【個】おーぷんざ・げーと
雨風・万李 2021年8月26日
黄色のクラスの縄張りとしてお馴染み、パソコンルーム。
キーボードを叩く音が響く中で、椅子の高さを思い切り上げて、パソコンに手を伸ばす小柄な娘がいるのでした。
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#ミアンダ・コギトエルゴスム
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#雨風・万李
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ミアンダ・コギトエルゴスム 2021年8月26日
(コンコンコン、パソコンルーム内にくぐもったノック音が響く。)
(音は廊下側ではない外の方から。パソコンが置かれていない窓際から聞こえるのであった。)
雨風・万李 2021年8月26日
運命……。浮気の流れ……。(むむむ、と唸りながらモニターを見ていた娘は)(しばし小声で何やら呟いていた後)
(無効票)
雨風・万李 2021年8月26日
(数拍遅れて、ノックに気づき)(とことこと窓の方に近づいてくる)
ミアンダ・コギトエルゴスム 2021年8月26日
(窓の外に近づくと聞こえるのは翼が羽ばたく音)
(ばさり、ばさりという音の中から更に声が)
どなたか、どなたかいらっしゃらないでしょうか。
鍵、鍵が掛かっているのですが。
雨風・万李 2021年8月26日
おー。(聞き覚えのある声である)
(近くの席から転がしてくると、よいしょ、と上に乗って)
……えい。(鍵を開けた)
ミアンダ・コギトエルゴスム 2021年8月26日
(ガラガラと、鍵が開いたことを音で感じ取り窓を開ける)
(窓枠を踏まずにすとんと飛び込んだ小さな影は、両足で綺麗にコンピュータールーム内に着地するのであった)
……ふむ、助かりましたなのです。万李様。
雨風・万李 2021年8月26日
ん。どういたしまして。(こくこくと頷くと、窓を閉めてからぴょん、と椅子から飛び降り)
ないすなちゃくち。(ぱちぱち、と拍手)
ミアンダ・コギトエルゴスム 2021年8月26日
何、何度もこなして情報を集めさえすれば、慣れたモノとなるのですよ。
(と、外のホログラムで作った鳥を霧散させながら窓を閉めて)
しかし万李様がいらっしゃって助かりました。
今日は何をなされていたのですか?
(自分は特に用事は無かったためここに来たのだが、先に訪れていた彼女の情報を知りたそうな様子)
雨風・万李 2021年8月26日
ん。今日は、GATEの調整。(とことこ、と起動中のパソコンの元に戻っていく)(パソコンには、ウェアラブル端末型の娘のパッフェルベルが接続されている)
ミアンダ・コギトエルゴスム 2021年8月26日
げいと……ああ、顔合わせの際にお聞きした"サイバー占い"というものなのですか。ふむふむ……。
(ふむふむ、と彼女の後ろをゆっくり歩きながら追うと、端末が動いていることが目に入った)
(まずは自身の目で解ることの自己観察。)
雨風・万李 2021年8月26日
ん。(こくこく、と頷いて)(パソコンのモニターを覗いたならば、まず目にするのは画面にびっしりと浮かんだ英数字の羅列。典型的な、プログラムコードである)
ミアンダ・コギトエルゴスム 2021年8月26日
(映し出されているコードは一部分だけなので全体の構造を一目で読み解くなどは出来ないが、それでも整えられた記述を見てなるほどと頷く)
ふむ、ミアはアプリケーション開発などは行ってはいないのですが……こういった作業はやはり興味が沸くのですよ。
雨風・万李 2021年8月26日
(多少なりともプログラムの知識があれば見当がつくかもしれない)(画面に映っているコードは、なんだかやたらと可読性が低い)(いわゆるスパゲッティコードというやつだ)
ん。バンも、プログラムをくむのは楽しい。
今は、タロット占いのきのうをかいぞうしてた。
ミアンダ・コギトエルゴスム 2021年8月26日
タロット……ああ、あの"アルカナ"をモチーフとした引いた絵柄によってそのモノの運命を予測する……そういったものだと記録しているのですね。
(どこかしらの本で得た情報。どこまでが本当かはわからないため個人的な情報ではありますが、と付け足しながら)
雨風・万李 2021年8月26日
そう。せいかい。(こくこく、と頷いて)
でも、バンは占えなくなったから、こうしてアプリをつくってる。
ミアンダ・コギトエルゴスム 2021年8月26日
(占えなくなった。何かを失くすということはデリケートなもの、以前どなたかにも聞いた覚えがある。)
(しかし、一度溢れた情報への好奇心は抑えることは出来ない。)
……占えなくなった、とは……お聞きしてもよいことなのでしょうか?
雨風・万李 2021年8月26日
ん。だいじょぶ。(こくこくと頷くと、一旦モニターから視線を外して)(キーボードの脇に置いていた、ノートとペンを手に取る)
もともと、バンが母様から教わった占いはね。
“ながれ”を読むものなの。(と、脈打つ波のような絵をノートに書く)
ミアンダ・コギトエルゴスム 2021年8月26日
(ほ、っと一息。)
"ながれ"、ですか。
(ふむ、とノートに描かれた波形のような波を見つめる)
("占い"というジャンルにおいては、本で描かれている簡素なもの程度の情報しかないため、リアルタイムで情報の整理を行いながら情報の記憶を実行する)
雨風・万李 2021年8月26日
そう。“うん”には、ながれがある。だから、山の上にいる時は、いいことがつづく。これが、“ついてる”。(とんとん、と波の上側の頂点をつつく)
ミアンダ・コギトエルゴスム 2021年8月26日
うん……"運"、なのですか。
(ミアは非科学的なモノは信じない、というわけでは無い。見える物だけが"真"では無く、逆に見えないもの総てが"偽"ではないと知っているからだ。)
なるほど、その流れが頂点に満ちている時こそ"運"の最高潮……"ツキ"というものなのですね。
(よく旧歴史の書物には"ツキが落ちる"などと、運勢の低下を招くという意味で書かれた文章も記録をしたことがあります、と思い出しながら)
雨風・万李 2021年8月26日
そう。みあはかしこい。(こくこく、と頷いて)
うんは、大きなながれだからぜんぶは目に見えない。
けど、ながれのパターンを知ってれば、ほんの少しだけ見ても、ここからどうなるのか、みとおしがたつ。……それが、占い。
ミアンダ・コギトエルゴスム 2021年8月26日
成程、波形と例えるのであれば、どこかで波打つ瞬間があるのであれば、同様に沈む瞬間も同時に存在する。
流動する運の流れの一部を切り取れば、推移によって"一"から大まかな"全"を求めることが出来るのですね。
(それだけを聞くと数学的だ、と興味が深まったように頷く)
雨風・万李 2021年8月26日
そう。タロットとか、すいしょうだまとか、色々ほうほうはあるけど、ぜんぶ、そのながれを見るしゅだん。(こくこく、と頷いて)
でも。
(継続)
雨風・万李 2021年8月26日
(ノートを切り取ると、ページを何枚かの破片に裂いて)
……ときさかが、おきた。(裂いた紙片をテーブルに並べる。波形は寸断され、無作為な線の集合のようになっていた)
ミアンダ・コギトエルゴスム 2021年8月26日
(バラバラになったページに目を落としながら、口元に手を当てながら考える)
……世界の摂理の崩壊……。
昨日すらも不確かで、明日……それどころか一秒の先すら何が起こるか分からぬ世界となったのですね。
(バラバラな線は四方に広がり、収束をすることを知らない。)
(本来確かな"モノ"である過去が変動すれば、波など安定した形を取るはずがない……そう考えるのであった)
雨風・万李 2021年8月26日
そう。占いができなくなったっていうのは、そういうこと。
ミアンダ・コギトエルゴスム 2021年8月26日
……?
では、今万李様が組み上げている"GATE"とは、一体何なのでしょう?
(占いはこの世界では読み取ることが出来なくなった、その話を思い出しながら不思議そうに)
雨風・万李 2021年8月26日
ん。GATEは。
(しー、と声を潜めるジェスチャーを取って)
……じつは、占いじゃない。
ミアンダ・コギトエルゴスム 2021年8月26日
(なんと、と少し驚き顔)
……ふむ、"おふれこ"というやつなのですね。
雨風・万李 2021年8月26日
ん。なんせ、サイバー占い師のほうが、“とおりがよい”ので。(えへん)
げーとはね。この、ぐちゃぐちゃになったうんせいを……むりやり、ぐいーって。(断片的な線と線を、無理矢理つなげるように新たな線を赤ペンで上から書く)
くっつけちゃう。
ミアンダ・コギトエルゴスム 2021年8月26日
……にわか信じがたい"情報"ですが、万李様が仰るのであれば、それは出来ることなのでしょう。
(読み取るだけならばともかく、目で捉えることが出来ない"情報"の繋ぎ合わせ。勿論、今聞いている話の中だけではそのようなことを出来る要因というモノもつかめていないが、現にアプリケーションを組み上げている彼女が言うのであれば間違いないのであろう。)
雨風・万李 2021年8月26日
ん。バンも、まだまだしくみはけんきゅう中。(こくこく、と頷いて)
まだふあんていだから、なんどもくりかえし使って、ちょうせつしてるところ。
ミアンダ・コギトエルゴスム 2021年8月26日
なるほど、当たるも八卦当たらぬも八卦……研究中ということはまだ繋ぎ止めることが出来ないこともあるのですね。
ですと、確かに"占い"と称しても間違いはないやもしれませんかね。
(占いは当たることもあれば外れることもある、そういった意味の言葉を記録したことがあると思い出しながら、ふむと頷く)
雨風・万李 2021年8月26日
そうだね。かんぺきな占いなんてないって、母様も言ってた。(こくこくと頷いて)
……でも、母様は、なんでも知ってるみたいだった。(むむむ)
ミアンダ・コギトエルゴスム 2021年8月26日
ふむ、そういった不確かそうなものであろうと、能力として鍛え上げれば……と、言う訳なのでしょうか。
ミアとしても、情報は多ければ多いほど役に立ちますので、やはり積み重ねというものは大事なのだと思うのですよ。
雨風・万李 2021年8月26日
ん、きっとそう。(こくこく、と頷いて)
なので、バンもいっぱい占って、GATEをせいちょうさせる。
うんめいの星を、見えるようになるくらい。
ミアンダ・コギトエルゴスム 2021年8月26日
ふふ、お互いまだまだ学ぶことは多そうなのですね。
ミアももっともっと情報の幅も、そして精度も調べ上げてマシていかねばならないのですよ。
(お互いの顔を見合わせるようにしてから、くすりと笑って)
雨風・万李 2021年8月26日
ん、がんばろう。(くすりと笑うミアに、薄い表情のまま、サムズアップで応える)
……バンの“じょうほう”、ミアのべんきょうになった?
ミアンダ・コギトエルゴスム 2021年8月26日
(と、彼女の問いに)
勿論ですとも。
"GATE"や占いの仕組みについては勿論、今日の話を活き活きとする万李様のご様子も、しっかりと"情報"として記録させていただきましたので。
(こちらも満足げな笑みを浮かべる)
雨風・万李 2021年8月26日
よかった。(こくこくと頷いて)
バン、いきいきしてた?びっくり。(薄い表情のまま、こてん、と首を傾げる。何を考えているかわからないと言われがちな自覚はあるのだ)
ミアンダ・コギトエルゴスム 2021年8月26日
ええ。
万李様のお母さまから学んだという占いについて、お話している時はいつもの表情より少し柔らかく、ほんの少しだけ言葉のテンポも違いましたので。
(クラスや外でお会いした際の"情報"と違いを頭の中で見分けながら、少し得意気にしてみせて)
雨風・万李 2021年8月26日
そうなの?(きょとん、と首を傾げて)
そっか。……ミアは、いいひと。(口元に薄く笑みを浮かべて、万歳しました。おー)
ミアンダ・コギトエルゴスム 2021年8月26日
何、ミアはただ"情報"を集めているだけですからね。
(あくまでも。と、にやりと笑いながら眼鏡を光らせて)
それに調整中であれば、ミアも持てるデータであれば開示提供させていただきますからね。
"GATE"の行く末にはミアももっと情報が欲しいところです。
同じクラスらしく、"利用"しあって行こうではありませんか。
雨風・万李 2021年8月26日
ん。そうだね。こんど、ミアのことも占わせてもらうかも。占っちゃうかも。(じー、っとミアの顔を見つめて)
ともだちだもんね。たよりにする。(ぶい)
ミアンダ・コギトエルゴスム 2021年8月26日
是非。
占いの結果は随時、ミアのデータにも記録させていただくのですよ。
(金の煌く瞳で彼女の眼を見つめ返して)
ふふ、友達ですか……ええ、こちらこそ、なのですね。
(言い慣れない言葉を言う事により、新たに浮かんだ柔らかな気持ちを"情報"として記録しながら頷いて。)
雨風・万李 2021年8月26日
けっこう、話しちゃった。バンはそろそろかえる。……ミアは、どうする?(かたかた、と手早くパソコンの終了処理を進めながら)
ミアンダ・コギトエルゴスム 2021年8月26日
ミアも有意義で新鮮な"情報"を得ることが出来ました。
(ふんす、と満足そうに)
では、ミアも万李様と途中までご一緒するのですよ。
雨風・万李 2021年8月26日
やりました。(えへん、と胸を張って)
ん。それじゃ、いこっか。……かいぐい、しちゃう?(そんなことを話しながら、家路に着くのでした)
ミアンダ・コギトエルゴスム 2021年8月26日
ほう、買い食い……!
(街の情報は外からは集めていますが、しっかりと内部まではまだ細かに調査で来ていないのです、と頷いて)
では、ミアもその"情報収集"にお付き合いさせていただくのですよ。
(と、万李様の後ろをてこてことついていきながら下校していくのであった)
雨風・万李 2021年8月26日
🍧またね🍯