【個】先駆けた者に返礼を
奉利・聖 2023年5月19日
───東京都は港区、海沿いの倉庫地帯。
老朽化の進んだ倉庫ゆえに、一度取り壊しが起きたのだろう。
広いスペースがぽっかりと空いている、そんなスポットがある。
今でこそ港区は奪還地域ではあるが、当初はそこすらも敵の手中にあった。
年月の経過とは、かくも様々な変化を齎す───。
場所も、物も、そして人も。
本当に様々に。
#グスタフ・カツラギ
#奉利・聖
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奉利・聖 2023年5月19日
(先の一合、強烈な一撃で以て負荷のかかった足腰は、強烈な衝撃をある場所に蓄積させていた──即ち、『死蔵』へと)
(錬気を遣わない身では威力は下るが、それでも高い威力の攻撃にはなる)
セェェェェェェアッ!!
(ドシンプルな回し蹴りに、衝撃を乗せて叩き込むッッ!!)
(無効票)
グスタフ・カツラギ 2023年5月19日
硬いだけが、取り柄ですので。おかげで頑固だとよく言われます。
(ゴギ、バギ。首の骨らしきものを鳴らして)
羨ましいですね、手札が色々ある人は。
泥沼まで落ちてくれると気が楽なんですが。
(また腕を垂らして構える。当然選択肢は受け一辺倒)
グスタフ・カツラギ 2023年5月19日
(衝撃に体が軋む、細かいインパクトが重なって弾けて――まさしく爆発するが如きだ。我ながらいいものを作った)
(吹き飛ばされる寸前、鋼の左腕が槍と化し地面を貫き穿つ。視界は反転し、独楽のような回転に身をやつし)
フッ――!
グスタフ・カツラギ 2023年5月19日
まだ止まりませんよね?
(近しいものではカポエイラだろうか。逃さず受けた体への衝撃をすべて回転する推進力に変えて――大仰に同じ回転蹴りを放つ!)
【
https://tw7.t-walker.jp/garage/gravity/show?gravity_id=32166 】
(無効票)
奉利・聖 2023年5月19日
大半封じてくるうえで、よく言います。
(凄まじい威力…これで錬気も乗っていたのなら)
(そう思うが、無い物ねだりだ)
(この動き…腕を軸に回転?カポエイラの要領か!!)
奉利・聖 2023年5月19日
(蹴りの衝撃を利用され、強烈な回転蹴りと為し)
(それを返される──術理は違えど、やっていることは同じか)
(その蹴りを、再び『死蔵』で受ける!増幅と増幅を経た衝撃は、なおも身体を突き抜けてダメージを見舞うだろう)
ふーっ……ふー………!
(錬気が使えないことのタイムリミット、そして高い威力に頼るにはこれしかないという事実が故に──衝撃を再び、蹴りに変換するしかないのだ)
奉利・聖 2023年5月19日
(状況は圧倒的に不利。あの時己は、ここから体力の続く限りの攻撃をして──なお城郭を崩せなかった)
(死者は生者に及ばないという思考に、支配されていた)
(だが今はどうだ)
奉利・聖 2023年5月19日
(劣勢でダメージもかさんでいるに関わらず、戦意は増すばかり)
(狂熱じみた、前進する姿勢を隠しもしない)
(負けてもしょうがないなんて、微塵も考えちゃいない)
(上がっていく、上がっていく──アガっていく、どこまでも)
ォォォッ!!
(さらに蹴りを、返しに行くっ!!)
(無効票)
グスタフ・カツラギ 2023年5月19日
これが僕の戦い方なので。
(同じ土俵で、耐久力勝負。別にこちらもダメージがないわけではない。むしろどれもこれも全部芯で受け止めているからこそ痛みは大きい)
(そして、これ以外の戦い方を知らない。子供の喧嘩よりも不格好な、真正面からの下し合い)
(これしかできないから、これすらできない相手には、卍奪など到底、到底。)
グスタフ・カツラギ 2023年5月19日
(どんな武器を使おうが、どんな手法を用いようが結局は「受けて」「耐えて」「返す」が戦法。あの人はそれを上回った)
(どういったやり方であれ、これを越えれないならば――資格はなし)
(鏡の中の自分を倒すよりはきっと簡単だ)
グスタフ・カツラギ 2023年5月19日
(骨身に響く様な一撃を受け、なお返す。一撃一撃ごとに激痛に表情が歪む。しかし応手は止まらない。相手が止めるまで止まることはなく、相手が越えるまで止まることはない)
ハァッ!!!
(一度には一度、二度には二度、どこまでだって付き合おうじゃないか!)
(無効票)
奉利・聖 2023年5月19日
(戦術も策謀もありはしない。相手が倒れるまで受けて、耐えて、殴り返す。純粋なる肉体と精神。ある種最も戦士に必要なもの──)
っぐっ……!!
(再びの返しが骨身に沁みる。常人ならば当に百は倒れてもおかしくはないような嵐のぶつけあいに、なおも食らいつく)
ㅤ、、、、、
(痛みに呻く暇すら惜しい)
奉利・聖 2023年5月19日
(あぁ、そうだ。痛みを感じている。死んだものが再び息を吹き返していく証拠として、これほど分かりやすいものはない)
(闘争の熱が生命の火種に。最早灰が残るばかりだったのに、僅かな火種に移って──生命を燃やして、高めていくッ!!)
奉利・聖 2023年5月19日
(痛みも苦しも)
ㅤ
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ(失われた経験も努力も)
ㅤ
ㅤㅤ(消えた欲望も)
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ(無かったことにされた才能だって)
奉利・聖 2023年5月19日
(また、燃えていたいよな─────)
奉利・聖 2023年5月19日
(見るがいい。錬気を失って黒ずみ、崩壊の足音が迫っていた肉体が再び色づくのを。音の刻まない心臓が動き出して、生者のように躍動するのを───!)
(故に蹴りの威力は、想像以上に高まり続けていく)
(たとえ死人は死人らしくあれと、世界が望んだとしても──世界を変えて、認めさせ、我を通すほどの意志を乗せるように)
ォォォォォォォォォォォラァッ!!
(燃え盛る気合は、咆哮のように)
(無効票)
グスタフ・カツラギ 2023年5月19日
(交錯を重ねるにつれて加速度的に威力が増していく――あまりにも不可解)
(ギアが上がるように――という表現は似つかわしくない。先程までは間違いなく上限だった)
(だというのに、今や一閃相交すごとに狂ったように威力が増し、鋭さが研がれ続けている!)
グスタフ・カツラギ 2023年5月19日
(その様に一本の鉈を幻視する)
(分厚く、力強く、そして何物も断つように鋭く――荒々しさを)
(いや、違う。鉈ではない。まだ鉈ではない。まだ鉈「でしか」ない)
グスタフ・カツラギ 2023年5月19日
(くすんだ鉄が打たれ光沢を得るように)
(分厚い鋼が砥がれ鋭さを得るように)
(一撃ごとに相手の体に息吹が吹き込まれていくようで!)
ッッッッッッッッッハァッ!
(ぎしぎしと悲鳴を上げ続ける体で打ち据え返し――)
グスタフ・カツラギ 2023年5月19日
(とある折、握っていた地面の方が耐え切れず――)
(その重い身体が吹き飛んだ)
(無効票)
奉利・聖 2023年5月19日
(───崩れた均衡。衝撃の応酬は不意に終わり、マグマのような熱量を持つ息を細く吐いた)
(気づけば、蹴り脚に装備していた『死蔵』は度重なる衝撃の吸収と解放により、素人の目でも見てわかるくらいの損耗ぶりである)
奉利・聖 2023年5月19日
(吹き飛んだ彼に向かって、確かな歩みを進める)
ようやっと……正門を吹っ飛ばせたって、ところですかね。
(息は荒く、満身創痍ではあるが。射干玉色の眼差しは、炎のように揺らめていている)
(無効票)
グスタフ・カツラギ 2023年5月19日
(相応の衝撃を溜め込んで回天に変換していた、というところだろう。それはもう勢いよく吹き飛び、コンテナを突き破り、地面を擦る)
(しいて言えば、地を吸ったというよりも焦がしたというのが不思議な点なぐらいで)
いつつ……計算外でした。まさかアスファルトが砕けるとは……。
(埃の向こうでゲホゲホと咳き込む声がして)
グスタフ・カツラギ 2023年5月19日
建付けはよかったはずなんですがね。一昼夜ノックされちゃ無理があります。
(パンパンと汚れを払って出てくる。口こそ軽く、機械音声に揺らぎはないがだからこその空元気とわかるだろう)
急に生き生きとしてはしゃぎだして……もっと枯れた老人みたいなキャラでしょうあなた。
(無効票)
奉利・聖 2023年5月19日
こちらもこちらで、大分ですね。
(左右で損耗の違う『死蔵』を指しながら)
いやなに、長く続けるのは得意ですから。
奉利・聖 2023年5月19日
そうですね。そういうものでした。
でもなんだか…熱にあてられてしまった。
貴方を含めて、色々な人から貰って。
それでこんなところにまで来てしまった。
そうして気付かされたのは。
奉利・聖 2023年5月19日
男はいつまでも経っても。
負けず嫌いみたいってことです。
(無効票)
グスタフ・カツラギ 2023年5月19日
後でそれ直すの僕なんですよねぇ……まぁ保証期間内なので無償なんですけども。
(サングラスをかけ相手の武具を見る。特別頑丈にしたのに!)
言っときますけど僕も負けたくはないんですからね?戦わないにはならないですけど。
グスタフ・カツラギ 2023年5月19日
それで。
満足のいくものは得られましたか?
僕としてはだいぶもう早いところ修復の計画を建てたいところなんですが……今中途半端じゃどのみち同じですからね。
グスタフ・カツラギ 2023年5月19日
(先達として……あえてアドバイスはしない。そのギアが上がるようなポテンシャルをどうするべきだとか、そんなものは当人の勝手であるし――どうしたところであの人を越えるに至るかは本人次第だし)
(黙って予行演習のサンドバッグが精々というのもあるのだけれど)
まだ、やりますか?
(無効票)
奉利・聖 2023年5月20日
そこは…申し訳なく。
お詫びと言ってはなんですが、何か奢ります。二度もお手間をかけさせたわけですから。
奉利・聖 2023年5月20日
満足…とはまた違います。
死人が、生命を燃やして何かを果たそうとする人に対する……なんというか、そう。
奉利・聖 2023年5月20日
「憧れ」って言うのですかね。
それがあったんだけど。
今はもう、ありません。
届かないものに思いを馳せるようなことは、もうしない。
奉利・聖 2023年5月20日
「尊敬」はあれど、「憧れ」ではなくなった。
僕としては、これで十分だ。
奉利・聖 2023年5月20日
ありがとうございました。
(最初と同じように、深い一礼)
(無効票)
グスタフ・カツラギ 2023年5月20日
結構です。奢るんなら勝たせていただいた、とかにしてください。
(なんて言いながら「武器で勝った」という人間には渡すことすらないのだが)
……リターナー特有の感覚はわかりませんね。
生憎僕は生きているというより動いているサイボーグなので。
グスタフ・カツラギ 2023年5月20日
人生なんてないものねだりばっかでしょう。
(御覧なさい、こんなにも嫉妬と汚泥染みた感情に塗れている人間も相違ないはずだ)
ともあれ、満足……ではないんでしたね。
充足感があるなら僕はお役御免でしょう。
グスタフ・カツラギ 2023年5月20日
……それ、と。
グスタフ・カツラギ 2023年5月20日
頭を下げるなら――勝ってからにしてください。
僕は……これから推薦する人たちもですが、負けるつもりで送ったわけではないし、勝たせてあげれるわけでもない。
ただ、同じ土俵にまで上がれたことにのみ言うのです。
「権利を掴み取るために尽力できる今までの自分」と「それを見届けてくれたこと」に感謝なさい。
(無効票)
奉利・聖 2023年5月20日
でも、僕は感じましたよ。
あの時の貴方に……確かに生者の光をね。
(機械であれ、なんであれ、無機であれ有機であれ──意志一つでいくらでも変わるのだろう)
奉利・聖 2023年5月20日
…………。
奉利・聖 2023年5月20日
そうですね。
まだ通過点も通過点でした。
僕はただ、送り出してくれた人たちに胸を張れる戦いをするだけだ。
(まだこれから。権利を構成するピースを一つ手に入れたに過ぎないのだから)
奉利・聖 2023年5月20日
どうぞ、その時は一番良いとこでご覧になってくださいね。
……さて、使ってる人も居ないとはいえ…。
多少は荒れちゃいましたので、僕はこの場を整えておきます。
死蔵は後日、正式に修理依頼を出すので。
今宵はどうかお気を付けて。
(歩けぬほどでは無いだろうし、送っていくようなものでも無いだろう
(無効票)
グスタフ・カツラギ 2023年5月20日
まったくどっかの祭司のようなわからないことをいう……。
(やれやれ、と肩をすくめて)
チケットすらまだ集まってないのですからね、どうかそこをお忘れなく。
グスタフ・カツラギ 2023年5月20日
既に特等席みたいなものですから。フフ、初挑戦者の特権ですね。
(何せ誰もが「後続」なのだから)
承りました。
後同じようなことをするなら日程が決まり次第逐一連絡をすること!
あらかじめ用意しておけば手間は少ないですからね。
グスタフ・カツラギ 2023年5月20日
それとついでに、もし寮長とかに何してたのとか聞かれたら……意地比べって言わせてもらいますからね。
では。
(にこり、笑って翻し歩み出す。少し離れたところで気配が滲んで消える――帰り道でネタ晴らししてはつまらないもの)
(。)
奉利・聖 2023年5月20日
それは……はい、善処します。
では、よろしくお願いいたします。
(ついでに秘密も守ってくれるらしい)
(助かります、とは声に出さずに見送って)
奉利・聖 2023年5月20日
(己の手を、じっと見つめる)
あとは僕次第。
…まだまだ道のりは長いですね。
(けれど、この熱があればきっと)
(止まることは無い)
奉利・聖 2023年5月20日
さて……整備整備。
(彼が付き刺したところとか、特にそうだ)
(ささっと修復しないとな)
(。)
奉利・聖 2023年5月20日
【終了】