【個】鬼のすみかに、一名様をご案内です
ネージュ・フルカネルリ 2023年5月19日
「……獲って食われないように気を付けて……。
まぁ、そんな不穏なことは言わないのだけれどね？」
学園からそう遠くはないところに立つ、古色蒼然とした一件の建物。
どことなく、学校かはたまたどこかのオフィスを思わせる、建物の前。
銀の髪の少女がロビーの花壇に腰掛けていて。
来客を見て、そんなことをのたまったのでした。
◇
#十埼・竜
#ネージュ・フルカネルリ
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十埼・竜 2023年5月19日
（冗談だろう、とは思っていたけれど）
（……身構えなくはない。食われがちだからだ）
（片手にお土産の紙袋を下げて現れた青年は、若干おっかなびっくりきょろきょろと見回して）
……錬金術師の工房って言ってたよな？
（だって思ったより現代的、というか普通のビルだもの……）
十埼・竜 2023年5月19日
ん。
（何かに気付いたのか、背筋を伸ばす）
（異形のヘッドホンを被った頭が、くるりときみを向く）
おまたせ、ネージュさん。今日はありがとね！
（ひらひら手を振る様は、さっきまで若干腰が引けていた様子もない）
(無効票)
ネージュ・フルカネルリ 2023年5月19日
……やぁ。
（なんて。少女が小さく長い袖に包まれた腕を振って）
こちらこそ。まさか、こんなに部外者を招きいれることになるとは思わなかったな。
（なんて言いながら、ひょい、と立ち上がって）
………、
こちらこそ、ありがと。
(無効票)
十埼・竜 2023年5月19日
錬金術師……っていうか魔術師っていうか、秘密主義っぽいイメージあるもんねぇ。実態は流石に知らないけどさ。
「こんなに」って、ぼくの他にもお客さん、時々来てるの？
いやいや。（くすくす笑って）なんでネージュさんがお礼言うのさ！
十埼・竜 2023年5月19日
……で？それで？？（わくわくを隠さない）案内してくれるんですよね！！（この男、割とすぐ顔に出る方だ！！）
(無効票)
ネージュ・フルカネルリ 2023年5月19日
まぁ、そうだね。
でもヨーロッパのほうだと、案外最近までは大まじめに研究もしていたから。さすがに、21世紀の現代では私が最後の錬金術師だろうけれど。
あぁ、来ているよ。近所の、ネコとかが。
（なんて、ね。と小さく笑って）
ネージュ・フルカネルリ 2023年5月19日
……キミがそういう表情で、真面目に取り合ってくれるからだよ。
（なんて、応じながら）
えぇ。案内する。
（と、短く応じて）
ネージュ・フルカネルリ 2023年5月19日
迷子にならないように、手でも繋いでおくかい？
(無効票)
十埼・竜 2023年5月19日
ネコかぁ！うちの寮にも、お客様からそのまま永住決めた子がいますよ。
……ネージュさんって、現代出身……（石炭のような角。その手の光沢も、あの篝火の夜に目にしている）……なんですか？
十埼・竜 2023年5月19日
そりゃ真面目ですよ。だって他所様の仕事場ですよ？
（インタビュアー、情報を扱う第一原則。真摯であること。……もっとも今日は、こちらも仕事で来ているつもりはないけれど）
……うん？ 手？
（きみの声音は、わかりやすい冗談の“波”を帯びてはいない）
（え？？？）
（脅かされてる？？？）
（落ち着こう。ここは半分神秘に足突っ込んだ工房だと想定しよう。どう見てもオフィスビルか何かっぽいけど、中身は大迷宮かも知れないじゃないか）
……。
十埼・竜 2023年5月19日
（数拍の間を置いて。）
お願いします（大真面目に片手を差し出した！）
(無効票)
ネージュ・フルカネルリ 2023年5月19日
へぇ。寮暮らしか。と、いうことは十埼くんこそ、東京生まれってわけじゃなかったりする？
（なんて、じっとあなたの顔を見て）
どう見える？ ……と言いたいところだけれど。
正真正銘の現代人。隔世遺伝かなにかなのだろうね。
（と、あなたの疑問を察したように応じ）
ネージュ・フルカネルリ 2023年5月19日
やっぱりプロだね、キミは。
他所の職場に足を運ぶ、って言うのがどういうことかわかってる。
（言いながら。するりと、あなたの手を取った）
（光沢のある黒曜石のような手は、表面は鉱石の冷たさがありながら。じわりと、体温の熱を伝えるようで）
じゃあ。見学ツアーのはじまりはじまり。
（なんて、言って。ロビーの自動ドアを潜る）
ネージュ・フルカネルリ 2023年5月19日
（そうすると。何の変哲もないオフィスビル風の建物は）
（やっぱり、ふつうのオフィスビルのロビーなわけですね）
（そこを、少年と手を繋いで、少女がゆっくりと歩いていく）
……ようこそ。「Univerzita Karlova v Praze」……隠秘学部へ。
(無効票)
十埼・竜 2023年5月19日
東京湾挟んでだいたい反対……千葉の、小さい港です。あの日は新宿にいたもんですから。（穏やかに微笑んだまま。言い慣れたような、ひどく凪いだ声で答えて）
どうって……（くすり、苦笑いを深めた）正直に言うと。
雪夜叉――――あれは創作ですけど、そういうものがいたら、ぴったりだなあ、って。（怒らないでくださいよ。）
じゃあ、刻逆で変わったわけじゃないんだ……
十埼・竜 2023年5月19日
（鎧）（というより、硬質の手袋）（じんわりあったかいのは、きみだろうか）（ぼくはあまり、手が温かい方じゃないし）
（周りの風景はどこまでも、新宿によくある建物の中で）
（不思議があるとするなら、今のところ、この手の中だけだ。）
十埼・竜 2023年5月19日
（ゆっくり、歩きながら）
……うにゔぇる……？（聴き慣れない言語に、首を傾げて）何語ですか？
(無効票)
ネージュ・フルカネルリ 2023年5月19日
そう。なら、私と一緒だね。たまたま、残ってしまった。
（そう、あなたの凪に淡々と応じて）（でも。握った手だけ、きゅ、と）
名探偵の孫の漫画？ フランスでも人気だよ。でも、なるほど。そんな著名な作品になぞらえてくれるなら光栄かもね。
そう。だから、なかなか好かれなくて。
ネージュ・フルカネルリ 2023年5月19日
チェコ語。
プラハ大学、っていえば知っているかい？
ずっと昔、錬金術や占星術が、最先端の学問だった時代の名残で。公ではないけれど、今の時代になってもまだ、そういう学問を研究する学部が残っていて。
でもさすがに、年々入学者は減っているのだけれどもね。
ネージュ・フルカネルリ 2023年5月19日
（なんて、言いながら。なにげなく、通路沿いの一室のドアを、おもむろに開いた）
（そうすると。そこも間違いなくオフィスビルの一室なのだけれど）
（ことことと、音をたてる窯）
（机の上にずらりと並べられたフラスコ）
（壁際の本棚を占領する、古書）
（そんな、光景が広がった）
(無効票)
十埼・竜 2023年5月19日
（籠る力に、共感の“波”を聴く。）
（握り返す。）
十埼・竜 2023年5月19日
そうそうそれそれ（しかし、声は軽いままで。）読んだことあるんだ！
……女性への例えとしてはそう適切じゃなかったと反省してるんですけど、許してくれて嬉しいです。
雪女の類ってのは基本絶世の美女ですからね！やっかみじゃないですか……
（きみの隣で、調子よく語る）
十埼・竜 2023年5月19日
プラハ……首都ですよね。っていうことは日本で言う所の東京……
…………えっネージュさん大学生！？（しかも東大クラス！？）
（目を瞠ったちょうど先で、扉が開かれた。）
十埼・竜 2023年5月19日
（現代の研究室は、ぼくの耳には少し賑やかなものだ。電子機器が中心だから）
（それにくらべて、ここは――――）
……台所みたいな音がする（きみにとっては、ひどく奇妙な感想だろうか）
お、おお……（このビルの前にいたときより一層きょろきょろと、窯やフラスコを見回して）
（きみとつないだままの手に、うっかり力が籠ってしまっていた。）
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ネージュ・フルカネルリ 2023年5月20日
（明るい声に目を細め）
……キミはいい子だね。
あるある、読んだこと。日本の漫画、人気だからね
やっかみなのかな。ツノがあって、
（そう。あなたの顔を覗き込むように）
人に見えないものが、見えていても？
ネージュ・フルカネルリ 2023年5月20日
（なんて、応じながら）
そう、大学生。
びっくりした？
（なんて、応じながら）
（手に加わる、力に。薬と笑った）
虚実が一緒くたになったみたいでしょう？
(無効票)
十埼・竜 2023年5月20日
いい子でしょ。態度がよろしいって評判なんですよ（大嘘である！！）
……見えないもの。（覗き込まれた群青の瞳が、ぱちり）それこそ、神秘とか、ですか？
まあ、でも。暫くはそういう声もないでしょう。（ディアボロスなんてものがいる世界ですし。）……もしかしたら、奪還されてからの、今後も。
ぼくだって、人から外れたものが聴こえっぱなしだ。
十埼・竜 2023年5月20日
そりゃびっくりしますよ……ああ（ぱ、と、手を離して）すみません、握ったままで。
ちょっと、見て回っても大丈夫ですか？ 本当に、こういう研究室ってあんまり来たことなくって……
（あの窯の中身はなんだろう。フラスコの方は。本の背表紙はやっぱりぼくには読めないだろうか？）
……そういえば、刀鍛冶もしてるーって……それも、ここで？
(無効票)
ネージュ・フルカネルリ 2023年5月20日
キミくらいの年頃の男の子がそういう評価なの、珍しいのではない？
（信じたのか信じてないのか。ただ、表情はほとんど変えずに、いつものままで）
そう。妖精が、とか。分子の動きだとか。人間の目に見えてては不都合なもの。
………でも、そうだね。世界がこうなったら、案外と普通なことになっていて。もしかしたら、この先も、ふつうになるのかもしれないけれど。
………あぁ。なるほど。
道理で。見透かされてるような気がしていた。
ネージュ・フルカネルリ 2023年5月20日
（言いながら。ぱっと離された手を見ながら）
いいのに。………ああ
（小さく。笑った。にやり、という形容が似合いそうな表情）
それとも、手を握ったままは、キミのほうが困る？ 恋仲の、とか。
（そう、くつくつと笑いながら）
いいよ。不用意に触らなければ。………いや。触ってもいいか、それはそれで。違う人間が触った時に生じる変化なんかは大事なデータだよね。
ネージュ・フルカネルリ 2023年5月20日
（言いながら、いいえ。と首を横に振って）
それはまた、別の部屋で。
強い火を扱ったりしないといけないから。さすがに、ここで一緒にやるには危なっかしすぎる。
興味があるなら、そっちも見ていってもいいよ。どうする？
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十埼・竜 2023年5月20日
そこはそれ、人徳です。ラジオってのはひととひとを繋ぐものですからね（嘘をつくときのポイントは自信満々であることだ！ バレたところで笑い話になりやすい！）
……妖精！？（そこには素直に目を瞠り）まさかここにも！？
十埼・竜 2023年5月20日
（離して、熱が引いていく手に。そのニヤリ笑いと悪戯な声が忍び込む）
え。
あの。……別に、まだ、恋、仲、というわけじゃ……
（見透かしツラの頬をやや紅に染めて、縺れた舌から馬脚が見える。）……っていうかずっとは普通にお邪魔でしょう！
（はい！ 片手にずっと持っていたお土産の袋（商店街のお菓子屋さんのクッキーだ）を、きみの空いた手に押し付けて）
（踵を返し。）
十埼・竜 2023年5月20日
（わー）
（おおー）
（何……ナニコレ？？）
（まるで博物館に来た子供みたいだ。物珍しいものを見つけては歓声を上げ、触っていいよというものだからお言葉に甘えて薬液を持ち上げてみたりもする。不思議な色に揺らめくそれは、ぼくの耳では何も検知できないから一層面白い）
十埼・竜 2023年5月20日
（さっきの照れ顔はどこへやら！）
（くるりと振り向いて）見ます！！（その瞳は好奇心でいっぱいだ！）
っていうか、ほら。どんなものを造るのか見てみたい、って思ったんですよ。ネージュさんが。
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ネージュ・フルカネルリ 2023年5月20日
自分で人徳って言っちゃうのは太い子だよ。評価を改めなくちゃいけないな。
（なんて、わざとらしく言って）
いるよ。錬金術っていうのはそういう、見えないものが及ぼす影響なんかも研究の範疇だからね。
ネージュ・フルカネルリ 2023年5月20日
（言いながら、キミの初々しい反応に。声を上げて笑った）
（普通の、女の子みたいに）
青春しているんだね、十埼くん。うん？ 私は別にいいのに。
（なんて、言いながら押し付けられた荷物は遠慮なく受け取って）
ネージュ・フルカネルリ 2023年5月20日
………そういう、きらきらした瞳に弱いのは研究者のサガなのだろうな。
（なんて、苦笑めいてキミの瞳を見返して）
いいよ。
キミが望むなら。
（なんて、言いながら。手を差し伸べて）
気が済んだら、おいで。
(無効票)
十埼・竜 2023年5月20日
……多少の図太さは愛嬌ってことでお目溢しを。（わざとらしい口調に、芝居がかって返す）
十埼・竜 2023年5月20日
（その笑い声が含む"波"は、学校の至る所で聴こえるような、とても当たり前の色をして）
（きみの別の側面に、光を当てた気持ちになる）
（……代償になかなかはずかしい思いをした気がするけれど！！）
十埼・竜 2023年5月20日
やった。……この部屋が魅力的だからですよ、ネージュさん。
でも、ぼくよりもきっともっと色んなものが見えてるんだろうなあ……
（望むなら、おいで。篝火のそばで聴いたのと同じトーン。）
（そうやって招く声は、先生みたいだと思う）
はぁい！
（だから、元気に返事をして、）
（また、差し出されたその手をとった。）
(無効票)
ネージュ・フルカネルリ 2023年5月20日
私は許そう。
だけど甘酸っぱい経験をしている男の子を、別の男の子達が赦すかな。
（なんて、表情の変化はやっぱり乏しいけれど）（からかうようなことを言いながら、手を取られて）
そこは、私はキミが察しているものは、考えてあたりをつけるしかないから、お互い様だけれど。
ネージュ・フルカネルリ 2023年5月20日
（言いながら、うん、と部屋を出ようとして）
……あぁ、言っとくけどすごい暑い部屋だから。
ネージュ・フルカネルリ 2023年5月20日
私、薄着するけれどおおめに見て。……ね？
（なんて、囁くように言って）
（歩き出す）
(（。）)
十埼・竜 2023年5月20日
…………そこは……！
（慌てて人差し指を唇に。しー！）
……この件、オフレコというのは如何でしょうか。ぼくはもう簀巻きも逆さ吊りも御免だ……！
（そう……身に覚えがあるのである！）
十埼・竜 2023年5月20日
ああ、そりゃあ火、ガンガン使いますもんね……
……。
はい？
十埼・竜 2023年5月20日
（囁き声を逃す耳をしていない、まして聞き間違えなんてあり得ない！）
…………見たいって言ったのは確かなんですが……！！！
（罪悪感で目を潰さずにいられたのか、または目眩めく不可思議の鍛冶場に目を輝かせてそれどころではなかったか）
（……そこは、正直）
（きみ次第だったと思う。）
(（。）)
ネージュ・フルカネルリ 2023年5月20日
刀を打つときの話だよね？
それはそれとして、私これでもわりと着やせするのだけれど……
（とか。そんなことを言っているのは。明確にあなたをからかっているのでしょうね）
ネージュ・フルカネルリ 2023年5月20日
La fin………
