【個】リプレイ・リファイン・リフレイン
ズィーベン・フィーア 2023年6月28日
知らない校舎。
知らない教室。
知らない教師。
知らない人々。
それでも、まだ残っているものがあるならば。
#十埼・竜
#ズィーベン・フィーア
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ズィーベン・フィーア 2023年6月28日
ありがとうございます……
(温い水を受け取って。)
花、体にですか?
……であれば、少々邪魔かも、しれませんね。
(一度、水を置き。)
(制服のボタンを外し。)
(無効票)
ズィーベン・フィーア 2023年6月28日
(制服の上を脱ぎ、下着姿を晒す。)
(晒された腕には、真新しい、爪の食い込んだ後が残る。)
(焦燥感に苛まれ、何度も抑え込んだ、傷跡。)
十埼・竜 2023年6月28日
そー。……(怖がらせたくはないから、さっきも何が起きたか詳しくは言わなかったんだけど)(これくらいなら、平気……だろうか?)
こう、ね(自分の胸に手を当てて)この辺から、にょきって。(にょきっと手を浮かす)真っ黒な……シルエットはスズランみたいだったけど……
十埼・竜 2023年6月28日
(ぎょっとしたのは)
(躊躇いなくぼくの前で服を脱いだきみに、というか)
(骨の陰影が浮かんだ白く薄い背中が、昔のぼくに似ていたからだとか)
(そんなことよりも。)
(誰に――――きみ自身の爪だと気付いて)……っ(息を飲んだのが、きみに聴こえなければいい)
(ぼくがショックを受けたって、きみには何の益もない)
……ねぇ。
(ただ、手を差し伸べていた。)
ズィーベン・フィーア 2023年6月28日
種から芽吹く。呪いのイメージ……でしょうか。
(であれば違う呪いであれば違う花が、咲くのかもしれない……)
(丁寧に上着を折りたたみ、横に除けると。)
(無効票)
ズィーベン・フィーア 2023年6月28日
では。
(何事も無いように、水と、黄色と黒のカプセルを飲み込み。)
(呪いが、蠢き始め、差し出された手を取ると。)
……ああ。忘れる、所でした。
(掠れた声で。)
(無効票)
ズィーベン・フィーア 2023年6月28日
……助けて。十埼先輩。
十埼・竜 2023年6月29日
(手を、握る。)
(――――あの、無数の羽音のようなノイズが、きみの身体を満たすように聞こえ始めて)
(埋もれるような、か細い声が)
(本当に久しぶりに、ぼくの名を呼んでくれた。)
十埼・竜 2023年6月29日
ったりまえだろ!!!
十埼・竜 2023年6月29日
(あの時の彼女はどうなったっけ、激しい動悸と苦しそうな呼吸、ふらつき。)
(これに、このノイズが一か所に収束するまでは耐える必要がある)
……ちょっとだけ、我慢、してて。
(せめて、少しは気が紛れるものを。それがただのおまじないでも。)
(握った手を伝って。……これは、ぼくがきみにあげた音源だ。)
https://tw7.t-walker.jp/garage/gravity/show?gravity_id=39536
ズィーベン・フィーア 2023年6月29日
(懐かしい。歌が聞こえる。)
(そんなに前では、無いはずなのに。)
(もう、そんなことは覚えてないはずなのに。)
(無効票)
ズィーベン・フィーア 2023年6月29日
(強く、差し出された手を握って。)
(全身を焼くような痛みに苛まれ。)
(その熱は、胸の中心へと集約していく。)
(無効票)
ズィーベン・フィーア 2023年6月29日
(どれほどたった。)
(1秒か。)
(1分か。)
(1時間か。)
(1日か。)
(無効票)
ズィーベン・フィーア 2023年6月29日
(熱で胡乱になりながらも、視線を時計へ向け。)
(錠剤へと、手を伸ばし、口へ含む。)
十埼・竜 2023年6月29日
(きみの細い指が、余裕の欠片もなくぼくの手に食い込んでいる)
(爪の痕が残る)
(普段のきみが絶対にしないこと。)
(ただ、そばにいて。)
(無効票)
十埼・竜 2023年6月29日
(きみが次の薬を口にしたところで、)
(託された刃を握った。)
ズィーベン・フィーア 2023年6月29日
ッ……ガッ……
(握る手が、さらに強く。)
(心の臓腑をを、抉り出されるような痛み。)
(それは、もう忘れたはずの、両目を抉りだされる痛みに近い。)
(ある種の、フラッシュバック。)
(無効票)
ズィーベン・フィーア 2023年6月29日
(心臓の、真上に呪いが集い、根を張る。)
(残された記憶を、肉体の組成を、食い荒らし、糧として。)
(握る手から、力が抜けていき。)
(少女の胸元に、蠍の尾のように曲がった花弁を持つ黒い花が咲く。)
(無効票)
ズィーベン・フィーア 2023年6月29日
(黒いその花の形は、勿忘草によく似ていた。)
十埼・竜 2023年6月29日
(見えた。)
(芽生えた影のような花を鷲掴み躊躇いなく引き抜く)
(ぷつぷつ千切れる不気味な手応えと共に根の塊が露わになり)
(それを、分厚いナイフで断ち切って)
(無効票)
十埼・竜 2023年6月29日
(花は放り捨てる前に、ぐず、と崩れた)
(肩で、大きく息を吐く)
(きみの様子を、伺う)
ズィーベン・フィーア 2023年6月29日
(握った手を、放して。)
(もう、眼を閉じても失われる感覚は、ない。)
(でも、まだ。やることがある。)
(無効票)
ズィーベン・フィーア 2023年6月29日
(力の入らない指で、機械の瞳を取り出すと。)
段取り、は、先に言った、ように。
(息も絶え絶えに。義眼を渡すと。)
(無効票)
ズィーベン・フィーア 2023年6月29日
少し。……疲れました。
(そう言って、少女は眼を閉じる。)
十埼・竜 2023年6月29日
(ナイフを手放した音が、やけに耳に刺さる)
(その手で、まだ温かさの残るきみの両眼を受け取った)
いいよ。
よくがんばったね。
(ひとのものではない硬さと重み。精巧に作られた機械。)
(……だから、ぼくには、出来ることがある。)
(無効票)
十埼・竜 2023年6月29日
あとは、ぼくに任せて、
(眼球を握り込み、片手は少し嵩の減ったノイズイーターに触れさせる。……ハッキングと情報収集は得意技だ)
(視神経信号を偽装してコール。返ってきた“波”を辿り、この眼に残る記録を洗いざらいノイズイーターで読み取って)
(……そう、だから)
(ぼくにも、ある程度見えてしまうのだけれど――――)
(無効票)
十埼・竜 2023年6月29日
……きみは、夢でも、見てて。
(――――掬い上げた膨大な量の視覚記録を、更に変換する)
(ノイズイーターから手を離して、今度はきみの額に触れた)
(読み取るのは、きみの脳波)
(それに馴染むように形を変えて、ゆっくりと流し込んでゆく)
(走馬灯のような夢でも、見る羽目になるのかも知れない。)
ズィーベン・フィーア 2023年6月29日
(初めて出会ったことを思い出す。)
(あの時も、ここでしたか……随分と、様変わりしましたが。)
(無効票)
ズィーベン・フィーア 2023年6月29日
(次に思い出すのは、旧校舎。)
(手を握る立場は、入れ替わってしまいましたね。)
(無効票)
ズィーベン・フィーア 2023年6月29日
(ラジオの一件。)
(メモを、紙に書いたのは、その頃からの習慣かもしれません。)
(無効票)
ズィーベン・フィーア 2023年6月29日
(三又鉾の一戦。)
(……自覚したのは、あの時だったかもしれません。)
(無効票)
ズィーベン・フィーア 2023年6月29日
(雨上がりの日。温泉を借り、アイスを食したこともあった。)
(……シャツを借りたりも、しましたか。)
(無効票)
ズィーベン・フィーア 2023年6月29日
(卍奪戦の、前は。)
(…………。)
(無効票)
ズィーベン・フィーア 2023年6月29日
(マチルダ様とは……)
(……もっと、上手くやるべきでした。)
(無効票)
ズィーベン・フィーア 2023年6月29日
(なにもかも。分からなくなってドイツへ向かったときも。)
(十埼先輩は……)
(無効票)
ズィーベン・フィーア 2023年6月29日
(そう。あの時だ。契約をしたのは。)
(あの時の契約が、まだ果たされていない。)
(それすら、忘れてしまっていたのだけれど。)
十埼・竜 2023年6月29日
(なるべく無心に努めていた。……本当に。ひとのプライベート中のプライベートを闇雲に暴くのは、ラジオのすることじゃない)
(ただ、懐かしいな、と思ったのは――――二年前の放送室の光景だった。)
(無効票)
十埼・竜 2023年6月29日
(ゆっくり、目を開く。……“今”が戻ってくる)
(手の中には、まだ、きみの両眼。)
(目を閉じたままのきみ。)
……。(少し、間をおいて)
(無効票)
十埼・竜 2023年6月29日
ズィーベンちゃん。
(そっと、きみの名を呼んだ。)
ズィーベン・フィーア 2023年6月29日
(その声に反応したように。)
(そっと、起き上がり。)
(無効票)
ズィーベン・フィーア 2023年6月29日
(何も入っていない瞼を開いて、十埼先輩の方を向くと。)
“眼”を。
(手を伸ばす。)
十埼・竜 2023年6月29日
……。
(目なんか合うわけないんだけどさ。)
(無効票)
十埼・竜 2023年6月29日
(伸ばされた手の上に、二つの眼球を握らせた。)
ズィーベン・フィーア 2023年6月29日
(無言で受け取って、その両目を嵌めると。)
(改めて。十埼先輩と目を合わせて。)
(演出続行)
ズィーベン・フィーア 2023年6月29日
……おはようございます。
十埼・竜 2023年6月29日
(息を吐く。……自覚していなかった緊張感が今更耳と脳に痺れる痛みを齎して)
(手が震える、のも、今更)
……きみ。
きみは。もう、
(ああ、情けないなあ)
(無効票)
十埼・竜 2023年6月29日
(――――なあ。)
(きみの薬は彼女を救ったよ。ワチカちゃん。多分完璧に。)
(演出続行)
十埼・竜 2023年6月29日
……ごめ、ちょっと、さ
なんか、一気に、来て
(視線が重なったのは一瞬くらいだっただろう。ぼくが俯いたから。)
(濁った喉で、深呼吸して)
十埼・竜 2023年6月29日
…………おはよ。
ズィーベン・フィーア 2023年6月29日
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