【個】夢の檻の中へ・Ⅱ
火撫・穂垂 2023年3月17日
光は未だ見えず。
静寂は未だ破られず。
水鏡に投じられた小石のように、
踏み入れた足が、小さく波を立てた。
-発言可能-
#火撫・穂垂
#シュエ・ハヅク
0
火撫・穂垂 2023年3月17日
(夢の中、精神世界へと足を踏み入れた君を待っていたのは)
(ただ、真っ暗で、静かな空間であった)
(遠目には見覚えのあるような景色がちらほらみられるが、どこか絵画のように別次元のものに見え、こちらを照らし出すようなこともない)
(無効票)
シュエ・ハヅク 2023年3月17日
ここが夢の中、ですか……
(何か考えあってのものかと問われたら、否だろう。
だが、座して待つこともできず許可を取り付けここへ来た)
穂垂、穂垂! 聞こえますか?
私です、顔を見せてください……!
(心理学者でもない自分には、夢で見える景色では主の内心は推し量れない。
まずは、彼女に会わなければ、と声を張り上げる)
(無効票)
火撫・穂垂 2023年3月17日
『……なんで』
(空間が震える。振動と言うにはあまりに弱弱しい空気の震え)
『なんで、入り込んでくるの……?』
(空間が問いかける)
(無効票)
シュエ・ハヅク 2023年3月17日
……? それはあなたに会いたいから、ですが。
穂垂こそ、なぜ目覚めを恐れるのです。
自分の火が焼き尽くしてしまう、だなんて――
(「それこそ夢の中でもなければ有り得ない」、と至極当然のように口にする)
(無効票)
火撫・穂垂 2023年3月17日
『みんなは、焼きつくされる程、弱くない』
『みんな、そう言う』
『だけど』
(ゆらり、目の前の空間が歪んで)
火撫・穂垂 2023年3月17日
(歪んだ空間が少しずつ形を作れば、目の前に、どこかぼんやりとした輪郭の少女が現れて)
だけど。
焼かれれば、痕は残る。
傷はつく。
痛いんだよ。
(無効票)
シュエ・ハヅク 2023年3月17日
……傷も、痛みも、誰にも与えずに生きられるはずがないでしょう。
多かれ少なかれ、誰もがあなたの言う火を以て傷付けあい、その中で少しでも痛みを和らげようとしながら生きているのですから。
今更、その輪から外れるのですか?
火の扱いを伝えていくべきと、自身に課していた貴方が?
(無効票)
火撫・穂垂 2023年3月17日
火は、律するもの。
火は、尊ぶもので、畏れるもの。
傷つけるものだからこそ、お互いが、自分の、互いの火を、思いやるもの。
……ただ燃えるだけの火は、それとは違う。
火撫・穂垂 2023年3月17日
ボクは……ボクの心を、
ボクの火を、律することが、できなかったんだよ。
ただ、暴れるだけの火は、ただ、傷つけるだけの、危ないもの。
(無効票)
シュエ・ハヅク 2023年3月17日
貴方が半ば暴走状態にあったのは、実際に見たので分かります。
ですが、あれは火との繋がりを断たれたから……恐らくそれを繋げ直そうとしたのでしょう?
……想像でしか言えませんけれど、一度失いかけたものを取り戻すだけのことをしたのなら、一時火加減を誤ったとしても無理もないこと、ですよ?
(言葉を投げかけながら、輪郭が定かではない彼女へ一歩ずつ距離を詰めようと)
(無効票)
火撫・穂垂 2023年3月17日
そうだけど、
そうじゃないの。
ボクの火は、もっと強く、負けないくらい、強くと、願った。
だから、ああなった。
あそこにいたら、ボクはまた、強くあることを、願っちゃう。
ボクは、ボクのために、火を燃やそうと、願っちゃう。
でも、それを願うと、火は、どんどん強くあろうとしちゃう。
火撫・穂垂 2023年3月17日
ボクは、ボクのために、火を燃やすのが、怖いの。
火撫・穂垂 2023年3月17日
..
(無効票)
シュエ・ハヅク 2023年3月17日
自身のために願っても、いいじゃないですか。
負けたくない、結構なことです。
強くなりたい、素晴らしいことです。
怖いのなら、その恐怖にも勝てるほどに強くなれば良いのです。
(ゆっくりと、傍へ寄る)
シュエ・ハヅク 2023年3月17日
(逃げられなければ、彼女の前で膝を付いて、縋るように言葉を吐き出すだろう)
――いえ、お願いします。強くなってください。
嫌なんです、穂垂がこのままで居るのが。
できることならなんだって手伝いますから……貴方が自分のために火を燃やせるまでは、私のためでは駄目ですか?
目覚めぬ友人をずっと見続けるのは……痛いんです、とても。
(なんと情けないことだろう。年長者として諭すだけの器などありもせず、夢に閉じこもった彼女よりもよほど小さくなってしまって、ただ己の我儘で連れ戻したい一心だった)
(無効票)
火撫・穂垂 2023年3月17日
なかないで。
(目の前で崩れ落ちる姿に、自分も悲しくなってくる)
強くあろうと望めば、望むほど。
内側で、何かが煮えたぎるのを、感じるの。
そのたびに、また、ボクから、火が溢れそうになって、怖くなる。
わからない。
わからないよ。
燃え方が、わからなくなって、きちゃったんだよ。
火撫・穂垂 2023年3月17日
シュエのために、手を伸ばそうとしても。
その手で、また、シュエを傷つけてしまいそうで。
誰かのそばで燃えることって、こんなに難しかったんだって。
ボクは祭司、火を視る者。
視ているだけで、知った気になって。
こんなこと、初めて知って。
だけど、みんなといたら、それでも、そばで燃えたいと思っちゃう。
わからない、わからないよ……。
(無効票)
シュエ・ハヅク 2023年3月17日
それもきっと、目を逸らしてはいけないもののはずです。
難しくとも、怖くとも……どうすればいいかは、一緒に考えられますから、どうか。
(手を伸ばす。掴めるだろうか、掴ませてくれるだろうか)
シュエ・ハヅク 2023年3月17日
(届くなら、どれほど燃え盛る炎であろうと構わないのに)
(無効票)
火撫・穂垂 2023年3月17日
……ごめん。
今はまだ、その手は、取れないよ。
(何もかも、初めてのことで)
(こんな欲望も)
(こんな恐怖も)
(こんな葛藤も)
火撫・穂垂 2023年3月17日
(――本当に?)
火撫・穂垂 2023年3月17日
(――突如)
(遠目に絵画のように見えていた景色の一つ。山郷の風景が、赤く染まる)
(火が。森が、山が、里が、燃えている)
――ぁ……。
(炎が、広がっていく)
(景色の中から、溢れそうになって――)
火撫・穂垂 2023年3月17日
(同時に、弾き飛ばすかのような強い圧が、シュエの身に襲い掛かる)
(それは、どこか炎から逃がすかのようにも見えた)
(無効票)
シュエ・ハヅク 2023年3月17日
あ、―――
シュエ・ハヅク 2023年3月17日
(伸ばした手は、届かない。でも)
シュエ・ハヅク 2023年3月17日
許しません、から――!
(胸の奥に、火が点いた。諦めてなどやるものか、と)
(発言終了)
火撫・穂垂 2023年3月17日
(力はそのまま彼女の身体を押し流し)
(気づいた時には、現実の、眠る彼女の前にいることだろう)
(発言終了)
火撫・穂垂 2023年3月17日
【このスレッドは終了しました】