紅月荘

【個】戦争の爪痕

スィーリ・ラウタヴァーラ 2022年12月18日
エジプト奪還戦を終え、勝利に盛り上がる新宿島。
寮生達も各々戦友たちと語らっているのか、寮は静けさに支配されている。

夜の帳が下りた寮の廊下。そこにいたのは──。

#レイ・シャルダン
#スィーリ・ラウタヴァーラ




演出終了
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スィーリ・ラウタヴァーラ 2022年12月18日
(レイ様の治療のおかげで、血色はだいぶ良くなり。大事に至ることはなさそうだ)
(そして彼女の問いかけに答えるだけの体力も戻ってきた)
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スィーリ・ラウタヴァーラ 2022年12月18日
……復讐者の使命を。1体でも多くのクロノヴェーダを倒そうとしただけで。
(ばつの悪そうな顔で視線を逸らしながら。そう、こぼすのでした) (無効票)
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レイ・シャルダン 2022年12月18日
……。

それはあり得ないです。
もし、本当にそう思って居るのなら
受けた傷は合間合間に治療しているはずです。

こことか、こことか。
(彼女の指さした傷は、どれも乾いている物、傷を作って時間が経っている物)
(この戦争が始まって間もない時に出来た物だと推測される。)
何故、治療もせずに残したまま戦場に出続けたのですか?
ずっとずっと、何もしないまま戦い続けたのではないですか? (無効票)
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スィーリ・ラウタヴァーラ 2022年12月18日
……っ。
(彼女の正鵠を射た指摘に息をのむ)
(そう。いくらでもうまく戦うことはできたはずなのだ)
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スィーリ・ラウタヴァーラ 2022年12月18日
(だというのに、私は無謀な特攻ともいえる戦いを繰り返した。なぜならば──)
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スィーリ・ラウタヴァーラ 2022年12月18日
罪滅ぼし、のようなものです。
これらの傷は自らへの罰として受け入れようと。それよりもあの戦争を終わらせるために少しでも貢献しようと。
……ふふ、それでこのざまです。レイ様に迷惑までかけて。
(自嘲気味に笑った) (無効票)
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レイ・シャルダン 2022年12月18日
は――?

罪…滅ぼし…?
(返って来た言葉は余りにも予想しなかった言葉)

罰……??

(彼女の光の灯らない瞳を見る。)
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レイ・シャルダン 2022年12月18日
(そう言えば、ここ最近彼女を見かけなかったな。)

何があったんですか?
ボクで良ければ聞かせてください。

言いたくない事かもしれませんが
1人で抱え込んでいたら、いつか自分を潰してしまいますよ? (無効票)
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スィーリ・ラウタヴァーラ 2022年12月18日
(あぁ、なんて優しい子なんだろう)
(ただ一人の愚か者が無茶をして死にかけたというだけなのに)

(心配して、手当までしてくれて。あまつさえ心の負担まで取り除こうとしてくれている)
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スィーリ・ラウタヴァーラ 2022年12月18日
(詳しく話すことはできない。お嬢様の秘密にもかかわることなのだから)
(だけど──)
そう、ですね。簡単に言えば──。
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スィーリ・ラウタヴァーラ 2022年12月18日
大切な人をひどい裏切りによって傷つけて、取り返しのつかない状態まで追い込んでしまった……といったところでしょうか。
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スィーリ・ラウタヴァーラ 2022年12月18日
(改めて言葉にしてみて、胸がずきりと痛む)
(そしてその痛みを感じることに、虫唾が走る)



(何様なのだと) (無効票)
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レイ・シャルダン 2022年12月18日
大切な人を…??

(彼女の人間関係にはさして詳しくない、思い当たるのは…)
それって、もしかして…寮長さん?
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レイ・シャルダン 2022年12月18日
(彼女の自嘲気味な表情、そしてその表情が自分の言葉で歪んだ所を見れば、その悩みが深刻である事は容易く伺える。)

ですが…。

自分を痛めつける行為が、何故罪滅ぼしになるのでしょうか。 (無効票)
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スィーリ・ラウタヴァーラ 2022年12月18日
……ど、どうでしょう。
(そんなにわかりやすかっただろうか?)
(慌てたからだろうか。稚拙なお惚けを返しながら)
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スィーリ・ラウタヴァーラ 2022年12月18日
だって自分の憎い相手が傷つく様を知ったならばスカッとするでしょう?

あぁ、なるほど。この程度では足りないと。
確かに首をくくるぐらいのことはしてみせるべきだったと思うのですが……死ぬことのできない身体というのも、こういうときは不便ですね。
(まくしたてるように言葉に熱がこもってきて) (無効票)
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レイ・シャルダン 2022年12月18日
っっ…。

憎い…??
(スィーリさんと寮長の間に一体何があったの?)

いえ、それより…貴女…何を言って…。
それ…本気で言っているのですか?
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レイ・シャルダン 2022年12月18日
首をくくる?死ぬ?傷をつける??
寮長が、スィーリさんのそんな姿を見て本当に喜ぶとでも?
寮長は…いえ、そんな事されて喜ぶ人間なんて…いないよ。

ねぇ、何があったんです?
どんな事が起きたら、信頼し合っていた2人の関係がこんなに崩れるの??? (無効票)
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スィーリ・ラウタヴァーラ 2022年12月18日
……ふふ、これは失礼しました。レイ様のおっしゃる通りです。
あの人は、喜びも……悲しみも……しないでしょうね。
(どこか諦観の念を含んで、遠くを見つめながら呟いて)
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スィーリ・ラウタヴァーラ 2022年12月18日
“今”の彼女にとって私はその程度の存在なんです。
(滑稽でしょ?と乾いた笑みを浮かべた) (無効票)
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レイ・シャルダン 2022年12月18日
(……重傷だ。)
(どんな言葉をかけても、彼女は自分の中で悪い方向に結論を出してしまっている。)

(彼女の心を動かせる事が出来るのは――)
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レイ・シャルダン 2022年12月18日
結論を焦らないでください。
2人で、しっかり話すことはあったのですか?
ボタンの掛け違い、想いの行き違いがあったのでは?

貴女が言う様に、本当に星子さんにとってスィーリさんはその程度の人なの?ボクには信じられません。
だって、2人はまるで家族の様だったもの。
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レイ・シャルダン 2022年12月18日
(でも、今の彼女??)

(寮長さんにも何か変化が?これはスィーリさんだけに話を聞いても解決しないのかもしれない――?)

(『今』の彼女、その言葉にただならぬ不安を感じるのでした。) (無効票)
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スィーリ・ラウタヴァーラ 2022年12月19日
……。
(あれ以降、お嬢様とは顔を合わせていない)
(──いや、こちらが意図的に避けているのだ)
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スィーリ・ラウタヴァーラ 2022年12月19日
(きっと耐えられないだろうから)
(彼女に会うことに)

(あの怯えた眼を思い出すことに)
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スィーリ・ラウタヴァーラ 2022年12月19日
家族。
そう、ですね。家族のような存在、だったのに……私は、彼女のことを。
(あの日のことがフラッシュバックする)
(浮かれて帰宅する私。お嬢様に報告する私)
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スィーリ・ラウタヴァーラ 2022年12月19日
(──私を知らないお嬢様)
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スィーリ・ラウタヴァーラ 2022年12月19日
……か、は……っ!!
(動悸が激しくなり、呼吸が荒くなる)
(苦しそうに手で胸を押さえるのだった) (無効票)
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レイ・シャルダン 2022年12月19日
決して誰もがそう―、という事ではありませんが。
家族と言うのは、特別な絆で繋がっている物だと、そう思っています。

ムカついたり、嫌いになったり。
それこそ裏切ったり、相手を傷つけたり

そんな事があったとしても
暗い感情に苛まれどれだけ、関係が傷つこうとも
その傷は緩やかに癒え、再び強固に結びつく。

それが家族だと思って居ます。
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レイ・シャルダン 2022年12月19日
星子さんは、寮員皆を家族と言っていました。
もちろんスィーリさんもそう。

きっと、ボク達と何度傷ついても許し合い愛し合う
そんな関係になりたかったのじゃないでしょうか。

だから…もうい…ち…
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レイ・シャルダン 2022年12月19日
ど…。
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レイ・シャルダン 2022年12月19日
スィーリさん……!!!

(しまった、安定していると思って油断をしていた。)
(彼女は間違いなく危険な状態だったのに…!!)

落ち着いて…落ち着いてゆっくり息を吐いてください…!
(彼女の胸に手を添えて) (無効票)
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スィーリ・ラウタヴァーラ 2022年12月19日
(レイ様の言葉が遠くに聞こえる)
   (家族、傷つき、許しあい、愛し合う)
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スィーリ・ラウタヴァーラ 2022年12月19日
(そう、本来ならばそうあるはずだ。家族とは、絆とは)

         ・・・・・・・
(だが、それは……積み重ねた記憶があってこそ)
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スィーリ・ラウタヴァーラ 2022年12月19日
(添えられた彼女の手をぎゅっと握りしめる。力強く、爪が食い込むほどに)
……もう一度は、ないん、です。全部、失われてしまったんです……っ。 (無効票)
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レイ・シャルダン 2022年12月19日
(彼女の手を受け入れる、食い込んだ爪が身を裂き血が流れる。)

(苦しむ彼女と同じ様にまた、自身の顔も苦痛に歪む。)
(紡いだ言葉は本心から来るもの、だけど)

(ダメ…やっぱり届かない。)
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レイ・シャルダン 2022年12月19日
ごめんなさい、事情も知らないのに偉そうな事ばっかり。

でも、きっともう一度はあります。
失ったもの、それが何かはわかりません。
でも、全部では無いはずです。

貴女も、星子さんも今ここにいるんだから。
だから、0にはなってない、1があります。
1があるなら、未来はあるんです。

信じられないかもしれないけど、
それでも信じて…縋ってください。
死ぬ何てこと、今は考えないで。 (無効票)
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スィーリ・ラウタヴァーラ 2022年12月19日
(指に伝わる皮を裂き、肉をえぐる感触)

……ぁっ!?も、申し訳ありません……!!!
(慌てて手を離す。レイ様の真っ赤な血が、自身の指から流れ落ちた)
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スィーリ・ラウタヴァーラ 2022年12月19日
未来は、あるんでしょうか。
私は、もう私を信じることができません……。
だから──。
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スィーリ・ラウタヴァーラ 2022年12月19日
(昏い瞳の中に、少しだけ光を湛えて)

レイ様の言葉を、信じてもいいですか?

(拠り所にしても、いいですか?) (無効票)
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レイ・シャルダン 2022年12月19日
(離れていく手を、そっと捕まえ両手で包み込む。)

いいんです。
貴女が抱えた傷はもっと深い。
少しでも、ボクが担えるなら、嬉しい事です。
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レイ・シャルダン 2022年12月19日
(包み込んだ貴女の手を、自分の胸に当てて)

はい、信じてください。
自分の事が信じられないなら…ボクの言葉を。

(それで彼女が、少しでも心に安寧を取り戻せるなら。) (演出終了)
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スィーリ・ラウタヴァーラ 2022年12月19日
(彼女の両手から伝わる温もり)(胸から伝わる鼓動に)

(自然と、涙が一筋零れ落ちた)
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スィーリ・ラウタヴァーラ 2022年12月19日
……っ。
(慌てて血に汚れた袖で涙をぬぐい、力ない……けれど、どこか憑き物の落ちたような笑みを浮かべながら)

えぇ、信じます。レイ様の言葉を。
後輩におんぶにだっこなんて、情けないですね。 (無効票)
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レイ・シャルダン 2022年12月19日
(彼女の瞳にようやく光が灯り少し安堵したように)
(こんな時に…あの人なら…。)

(そっと彼女の顔に触れて涙を拭い)
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レイ・シャルダン 2022年12月19日
年上が一方的におんぶにだっこし続けるのも納得いかなくないですか?
たまにはさせてください。

(彼女の携帯にメッセージが入る。)

良かった…、来たみたいです。
白クラスの友達が付いたみたいなので
受けてくれますよね?治療。
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スィーリ・ラウタヴァーラ 2022年12月19日
……今はその言葉に甘えておきます。
頼りになる後輩の言葉に。
(涙をぬぐわれ、恥ずかしそうにはにかんで)
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スィーリ・ラウタヴァーラ 2022年12月19日
(友達の到着と聞いて、一瞬躊躇するが)
……えぇ。レイ様のおっしゃるように。
今日はレイ様におんぶにだっこ、ですから。 (演出終了)
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スィーリ・ラウタヴァーラ 2022年12月19日
(到着したレイ様の友人による手厚い治療を受け、戦争での傷はしっかりと癒えたことでしょう)

(心の傷は完全に癒えていなくとも。傷を塞いでくれる、優しい言葉を受け取れたから)


(私はまた、前に進める──)
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スィーリ・ラウタヴァーラ 2022年12月19日
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