【個】日暮れ、橙に染まる空の下
竜城・陸 2021年8月31日
放課後の生産区画の手入れも、青のクラスの立派な仕事だ。
新宿島の限られた敷地内であるからして、そう広くはないけれど、
それでも丁寧に手入れをしていけば、それなりの時間はかかる。
陽はとっくに西に傾いて、そろそろ、水平線に沈み始めるころ。
そんな、果樹園の片隅で。
場所:
生産区画・果樹園
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#鳳・橙
#竜城・陸
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竜城・陸 2021年8月31日
(――新宿島内部では、残留効果の影響で通年、作物が採れる)
(の、だが)
(だからといって、当然、手入れを怠れば味も質も落ちるのは自明のことであり、流通品の質向上につとめるのも青のクラスの役割である)
(――そういうわけで、小ぢんまりとしたブドウ園を一人、整備する竜人の姿がそこにあった)
(一面の緑の中にある藍色の翼は、遠目からにもよく目立つ)
鳳・橙 2021年8月31日
うおおお居た居たぁ!!おぉーい番長ぉーーーう!!
(そんなブドウ園に響く大きな声。作業着姿の鬼人が手をぶんぶんとふりながら竜人の元へ駆け足気味で近づいてくる)//
竜城・陸 2021年8月31日
――。(振り返った先に、クラスの後輩の姿を見かけて)
(さすがに自分の声の届く距離ではないので、手を振るにとどめて、彼の近づくのを待った)
鳳・橙 2021年8月31日
ふぃー……早めに見つかってよかったぜー。危うく学校中を駆け回るとこだった!(わっはっは、と笑いながら汗を拭って)
っと、わりぃここにいるってことは作業中だったよな。
今話する時間ってあるか……?
竜城・陸 2021年8月31日
おや。探していたなら連絡をしてくれたらよかったのに。
(なんて、白衣のようなコートのような外套のポケットから、スマートフォンを取り出してみせて)
……ああいや、まだ連絡先を交換していなかったっけ?
いや、構わないよ。もうほとんど終わるところだし。
俺に用事があったんだろう?
鳳・橙 2021年8月31日
そうそう、前交換しようって時に俺がスマホ忘れてたんだよなあ、いやあ参った参った(今度はもってるぜ、とスマートフォンを取り出す)
おおそっか、そりゃあよかった!
そうそう、実は折り入って頼みがあってさ!
(無効票)
鳳・橙 2021年8月31日
ちょっと季節外れじゃああるんだが、これから米の苗を育てようと思ってさ。
それで個人用の田んぼを融通してもらいてえんだ!(どん!)
竜城・陸 2021年8月31日
ああ、そうだったね。
では――(手袋を外して、画面を操作する。見目にも生まれた時代にも不釣り合いなそれにも、半月も付き合えばもう慣れたものだ)
(連絡先の画面を表示したそれを片手に、)……うん、頼み事?
(無効票)
竜城・陸 2021年8月31日
――ああ、成程。
それならどの程度の広さが必要かと、欲しい設備、物品を紙に纏めて提出してもらえるかな。
生徒会に許可を得なくてはいけないし、設備敷設に建築科の子たちの手を借りないと……
田植えは確か春だったね。それまでに間に合えばいい? それとも早い方がいい?
鳳・橙 2021年8月31日
(こちらはもとより使ってたものなので慣れた様子で連絡先を登録して。)へへっ、これでこれからの連絡はばっちりだな!
(無効票)
鳳・橙 2021年8月31日
おお、その辺の記入ならばっちりしてきたぜ!……って、やべっ、おいて来ちまった!(うっかり)
ま、まあ紙はすぐまたあとで取りに戻るとしてだ……用意はなるべく早い方がいいな!
やろうとしてるのがちょっと普通の田植えとは違うっつーか、今から育てて間に合わせようって感じのやり方でさ。
竜城・陸 2021年8月31日
忘れ物が多くないかい、君。(この間といい、今といい)
……まあ、あれだったらクラス教室の俺の机にでも置いてくれれば大丈夫だから。
今から? ……収穫までもうほとんど間がないけれど。
(どうやって? なんて流れるように疑問が出ていた。知らないことは気になるたちだ)
鳳・橙 2021年8月31日
いやあ、熱くなるとついな!(あっはっは、と笑ってごまかす)
おう、それじゃあ後で入れとくな!
うちのクラスにさ、ほら、彩乃っているだろ?
あいつと喋ってる時に「米は来年まで作れないなあ」って話してたらさ、あいつの相棒の瞳子ってのが植物育てる力があるからいけるかもしれない、っつーんだ!
それ聞いたらもうやらねえわけにはいかねえじゃん!
(話してるうちにどんどんテンションが上がってきている。目もキラキラしてる)
竜城・陸 2021年8月31日
ああ――(……言われて、残留効果があるから確かに、季節は関係ないかも知れないなと思ったが)そういうこと。
いいよ、では早めに申請を出しておくね。
ただ設備を整えるのには少し時間がかかると思う。しとらと光に頼んでおかないといけないからね。
詳しくは二人に相談してからだけれど――遅くとも来月半ばには取りかかれるようには配慮するよ。
鳳・橙 2021年8月31日
おっしゃあ!!ありがとなぁ陸!!(バシッと拳を包んで)
へへっ、それだけ早けりゃ十分だ!
なんなら俺も手伝えばもっとはやくなるんじゃねえかな?どうせならそっちの勉強もしときてえし!
竜城・陸 2021年8月31日
そうだね、人手が多いことには彼女らも助かるだろう。
なんなら俺も手は貸せるし――(とは言うが、ひどく骨ばった、細い腕である)
そっちの勉強も、か。熱心だね。
鳳・橙 2021年8月31日
へへっ、そいつはありがてえけどそんな細腕で大丈夫かあ?
いやーでも番長だし案外これで怪力だったり……?
(番長たちの勇名はこちらも知る所である。腕組みしてその細腕をじぃ~っと見たりする)
そりゃあな、農業に必要なことならなんでも身に付けときてえし。
土木工事なんかの基礎に関わる部分ならなおさらだぜ!
竜城・陸 2021年8月31日
君くらいなら抱えられると思うよ。
……純粋な腕力ではないけれどね。いわゆる魔法、というやつさ。
(それを示すように、力こぶを作るように曲げられた腕には全くの起伏が認められない)
なるほど、そういうことならしとらにとっても教え甲斐のある相手だろうね。
……農業はええと、家業? というやつだったのかな。
鳳・橙 2021年9月1日
ほほーん、魔法!
なるほどなあ……俺はまだ陸が戦ってるとこ直接見たことねえから聞いた話しか知らねえんだが、そういうのもできんだなぁ……
へへ、その内手合わせも願いたいもんだねえ。(にまり)
いや、まったくのズブの素人だっ!(どん!)
だから色々学びにこの青のクラスにやって来た、ってわけだぜ!!
竜城・陸 2021年9月1日
おや、そういうことなら喜んで――とは言うけれど、手合わせでそれを披露する機会があるかどうか。
その辺りは、君の腕に期待かな。
(暗に、“近づかせるつもりはない”という。そんな、自信の見え隠れする、言葉)
ああ、そうなんだ。
家業――とか、そういう子の方が多いのだけどね、農業系。
(確か、“復讐者”で青のクラスに所属している子にもいたはずだ)
じゃあ、何かこう……農業を志すきっかけがあったのかな?
鳳・橙 2021年9月1日
へへっ、言うじゃんか。
俺としちゃあそうさせないと話にならねえからなぁ、もちろんそのつもりでやらせてもらうぜ?
(その意図を読み取って、少し挑発的な視線を向けてみたり)
ふっ……よくぞ聞いたな陸ッ!!!!
(無効票)
鳳・橙 2021年9月1日
そう、あったんだよそりゃあデカいきっかけが!!
それは『刻逆』っ!!
(何かのスイッチが入ったのか仰々しく語り始めた)
あれが世界の大半を奪った!!美味い飯もその多くが喪われた!!
そりゃあいつかは取り返せるかもしれねえ……
でも、そんなの待ってられねえ!!
だから!俺が作る!そう決めた!!
(グッと拳を握って、締め)
竜城・陸 2021年9月1日
そう。では、期待させてもらおうかな。
(受け流すように、軽く笑って)(――これは事実だ。近づかせるつもりもないが、そこまで届いてくれる相手は見てみたくもある)
(無効票)
竜城・陸 2021年9月1日
ああ……、成程ね。
確かに、新宿島に残ったもの、ここで作れるものだけでは再現できないものも数多いわけで……。
(そもそもが、幾ら残留効果で「増やせる」と言っても、大本がなければ成り立たない話で――)
……いいと思うよ。自分の手で、望みを叶える、という気概は。
とはいえ、さっきの言葉は俺も他人の事を言えた義理ではなかったな。別に俺も、家業にしていたわけではないし。
鳳・橙 2021年9月1日
おお、大いに期待しとけっ
(今度はニカっと、楽しみにしているというような快活な笑みをして見せて)
(無効票)
鳳・橙 2021年9月1日
ん、そうだったのか?
ここにあるブドウとか、見た感じ結構よさげに育ってるように見えたからてっきり経験あるもんだと思ってたんだが……
(きょろきょろと回りのブドウの様子を見渡しながら)
竜城・陸 2021年9月1日
余り言うと自分のハードルが上がるよ、橙。
(くすくすと笑ってみせて)
(無効票)
竜城・陸 2021年9月1日
本で調べたりしながら見様見真似だよ、大体は。
(植物を生育させる魔術は持っているし――というのは、まあ、蛇足として)……農耕とか、そういうものをしない家だったから。
まあ、そも、元居た時代が古いからね。
今の新宿島で行えるような規模・設備でできるような農業は、見るのすら初めてだ。
鳳・橙 2021年9月1日
ハードルってのは高い方が燃えるのが男ってモンだろ?(にっ)
(無効票)
鳳・橙 2021年9月1日
ほ~、見様見真似でここまでやれるってんだなあ。
なら俺もやってやれねえことはねえ、ってことだなぁ!(ポジティブ)
そっか、陸は外の方から来たんだな。
なら大分苦労したんじゃねえかぁ……?それなのにもうこんだけの事が出来てるなんて大した男だぜ!
俺らの番長ならそうでなくっちゃなあ!(わっはっは)
竜城・陸 2021年9月1日
そうだね、その方が超えられた時に達成感もあるのだろう。
超えられれば、ね。
(無効票)
竜城・陸 2021年9月1日
それは――資料がいいのだと思うけれど。
正直、新宿島に現存する書籍や文献はかなり分かりやすい部類のものが多いよ。俺の時代では全く考えられないくらいだ。
精巧な絵――ああ、いや、写真というのだったね。そういうものもあるから、なお分かりやすい。
……まあ、そう言って貰えるというのは、悪い気がしないけれど。
鳳・橙 2021年9月1日
さぁて、まずはやってみなくちゃあねえ?
(無効票)
鳳・橙 2021年9月1日
ああ、なんだかんだで都会のど真ん中だし資料には困らねえかもなあ確かに。
俺たちにとっちゃ当たり前だが、外から来た人にとっちゃそれも新鮮味があるわけだ。(ほんのりカルチャーギャップを感じつつ)
へへ、まあそういうわけで当面は色々頼りにさせてもらうぜ、番長。
竜城・陸 2021年9月1日
そうだね、まあ、いつでもお相手は仕ろう。
大量の本を置いている場所なんかもあったろう。図書館、というのだっけ。ああいうところで本を借りてきたり、ね。
色々と参照できるものが多いお陰で助かっている部分はかなりあるな。
(無効票)
竜城・陸 2021年9月1日
おや、当面は――と言わず、ずっと頼りにしてくれていいのだけれどね?
ともあれ、では、書類は明日提出するように頼むよ。
あとは――用事がなければ、作業を手伝っていく? 少しくらいは、学びの足しになるかもしれない。
鳳・橙 2021年9月1日
いつでも、だな。聞いたぜ~。
おー図書館!そういやあったなそういうのも!(ぽん、と手を打ち)
あとで俺も参考になるもん探しにいくかあ!
(、)
鳳・橙 2021年9月1日
そりゃあ困ったときは頼るがいつまでも頼りっぱなしじゃ男として面子が立たねえしな!
逆に頼られるくらいでなくっちゃよ!(ドン、と胸をたたき)
っとと、そうだったそれがまず一番にやることだったな!
お、いいのか?それじゃあありがたく手伝わせてもらうぜ!
礼代わりにもなって一石二鳥だしなあ!(ぐいっと腕まくりをしてやる気満々!)
竜城・陸 2021年9月1日
ああ、いつでも。
それを受け止めてこそ、頭を名乗れるというものだろう?
(無効票)
竜城・陸 2021年9月1日
まあ、そうだね。
君が専門を突き詰めていけば、いつかそういうこともあるかもしれない。
……勿論、やすやすと他者に頼るつもりはないけれど。
ああ、俺も手を借りられた方がありがたいからね。
……ついでに、終わったら図書館に寄っていこうか。
米作りの為にいい書物もあるかもしれないし。
(、)
竜城・陸 2021年9月1日
(じゃあ、枝を少し間引くから――)
(道具はそこに――)
(そんな風に、一つ一つ説明を交えながら、日暮れまで作業をしていたとか)