【個】針の穴から天を覗かざれば
十桜・ひとめ 2023年3月23日
好奇心に意味はなく。
穴を空ける意味は別にどうでもいい。
#奉利・聖
#十桜・ひとめ
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奉利・聖 2023年3月23日
(まずはそっと、指先で触れて耳たぶの厚さを確認する。柔らかい布に触れるみたいに、繊細なタッチだ)
……ふむ。これくらいの厚みなら。
(空いた手に、『不可視の針』を生成する。陰の錬気が司りし創造の力。ピアッサー程度の太さで、彼女の耳たぶに合わせて長さを調整)
奉利・聖 2023年3月23日
じゃ、穴空けますからね。
一瞬だけチクッと痛むかもしれませんが。
(とんとん。空ける場所はここだと示して。針先をあてがい)
(一息で、思い切りよく押し込みにいくだろう)
(無効票)
十桜・ひとめ 2023年3月23日
んっ──────
(触れられれば、少し艶やかな声を零して)
十桜・ひとめ 2023年3月23日
(いざ、初めての────)
十桜・ひとめ 2023年3月23日
(だが、その針先が触れることはなく)
(まるで、“最初から刺そうとしていた場所がズレていた”みたいな)
十桜・ひとめ 2023年3月23日
あら────下手ね、聖。
(どこか、白々しくも聞こえるだろうか)
(無効票)
奉利・聖 2023年3月23日
(……感触がすりぬけたみたいに)
(針が虚空を泳いだ)
……空けたいのか、空けたくないのか。どっちなんですか。
奉利・聖 2023年3月23日
さて、人様のピアスホールを空けたことはないもので。
(小さく肩を竦めてみせた)
これはどうしましょうか。大人しく諦める方がいいのかな?
(無効票)
十桜・ひとめ 2023年3月23日
いいえ?まさか。
空けたくないわけでも、ましてそんな針を怖がっているわけでもないわ。
十桜・ひとめ 2023年3月23日
あらやだ、根性なし。
あなたの我に対する気持ちはそんなものなの?
(無効票)
奉利・聖 2023年3月23日
どんな気持ちですか。
煽る相手を間違えてますよ。
(くるり、針を手元で回転させる)
奉利・聖 2023年3月23日
じゃ、今度こそ頑張ります。
(そして再び、耳たぶめがけて針を向ける)
いーですか?
(なんていうのは、念のための確認だ)(了承すれば、その針先を沈めにいくことだろう)
(無効票)
十桜・ひとめ 2023年3月23日
あら、可笑しなことを言うのね。
間違えてるなんてことはないわ。
(こうして我が愉しいのだから)
十桜・ひとめ 2023年3月23日
ええ、そう。ゆっくり。
十桜・ひとめ 2023年3月23日
痛く、しないでね──────?
十桜・ひとめ 2023年3月23日
(今度こそ、針は柔らかな肉を貫いた)
(ぴくんとほんの少し跳ねた肩。されども声は漏れず)
(されるがまま、次を待つ)
(無効票)
奉利・聖 2023年3月23日
…やれやれ。いい顔してらっしゃる。
奉利・聖 2023年3月23日
(開通した感覚を指先で味わって、針をさっと抜いた)
(…よし、出血は無し)
空きましたよ。
本来なら、ここで透明なピアスを入れて穴の状態を保つのですが……そんなの待てないでしょうし。
(と、髪をかきあげて。普段は人前に見えない方の右耳を出す。こちらもバチバチだ。その中から、イヤーロブにつけたチェーンピアスを外した)
奉利・聖 2023年3月23日
(はらり。髪型が崩れて、ちょっと印象が変わる。例えるなら、子供っぽくなるような)
これでいきましょう。
はーい、通しますよ。
(するり、するり。ゆっくりピアスホールにチェーンを通していく)
(小さな息遣いが耳の知覚で繰り返された)
(無効票)
十桜・ひとめ 2023年3月23日
(耳の傍を抜けてゆくほんの僅かの風と音)
(同時に感じるのは、耳の穴を伝っていく金属の蛇)
(ぞわぞわとした感覚に、ぴくぴくと肩を揺らして)
十桜・ひとめ 2023年3月23日
ぁ─────んぅ──────っ
(はくはくと口を開閉し、自然と漏れ出るのはどこか扇情的な声だった)
(無効票)
奉利・聖 2023年3月23日
(初めてのピアスともなれば、耳を遺物が通る感覚は奇妙に感じることだろう)
(ともすれば煽情的な声だが、精神的に老成している身にとっては心揺らがすものにはならない)
奉利・聖 2023年3月23日
(するり、するり───ぴた)
……うん、通せましたね。
出来ましたよ。御覧になりますか?
(携帯を自撮りモードにして、手渡そうと)
(無効票)
十桜・ひとめ 2023年3月24日
────────────、
(ようやく終わった、というように肩を落としながら息を吐いて)
十桜・ひとめ 2023年3月24日
ええ──────見てみたいわ。
(手渡そうと伸ばされた手首をゆるりと掴んで)
(そのまま自分の目の前に持って来させる)
十桜・ひとめ 2023年3月24日
あら────綺麗。
(己の耳に輝く銀色がやけに新鮮で、少し顔を振ってみたりする。楽しい)
(無効票)
奉利・聖 2023年3月24日
わ。またしても傍若無人。
(もう、なんて。されるがままに手首を掴まれて)
奉利・聖 2023年3月24日
いいですね、チェーンみたいな…揺れるピアスが良く似合う。
それはよければ差し上げます。ピアスは暫くつけたままにしないと、穴が定着しませんのでね。維持したければそのままどうぞ。
(無効票)
十桜・ひとめ 2023年3月24日
あら、本当?
でもこれあなたの大事なものだったりしない?
十桜・ひとめ 2023年3月24日
(とか言いつつ、ニコニコと揺らして)
十桜・ひとめ 2023年3月24日
ふふ、初めて。もらわれちゃった。
(無効票)
奉利・聖 2023年3月24日
構いません。それは貰い物というわけでもないですし。
ピアスに興味持ってもらうのは、結構うれしいものですから。
奉利・聖 2023年3月24日
僭越ながら、いただきました。
もう片方はどうします?
(無効票)
十桜・ひとめ 2023年3月24日
そ。じゃあ遠慮なく貰うことにするわ。
十桜・ひとめ 2023年3月24日
──────!
十桜・ひとめ 2023年3月24日
………………
十桜・ひとめ 2023年3月24日
────────────えっち。
十桜・ひとめ 2023年3月24日
(ぽそりと、声が聞こえた気がして)
十桜・ひとめ 2023年3月24日
──────ううん、しないわ。
両方なんて、あなたにはあげない。
(無効票)
奉利・聖 2023年3月24日
──────えっ?
奉利・聖 2023年3月24日
(今……気のせいか?)
そうですか。
それは残念。まぁまぁ、片方だけでも良しとしましょう。
奉利・聖 2023年3月24日
じゃ、僕は掃除に戻ります。
穴を空けたい時は、ピアッサーを用意するか。
専門家に空けてもらってくださいね。ケアも忘れずに。
(髪をまとめなおして)(よいしょ、と伸びをする)
(無効票)
十桜・ひとめ 2023年3月24日
ふふ、もう片方もしたかった?
十桜・ひとめ 2023年3月24日
だーめ。許してあげない。
十桜・ひとめ 2023年3月24日
────でも、気が向いたらまたお願いするわ。
楽しみにしていてね。
十桜・ひとめ 2023年3月24日
じゃあ、我はこのままお散歩してくるわ。
この子を着けた感覚も楽しみたいし…………
十桜・ひとめ 2023年3月24日
それじゃあね、聖。
また、明日。
(。)
奉利・聖 2023年3月24日
えぇ。気まぐれ起こしたら、またどうぞ。
それでは───。
奉利・聖 2023年3月24日
また明日。
(。)
十桜・ひとめ 2023年3月24日
【〆】