【個】Magier
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年8月29日
ある放課後。
訓練区画を出て歩く少年に、不意に近付いてきた、小さな影が――
#ミーレ・ベルンシュタイン
#ミサゴ・ゾーリンゲン
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ミサゴ・ゾーリンゲン 2021年8月29日
(一通り射撃訓練を終えて、ライフルケースを担いで訓練場を後にする)
(晩飯……誰かしらが何か作ってくれているだろうか。連絡の日戸津でも入れようかとスマホを開きながら歩いて)
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年8月30日
――――(その、あなたの背後に)
(いつのまにか――というよりは、間違いなく一瞬までは存在しなかった、人の気配があった)
(じ~~~、と。制服の上から白ラン、なんて主張の強い姿の少女が、あなたを追いかけるように歩きながら興味深げに見つめるのは、あなたの担ぐライフルケースであった)
ミサゴ・ゾーリンゲン 2021年8月30日
(―――――スマホを見たまま、そのまま歩く。少し歩いて、右に曲がる。背中に感じる視線を切るように)
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年8月30日
(ぴったりついて追いかけてくる。尾行、なんてものでもなんでもない。間近で隠れる様子もなく追いかけてきつつ、)
――もし、もし? 気付いてますわよね?
逃げることないんじゃありませんの?(不満そうな声を漏らしすらした!)
ミサゴ・ゾーリンゲン 2021年8月30日
……気のせいかな、と思ったんだけど。
(曲がるなり、振り返る)
(ついてくるちんまい人影を見降ろして、屈む。視線をほとんど同じ高さに)
(番長だ。白のクラス、だったか。……とはいえ)
迷子なら向こうだぞ(交番を指さした)
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年8月30日
……もしかして喧嘩売りたいんですの?(じと)(半眼になりつつ)
いえいえいえ。
今、たまたま見かけて思っただけなのですけれど……あなたにちょっぴり、聞きたいことがありまして。
ミサゴ・ゾーリンゲン 2021年8月30日
あ~…………。
(子ども相手はどう喋ればいいかわかんないな、と頭を掻いて)
いや、そういうわけじゃない。
ええと、こいつを見てた気がするけど(立ち上がりつつ、ライフルケースを少し前に出した)
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年8月30日
ですわね、ですわね。……うん、ええと(ケースか。或いは、その中身を気にしているのか)(差し出されたライフルケースをじーっと見つめて、)
うん、やっぱり。
ええとね、あなた……一週間ちょっと前の……確か……(ひとつふたつ、と指折り数えて)
(ああ、そうそう)
(無効票)
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年8月30日
・・・・・・・ ・・・・・・・・・
19日の放課後、屋上に何か、時間に干渉する魔法を刻みませんでした?
【
https://tw7.t-walker.jp/club/thread?thread_id=487 】
ミサゴ・ゾーリンゲン 2021年8月30日
(そんなにケースが気になるんだろうか。ライフルがない世界の人間なのか――いや)
――――――――。屋上になんかあったのか?
(刻んだのは“弾”のほうだ。薬莢を拾い損ねたか? いや、拾った気がするが――――)
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年8月30日
魔法の、残り香が。
魔力の香りも、――その中のものにかかっている、実直で無駄のない術式も、……(言いかけて)(ふと、首を傾げて)……ああ、いえ、もう一人分? これは別ですわね。ともかく……
わたくしが「こうかな」ってイメージしていた術者に、そっくり。
(じぃ、と)
(あなたを見つめる、血のように赤い瞳が帯びるのは――好奇心)
ミサゴ・ゾーリンゲン 2021年8月30日
……そっちは、流石に専門外だったな。
次から気を付ける(残り香と言っても、“魔力を流した弾を放つ”程度の行為で痕跡はそれほど残ってはいないはずだ。苦笑する。成程、小さいが、確かに番長なのだろう)
イメージ通りで幻滅してないか?
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年8月30日
やっぱり!
――あら。幻滅だなんて、まさかまさか、どうしてです?
ああ、誤解させてしまったらすみません。わたくし、別に犯人捜しをしていたわけではありませんのよ。ただ、何をしたのかなと、個人的に気になっていて。たぶん、何かを止めましたのよね? 動かして、もう離れた? だからあれくらいの跡しかありませんの?(にこにこ、食い気味、早口に)(身を乗り出して)(近い)
ミサゴ・ゾーリンゲン 2021年8月30日
(目をぱちぱちとさせる)(自分の能力をそんなに言われる経験はあまりないほうで)
や。別に。持ってるのが杖じゃないし。
(ええと……) 弾が持つエネルギーはそのまま、弾の時間だけを遅くする……そういう仕組みの“まじない” これなら先置きの狙撃が出来る(“遅延狙撃”とか自分は言っている、と付け足して)
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年8月30日
うふふ。わたくしも持っておりませんわ、杖。ワンド、昔からの定番ではありますけれどね(くすっと笑って)
あら、あら、あら。なるほど、銃器との組み合わせ。良いですわね、良いですわね。最小限の魔法で大きな効果を出す――面白い発想です。今の時代らしい魔法ですわね。完全に止める必要もないわけですか……。
発想、我流ですの? それともそういう師が?(なんて、ぐいぐい聞きかけて)
……――ああ、っと、ごめんなさい、不躾に。わたくし、魔法のお話が好きで(微妙に言葉を選ぶような様子に何か感じたのか、ちょっと申し訳なさそうに笑って)
ミサゴ・ゾーリンゲン 2021年8月30日
(ああ、そういえばガキをボコボコにしたときはステゴロだった、なんて話を聞いたな―――)(思わず苦笑した)
師匠らしい師匠はいねえよ。オレはそういうの、才能なかったから。
(覚えて、使うだけと付け加えつつ)
たぶん、本当だったらもっと効果的な使い方ができるだろ、魔法なら。
ミサゴ・ゾーリンゲン 2021年8月30日
いや、別に。でか――違う。知らないやつに、遠慮ないなって思っただけ
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年8月30日
あら、独学。いいですわね、いい。(ぱん、と手を合わせて――)……効果的な、ですの?(きょとんと、首を傾げて)
ああ、まあ。鉄の塊を自在に操って撃ち出せるなら、それはそれで良いと思いますけれど、……いいのでは?
魔法も科学も、元は同じ学問ですもの。組み合わせられることは組み合わせれば良いし、大事なのはそれで何を成したいかですわ。才能がないという貴方が追求した術が「そう」なら、それは立派な新たな魔術。
わたくしは、そう思います。(ね。)(にこにこ、笑って)
(無効票)
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年8月30日
刑事(デカ)?(きょとん)
……お、おほほ。(変なごまかし笑いとともに、)
ごめんなさいね。わたくし、ちょっぴり昔気質な魔術師だもので……こう、好奇心を隠せないというか……
ミサゴ・ゾーリンゲン 2021年8月30日
そう。いちいち弾撃たなくても、コンクリの塊でも落としてやった方が楽だろ? ……まあ、オレも別に困ってるわけじゃねえけど(そう、ただの劣等感だ。そういうのが出来ない自分への)
ミサゴ・ゾーリンゲン 2021年8月30日
……昔気質、って言う割には今風な考え方だと思うけどな、その考え。
魔法も科学も一緒、ってのは。
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年8月30日
(きょとんと。不思議そうに首を傾げて)
科学って、『わたしたち』の「続き」でしょう?
物質のアルケーは火、水、土、空の四つのリゾーマタ。ではフラスコの中の火が消えるのは何故か、火の元素は空の元素なくして存在できないためではないか……なんて。
わたくしの知る魔術って、そんな地道な探求の積み重ね。卑金属から金を産むのも、空を飛ぶのも、火を熾すのも、コンクリの塊を落とすのも、全ては副産物――ただ、世界の秘密を追い求める学問ですわ。
(副産物を目当てにするのも、全然良いと思いますけれどね、なんて。くすりと笑って)
ミサゴ・ゾーリンゲン 2021年8月30日
ああ――――(成程、コイツはそういう時代の人間か)
(そういう時代の人間で、しっかりと“適合した”人間なわけだ)
…………そりゃそうだ。魔術のセンパイに褒めて貰えて光栄だよ。
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年8月30日
うふふふふ。どういたしまして?(くすくすと、笑って)
(それから。ふと、面白がるように見上げて)
大体、自己紹介は分かって頂けたようで。
ミーレ・ベルンシュタイン……きっと貴方から見ればちょっと昔のドイツから流れてきた、魔術師ですわ?
(なんて。急な自己紹介を口にすると)(じっと、あなたを見つめて)
ミサゴ・ゾーリンゲン 2021年8月30日
知ってる。白の番長だろ?
(名乗るのに、かぶさり気味に)
ミサゴ・ゾーリンゲン。
アンタよりちょっと新しい時代の、海賊。
(魔術師、とは言わない。そういうレベルの能力はないから)
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年8月30日
ですわ?(くすっと笑って、頷いて)
かいぞく。ぞーりんげん。……ああ! マガミちゃんの!(ぽんと)(手を叩いた)
言われてみれば面影がありますわね……(じ、と、その顔を見上げつつ)(ふ、と笑って)……それと、うん、もう一つ知ってます。
(無効票)
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年8月30日
緑ちゃんと青ちゃんに仕掛けた子――ですわよね。(名前だけ。詳しい経緯までは知りませんけれど、と、笑って)
喧嘩、お好き?
ミサゴ・ゾーリンゲン 2021年8月30日
妹が世話になってる(同じクラスだから、まあそうだろうな、と)
そんなに似てないけどな(顔をじっと見られれば、目線を逸らして)
ミサゴ・ゾーリンゲン 2021年8月30日
(戻ってきて――――)
喧嘩はそんなに好きじゃない。意味ないだろ?(必要ない戦いはしない主義なんだ――と)
それに、子ども相手に喧嘩はしない主義で(上から見下ろす)(でかい)
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年8月30日
うふふ。はい、わたくしこそ。
ミサゴくんの方が目つきが鋭いですわね。(ころころ笑って)
――ふぅん。それは、そうですわね。わたくしも別に、喧嘩が好きなわけではないですし。
じゃあ……
(無効票)
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年8月30日
意味があれば、子ども相手でも喧嘩、したくなりますの?
(えへん)(冗談めかして言いながら胸を張る)
ミサゴ・ゾーリンゲン 2021年8月30日
目つきは、まあ(うーんと頭を掻きつつ)
…………意味次第ではあるかな。なんかくれんの?
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年8月30日
アドバイスとか、出来るかもしれませんわよ。
わたくし。魔術師としては、天才なので。
(にこりと)(何の気負いもなく、当然のように言い切った)
ミサゴ・ゾーリンゲン 2021年8月30日
……………………。
ミサゴ・ゾーリンゲン 2021年8月30日
それは、確かに魅力的だな……(ぽつりと)
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年8月30日
あら。(くすりと、笑って)
(どうします、というように、小首を傾げる。瞳には、好奇心が浮かんでいるけれど)
ミサゴ・ゾーリンゲン 2021年8月30日
……じゃあちょっと胸貸して――
(目の前の少女を見て)(いや、この言い方は、こう、アレだな)(クリスタとの戦いで学習した)
…………御教授願うわ、それ。是非
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年8月30日
………………、
(無効票)
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年8月30日
(胸元を手で隠した)(男の子って……みたいな顔)
……マガミちゃんに言いますわよ。(ぼそり)
(無効票)
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年8月30日
(こほん)……でも、うふふ。ええ、そういうことなら、喜んで。
わたくしも、楽しみにしておりますわ?
ミサゴ・ゾーリンゲン 2021年8月30日
(バツの悪そうな顔)(いや、相手は年下だ。そう、年下)
(意識する必要はない―――!!)
んじゃ…………(手袋、流石にないな。どうするか。考えて)
(、)
ミサゴ・ゾーリンゲン 2021年8月30日
(ごそごそと、懐から大きなリボルバーを取り出す。番長の戦闘能力から、ハンドガンは破壊力を確保できる大型の回転式拳銃と決めている)
(そのまま、弾倉を開いて、中から一発弾を取り出し)
女の子から誘われて、じゃ格好つかないからな。
(弾をパチンと指で弾いて、渡す)
海賊形の決闘の挨拶、申し込みだと思ってくれ。
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年8月30日
(ぱし、と)(飛ばされた弾を、2本の指で正確に摘むように受け取ると)
(まじまじと、物珍しげに覗き込んで……くすっと笑い)
――はい、確かに。海賊流のお誘い、お受けいたしましょう。
(、)
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年8月30日
(そうして、スカートをつまむように、ちょんとお辞儀をしてみせて)
楽しい楽しい、術比べと参りましょう。
貴方が術師でなく、海賊のつもりであろうとも――わたくしは、あなたの「術」を。持てる全てを注いだ技を、楽しみにしておりますわ?
(なんて。心から楽しみそうに、微笑んで)
ミサゴ・ゾーリンゲン 2021年8月30日
なに、海賊らしく“奪わせて”貰うって話。
全部かどうかはともかく……全力でやらせてもらう。
それは、約束する。
ミーレ・ベルンシュタイン 2021年8月30日
成る程、略奪の流儀。
うふふ、――ええ。では、わたくしも。
番長らしく、魔術師らしくお相手すると約束いたします。
(くすくすと、笑って)
(詳しくはまた。なんて、言いながら――ふわりと白を翻し。弾を指先で弄びながら、歩き去っていく)
ミサゴ・ゾーリンゲン 2021年8月30日
(鞄を背負いなおして―――)
…………さて(“遅延狙撃”がある事は、見せ札として使えるとしても――)
どうすっかな(ぽてぽてと、帰路についた)