【個】偽名と真名の狭間
白夢・寧夢理 2023年7月19日
夏の暑い日々。
保健室に来る生徒も少なくはない。
保健室に来ればいつものように、彼が愛らしい微笑みであなた達を迎えてくれる。
―――それは、夏の陽炎のような、幻影の噂話。
―――最近、放課後に保健室に訪れたときには彼がいない。
代わりに、そこにいるのは青い髪の青年。
―――青年は優しく保健室利用者を出迎えるが、気がつけばもういない。
―――まるで、白昼夢。真夏の夢。
目覚めるように目を凝らせば、またそこに、彼があなたを出迎える。
そんな、夏の暑い放課後。
あなたは、また、保健室の扉を開ける。
#白夢・寧夢理
#虚ヶ谷・ワチカ
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白夢・寧夢理 2023年7月19日
私は、子供らしくあれるように、周りの環境が大事だなって思うから。
(静かに笑って見せて)
じゃあ膝枕で優しく子守唄を歌ってあげないと、ね。
夢は、ふとした時に見つかるよ。
そう、恋のように。
白夢・寧夢理 2023年7月19日
ふふ、じゃあ。
夏だしアイスコーヒーにしちゃうね。
(ミルクと砂糖をマシマシに入れて)
(アイスコーヒーを差し出す。
そっとその柔らかな手は、ワチカに触れてしまいそうになる
その時、きっと感じたことだろう)
白夢・寧夢理 2023年7月19日
(その手は、まるで流水のように冷たくて。
よく見れば彼の肌は、血の気を感じないほど、比喩ではなく本当に雪のように白く)
(無効票)
虚ヶ谷・ワチカ 2023年7月19日
えへへ、もう夢心地です。
あ、先輩はカウンセラー!そうですよね…わっちもこう、もっと人当たりを柔らかくしたらいいんですかね。
ついやんちゃで怪我してきた人とかにはキツく当たっちゃうンですけど。赤の番長さんとか赤の番長さんとか。
虚ヶ谷・ワチカ 2023年7月19日
そうですね。わっちもなんとゆうか…此処に来てちょっと自分が子どもっぽくなった自覚あります。えへへ。
(これは良い事なんですかね? なんて訊きながら、)
膝枕で子守歌!? せ、せめて1番が終わるまでは起きていたいなぁ…!
……恋のように。
そうゆうものなんですかね。わ、アイスコーヒー! ありがとうござ…
(アイスコーヒーを受け取ろうと手を伸ばして、触れた手が)
虚ヶ谷・ワチカ 2023年7月19日
(あれ?)
虚ヶ谷・ワチカ 2023年7月19日
――…先輩、もしかして風邪引いてます?
今、手がめっちゃ冷たかったような……触って良いですか?
(無効票)
白夢・寧夢理 2023年7月19日
あはは、今日はどんな夢かな?
(クスクスと笑って)
色んな人と沢山お話したいからね。
優しく優しく声をかけると、皆安心するんだ。
怪我をしないように叱るのは本来私達のお仕事だからね
白夢・寧夢理 2023年7月19日
あらあら、ワチカちゃん、子供に戻っちゃう?
今でもお膝あいてるよ?
(ポンポン、と膝を示して)
(触れた手を感じて)
……そんなに冷たかった?
至って健康だよ?
(そっと手を差し出す。
触れればきっと、おおよそ分かることだろう。)
白夢・寧夢理 2023年7月19日
(生き物に触れてる感覚がないほどの、その冷たさを。
水に触れているようなその感覚を)
(無効票)
虚ヶ谷・ワチカ 2023年7月19日
やさし~い先輩が、アイスコーヒーを淹れてくれる夢です。
(えっへん、と胸を張って)
成る程。
わっちはどうしても「なんで怪我するほど無茶するの」って思っちゃうから……ついキツくなりがちなンですよね。
(すぐにしょぼん、と肩を落とし)
虚ヶ谷・ワチカ 2023年7月19日
そ、其処まで子ども返りはしませンよ!
――…
(そっと片手で彼の手に触れる)
やっぱり。冷たい。先輩……(熱があるんじゃ、と言いかけて。この体温に覚えがある事に気が付いた)
虚ヶ谷・ワチカ 2023年7月19日
――先輩って、リターナーですか?
(少し前に、リターナーの友人の腕を触らせて貰った事があるのだ。其の体温にそっくりだった)
(無効票)
白夢・寧夢理 2023年7月19日
あらあら、素敵な夢だね。
夢の中でコーヒーを飲むと目が覚めちゃいそうだね。
あはは、それは正論だもの。
本来はいってあげるべきかもね?本人のためだもの。
私はソレができないからね。
白夢・寧夢理 2023年7月19日
あら、やっぱり冷たいんだ。
(もう完全に、人外の温度だ。
それはもう、死人の温度と等しい)
新宿島としてここに来た頃はもう少し人の体温だったよ。
私はそう、リターナー。
(静かに、夏なのに巻いていた白いマフラーを外して、首元を見せれば。)
(まるで切断されてくっつけられたかのような、真一文字の痕)
(無効票)
虚ヶ谷・ワチカ 2023年7月19日
寝坊するより早起きした方が良いですから。
(至極真面目な顔で頷く)
……まあ、そーですけど…
わっちがキツい分、ねむり先輩には甘々になってもらわないと、ですね。
(其れでバランスが取れる、と)
虚ヶ谷・ワチカ 2023年7月19日
やっぱりって……
(先輩の顔を見る。しゅるり、と其のマフラーが外されて)
いや、リターナーだと考えれば普通の体温かもしれないですけど、人の体温だったのが下がるって、……え、――!
……せ、せんぱ、……其の、首…!?
(思わず口に片手を当てて、)
(無効票)
白夢・寧夢理 2023年7月19日
あはは、たしかに。
今朝は早く起きれたかな?
(母親ぶって彼女の顔を覗き込んで)
バランス取れてるかな?
ワチカちゃんもたまには甘々になっていいんだよ?
白夢・寧夢理 2023年7月19日
人の体温から冷たくなっていく、どんなイメージかな?
(そっと首筋の痕に触れて)
―――処刑されたんだ、生前の私はね。
……聞きたくない、よね、こんな話。
(無効票)
虚ヶ谷・ワチカ 2023年7月19日
(ねむり先輩を見上げていた。わっちは甘々にはなれません、なんていう言葉を飲み込んで)
……そりゃ、冷たくなっていくって、…死、じゃ、ないです、か。
わっちが触った人は、最初から――温度がなかった、ですけど。
虚ヶ谷・ワチカ 2023年7月19日
――ううん。
ううん、ううん、ううん!
(繰り返して、頭を振った)
聞かせて下さい、先輩。……わっちが聞かなかったら誰が聞くって言うンですか。カウンセラーさんの悩みを聞く人がいないなンて、医者の不養生もいいとこです!
(無効票)
白夢・寧夢理 2023年7月20日
あは、大丈夫だよ。
復讐者は死なないから。
私の身体はきっと、元に近づきつつある、だけかも。
白夢・寧夢理 2023年7月20日
……でも、さ。
ワチカちゃん。
この話は『2度目』になるけど、いいのかな?
(無効票)
虚ヶ谷・ワチカ 2023年7月20日
……。
元に、近付いて……
で、でも!そうですよね、リターナーだから…本当の死を迎える訳じゃないンですよね!?
体温が下がって、其れだけ、ですよね……!?
(いや、体温が下がるのも心配ではあるのだが。一体何が彼に変革をもたらしたのだろう? 変革したら、彼はどうなってしまうんだろう?)
虚ヶ谷・ワチカ 2023年7月20日
え、二度目?
……。(思い出すように沈黙)
――……。
(恐る恐る、)
虚ヶ谷・ワチカ 2023年7月20日
シェイラ、さんですか?
(訊いた)
(無効票)
白夢・寧夢理 2023年7月20日
復讐者の不死性がある限り、死人と同じ体温になったくらいでは。
私はここからいなくなることはないよ。
(くすっと優しく笑って)
(その言葉を聞いて)
―――夢の中じゃなくても、また会えたね?
白夢・寧夢理 2023年7月20日
白夢・寧夢理は。
元の名前をシェイラ・エスタリンという。
愛する姉のためにその剣を振るい、多くの人々を殺めた大罪人。
愛する婚約者に裏切られて、処刑された、哀れな騎士。
―――だった存在だよ。
(無効票)
虚ヶ谷・ワチカ 2023年7月20日
そ、そうですよね。ねむり先輩はいなくなったりしない。
……でも。
(何かが変わってしまうのではないか。悪い方向へ天秤が傾くのではないかという不安は拭えない。触れたままの手をぎゅっと握り)
――…!
虚ヶ谷・ワチカ 2023年7月20日
シェイラ、さん。
(黒い髪に、黄金の蝶翅が記憶に蘇る。彼とねむり先輩が同じ、と言われてもピンとは来ないが、)
……そうか。
前に話してくれた話は、……ねむり先輩自身のお話だったンですね。
だからあんなに具体的で、…悲しくて…
(無効票)
白夢・寧夢理 2023年7月20日
大丈夫。
私はここにいるでしょう?
それとも、貴女は助けてくれるかな?
私のこと。
(そっと優しく、彼女の手を包んであげて)
白夢・寧夢理 2023年7月20日
生前の姿だよ。
私は、あの一件を通じて整理をつけたんだよ。
私、あのとき名乗ったよね。
本来なら真名の生前の名前を。
でも、私には呪いが降りかかることはなかったんだよ。
(無効票)
虚ヶ谷・ワチカ 2023年7月20日
うん。
ねむり先輩、此処にいます。
(包んでくれる手は柔らかく、優しく、…けれど、冷たい)
――わっち、ねむり先輩を助けたいです。出来る事は少ないかもしれないけど、でも、あの時背中を押してくれた先輩のお陰で、皆の名前を呼ぶことが出来るようになったから。
(助けるって言ったって、何をしたらいいかなんて判らない。其れでも、と素直に言葉にした。だって、嘘をつきたくなかったから)
虚ヶ谷・ワチカ 2023年7月20日
――あ。
そうだ、名前……
(生前の名前であるなら、確かに呪いが降りかかってもおかしくはなかった。でも、ねむり先輩が呪いに罹っている様子はない)
――其れは…自分は「白夢・寧夢理」だって、決めたって事ですか?
(無効票)
白夢・寧夢理 2023年7月20日
ならよし。
貴女が、今私の存在を証明したんだよ。
(手で触れて見せる。冷たいだろうけど、我慢してね?と)
あはは、あなたが努力したからだよ。
だからまた、こうして名前を呼べる。
白夢・寧夢理 2023年7月20日
ちゃんと助けてくれたじゃない。
私に決断の機会をくれたんだ。
私の真名は「白夢・寧夢理」なんだから。
偽名と真名の狭間にいた私を、貴女はちゃんと救ったんだ。
(無効票)
虚ヶ谷・ワチカ 2023年7月20日
(…唇がわななく)
わ、わっち、役に立てましたか。
ほんの少しでも、……ねむり先輩の、役に…
(冷たくたっていい。だって、ねむり先輩の優しい手だから。こんなに優しく触れてくれる人だ、冷たいくらいどうってことない)
虚ヶ谷・ワチカ 2023年7月20日
――……
(ぽろぽろ、と涙がこぼれた。勝手にシェイラさんを想って流した涙だった。「可哀想」じゃない。「良かった」の涙だった。)
良かった。……良かったぁ……!
先輩は、ねむり先輩で……! でもわっちは、シェイラさんにも後悔して欲しくなくって……! シェイラさんもきっと、一生懸命生きたンだって、思って……!
(無効票)
白夢・寧夢理 2023年7月20日
(そっと、彼女の涙へと手を伸ばす)
大丈夫だよ。
シェイラ・エスタリンが殺め続けた人達のためにも、私はちゃんと生きて、人々を守って、助けて、癒やしてあげようと決めたから。
独りよがりの自己満足かもしれないけど。
(そっと彼女に寄り添って)
白夢・寧夢理 2023年7月20日
私は、ちゃんと此処にいるんだから。
(無効票)
虚ヶ谷・ワチカ 2023年7月20日
(頭を振った。)
ちがう。
自己満足なンかじゃないです…! ねむり先輩は、優しくって、穏やかで……いつだって陽だまりの中に、いて欲しい…!
だから、
虚ヶ谷・ワチカ 2023年7月20日
生きて、欲しいです。
リターナーとしてでも良い、護って、助けて、癒してあげて、其れで、……皆に囲まれて笑ってて、欲しいです…!!
……シェイラさんが……出来なかった事を、してほしい、です…!
(彼は自分を赦せてはいない。シェイラさんの最後の言葉。でも、其れでも、許せなくても生きてくれるならそれでよかった。いなくならないでくれるなら、其れで良かった。)
(無効票)
白夢・寧夢理 2023年7月20日
(静かにそっと彼女の手をまた包んで)
大丈夫。
その願いがある限り。
私は生き続けるよ。
シェイラが戦い続けることしかできなかったから、私は、戦うこと以外で、みんなを助けるから。
だから、泣かないで、ワチカちゃん。
白夢・寧夢理 2023年7月20日
あなたが寂しいとき。
泣きたいとき。
迷ったとき。
どんなに辛いときでも私はあなたのそばで貴女を癒やしてあげる。
貴女がのぞめば私はそこにいるんだから。
ふふ、言ったでしょう?
私は夢のような存在だよ?
(演出終了)
虚ヶ谷・ワチカ 2023年7月20日
ご、ごめんなさい…!
なんか、違うんです、怖いとかそうゆうんじゃなくて、……嬉しく、て…!!
良かったぁって……ねむり先輩、何か変わっちゃうンじゃないかって思ったけど、……そンな事なかったから…!
虚ヶ谷・ワチカ 2023年7月20日
……あの。
……もう少し、傍にいてくれますか…?
夢じゃなくて、現実で…ねむり先輩に慰めて貰いたいです。
良かったぁって。もうちょっと、泣きたい、から。
(泣きっ面で笑った。ふにゃ、と情けない笑みだった)
(演出終了)
白夢・寧夢理 2023年7月20日
あはは、変わらないよ。
白夢・寧夢理はいつだって、貴女の心を癒やす優しいカウンセラーさんだから。
白夢・寧夢理 2023年7月20日
勿論。
暗くなったら、一緒に帰ろう。
送っていってあげる。
今日はずっとそばにいてあげるよ。
(その涙を、ちゃんと拭ってあげて)
白夢・寧夢理 2023年7月20日
(この日から、噂はぱったり途絶えた。
保健室にいた青髪の青年は夏の幻影だったのか。
誰かを待っていたのか)
(会うべき人に、伝えるべき人に伝えたことがあったのだろう。
それは彼女だけが知っている夏の夢幻だったのかも―――)
白夢・寧夢理 2023年7月20日
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