話になっちゃうね。
(と、落としていた肩を戻して)
ううん。こっちこそ、引き留めちゃったみたいでごめんね。
お兄さん、すぐに見つかるといいね。
(一歩下がったつづらさんを見送ろうとする彼は、ほんのちょっとだけ、優し気な声色で言いました)
雨谷・葛良 2021年9月5日
そういうのは仕方ねー負傷です。
その時は遠慮なくきたらいいです……つづらの手に負える範囲のダメージだったらですけどね。
(少しだけ笑ってみせてから、出口へ向かい、)
ん……ありがとですよ。
次の兄さんが行きそうポイントにいってくるです。
それでは。
(出る直前に振り返って、ぺこりと綺麗なお辞儀を見せてから)
(演出継続)
雨谷・葛良 2021年9月5日
(少しだけ騒がしい白の天使は出ていきました)
雨谷・葛良 2021年9月5日
【終了しました】