【個】My only princess
天壌・アサト 2023年3月26日
一年振りの、ダンスパーティ。
開会式を終えて、学生たちが賑やかにざわめく会場。
でも、周りの音は聞こえない。
だって、キミと二人でいるんだから。
#天壌・アサト
#ミラ・エトワール
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天壌・アサト 2023年3月26日
(エスコートに向いた、黒の燕尾服に身を包んで)
(今回も誘いに乗って来てしまった可愛い後輩を前に一礼)
改めて――来てくれてありがとう、ミラくん。
楽しい日にすること、約束するよ。
ミラ・エトワール 2023年3月26日
(デコルテから臍まで大きく開いた白いドレス。その左右を繋ぐ細いチェーンが静かに揺れる)
先輩のお誘いであればいつでも何度でも来ちゃいますよ。
一緒に沢山楽しみましょうね、先輩!
(ドレスのスカートの裾を軽く摘み上げて腰を落とすと、深いスリットから白い腿が覗いた)
天壌・アサト 2023年3月26日
いつでも何度でも、だなんていってしまって大丈夫かい?
私は悪い先輩だから、遠慮しないよ。
今日のミラくんのドレス……
(にっこりと微笑みながら、ミラに近づいて)
すごく似合ってる。
キミという宝石を飾るのに、純白のドレスは一番相応しいんだってよく分かるよ。
(つい、その白い肌に視線を奪われてしまいながら、近づいていく)
肌を魅せる大胆な衣装は、男としてはとても歓迎してしまうけれど……。
(胸元、腿、そして明るく応じてくれるその表情に惹きつけられて)
どうにか独り占めにできないものか、悩んでしまうな。
(会場からの視線から自分の体でミラを隠すように、至近距離に近づいて)
ミラ・エトワール 2023年3月26日
(近づいてくるアサトに、少し驚いて)
せ、先輩? ありがとうございます、先輩も燕尾よく似合っててかっこいいです……!
(壁際へと一歩寄って、目をそらす。それから尻すぼみな言葉だけが溢れた)
独り占めだなんて……その、先輩ならいつでも……
天壌・アサト 2023年3月26日
ありがとう。キミの隣に立つには、ふさわしい格好が必要と思ってね。
(壁際にもう一歩、追い詰めるように進む)
そのドレス……私のために着てくれたってことで、いいよね。
いつでも……?
ああ、独り占めもしたいけど。
みんなに見せて、自慢してしまいたくもある。
(腕を伸ばして、ミラの顔の横の壁に手をついて)
ミラくんはどっちが好みかな?
ミラ・エトワール 2023年3月26日
たしかに先輩のために選んだドレスですけど、そうやって言葉にされるとなんだか……照れますね
(視線をアサトに戻すと、少しはにかんで)
私は、その……
(無効票)
ミラ・エトワール 2023年3月26日
独り占め、されたいです
天壌・アサト 2023年3月26日
――それじゃあ、決まりだね。
(するっと、壁についていた手をミラの背中に回して)
(もう片手で、太腿をすくい上げるように回して)
(ひょいっと持ち上げる)
(いわゆる、お姫様抱っこ)
拐っていくよ。
――いいね?
(いいね?なんて聞いておきながら、すでに脚は会場の外へ向けていて)
ミラ・エトワール 2023年3月26日
えっ、あっ、先輩!?
(背中と太ももに触れる手の感触。細いけれど、しっかりとたくましくて)
(少し視点が上がったせいか、周りの視線がこちらに向いているのがわかる)
(不安からか、アサトの首に腕を回してぎゅっと体を寄せた)
天壌・アサト 2023年3月26日
(両手と、ぎゅっと寄せられた身体から、ミラの柔らかな感触を感じて)
――。
(ちょっと乱暴に揺らしてしまいたい、という誘惑と戦ったりする)
(無効票)
天壌・アサト 2023年3月26日
なんて、冗談だよ
(何も冗談ではないが)
隣に、救護用の予備の部屋があってね。
(救護用の部屋は、反対側の大きい部屋が採用されていて、こちらの部屋は誰も使わないことになっている)
(クラス特権の乱用だ!)
――戻りたければ、戻れるから。
(といって、部屋へ拐っていく)
ミラ・エトワール 2023年3月26日
い、いえ……私も先輩とふたりきりになれるならそれも良いなって……
(小さな部屋でふたりきり……頬が赤らみ、胸の鼓動が大きくなっていく)
先輩、悪い人ですね。まあ先輩となら、悪いことでもお付き合いしますけど……
天壌・アサト 2023年3月26日
だったら、良かった。
ふたりきりじゃあないとできないことも、たくさんあるから、ね。
(部屋に入って、照明をつける)
あれ……少し暗いかな?
(プロムの装飾がこの部屋にも施されていて)
(薄っすらと照らされた室内は、夜会のような雰囲気だ)
(無効票)
天壌・アサト 2023年3月26日
(抱っこをしっぱなしだったミラをそっと開放して)
それじゃあ……せっかくの日だし。
私のお姫様を見られる心配もなくなったし……始めようか?
(手を伸ばす)
ミラ・エトワール 2023年3月26日
ふたりきりじゃないとできないこと……!?
(その言葉は、乙女の脳をフル回転させるには十分なものだった。顔が赤くなったり、頭を振ったり、口元が緩んだり)
(暖かい照明に照らされた部屋に降ろされると、アサトの顔をじっと見つめる)
はっ……始めるって、何を……!?
天壌・アサト 2023年3月26日
何を……って。
そのために来たんだろう?
(混乱する様子のミラに近づいて)
綺麗なドレスも、私のために、今日のために。
準備してくれたんだから。
(無効票)
天壌・アサト 2023年3月26日
(ミラの手に触れて、引き寄せて)
――さあ、踊ろう。
ミラ・エトワール 2023年3月26日
そのために……!? ドレスのまま……?!
(狼狽えて目線が泳ぐ。が───)
(無効票)
ミラ・エトワール 2023年3月26日
お、おど………
(引き寄せられるまま、アサトの胸に飛び込んで)
あっ、ダンス……
(💚💖💙)
ミラ・エトワール 2023年3月26日
(また1人で顔を赤らめたり、口をわなわなと震えさせたりしてから、大きく息を吸うと、アサトの顔をじっと見て)
……はい!
天壌・アサト 2023年3月26日
ミラくんは、本当に可愛いね。
(その表情の移り変わりに、狼狽えていたときの心情を思って、くすくすと笑って)
(💚💖💙)
天壌・アサト 2023年3月26日
ずっと独り占めにしたいな、このお姫様を……。
(そうこっそりつぶやいて)
(微笑むミラをリードして、ステップを踏んでいく)
さあさあ、もっと近づいて?
ミラ・エトワール 2023年3月26日
もうっ、意地悪しないでください
(控えめに頬を膨らませたりしながら、胸が触れるほどアサトに体を寄せて)
手、離さないでくださいね……
(なんて、小さく呟いた)
天壌・アサト 2023年3月26日
ああ、離さないよ。キミが望まない限り。
(触れるほど近くに寄り添って、ゆっくりステップを踏む)
……いいや、キミが離してって言っても。離さないかも。
(キミの困る顔も見たくなってしまうから)
意地悪、しても許してくれるかい?
ミラ・エトワール 2023年3月26日
(眉尻を下げて、ふと微笑み)
私、先輩の意地悪でしたら……嫌じゃないですから
天壌・アサト 2023年3月26日
そんな事を言っていると……どんどん過激になっていってしまうかも。
(ステップを緩やかにして、すっと後ろから手を伸ばして、ミラの角を触る)
ミラ・エトワール 2023年3月26日
ひゃっ!!
(突然の感触に、甲高い声を上げて)
あっ、あのっ! 優しくお願いします……
天壌・アサト 2023年3月26日
あっ、ご、ごめん?
(思った以上の反応にびっくりして)
(優しくならいいんだ……!)
優しくね、優しく……。
(表面を撫でるように、その凹凸のラインに触れて)
ミラ・エトワール 2023年3月26日
んっ……
(指が凹凸をなぞると、小さな声が漏れた)
先輩……もっと私に触れてくれますか?
天壌・アサト 2023年3月26日
……もちろん、キミがそう望むなら。
(くすっと笑って、更に抱き寄せる)
――私も、そうしたいと思うから。
ミラ・エトワール 2023年3月26日
お手柔らかに、お願いします……!
(体全体で触れられるかのように、アサトの背に腕を回したのだった)
天壌・アサト 2023年3月26日
(そうして、二人のプロムの時間は楽しく過ぎていったのでした――)
My only princess おしまい!