【個】逢魔時と炎の天使
野々矢・一三郎 2023年3月22日
夕暮れ
人の気配のないところ
ふわりと降り立つ、金髪のオラトリオ
書き込み可能
#アオイ・ヘヴングレース
???
1
アオイ・ヘヴングレース 2023年3月22日
(燃え尽きる以上の速度で集まる肉屑と血から、)
(異形の、蜘蛛のような、蟲のような、人の屍を悪趣味に連ねたようなモノが出来上がった。)
『 あ゛ あ゛
あ゛ あ゛ あ゛ぁ゛
あ゛ あ゛ ぁ゛ぁ゛ぁ゛!!!!!』
(耳を劈く絶叫。)
(ぎゅ、と少女が握り手繰る髪糸に合わせ、壁を走り、燃えるのも厭わず、全てを薙ぎ払うかの如く)
アオイ・ヘヴングレース 2023年3月22日
(爛れた六腕で、キミのいる所を、抉り取るかのように、『暴力』が振るわれる。)
(無効票)
野々矢・一三郎 2023年3月23日
「やっぱりお前か」
(出てきた、いかにも禍々しいそれを見て舌打ちする)
野々矢・一三郎 2023年3月23日
「気持ち悪い」
(燃える片髪は「怒りの火」だ)
(自身の怒りに合わせて燃え盛り、十一の炎の力を無限に高めるもの)
(そして、○○○○の、私への怒りでもある)
野々矢・一三郎 2023年3月23日
(『文明』の場合、それは銃の数となって現れる)
(だからこれは、逃さないという目的のためならば効果は大きいが)
(デカブツに対して有効とは言えない)
野々矢・一三郎 2023年3月23日
(『文明』を解除する。同時に『鎮静』も)
野々矢・一三郎 2023年3月23日
「簡単に燃えないなら助かるわ」
(そして向かってくる異形に身一つで向かう)
野々矢・一三郎 2023年3月23日
「私の怒りは、みんなの痛みは……あの人の苦しみは」
(『鎮静』が働かなくなれば、相手の行動はそのまま100%の力で振るわれる)
(飛び退いて、回避するように動いたところで、すぐに限界は来る)
野々矢・一三郎 2023年3月23日
「こんなもんじゃない!」
(それでもいい、直撃し、即死さえしなければ)
野々矢・一三郎 2023年3月23日
「第六の炎」「第八の炎」
『恐怖』『伝播』
野々矢・一三郎 2023年3月23日
「この、大食らい……!」
(第六の炎、『恐怖』は、相手の精神を焼く炎)
(第八の炎、『伝播』は、自身の苦痛を伝える炎)
野々矢・一三郎 2023年3月23日
「食ったものに、中から焼かれろ……!」
(眼の前で大切なものが燃え尽きる恐ろしさと)
(常に内側から焼かれる苦しみを同時にぶつける)
(無効票)
アオイ・ヘヴングレース 2023年3月23日
(──随分、食ってかかってくるし)
(随分、〝被害者ぶる〟なと思う。)
(お、のところ。何を言いたかったんだろうな。)
(でも多分、似たような恨み節は浴びた覚えが何回かあるから)
アオイ・ヘヴングレース 2023年3月23日
(キミは、『ボクが悪い』)
(もしくは……『ノノが悪い』って言いたいんだろう?)
ふは。
アオイ・ヘヴングレース 2023年3月23日
(火が見える。)
(背筋がぞくそくする寒さを味わうようだ。違うな。怖い。そう、怖い)
(ついぞ、生きてて感じたことがなかったそれだ。)
(掟に背けば死しかないと理解した時も、人を殺める時も、他の姫を殺めた時も看取った時も、生みの親を殺した時も。そんなものは感じた事なんてなかった。)
(「私」は元々欠陥品だ。『天喰』として完成してようと)
(人でなしのろくでなし。)
アオイ・ヘヴングレース 2023年3月23日
(恐怖なんて、まともにあろうはずがない────)
(そんな「私」に)
(いつか、キミと行った架空の世界で、キミが死んでしまったのかもと思った時の情動が重なる。)
アオイ・ヘヴングレース 2023年3月23日
(私の生の中で、一番の恐怖が、それだった。)
(君を失うのが、)(どうやら「私」は)
(一番嫌なようだ。)
(それを失う、という感情が、燃え広がるように私の心を埋め尽くす)
アオイ・ヘヴングレース 2023年3月23日
(──────前に、)
────〝天喰廓座拾弐緋屠穢〟。
アオイ・ヘヴングレース 2023年3月23日
.
うつろ
漆座 『遷』。
(肉屑と血とが、また一つ形を帯びる。)
(見目麗しい女の姿をしているそれは、星のような瞳を持つ女だった。)
(だのに生気も正気もなく、虚に虚空を見据える。)
アオイ・ヘヴングレース 2023年3月23日
(──そして、その女に。蝕むように拡がる筈だった『恐怖』が遷った。)
(まるで、避雷針が雷を集うかのように。)
……そんなに怒るなよ。
アオイ・ヘヴングレース 2023年3月23日
憎しみも
恨みも
哀しみも
怒りも
苦しみも
飢えも
キミが募らせる全ての感情も
アオイ・ヘヴングレース 2023年3月23日
──所詮は「他人事」だ。
そうだろう?
(だから、キミが感じる、感じた恐怖なんて。
「私」が感じてやる義理はない。)
知ったこっちゃないんだよね。
キミの苦しみとか。
押し付けられてもほんとに困る。
アオイ・ヘヴングレース 2023年3月23日
(だって、そうだろう?)
(キミにだって、「私」が抱えるものの何がわかる?)
(……それに、)
(ボクが感じた「恐怖」もボクだけのものだ。キミの恐怖に侵されて、感化されて。変にカタチを変えられるのは御免被るよ。)
アオイ・ヘヴングレース 2023年3月23日
(──少し『根源』に返ったせいで、白くなった髪と開けた片目に鬱陶しさを感じつつ。)
(迫り上がる吐気と煙は、裡に飲み干す。──「遷」が受け持って受け流してくれるのは精神的な瑕疵だけだ。つまる話、今も胎の裡は焼け続けてるが、どうせ「肉」なら余ってる。好きなだけ焼けよ。)
(痛みなんて、お首にも感じさせない笑顔のままに)
アオイ・ヘヴングレース 2023年3月23日
────みっともない八つ当たり、お疲れ様。
(糸を、くい、と引く。)
(肉木偶に繋がるそれが、キミにより激しい暴力を齎すだろう。)
(無効票)
野々矢・一三郎 2023年3月23日
(暴力にさらされる)
(肉体が、ボロ雑巾のように飛ばされる)
(その過程で、『恐怖』も『伝播』も、消え失せた)
野々矢・一三郎 2023年3月23日
(全身がズタボロで)
(常人なら死んでいてもおかしくない損傷)
野々矢・一三郎 2023年3月23日
(それでも髪の炎は燃える)
(怒りを表すように)
野々矢・一三郎 2023年3月23日
「他人事?」
(いつの間にか、衝撃でお面が割れている)
野々矢・一三郎 2023年3月23日
「この、怒りが」
(その先にある顔は)
(まるで、抉り剥ぎ取られたように、肉と穴だけがあった)
野々矢・一三郎 2023年3月23日
「その、ノノって人のものだと……しても?」
野々矢・一三郎 2023年3月23日
「第一、の……炎」
『魂』
野々矢・一三郎 2023年3月23日
(唱えると)
(その身を炎が包んだ)
野々矢・一三郎 2023年3月23日
(炎に包まれて、全身がズタボロのまま立ち上がる。そのまま、もう一つお面を付け直し)
(怒りだけで、魂だけで立っていると言った風に、まっすぐと睨むと)
野々矢・一三郎 2023年3月23日
(燃えてない方の髪に、ぱっと花が咲いた)
「……ちっ」
野々矢・一三郎 2023年3月23日
「時間切れ、か」
(気がつけば、足も。オラトリオの翼に変わって)
野々矢・一三郎 2023年3月23日
「やっぱり、この方法で……こっちに来るのは、大分、無茶よ」
(ぽつりと、言い残すと)
野々矢・一三郎 2023年3月23日
(最後に、お面がすとんと落ちて。消えて)
(そこに残されたのは、無表情のオラトリオだけだった)
(無効票)
アオイ・ヘヴングレース 2023年3月23日
………………。
…………どう言う意味?
(眉を、顰める。)
(キミの言葉に。)
(仮面の奥にあった、抉り取られたような跡に)
アオイ・ヘヴングレース 2023年3月23日
(魂、と称されたそれが、何処か見覚えのある──ノノに似た姿であることに。)
アオイ・ヘヴングレース 2023年3月23日
…………。
(意志の力で立つ、と言うかのような気配と形相。)
(口の中に滲む血の味を飲み干しながら)
……まだやれるってワケ?
いいよ。
とことんまで付き合ってあげるから……
(ぎり、と糸を引いた、その時)
アオイ・ヘヴングレース 2023年3月23日
(──相手の様子が、変わったのが見えた。)
────ん?
(「時間切れ」。そう言い残す相手に、花が咲き、翼が新たに生え)
え。ちょっ
アオイ・ヘヴングレース 2023年3月23日
……っとぉ。
あぁもう。
(──後には、ただのオラトリオが残ってるだけ。)
……ええ。
アオイ・ヘヴングレース 2023年3月23日
こんな文字通りの不完全燃焼になることある……?
う゛っ 。
(げほ、えほとえずきつつ、炭のようになった血痰を吐いて)
…………はぁ。
疲れた……
(そう溢す。)
もーー髪も染め直さないとだしめっちゃくちゃ……
(眼帯を付け直しつつ溢して)
アオイ・ヘヴングレース 2023年3月23日
(今一度、オラトリオを見た。)
……。
…………えーと。サリィ?もう大丈夫?……だよね?
(──この子連れ帰った方がいいのかなぁ。どしよ。)
(【演出終了】)
野々矢・一三郎 2023年3月23日
(大丈夫? と聞かれて首を傾げて)
(あっ! わ! とえずいているのに気づいて)
(大丈夫! というように、ぐっとポーズを取ると)
野々矢・一三郎 2023年3月23日
(二つに結んだ髪をおさげのように肩の下に持ってくポーズ)
(一三郎を示している)
(呼んでくるね! とばかりにぽんっと消えた)
(【演出終了】)
アオイ・ヘヴングレース 2023年3月23日
(あっいつもの感じだ。)
(とちょっとホッとして)
えっ えっえっえっいや良いよ!?
ちょっと疲れた(※ほんとは割と今倒れてもおかしくないくらいしんどい)けど!!髪白いの見られるのなんか恥ずかし
アオイ・ヘヴングレース 2023年3月23日
あっ(消えちゃった。)
…………えーーーーーーー。
アオイ・ヘヴングレース 2023年3月23日
(まぁそんなこんな、所々焦げてたり髪が白かったり、それ以上に現場がはちゃめちゃだったりで。少しキミを心配させてしまう光景にご招待してしまうのかもだけど)
わーーーーー。
……まぁいっかぁ……。
(ま、キミなら許してくれるだろ。)