【個】崩壊の序曲
スィーリ・ラウタヴァーラ 2022年12月12日
君が辿り着いたのは偶然か、はたまた運命の悪戯か。
夜の帳が下り始めた歌舞伎町商店街の裏路地。
近所の住人も滅多に近寄らないそこは、浮浪者に薬物中毒者・裏家業の者などが闊歩するアンダーグラウンドな世界が広がっていた。
なぜそんな場所に足を運んだのかは君しか分からない。
だが、それゆえに見つけてしまったのだ。彼女を。
どす黒い返り血でメイド服を汚すスィーリ・ラウタヴァーラを。
#リュヌ・ドゥートランキルテ
#スィーリ・ラウタヴァーラ
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リュヌ・ドゥートランキルテ 2022年12月12日
──どうしたんだいスィーリ。
君らしくないぜ。
(あくまで彼らしく、いつも通り、自然体で、君の瞳を見つめるのでした)
(無効票)
スィーリ・ラウタヴァーラ 2022年12月12日
……っ!?リュヌ様を嫌うなんて、そんなこと絶対にありません!!!
だって、あなたは。あなたは私の大好きな人で!!
(ぶんぶんと勢いよく首を振って)
(最悪なタイミングで告白をする少女)
スィーリ・ラウタヴァーラ 2022年12月12日
(君らしくない。その言葉に胸を詰まらせる)
(そう、彼から見ても今の自分は──)
スィーリ・ラウタヴァーラ 2022年12月12日
(メイドたる資格がないのだ、と)
スィーリ・ラウタヴァーラ 2022年12月12日
……もう、ダメなんですね。全部、元には戻らないんですね。
(虚ろな瞳で彼の瞳を見つめ返すのでした)
(無効票)
リュヌ・ドゥートランキルテ 2022年12月12日
あーー…………
(今何かすごい事を言ったような)
(いや、わかっていた。この間の事もあるし。鈍ちんでも)
(とりあえず聞かなかったことにする)
リュヌ・ドゥートランキルテ 2022年12月12日
うん。うん──自分が自分でいられない時や、許せない事ってあるよなー。
オレはまだ経験した事ないけど、きっといつかはするんだろうな。
リュヌ・ドゥートランキルテ 2022年12月12日
スィーリは何が怖くて、何に怒ってて、何と向き合えないのかはオレにはわからないけれどさ。
──遅いなんてことはないんじゃあないかな。
リュヌ・ドゥートランキルテ 2022年12月12日
そりゃあ、いっぱい辛かったら何もできないし、「終わったーー!」って思うよな。
けれどさ、実際にはそう簡単に終われないと思うぜ
リュヌ・ドゥートランキルテ 2022年12月12日
目的地を目指してるとさ。途中で自分が諦めたらそこで終わりになるけどね。
そこが誰かとの待ち合わせ場所なら諦めるだけじゃ話は終わらないよね?
連絡して、謝って、次の機会を決めたり、別のことを話したり───自分一人じゃないのなら、そこには誰かがいるんだよな。
リュヌ・ドゥートランキルテ 2022年12月12日
何もしないまま終わるなんて、辛いじゃんか!
立ち止まるのは簡単で苦しいけれど、何にもならないんだ。
スィーリはいつも誰かの事を考えてるし、きっとその誰かの事で悩んでるんだよね?
リュヌ・ドゥートランキルテ 2022年12月12日
(だったら、)お話しようぜ。その人と。
向き合うしかないんだよ。どうやってもさ──辛くても、悲しくても、嫌でも。
最後まで話せないままいるなんて、モヤモヤが残っちゃうだけだぜ。
リュヌ・ドゥートランキルテ 2022年12月12日
(彼女の顔に両手を添えて、そっとその目を見つめるのでした)
スィーリは強いからさ。実は自分が思っているよりも、もっとやれるんだぜ。
──オレが保障する。
リュヌ・ドゥートランキルテ 2022年12月12日
(そうして)
(元気つけようと、彼女の頬にそっとビズ《頬でキス》するのでした)
(無効票)
スィーリ・ラウタヴァーラ 2022年12月12日
(リュヌ様が紡ぐ言の葉の1つ1つ)
スィーリ・ラウタヴァーラ 2022年12月12日
(遅くはない。終われない。誰かがいる)
まだ、取り戻すことができると。
スィーリ・ラウタヴァーラ 2022年12月12日
(立ち止まるのは何にもならない。向き合うしかない)
向き合うことが、できると
スィーリ・ラウタヴァーラ 2022年12月12日
(そして……)
スィーリ・ラウタヴァーラ 2022年12月12日
(──オレが保障する)
あたなが……そう、言ってくれるのですか?
(頬から伝わる確かな温もりに、これまでとは違う種類の涙がこぼれる)
(無効票)
リュヌ・ドゥートランキルテ 2022年12月12日
うん。──うんうん。
あぁ、いくらでも。言うぜ。
(君のために)
(その髪をそっと優しく撫で、君の熱を感じるのでした)
(無効票)
スィーリ・ラウタヴァーラ 2022年12月12日
(あなたが。ほかでもないリュヌ様が)
スィーリ・ラウタヴァーラ 2022年12月12日
(幾度の逢瀬を交わし、同じ時間を過ごして)
(秘密に触れられ、裏切られると恐怖して)
(すべてを暴こうとして……心を奪われた)
スィーリ・ラウタヴァーラ 2022年12月12日
ひぐっ……わた、しは……あなた、に……あなた、を。
(優しく撫でられ涙が止まらない)
(懺悔の気持ちと、溢れる愛情がない交ぜになって意味のない言葉が零れる)
(無効票)
リュヌ・ドゥートランキルテ 2022年12月12日
うんうん。わかる、わかるぜ。
(言葉は要らない。君の気持ちを推し量る事ができればそれでいい)
(今は落ち着かせる──きっとそれが一番だ)
リュヌ・ドゥートランキルテ 2022年12月12日
ゆっくり、ゆっくりでいいからな──落ち着くまで、このままでも。
(体が触れるたび、彼女の震えと一緒に気持ちが伝わってくるようだ)
(後悔、悔恨、嫌悪、憎悪、それらから始まった感情と。それが徐々に和らいでいくのも)
(無効票)
スィーリ・ラウタヴァーラ 2022年12月12日
……っ。……ぅ……ぁぁ……っ!
(もはや声にならない嗚咽を漏らし、彼にしがみつく)
(少しでもその温もりを得ようと。少しでも彼を離さぬようにしようと)
スィーリ・ラウタヴァーラ 2022年12月12日
(やがて嗚咽は止まり──)
スィーリ・ラウタヴァーラ 2022年12月12日
……リュヌ、様。
(目の中に、少しの光が戻った少女は呟いた)
(無効票)
リュヌ・ドゥートランキルテ 2022年12月12日
(ぽすぽす。背中を撫で、あやすような仕草。
いつか誰かにして貰った、そんな動きを)
リュヌ・ドゥートランキルテ 2022年12月12日
──。
リュヌ・ドゥートランキルテ 2022年12月12日
うん、うん。
──なにかな、スィーリ。
(無効票)
スィーリ・ラウタヴァーラ 2022年12月12日
恥ずかしい姿を、お見せしました……どうか、今日のことはすべてお忘れください。
(あまりにも醜態を晒しすぎた。よりにもよって好意を寄せる相手に、だ)
(今は色恋どころの話ではないのは分かっているが。それでも──)
(無効票)
リュヌ・ドゥートランキルテ 2022年12月13日
ほうほう、今日のことは忘れろと。
(少し体を離し、悪戯な笑みを見せて)
ふふふー、それはどうかなあ。
案外覚えたままかも?
(無効票)
スィーリ・ラウタヴァーラ 2022年12月13日
……っ。
意地悪な、人。
(彼の浮かべる笑みに、きっとこの日のことはいつまでも言われ続けるんだろうなぁなんて確信を持ってしまうのでした)
(無効票)
リュヌ・ドゥートランキルテ 2022年12月13日
ふふふーん。
(──これで、少しは元気になっただろうか?
もしそうなら。少し気持ちが楽になる、かも)
リュヌ・ドゥートランキルテ 2022年12月13日
──それじゃ、行こうか。
もう立てる?
(無効票)
スィーリ・ラウタヴァーラ 2022年12月13日
はいっ。
(いざ立ち上がると──)
スィーリ・ラウタヴァーラ 2022年12月13日
……はぁ、そうでした。
(血で赤黒く染まったメイド服、そして同じように足を血に濡らすリュヌ様)
スィーリ・ラウタヴァーラ 2022年12月13日
(……!!)
(いいことを思いつきました)
スィーリ・ラウタヴァーラ 2022年12月13日
リュヌ様。二人とも血濡れで大変なことになっていますし……一緒にお風呂、入りますか?
(せめてもの抵抗だと。彼の耳元で囁くのでした)
(自分自身も耳の先まで真っ赤になりながら)
(無効票)
リュヌ・ドゥートランキルテ 2022年12月13日
お風呂……(べちょ、としている。確かに汗とともに洗い流したい)
別にいいのだけどー
リュヌ・ドゥートランキルテ 2022年12月13日
ま、まあ少しくらいなら……
(今日くらいは、といった雰囲気で)
でも、先にさっきの人見つけて謝ろうね。まだ近くにいるだろうし、すぐ見つかるでしょ。
(無効票)
スィーリ・ラウタヴァーラ 2022年12月13日
(……!?)
そ、そう、ですか。じゃ、じゃぁ、近くに借りているセーフハウスがあるので──。
(まさかの許可に、思わずうろたえ。しかし、獲物は逃がさない)
スィーリ・ラウタヴァーラ 2022年12月13日
……あの人は、あのぐらいの報いを受けたらいいんですよ。
女の子を道具としか思ってない輩ですから。
(ちょっとむくれた表情で)
(無効票)
リュヌ・ドゥートランキルテ 2022年12月13日
え、あ、は、はい
(勢いが強い……なんて思っているとズルズルいっていきそうだ)
まあでも一般の人だし。痛い目に合わせるのも程々にしないとね。
リュヌ・ドゥートランキルテ 2022年12月13日
まーまー、ビューンとすればすぐ終わるぜ!
(演出終了)
スィーリ・ラウタヴァーラ 2022年12月13日
ふふ、逃がしませんからね。
(暗闇を湛えていた瞳は、獲物を狙う狩人の瞳になっていて)
スィーリ・ラウタヴァーラ 2022年12月13日
……分かりました。
(ここでリュヌ様にヘソをまげられるわけにもいかない)
(事は迅速になそう)
(演出終了)
スィーリ・ラウタヴァーラ 2022年12月13日
(その後、改めて男を発見した2人だったかスィーリの顔を見るなり逃げ出してしまう始末)
(しばらく追いかけっこが続いた)
(お風呂での一時は……あったとかなかったとか)
スィーリ・ラウタヴァーラ 2022年12月13日
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